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あしたのジョー

『あしたのジョー』に続いて、『タイガーマスク』も実写映画化されるみたいですね。
『SPACE BATTLESHIP ヤマト』、『ヤッターマン』、今年公開の『怪物くん』など、
古いアニメがどんどん実写映画化されています。
こうして並べてみると一目瞭然ですが、どれもジャニーズが主演ですね。
『タイガーマスク』のキャストはまだ未定ですが、ジャニーズになりそうな予感です。
この状況に対して「ジャニーズ、いい加減にしろよ」って意見もよく聞かれるけど、
ボクは去年一番面白かった邦画は『ちょんまげぷりん』だったし、
いい仕事してくれて作品が面白くなればそれでいいので、
ジャニーズに対してそんなに偏見はありません。

でもアニメや漫画の実写映画化で、なぜこんなにジャニーズが重用されるのか不思議です。
単にジャニーズを主演にすれば一定の集客が見込めるからだと思ってたんですが、
最近思うのは、ジャニーズが仕事選ばなくなったからじゃないかと…。
人気アニメの実写映画化の主演なんて、普通の役者は尻込みすると思うんですよ。
原作ファンを満足させれるハードルってメチャメチャ高いし、酷評は避けられません。
なのでかなりリスクが高い仕事だけど、それでも受けてくれるのは、
事務所の後ろ盾が強く、多少の批判は屁でもないジャニーズだけなんじゃないかと。
まぁ案の定、多くの場合は原作ファンからは酷評されちゃうんですけど、
ボクは原作を知らないことが多いので、比較的楽しく観れてます。

でも『タイガーマスク』の主演を受けるのはやめといたほうがいいです。
せっかくの伊達直人運動の美談に水を差しかねない露骨な便乗で、
すでにかなりイメージ悪いです。
だからこそジャニーズしか出来ない気もするんですが…。

ということで、今日は山下智久主演で古いアニメ(漫画)を実写化した作品の感想です。

あしたのジョー

2011年2月11日公開。
昭和40年代に社会現象を巻き起こしたボクシング漫画を実写映画化。

東京の下町で捨て鉢な生活を送る矢吹丈(山下智久)は、元ボクサーの丹下段平(香川照之)にボクサーとしてのセンスを見いだされるも、問題を起こして少年院へ入ることに。丈はそこでプロボクサーの力石(伊勢谷友介)と運命の出会いを果たし、やがて少年院を出た彼らは良きライバルとしてボクサーとしての実力を磨いていく。(シネマトゥデイより)




嵐の二宮くん主演で漫画を実写映画化した作品『GANTZ』のお客さんは、
少年(青年)漫画が原作にもかかわらず半数以上が(たぶん嵐ファンの)女の子でしたが、
本作は原作をリアルタイムで見ていたオッサンが多かった気がします。
これが嵐のNEWSの人気の差によるものなのか、
女性には原作のウケが悪いのからなのかわかりませんが、
もっと女の子ばかりかと思ってたので少し意外でした。

鑑賞後、劇場を出たところで、女の子たちは「山Pかっこよかった」と満足げでしたが、
原作ファンであろうオッサン連中は一様に渋い顔でした。
この劇場エントランスでの様子が、本作の出来を顕著に表していると思います。
簡単に言えば、本作は完全なアイドル映画で、ちょっと大袈裟に言えば、
山Pのかっこよさ、肉体美以外に見るべきところはありません。
もちろん原作ファンを納得させられるものになっているはずもないですが、
原作をほとんど知らないボクが観ても、映画として評価できるとは言えない出来で、
ボクも渋い顔で劇場を後にしました。

