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BECK

ボクはピーク時は30作品ぐらい漫画単行本を購読してたんですが、
今でも継続して買い続けているのは『ONE PIECE』と『はじめの一歩』だけです。
部屋が狭いんで、漫画を置くスペースがないんですよね…。
(この2作品だけでも100冊越えてるし…。)
なので3か月に一度ネットカフェに行って、夜通し漫画読んでます。
漫画誌は読まないので、自分では面白い漫画を見つけることはできず、
とにかく話題になってる作品はジャンル問わず読むようにしてます。
漫画に疎いボクのところにもその評判が聞こえてくるほどの作品は、
遅かれ早かれ映画化されますね。
1年ほど前に『大奥』や『君に届け』読んだけど、もうすぐ映画公開されます。

といことで、今日は漫画の映画化作品の感想です。
原作漫画は4年前くらいに一度読んだんですが、もう連作終了したみたいですね。
最近『のだめ』とか『DMC』とか『けいおん!』とか、
どんどん音楽漫画が連載終了しているみたいですね。
『ピューと吹く!ジャガー』も…。

BECK

2010年9月4日公開。
ハロルド作石による人気音楽マンガを実写映像化した音楽青春ストーリー。

平凡な毎日を送るごく普通の高校生コユキ(佐藤健)が、偶然天才ギタリストの南竜介(水嶋ヒロ)と出会い、才能あふれる千葉(桐谷健太)、平(向井理)、サク(中村蒼)らとともにBECKというバンドを結成する。コユキは天性の才能を開花させ、バンドも成功を重ねていく中、ある日、ロックフェスへの出演依頼が舞い込む。(シネマトゥデイより)



『デトロイト・メタル・シティ』とか『ソラニン』とか、
音楽系の漫画は映像化が難しいものが多いと思うんですけど、
『BECK』はその最たるものですよね。
原作では劇中の音楽シーンの歌詞や楽譜などは全く描かれず、
どんな音楽を演奏しているのかは読者が想像で補完する形になってました。
そうすることで「竜介のギターテクはすごい」「コユキは歌が上手い」といわれれば、
読者側が勝手に想像で補完して、額面どおりに受け入れる画期的な表現方法でした。
でもそれは音の表現できない漫画という媒体の弱点を逆手に取った演出で、
映像と音楽からなる映画ではそうはいきません。
読者が勝手に保管し、想像力の限り膨らました音楽をどう再現するのか、
それがこの映画の成否を分ける最大のポイントだと思います。

で、本作はその音楽のシーンの再現をどうしたかといえば、
再現することをあきらめて逃げてしまいました。
楽器での演奏に関しては、テクニックがどうだとかはボクにはわからないけど、
ライブハウス並みの爆音で、とにかく迫力だけは伝わってきます。
だけど一番重要なコユキ(佐藤健)のヴォーカルは、まさかのエア・ヴォーカル…。
口パクするだけで全くの無音です…。
コユキは天性の歌声の持ち主で、一度歌いだせば、それまで騒いでいたお客さんが、
水を打ったように言葉を失い聴き惚れてしまうようなヴォーカル、という設定です。
歌が上手いと思うことはあるけど、そんなハッとさせられるようなヴォーカルなんて、
今まで一度も経験したことないし、きっと人知を超える神懸かった歌声です。

コユキ演じる佐藤健にそこまでは求められないし、
プロの歌手で吹き替えるにしろ、要求されるハードル高すぎて、
ただ上手い程度では説得力がありません。
口パク無音ならば漫画と同じで観客が勝手に想像で補完してくれるので、
迂闊に歌を入れてしまうよりは説得力を失わずに済むけど、
それってやっぱり妥協策だし、表現者としては逃げたと言わざるを得ません。
それに演奏だけで口パクしてる姿ってのはかなりマヌケで、盛り上がりに欠けます。
一番盛り上がるべき最後の曲のシーンも、画がマヌケすぎて間が持たないから、
それまでの回想シーン流して、なんとか感動を押し売りしようとしてるし…。
千葉(桐谷健太)がヴォーカルを務める曲の方はちゃんと歌も入っていて、
まぁ在りがちなアゲアゲ系ラウドロックではあるものの、
映画的には口パクのコユキの曲よりも、千葉の曲の方が盛り上がります。
設定としてはコユキの曲よりも劣った印象じゃないと成立しないんですが…。

ぶっちゃけコユキの歌声の再現なんて、どのみち不可能なんで仕方ないです。
それにボクは日本語ラップに傾倒してるので、コユキより千葉の方が好きだし。
なので千葉のヴォーカル曲にちゃんと歌入れしてくれたのは評価したいです。
しかもけっこう原作とイメージどおりな感じでした。(日本語なのもよかったです。)
千葉のヴォーカルも初めはプロが吹き替える予定だったそうなんですが、
千葉を演じる桐谷健太の直談判により、彼自身が歌うことになったそうで、
それを思えばあのクオリティはかなりのものだと思います。
ただ、千葉がDAG FORCE(実在のラッパー)とフリースタイルバトルするところでは、
物語上千葉が勝利したことになったけど、さすがにDAG FORCEの方が上手かったです。
日本語ラップファンの見どころとして、ZINGIも実名で出演しています。
(かつて童子-Tが所属していたHIPHOPグループです。)
フェスでBECKが立つ3rdステージがいかにマニアックなステージかということを
表現するための演出なので、あまりいい役とはいえませんけどね。

それにしても、千葉ってかわいそうだよね。
というか、BECKってバンドとしてやっぱりバランス悪いよね。
コユキのヴォーカル曲の時の千葉の扱いはどう考えても酷すぎます。
コユキも自分の曲でもちゃんとラップパートも作ってあげたらいいのに…。
なんか自分のことしか考えてないみたいで、コユキの印象悪いです。
反面、そんな千葉の不遇さが好きなんだけど…。
そんな千葉だけが見れなかった夢というか啓示ですが、
あれも印象的なシーンなので、原作どおり再現してほしかったかな…。
権利的にかなり無理があるとは思うけど…。

コユキの歌声の再現から逃げたのは残念でしたが、
キャスティングではかなり原作のイメージに沿って頑張ってたと思います。
とくにBECKの5人はよく揃えたなと感心しました。
サク役の中村蒼はあまり知らないけど、ほかの4人は今をときめく人気若手俳優だし、
この人気者4人が揃っただけでも奇跡的じゃないですか?
当初は原作と違って、竜介(水嶋ヒロ)が主役をするってことだったはずだけど、
『龍馬伝』の以降、佐藤健の注目度が急上昇して、コユキの出番が増えたためか、
原作と同じくコユキが主役な感じになってますね。
今の佐藤健からすると、コユキを演じるにはちょっと華がありすぎるくらいです。
蘭(中村獅童)、レオン・サイクス(サンキ・リー)、犬のベックも
原作のイメージに近いし、いいキャスティングだったと思います。
一方、女性キャラは佐藤和緒役の松下由樹はよかったと思うけど、
ヒロインの真帆役の忽那汐里は、バイリンガルなら誰でもよかったのかって感じ。
益岡弘美役の倉内沙莉は、文句なしにかわいいけどダイコンすぎます。
あと、桂南光とか有吉弘行とか品川祐とか蝶野正洋の意味のないカメオ出演は、
テレビ局制作ならではの俗っぽさが出てて、冷めました。

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