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パラノーマル・アクティビティ 第2章/TOKYO NIGHT

ボクは映画を定価(1800円)で観ることはまずありません。
大抵は前売り券(1300円)か、それが手に入らなければレイトショー(1200円)、
または月1~2回あるサービスデイ(1000円)で観ます。
他にも映画館にはいろんな割引サービスがあります。
「レディースデイ」とか「シニア割引」とか「夫婦50割引」とか。
去年までは「高校生友情プライス」なんてのもありました。どれも1000円です。
でも20代の独身男性のボクにはどれも該当せず、
こんな割引は単なる年齢差別、性差別でしかないです。
同じもの観るのに、年齢や性別で価格差をつけるのはおかしいです。

映画館の料金システムだけでなく、作品単位でも差別的割引をするものがあります。
たとえば最近だと、『パートナーズ』。
ボクは前売り券で1300円で観ましたが、なんと高校生以下は当日料金500円で観れます。
通常の学生料金ならまだしも、たかが10歳違うだけで半額以下になるなんて…。
その事実を後から知ったからいいけど、先に気付いていたらもう観ませんよ。
他にも『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』も特殊な割引を導入していて、
一部上映劇場では法曹関係の人なら1000円で観れるそうです。
ボクは1500円の前売り券で観ましたが、こちらの場合は内容に沿った宣伝の一環だし、
企画として洒落が効いているので、職業差別だ!とは思いませんでした。
でも『パートナーズ』は盲導犬の物語で、高校生なんて全く関係なく、ただの差別です。
まぁ周知の不十分か作品の魅力の無さか、学生も全然集客できずコケましたが。

ということで、今日は高校生なら当日料金終日1000円の映画の感想です。
ボクはレイトショー料金1200円払って観ましたが、
例によって高校生は全く関係ありません。

パラノーマル・アクティビティ 第2章/TOKYO NIGHT

2010年11月20日公開。
低予算ながらも大ヒットを記録した『パラノーマル・アクティビティ』の日本版続編。

アメリカ旅行から戻って来たばかりの春花(青山倫子)は、弟の幸一(中村蒼)と父親の3人暮らし。ある朝春花が目覚めると、部屋の物が知らないうちに移動していることを察知する。彼女は弟の悪ふざけだと決めつけるが、幸一は自分はやっていないと言い張ったため、部屋にビデオカメラを設置して事の真相を確かめることにする。(シネマトゥデイより)



15000ドルの低予算で制作されたホラー映画『パラノーマル・アクティビティ』。
超小規模公開から始まったが、その衝撃的な内容が口コミで広まり、
公開5週目にしてついに全米No.1にまで登り詰め、1億ドル以上稼いだ作品でした。
このアメリカン・ドリームは日本でも評判となり、ホラーとしては異例の大ヒット。
その続編『パラノーマル・アクティビティ2』はすでに全米で公開になっていて、
前作を上回るペースの大ヒット中です。
日本でも来年2月11日に公開されますが、なぜかそれに先駆けて、
日本版の続編と銘打たれた本作が公開されました。

本作はタイトルに"第2章"と入っているので、正統なナンバリングタイトルぽいですが、
実際のところは『パラノーマル・アクティビティ』の日本版リメイクでしょうね。
舞台を日本に移して、内容も大幅にアレンジされているのでリメイクっぽくないし、
そもそもフェイク・ドキュメンタリーにリメイクなんて変な話なので、
とりあえず日本版続編ってことにしたんじゃないかな?
ということで、制作者もオリジナル版とは全く関係ない、続編モドキです。

監督はフェイク・ドキュメンタリー作品『放送禁止』シリーズの長江俊和。
今年は劇場版『放送禁止』が制作されなかったなと思ってたら、これを作ってたんですね。
彼はスーパーナチュラル番組『奇跡体験アンビリーバボー』のディレクターでもあり、
日本のフェイク・ドキュメンタリーの第一人者のような人です。
日本ではホラー映画の場合、たいして予算が付かないことがあたりまえなので、
低予算で撮れるフェイク・ドキュメンタリーが重宝されてきたために、
日本のフェイク・ドキュメンタリー・ホラーは世界をリードしていると思います。
日本だとそんな作品を見慣れているため、オリジナル版(前作)を観た時は
「この程度で大ヒットするのか?」と拍子抜けしたものです。
だから続編(リメイク)が日本で制作され、監督が長江俊和と聞いた時は、
かなりいいものが出来るんじゃないかと期待しました。
北米ではシリーズ3作目の公開もすでに決定しているフィーバーぶりで、
関連作として日本版の本作にも興味を示しているらしいので、
もしかすると逆輸入で全米公開という可能性もあります。
フェイク・ドキュメンタリー・ホラー先進国・日本の意地を見せてほしいです。

