ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段

テレ東のアニメ『ポケットモンスター ベストウイッシュ』の最新話が、
原発事故を連想させる内容だからとかで放送延期されたそうです。
東日本大震災時でもいち早く通常放送に戻したテレ東ですが、
意外とデリケートな部分もあるんですね。

東日本大震災の影響で、テレビ番組だけでなく、映画でも公開中止が相次いでいます。
絶賛上映中だった『ヒア アフター』は冒頭に大津波シーンがあることから公開中止。
"核"をテーマにした社会派ドキュメンタリー『カウントダウンZERO』も(二度目の)延期。
来週末公開予定だった中国映画『唐山大地震-想い続けた32年-』は言わずもがなです。
配給会社の説明では「被災者に配慮して」ということなので、
映画業界の人も今回の大惨事には心を痛めてやむなく自粛しているんですね…。

…なんて思った人はとんでもないお人よしです。
『ヒアアフター』の公開中止を決めたワーナー・ブラザーズは、
来週末公開予定だった『ザ・ライト -エクソシストの真実-』も公開延期にしました。
が、バチカンのエクソシスト養成講座を描いた映画が地震と何か関係ありますか?
ソニー・ピクチャーズの『世界侵略:ロサンゼルス決戦』『4デイズ』も公開延期です。
ユニバーサルの海底洞窟冒険映画『サンクタム』もです。
「一部の描写がこの時節柄上映するにはふさわしくない」という理由ですが、
そんなこといいだしたら『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団』だって公開中止ですよ。
(地震を揶揄した時節柄ふさわしくないネタも含んでるし…。)
この一連の公開中止・延期の作品に共通していることは、"洋画"ということです。

先日、興味深い報道がありました。
地震のあった先週末、ハリウッド映画のアメリカ国外での興行収入が60%ダウンした、と。
地震の影響で先週末は日本の上映スクリーン数が6割程度だったそうですが、
日本は世界第二の映画消費国ですが、その日本が映画どころではなくなっただけで、
アメリカを除く全世界のハリウッド映画の興行収入が半分以下になったわけです。
ハリウッドにおける日本市場の重要さがよくわかる結果ですよね。
となれば、海外の映画会社が考えることはひとつです。
「今日本で新作映画を封切ったら損だ。延期して後日公開した方が儲かる。」
…少なくとも地震と無関係の『ザ・ライト』の延期を決めたワーナーはそう考えたはず。
『ヒアアフター』の公開中止も、それを正当化するための口実です。
ワーナーは来月にも新作『エンジェル・ウォーズ』が公開予定ですが、
これもどうなるかわかりませんよ。

ということで、今日はワーナーのローカル作品の感想です。
東北地方太平洋沖地震の翌日に封切られた作品です。
『ヒアアフター』ほどではないけど、本作にも津波を思わせる描写があるから、
これも公開中止するのが筋ですが、洋画じゃないからスルーです。

忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段

2011年3月12日公開。
NHK教育テレビで放送中の『忍たま乱太郎』の劇場版長編アニメ。

夏休みが終わり、乱太郎、きり丸、しんべヱたちが忍術学園に登校してくるが、1年は組の教室に喜三太がいないというトラブルが起きる。彼は手違いで6年生の宿題にあたってしまい、宿題の内容は「オーマガトキ城主のふんどしをとれ」というものだった。学園長の号令で、乱太郎たちは合戦中のオーマガトキ城に喜三太を救出に向かうが……。(シネマトゥデイより)



日本でのローカル・プロダクツに積極的なワーナーさんですが、
やはり外資系だからでしょうか、ベタな外国人のように侍や忍者が大好きで、
『ICHI』『TAJOMARU』『GOEMON』『最後の忠臣蔵』など、侍・忍者映画を多く作ってます。
去年公開されたアニメ『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』もワーナー配給でしたが、
その劇中で、ワーナーがホントはアメリカでも人気の忍者漫画『NARUTO-ナルト-』か、
剣客漫画『BLEACH』を映画化したかったという自虐ネタが盛り込まれていました。
本作の報を聞いて、あながちそれは冗談でもなかったんだなと感じました。
とにかく忍者もののアニメ映画を作りたかったんでしょうね。
そこで白羽の矢を立てたのが、まさかのNHKアニメ『忍たま乱太郎』です。
思えば忍者の学校が舞台というのは『NARUTO -ナルト-』の初期に似てますよね。
いや、『NARUTO -ナルト-』が本作に似ていたというのが正確かな?

