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バイオハザード Ⅳ アフターライフ

シネコン最大手のTOHOシネマズが、3D映画の追加料金をプラス400円にするらしい。
今まではプラス300円だったので、実質100円の値上げです。
「追加料金が変更になる」と聞いた時は、3D導入の初期費用が回収できたから、
値下げに踏み切るんだと思ったから、まさかの値上げにビックリです。
しかも最近は3D映画の粗製乱造で、3D映画に対して懐疑的な意見も増える中、
他社に先駆けて批判覚悟で値上げを断行するなんて、正気の沙汰とは思えません。
なので、なぜこのタイミングで値上げなんてことになるのか、少し考えてみました。

まず単純に考えれば、値上げした分だけ儲かるからですね。
今年上映された映画で興収100億円超える作品は5本になりそうですが、
そのうち『アバター』『アリス・イン・ワンダーランド』『トイ・ストーリー3』
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』の4本は3D作品です。
すごい打率に見えますが、その反面『タイタンの戦い』や『エアベンダー』などは、
3Dだったために避けられ、公開規模に見合わない期待ハズレな成績でした。
全体的には3D映画の収益率が下がってきているのは間違いないようで、
この時期の値上げは無謀といえます。
もうひとつ考えられるのは、3Dメガネに対する衛生面の不安が叫ばれるようになり、
消毒など3Dメガネの維持にかかるランニングコストが増大したこと。
でも同じくXpanD方式を取っているMOVIX、Tジョイ、109シネマズは値上げしないし、
100円も追徴されるほどの手間とは考えられません。(他社も追随しませんように…)
きっと何かTOHOシネマズ特有の理由があるはずです。

で、そこで気になったのが、新料金に改定される日時です。
料金は今月の19日から変更になりますが、
この日は東宝初の3D映画『THE LAST MESSAGE 海猿』の公開日です。
この作品は2Dで撮ったものをポスプロ段階で3Dに変換するニセ3D映画ですが、
ポスプロで3D化する映画の狙いはひとつで、内容に自信がないために、
割高料金にすることで、制作費の回収を目論んでいるんです。
特に『海猿』は邦画最大級の予算がかかっていて、万一にもコケることは許されない。
(『踊る3』の100億超えも不可能になり、フジテレビ映画の威信もかかってます。)
だけど今までの割増料金では回収は難しそう…。
てことで白羽の矢が立ったのが、東宝系シネコンであるTOHOシネマズで、
少しでも制作費が回収できるように、値上げせざるを得なかったんじゃないかな?
もちろんこれはボクの想像でしかありませんが、もし想像通りだったなら、
『海猿』は相当くだらない映画ということなので、観に行くべきではないです。
確実に言えることはポスプロ型ニセ3D映画は、それほど立体的にはならない上に、
2Dより画質が下がることは明白なので、絶対に3Dで観てはいけません。
プラス400円どころか、マイナス400円でも高いくらいです。

ということで、今日はポスプロによる3D化された偽物ではなく、
ちゃんと3Dカメラで撮影された、真っ当な3D映画の感想です。

バイオハザード Ⅳ アフターライフ
Resident Evil Afterlife

2010年9月10日日本公開。(14日、15日先行上映。)
日本のテレビゲームを映画化した『バイオハザード』シリーズ第4弾。

ウイルス感染のまん延で世界は荒廃し、人間は滅びつつあった。そんな中、生き残りの人間を探して世界中を旅するアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、ロサンゼルスの刑務所に隠れて生き残る人間たちを見つける。彼らを刑務所から脱出させるため、アリスはアンデッドとの闘いに挑む。(シネマトゥデイより)



まさか4作目が作られるとは思いませんでした。
というのも、前作があまりにも大風呂敷を広げた終わり方だったからです。
前作では、Tウイルスに適合し驚異的な身体能力と超能力が使えるようになった
アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が、数十人の自分のクローンを開放し、
アンブレラ東京本部に潜伏する大幹部ウェスカーに、クローンを連れて報復に行く、
…というところで終わります。
超能力は使えるし、自分の分身はいっぱいいるし、アリスはもはや人間ではなく、
『マトリックス』のエージェント・スミスのような何でもありな状態で、
これ以上続けると収拾がつかなくなりそうでした。
世界観も前作ですでに人類壊滅に近い状況で、これ以上物語を広げるのは
無理なんじゃないかって思えたので、続編が作られたのは意外でした。
それにだいたい"続編の舞台は日本"というシリーズものは、
それが実現するする前に打ち切られるんですよね…。