で、実際に観たのですが、確実にオリジナル版よりも怖いです。
オリジナル版自体、かなりJホラーの影響を受けている作品なんですが、
よりJホラー的な展開になり、不気味さが格段にアップしています。
ただ、ジワジワくる怖さなので、オリジナル版のように観客が絶叫することはないです。

ストーリーとしては、本作は日本版続編ではなく日本版リメイクですが、
舞台や人物設定はかなり変更されていて、オリジナルとは全く別物の印象を受けます。
でも演出的にはかなりオリジナル版が踏襲されていて、たしかにリメイクになってます。
エクソシストが霊感体質の友達に変更されてたり、
ラストの○○が貞子みたいになってたりと、設定を日本的に変えているので、
日本人からするとオリジナル版よりも馴染みやすく、臨場感もアップするかも。
ただ反面、フェイク・ドキュメンタリーでは掟破りの有名俳優を起用したことで、
彼らを知ってる日本人にとっては、ドラマにしか見えなくなるのも事実。
弟役の中村蒼の方は、ドキュメンタリーっぽい自然な演技をしているが、
姉役の青山倫子は所作も綺麗で発音も明瞭、うまい演技をしようとしていて、
逆に演技っぽい演技になってしまっています。
そもそも家には弟しかいないのに、いつも小奇麗な格好してるのはおかしいです。
長江監督がこんな初歩的なミスするはずないと思うんだけど、
やっぱり『放送禁止』と違って、こんなビッグタイトルの作品ともなると、
スポンサーやら俳優の所属事務所やらが何かとうるさいんですかね?
おかげで、フェイク・ドキュメンタリーとしては観れず、
単なるPOV型のJホラーになってしまってます。

上記で「続編ではない」と書いたものの、実際は物語的に繋がっているかもしれません。
本作中でオリジナル版のヒロインで、消息不明のまま終わったケイティの、
その後の顛末が語られています。
ネタバレになるので控えますが、ちょっと度肝を抜かれる内容です。
ケイティのその後なんて、オリジナル版からしたらかなり重要な話なのに、
こんな極東でひっそりと語られちゃうなんて、オフィシャルとしてOKなんでしょうか?
でも、こんな呪いが連鎖するって展開は、『呪怨』ぽい日本的な発想なのが面白いですね。

オリジナル版はスピルバーグの助言をもとにラストのワンシーンが作られたそうですが、
本作のラストは女子高生の投票により決まったそうです。
でもこれがかなりダメ。
オリジナル版のラストシーンを踏襲したシーンの後に、まだ少し続くんだけど、
これが完全に蛇足で、オリジナル版と同じ終わり方でよかったのに…と残念に感じました。
恐怖シーンをちょっとでも多く入れようというサービス精神ですかね?
そう思えば、本作全編通しても、はじめからサービス精神旺盛で、
はじめは何か起こりそうな違和感から、徐々に恐ろしい怪奇現象になっていくという、
クライマックスに向けて盛り上げていく展開にすべきなのに、
本作は初っ端の盛り塩の件から露骨に怪奇現象でしたもんね。
フェイク・ドキュメンタリーは、体裁はあくまでドキュメンタリーなので、
なによりリアリティが重要で、あまりサービス精神旺盛なのも逆効果なんですよね…。

フェイク・ドキュメンタリーは、記録映像というのが制作者と観客との暗黙の了解なので、
過剰なサービス精神も、有名俳優の起用も、リメイクや続編制作もルール違反です。
オリジナル版より怖かったし、ホラー映画としてよく出来ていると感じたのは事実ですが、
フェイク・ドキュメンタリーという点ではオリジナル版の方がまともで面白いかも。

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