NHKアニメ『忍たま乱太郎』は、ボクが生まれた頃からやっていたアニメで、
今はさすがに見てませんが、小学生くらいの頃はよく観てました。
なのでずいぶん久しぶりにこのアニメに触れたのですが、
なんか脇役たちがすごいことになってますね。
ボクが見てた頃は、主人公の乱太郎、きり丸、しんべヱと、担任の先生ふたり、
学園長くらいがメインで、あとの生徒や教職員はモブキャラ状態だと思ってましたが、
今は同級生のひとりひとりや教職員、上級生たちにも個性付けがしてあり、
しかもラン・キリ・シンを食いかねない濃いキャラばかり…。
そんな登場人物が半端ではない数になっています。
さらに本作はタイトルからもわかるようにオールスター総出演が売りで、
律儀にも各々のキャラに見せ場を用意しているために、
必然的に主人公のラン・キリ・シンの活躍が少なくなってしまっています。
ただ、だから残念だったということではなく、ボクにとっては新鮮でよかったし、
現役の視聴者にとってもオールスターのお祭り的演出は楽しいんじゃないかと思います。

久しぶりのボクには、あんな膨大なキャラを本作だけで覚えられるわけもないし、
キャラもの作品としては楽しめませんでしたが、意外とストーリーがシッカリしていて、
普通のアニメ作品としてはなかなか見応えがありました。
原作が学園ギャグアニメといった感じなので、意識したことはなかったけど、
『忍たま乱太郎』の時代設定って戦国乱世なんですね。
ほのぼのドラマだと思っていたら合戦のシーンから始まったのは予想外でした。
『NARUTO -ナルト-』を思わせるような忍者同士の空中戦や、
戦略を駆使して闘う籠城戦など、"らしくない"アクションシーンが満載です。
ワーナーは『忍たま乱太郎』の劇場版が作りたかったのではなくて、
きっと本格忍者アニメが作りたかったんじゃないかな?
そういえば『銀魂』も普段はギャグ漫画なのに、劇場版は戦闘アニメでしたね。

『忍たま乱太郎』は、なんちゃって忍者作品の『NARUTO -ナルト-』とは違い、
意外と忍者や時代の考証がシッカリしていますよね。
本作にも「惣の乙名」「庇いの制札」など、
大人でも聞いたことのない歴史用語も満載で何気に勉強になります。
合戦も陽動など兵法を駆使して逆境を覆すリアルな展開で面白いです。
ストーリーも、なかなか凝ってて大人でも見応えがあります。
現役視聴者のチビッコには少し難しいんじゃないかと思うくらいです。

そんなストーリーも設定も骨太な本作ですが、やはりこども向けアニメの劇場版で、
ギャグのレベルが幼稚すぎて、せっかくの物語の流れを分断している気がするのが残念。
その笑いのノリが『忍たま乱太郎』らしさなので仕方ないですが、
ハイテンションギャグとリアル路線の物語とのギャップが激しすぎです。
大人でも観れなくはないとは思うけど、やはり大人にはオススメできないかな…。

さて、ワーナーはせっかく手に入れた忍者作品の映画化権を更に活かすべく、
『忍たま乱太郎』の実写映画化までするようです。
そちらはどうやら、三流忍者の家に生まれた乱太郎が、一流忍者になるために親元を離れ、
忍術学園に入学するという少年の成長ドラマとして描かれるようです。
主演が乱太郎とイメージの違う加藤清史郎くんというのがちょっと不安ですが、
監督が『十三人の刺客』の三池崇史なので、単なるファミリー映画では終わらない、
ひとクセもふたクセもある作品になるんじゃないかと期待しています。

コメント

忍たまの事で、その一

忍たまも長く続いてますね。
忍たまでキャラデザ、たまに作画・演出・コンテ、劇場版2弾の監督を担当したスタッフについて判明した事があります。
アニメージュ2011年8月号、忍たま乱太郎アニメブック忍法帖を読みましたので言います。
アニメージュでのインタビューは一部ここに載っていました。
http://www2.atpaint.jp/sakuga/src/1373613379067.jpg/img/
アニメージュ2011年8月号は中古であるかもしれません。