本作も冒頭こそ舞台は東京だけど、それは前作の帳尻合わせのためで、
すぐにアメリカに戻ってしまいます。
東京のシーンはほとんどハイブ(地下研究所)でのアクションなので、
東京の街中でアリスが大活躍するわけでもないし、
予告編や宣伝から受ける印象ほど、東京が舞台だってことは重要ではありません。
(東京シーンでは中島美嘉が出演してます。世界で最初のゾンビ役です。)
でもこの東京での戦いで、アリスのクローンは皆殺しにされ、
アリス自身も超能力を失うことになります。
原作ゲーム発祥の国である日本へのファンサービスのついでに、
前作の帳尻も合わせて、広げすぎた大風呂敷も一気にたたんじゃったんですね。
これはなかなか上手いやり方です。

ボクは原作ゲームの『バイオハザード』シリーズは1作目しかプレイしてません。
面白いし出来れば前作やってみたいと思ってるんですが、
ヘボゲーマーのボクにはこのシリーズは難易度が高すぎるので…。
しかし本作は、嬉しいことにゲーム1作目のプレイヤーキャラだった
クリス・レッドフィールドが登場するんですよね。
演じるのは『プリズン・ブレイク』でお馴染みのウェントワース・ミラー。
『プリズン・ブレイク』はよく見てたし、それなりに好きな俳優だけど、
彼を大スクリーンで観るのは初めてなので、ちょっと変な感じです。
クリスの妹でゲーム2作目のプレイヤーキャラだったクレア(アリ・ラーター)も、
前作に引き続き登場しています。
敵役のアンブレラの幹部ウェスカー(ショーン・ロバーツ)も、
ゲームシリーズでもお馴染みのワルモノらしいですね。
ゲーム1作目のプレイヤーキャラで、映画2作目の準主役だった
ジル・バレンタイン(シエンナ・ギロリー)も予想外の形で登場します。
なぜあんなことになっちゃのかは、ノベライズみないとわからないのかな?

本作はゲーム最新作である『バイオハザード5』の要素も取り入れているようで、
巨大な斧を持つ巨大ゾンビ"マジニ"や、頭の割れるゾンビ犬"アジュレ"など、
新しいクリーチャーも登場します。
普通のゾンビも進化(?)していて、口腔内から触手を出します。
もともと筋ジストロフィーの治療薬の副作用でゾンビ化してるはずなのに、
どんな理屈で触手が生えるのか、もう完全にクリーチャーになってますね。
1~2作目の時はまだゾンビ映画って感じだったけど、
続編を重ねるごとにどんどん作風が変わって、もうSF映画化しちゃってますね。
まぁ原作ゲームも初期はホラーだったけど、今ではガンシューテングですもんね。
ゾンビ映画やホラーゲーム好きとしてはちょっと寂しいかな…?

少し上記でも触れましたが、本作は『アバター』の撮影でも使われた3Dカメラ、
フュージョンカメラシステムを使って撮られた、真っ当なデジタル3D映画です。
はじめから3Dで観ることを想定して作られているため、
投げられた手裏剣やサングラスを客席の方に飛んでくるように感じるような、
立体感を強調した演出がされています。
『センター・オブ・ジ・アース』以来の3D映像を楽しむためだけの作品なため、
ストーリーも3Dの見せ場をつなぐためだけの手段にすぎず、
ドラマ性を期待しても仕方ない娯楽作品です。
逆に言えば、3Dで観ないとあまり価値の無い作品です。
2D上映されるのかは知りませんが、どうせ観るなら3Dで観た方がいいです。
(TOHOシネマズで観るなら、18日までに観ることをオススメします。)

でもちゃんと3Dカメラで撮ったとはいえ、
激しいアクションだとやはりブレまくりますね…。
それも織り込み済みで作っているためか、ちょっと銃を受け渡すだけのシーンなど、
アクションシーンに無意味なスローモーションが多いです。
もしかして3D映画ってアクション映画に向いてないんじゃ…?
あと3Dメガネで光量が不足することも織り込み済みなためか、
はじめからモノトーンぎみの退廃的な色彩で撮られています。
おかげでアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)の最大の魅力である、
美しい碧緑の瞳が全然活かされず、ちょっと残念です。
本作の場合は終末映画なのでまだそれでもいいけど、
ほとんどの3D映画がモノトーン調になったら嫌ですね…。
スローモーションにしてもそうだけど、本来表現の幅が広がるはずの3D化なのに、
逆にいろんな制約が付いてしまうんだから、本末転倒ですよね。

あーぁ、やっぱり3D映画なんてダメだな。
さっさと廃れればいいのに…。

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