まず誰もが感じるツッコミどころとして、
丹下段平を演じる香川照之の特殊メイクのヤリスギ感ですよね。
骨格変わるくらいの特殊メイクしてまで、あの顔を再現しなきゃいけないのかな?
あの顔は漫画だから成立するんであって、実際にあんな顔の人がいたらおかしいでしょ。
というか、せっかく演技派俳優の香川照之使ってるのに、
表情にあんな枷つけたら勿体ないような気がするんだけど…。
香川照之はボクシングに精通してるらしいので、役柄としてはピッタリなので、
そのままの顔で出てもらっても誰も文句言わないと思うけど…。
(眼帯くらいは用意してもいいだろうけど。)
丹下段平のルックスの再現には異常な力の入れようなのに、
主人公の矢吹丈はあの独特の髪型も全く似せる気もなく山Pそのまま。
山Pに変なメイクは施せないのは理解できるけど、これでは丹下段平と不釣り合いです。
そのライバルで伊勢谷友介演じる力石徹はナチュラルに似てたと思います。

チグハグな原作の再現度の話は、ボクが原作を知らないのでホントは何とも言えないけど、
それよりよくなかったのは、矢吹丈のキャラクターです。
なんか主人公なのに全然好感が持てないんですけど…。
短気ですぐケンカしようとするし、トレーナーの指示も無視するし、
ボクサーというよりもチンピラです。
そもそもラストまで彼がヒネクレ者なのかヒョウキン者なのかすらわからず、
どんな性格なのかイマイチ掴みきれず…。
原作の矢吹丈はもっと愛嬌があった気がするけど、山Pはクールですからね。
尚更何考えてるかわからず、ただ生意気さだけが印象に残ります。
方や力石徹はかなり人間味があるし、紳士的で努力家で、立派なボクサーです。
このふたりが闘って、矢吹丈を応援できる人って山Pファンだけじゃない?
女の子から見るとどうなのかはわからないけど、
ボクサーとして魅力的な力石の方が、圧倒的にかっこいいですよね。

ただそれは配役を決めた人がわかってないだけで、山Pは精一杯やってたと思います。
特に役作りのための肉体改造はなかなかのものです。
ボクサーらしい筋肉になってましたよね。
まぁそれもライバルの力石こと伊勢谷友介の方が一歩上を行ってましたが…。
例の計量シーンで減量でガリガリになった力石の姿ですが、
あれって特殊メイクもCGも使ってないんですってね。
伊勢谷友介の役作りはクリスチャン・ベイル並みです。
そこまで役作り徹底している作品なのに、なんで丹下段平だけ…。

ボクサーの体はほぼ完璧ですが、肝心の試合シーンはもっと頑張ってほしいです。
スローモーション使い過ぎで、臨場感がなさすぎます。
特に酷いのが矢吹丈の必殺技で一番の見せ場でないといけないはずのカウンターですよ。
スローモーションならまだしも、パンチが当たったシーンは静止画になってます。
これでは迫力も爽快感も全くないですよ。
万が一にも山Pの綺麗な顔を殴るわけにはいかないという配慮でしょうが、
ボクシング映画は試合シーンが命なんだから、もうちょっと頑張ってほしかったです。
それにいろんなボクシング映画やボクシング漫画が作られている昨今、
今更クロスカウンターが必殺技だなんて、時代錯誤ですよね。
あと矢吹丈のノーガード戦法も現実的じゃないです。
ガード下げて大振りにカウンター合わせるというのはわかるけど、
他のパンチは全て当たるので、ジャブだけでも勝てそうです。
あんないい加減なボクシングで日本チャンピオンに勝っちゃうなんて…。
まぁ原作の通りなら仕方ないけど…。

丹下段平は外見がアレだし、矢吹丈は何を考えているかわからず好感が持てない、
ヒロインであるはずの白木葉子(香里奈)まで身勝手で鬱陶しい女とくれば、
もうどうしようもありませんが、力石徹だけはけっこう頑張ってたのが救いです。
彼を主人公だと思えばそれなりに観れる作品だったかもしれません。
力石の最期までしか描かれてないし、もともとそのつもりだったのかもしれませんね。
例の超有名な「真っ白に燃え尽きた」的なやつは次回に持ち越しですが、
まぁこの出来では続編は難しいかな…?

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