スタッフの事なんてどうでも良いと思っていたら申し訳ありません。
こちらもいくつか事情を知って「そうだったのか」と思いました。


■忍たまでのキャラデザ
アニメージュ2011年8月号「この人に話を聞きたい」で語ってたのですが、本人にとっては厳しいと思っているようです。そもそも本人はキャラデザ等でもなく、原画をやりたいとも語っていました。

忍たまでキャラデザに起用された時、「やっぱり、なかなか厳しいっていうか。当時も巧く描けなかったと思っていましたし、今でも下手糞だなあって思いますけどね。自分はキャラクターデザインとかには向いてないんじゃないかといった意識はありますね。やっぱり自分は原画を描いてる一番合ってるなと思います。」と言っていました。

違うアニメですが、チャイナさん短編のキャラデザでも苦労したみたいです。
「苦手は苦手ですよ。だけど、やるとなったらやるんです。何とかごまかしつつ。チャイナさんの憂鬱って確か1本目の時に原画で参加してて。その時はぺーぺーの原画だったんですけどね。それから10年ぐらい経ってから短編をやる事になったんです。最初は”オマケ映像だから得意の2、3頭身のキャラでやってくれればいいよ”と聞いたんですがこれが伝達ミスでして本当は本来のチャイナさんの頭身でという発注だったんです。引き受けちゃった後なおで、やりながらキャラクターを練習していったというか(笑)」と言っています。

キャラデザに関してはアニメージュ2011年8月号のP86~87で言っていました。


■忍たまのアニメの方向性への意見
これはアニメージュ2011年8月号「この人に話を聞きたい」と、忍たまアニメブック忍法帖第3弾で語っていました。遠回しに言いたい事を抱えてるかのような発言も見えました。

アニメージュ2011年8月号のP88~89では「テレビシリーズでも調べ物はしてるけどテレビだと踏み込めない部分もある」「乱太郎の場合、やっぱり死人を出すわけにはいかないけど人の生き死についてあまり嘘ついちゃいけないと思う」

忍たまアニメブック忍法帖第3弾のP109では「ビデオシリーズとかで30分くらいの話をやれると良いな。7分半じゃ上手く収まらない話も結構あるので」と言っていました。

調べ物については時代考証とか忍術の事でしょう。
これは原作者(尼子騒兵衛先生)からも言われていました。http://www.animate.tv/news/details.php?id=1296710453&p=2

そして、生きるか死ぬかという状況についてはこのインタビューの流れから。
※インタビューを2011年アニメージュ8月号のP89ページから一部引用。
------もう1ついいなあと思ったのが戦の扱いなんです。
TVシリーズの乱太郎は主人公が忍者で、敵もいるのに、人が死なない世界じゃないですか。
その当たりに矛盾を感じていたんですよ。だけど、今回の劇場版は、人が死んでもおかしくないような内容だった。
互いに相手を死なせてしまうかもしれない状況にあって、あの忍術学園の連中あどうするのかを描いているところに、価値があると思いました。

このスタッフ:そういう意味では、あの映画は危ういバランスの上を歩いていると思うんですよ。
「乱太郎」の場合、やっぱり死人を出すわけにはいかないんです。

------今回、許される一番ハードなところまで来ましたよね。

このスタッフ:どうですかね。一番ハードなところまでいったかどうかは分からないです。
「○○○○」(別の映画)と同じように、映画の世界観を成立させるうえで、人の生き死とかについては
あんまり嘘をついちゃいけないと思うんです。そこのギリギリのところを「どこかな、どこかな」と探りながら作った部分はありますね。


■忍たま16期~19期のOP
このOPで藤森氏は作画・絵コンテ・演出を担当したらしいのですが、力を入れた物みたいです。このOPは5年ほど前に某動画で上げられて、寄ってきたファンもいたみたいです。

忍たまアニメブック忍法帖第3弾の付録(小冊子)の裏話で、「前のOP(16期~)は藤森(雅也)くんが10年流せるものを作るって意気込みで作った物なんですよ。それくらい力を入れたものだったので、おかげさまで評判も良かったんですが次のハードルがやたらと高くなってしまいました。」って言われています。

主題歌の映像については違うアニメですが、「絶対少年」のOPでも藤森氏は一番のフィルムだと言っています。http://www.creativevillage.ne.jp/cafe/fujimori.html

