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ザ・ライト -エクソシストの真実-

この前、近所の桜の名所を散歩したんですが、例年は人でごった返してたのに、
今年はけっこう落ち着いた雰囲気で、ボクとしては嬉しかったんですが、
これってやっぱり先達ての地震の影響による自粛ムードの顕れなんでしょうね。
行楽などが自粛される中、身近なレジャーとして映画館が盛況なようです。
さすがに本震のあった週は客足も落ち込んだようだけど、
次週からは前年を上回るペースで集客が伸びたそうです。
地震の後、自粛により多くの新作映画が公開延期を決めてしまいましたが、
日本国民はこんな時だからこそ映画を求めていたようです。

そんな公開延期作品の中で、とりわけ勿体ないと思ったのが『カウントダウンZERO』。
核の危険性をを扱った社会派ドキュメンタリーのこの作品は、
東電の大失態、福島第一原子力発電所事故の影響で公開延期となりました。
まぁ当然とも思える判断ですが、一方では商魂逞しい映画関係者たちが、
ここぞとばかりに放射能を題材にした映画を公開し、これが大盛況のようです。
『カウントダウンZERO』なんて普通に公開しても客入んないだろうけど、
今は原子力や放射能に対する関心もこの四半世紀で一番高まってるし、
ホントに核の危険性をアピールしたいなら、今が千載一遇のチャンスでしたよ。
収益の一部を赤十字にでも回せば、被災地も助かって配給会社の好感度もアップです。

ということで、今日は公開が延期された映画の感想です。
本作は本来、3月19日に公開予定でしたが、状況を鑑み一時公開未定に…。
…と思ったら3週も立たないうちに公開決定、即日公開になりました。
今日も大きな余震があったし、たいして状況は好転してないのに公開するんなら、
なぜ一度公開延期にしたのかって話ですよ。
その理由は『忍たま乱太郎』の記事で描いたので割愛します。

ザ・ライト -エクソシストの真実-

2011年4月9日日本公開。
ミカエル・ハフストローム監督、アンソニー・ホプキンス主演のホラー映画。

アメリカ人神学生マイケル(コリン・オドナヒュー)は、恩師の勧めでバチカンのエクソシスト養成講座を受け始める。やがて彼は、異端だが一流のエクソシストと称されるルーカス神父(アンソニー・ホプキンス)の悪魔ばらいを手伝うことに。ある少女の儀式に立ち会うも悪魔の存在を疑うマイケルだったが、そんな思いを完全に打ち砕くような出来事の数々に遭遇する。(シネマトゥデイより)



う~ん、楽しみにしてたのに公開延期で更に期待値が上がってしまったこともあってか、
意外と普通のホラー映画で、なんだか拍子抜けしました。
名優アンソニー・ポプキンスが出演してなければ、どうってことないB級ホラーです。

本作は事実を基に作られた作品ということになっています。
…が、当然ほぼ全てフィクションです。
カトリックの総本山バチカンにはエクソシスト養成講座があるそうで、
教会お抱えのエクソシストが世界に何人かいるらしいですが、
その事実を基に創作されたのが本作…だと思います。
エクソシストとは悪魔祓いをする人ですよね。
悪魔憑きになる人は実際にいますが、それは一種の心の病気で、
当然悪魔なんてファンタジーな存在の仕業ではありません。
肩こりは日本人特有のものと言いますが、それは日本人がその症状を認知しているから。
悪魔憑きもそれと似たようなもので、悪魔憑きを信じている人が心の病気になると、
それが悪魔の仕業と思い込んでしまいます。
本人が悪魔の仕業だと思い込んでいるから医学的なカウンセリングは全く効果はないけど、
エクソシストが悪魔祓いの儀式をすることでケロッと治ることもあるそうです。
だから能力の真偽は別としてエクソシストという肩書を持つ人は必要で、
現に『エクソシスト』公開以降、悪魔憑きの認知度が上がり、発症者が急増、
バチカンも信者の要求にこたえる形でエクソシストを公認するようになったそうです。

本作はそんな公認エクソシストを題材にしている作品なので、
てっきり(本作同様、事実を基にしたエクソシスト映画)『エミリー・ローズ』のような、
悪魔憑きの真偽に迫る内容かと期待しましたが、本作は完全に悪魔の存在を肯定します。
序盤は主人公の無神論者の神学生マイケル(コリン・オドナヒュー)の視点から、
悪魔憑きに懐疑的な展開で進みますが、すぐに説明のつかない超常現象に出くわし、
そこからは普通の『エクソシスト』系ホラーになってしまいます。
…いや、別にオカルト系のオチでも全然かまわないんですが、
もっと主人公が悪魔の存在を頑なに否定してくれてもよかった気がします。
もうちょっと長く、悪魔の存在をあやふやにした方が、本作の興味が長続きします。
厳密に言うと、釘を吐くのが早すぎます。

普通のホラーにするのであれば、もっと衝撃的な超常現象を描けばいいんですが、
本作はあくまで事実が基と謳っているので、あまりに現実離れしたことはできず、
悪魔に憑かれた人も、首が360度回転したり、ブリッジで走り回ったりしません。
なのでホラー映画として観ると、全くもって怖くないです。
しかもあのウマ面の悪魔(バアルではないよね?)のクオリティの低さは酷いです。
本作の怖いところはアンソニー・ホプキンスの顔だけですね…。
そのアンソニー・ホプキンス演じるルーカス神父と、主人公のマイケルは、
今も現役で活躍する実在の公認エクソシストということになってますが、
おそらくそれもフィクションでしょう。
実在するなら、こんなエクソシストをバカにした作品のモデルにされたら黙ってないはず。
ボクはバチカンのエクソシスト養成講座の存在も懐疑的に思ってます。

エクソシスト映画といえば、去年全米で初登場1位の大ヒット記録した
『The Last Exorcism(原題)』の日本公開はまだかな?
フェイク・ドキュメンタリーなので、事実も基にしたと謳う本作よりも、
もっとリアリティがあって面白いはずです。
本作の成績次第では、その映画の日本公開の弾みになるんじゃないかと期待したのですが、
公開延期の末、急遽公開決定したことで、公開館数も減ったみたいだし、宣伝不足だし、
なによりこの出来では、弾みになるどころか沈みそうです。

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