そして、絶対少年OP絵コンテ・演出がこの人という事が、アニメージュ2011年8月号のP89で「この人に話を聞きたい」で紹介された主要作品リストで判明しました。

続きます。

  • 2013/09/02(月) 17:48:41 |
  • URL |
  • チーズ #zIbM0aIU
  • [ 編集 ]

忍たまの事で、その二

原作は知りませんがアニメの忍たまは相当、このスタッフ(劇場版2弾の監督)の意向と違う部分も多いのかもしれません。

このスタッフは脚本家でもプロデューサーでもないし、単発演出家としても滅多に出てこないし、監督の立場になったのも劇場版2弾以外ではないのですが、だからこそ言いたい事もあるのかもしれません。
多少レベルでなく相当、自分の意向と違ってるのあれば、言いたくなったのかもしれません。


「アニメ忍たまはこのスタッフの意向と違う部分も多い?」と感じた理由は以下の通りです。自分の推測も混じりますが。

■このスタッフは「下手糞。キャラデザ向いてない」「キャラデザ等でもなく原画を描いていたい」と言ってるのに、ずっと忍たまアニメのキャラデザに起用されている。

この件はアニメージュ2011年8月号のP86で言っていました。

アニメーターと言っても原画、作画、キャラデザと色々あるのでこれは仕方ないと思います。キャラデザと原画と作画はそれぞれ違いもあります。


■短い尺には向かないネタもあるのにアニメは1話につき7分半(30分時代ですら基本2本立て)。

このスタッフは、忍たまアニメブック忍法帖第3弾のP109で「ビデオシリーズで30分尺のアニメをやれるといいな。7分半では上手く収まらない話あるので」と言っていたので。

推測ですが、7分半じゃ上手く収まらない話とはおそらく忍者や時代関係もあるんじゃないかと思います。忍たまはギャグと言っても、忍者や戦国が題材であるので他のお茶の間アニメより短編が似合わない作品であります。そもそも原作では長くて複雑なネタ多いです。

この事を考えても、7分半じゃ上手く収まらない話とは
「ギャグやほのぼのだけじゃないネタ」かと思いました。
「ギャグやほのぼのだけ」の話だと7分半でも十分上手く収まると思うので。

このスタッフは2012年の夏のコミケかアニメイト関連で配られた「メーカー横断アニメガイド2012年SUMMER」のインタビューでは、「しんべヱの寝ぐせの段もみたいなバカバカしい話をまたやりたい」と言ったらしいですが、これはギャグ一色の話なので尺的には7分半でも足りるようなネタです。

なので、このスタッフは「ビデオシリーズとかで30分尺の話をやれると良いな。7分半じゃ上手く収まらない話も結構あるので」って発言は、
「しんべヱの寝ぐせの段」等のような7分半向きの話とはまた別のベクトルで、希望したい話なんじゃないかと思いました。

このスタッフはアニメージュ2011年8月号のP88~89で「テレビでも調べ物をやってるけどテレビだと踏み込めない部分もある」と言っていたので、これも尺の件と関係あるのかもしれません。


■その7分半で上手く収まるような話(ギャグ等)も、昔よりテンポが良いとは言えなくなってる。

これは脚本家のネタ切れ、時代の流れもあるかもしれません。
「メーカー横断アニメガイド2012年 SUMMER」のインタビューでこのスタッフは「しんべヱの寝ぐせの段みたいなバカバカしい話をまたやりたい」って言ってたらしいです。これは遠回しに現状のギャグへの不満なのかもしれません。

7分半で上手く収まるようなギャグ一色話にしても「しんべヱの寝ぐせの段」等はテンポ良かったと思います。
そして、忍たまアニメブック忍法帖第3弾によると「しんべヱの寝ぐせの段」は枚数気にせず好き勝手出来た最後の時代だったそうです。


■ギャグ物とはいえ、忍者や戦国を題材にしているのにアニメでは基本的に「下手すりゃ死人が出そう」みたいな緊張感を出すのが少ない。

原作もギャグ漫画ですがそれでもアニメよりはああいう緊張感も出ていると思います。
アニメでのこの緊張感の無さに、遠回しに何か言いたげな様子でした。
その件はインタビューを2011年アニメージュ8月号のP89ページにありましたが、その流れは上述の「忍たまの話で其の一」の所に書きましたのでそちらを参照。

  • 2013/09/02(月) 17:53:46 |
  • URL |
  • チーズ #zIbM0aIU
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/448-dbe26697
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad