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フローズン

東京には100軒以上の映画館があるそうです。
ボクは関西に住んでますが、このあたりも比較的映画館の多い地域だと思います。
(だいたい30軒くらいはあるかな?)
それでも全国順次公開の映画だと、東京よりかなり遅れて上映される作品も多いです。
いくら上映が遅れても、上映すらされない地方から比べれば、まだマシかもだけど、
映画をわざわざ劇場で観ようって人は、ただ作品を大画面で観たいだけじゃなくて、
"同時代性"を求めてる部分があると思うんですよ。
どんな普遍的と思われる名作映画にも同時代性はあって、
公開当時に観るのと今観るのでは全然違うはずです。
その作品がその時期に公開されるってことは、ちゃんと理由があって、
それを味わうのも劇場で観ることの醍醐味だと思うんです。
だから何週も遅れて公開されると、それだけ作品の価値は下がります。
ボクの場合は1カ月以上の遅れだと、もうDVDでいいかなと思います。
できれば洋画もすべて世界同時公開にしてほしいくらいです。
で、結局何が言いたいかといえば、「東京が羨ましい!」ってことです。

ということで、今日は東京から3週間も遅れて公開された映画の感想です。
内容が内容だけに、くそ暑い真夏に涼を得るために観るのがちょうどいい作品で、
3週間も遅れたら夏も終わっちゃうし、あまり意味ないと残念だったんですが、
今年は依然猛暑が続いていたので、まだ観に行く気になりました。
もし涼しくなってたら、たぶんDVDを待つことになったと思います。

フローズン

2010年8月7日日本公開。
『ソウ』シリーズのピーター・ブロック製作のスチュエーション・スリラー。

夜のスキー場。その日最後の滑りに繰り出したダン(ケヴィン・ゼガーズ)、ジョー(ショーン・アシュモア)、パーカー(エマ・ベル)が乗ったリフトが突然ストップしてしまう。スキー場の営業再開は1週間後。助けを求める叫びも届かず、食料もなく、氷点下20度の極寒の中、3人は空中に置き去りにされてしまい……。(シネマトゥデイより)



簡単に言えば『オープン・ウォーター』の冬バージョンみたいなもので、
リーゾートに来た観光客が、従業員に忘れられて取り残されるという話。
『オープン・ウォーター』では大海原で、本作ではスキー場のリフトの上で。
襲ってくる人食い獣もサメからオオカミになりました。

週末にスキー場に遊びに来た大学生の男女3人が乗ったリフトが突如ストップ。
どうやら従業員が彼らがまだ乗っていることに気付かずに、
リフトの電源を切って帰ってしまったらしい…。
スキー場は週末しか営業していないために、次にリフトが動くのは1週間後…。
極寒のスキー場でリフトに宙吊りにされた3人の運命は…?、という話。

ボクもたまにスキー場に行きますが、リフトってけっこう止まるし、
「このまま動かなくなったらどうしよう?」ってのはよく思います。
本作はその不安感を具現化させた作品です。
日本でも数年前に長野県のスキー場でリフトが故障して、
10時間以上乗客が宙吊りにされたってニュースが話題になったし、
リフトに取り残されるってのはあながちありえないことでもないです。
本作の場合は故障したわけじゃなく人為的なミスですが、
ちょっとした従業員の伝達ミスで、全くない話ではないかも…。
まぁ現実にはリフトの稼働終了時にはもっとちゃんと確認点検されると思いますが、
完璧な人間なんていませんからね。
こんな人為的ミスは起こらないとは言い切れないです。
もう怖くて誰も乗ってないリフトにはしばらく乗れません…。

「もしも、スキー場のリフトに取り残されてしまったら?」という
スチュエーション・スリラーで、それは誰もが身近に感じれる興味深い状況だけど、
取れる選択肢はそんなに多くなく、訪れる困難の種類もそんなにありません。
なので長編映画にするにはちょっと厳しいネタだと思います。
1週間後にリフトは再び動くでしょうが、それだけの間を持たせるなんて、
肉体的にもネタ的もに無理で、24時間も経たないうちに決着してしまいます。
実際にリフトに取り残されてそう間もないうちに、選択肢は出し尽くされ、
考えうる限り最悪の困難が訪れてしまいます。
それ以降はもう惰性だけですよね…。

リフトに取り残されたら、取れる選択肢なんて、一か八か飛び降りるか、
ワイヤーを伝って降りられるところまで行く、の2種類しかありません。
ボクならあのくらいの高さなら速攻飛び降りようと思うだろうし、
実際に劇中の登場人物もその選択肢を真っ先に選ぶんですが、
飛び降りた結果、地面が思った以上に固くて足を骨折、動けなくなってしまいます。
その骨折の仕方がかなりエゲツなく、思わず目をそらしてしまいます。
今思えば、さすがは『ソウ』のプロデューサーによる作品とでもいいましょうか、
まさかあんなグロいシーンがあるとは思わなかったので意表を突かれました。
日本のスキー場だとリフトの下はコースではないため整備されてないので、
ほとんど新雪だろうからもっとフカフカしてそうなもんだけど…。
まぁたとえ下がコンクリでも、リフト程度の高さであの骨折はありえないと思うけど、
リフトは斜面を上がってるんで、実際の高さは体感よりも高いらしいです。

飛び降りるのは危険なことは分かったけど、更に人食いオオカミの群れまで登場し、
たとえ無事降りられたとしても、オオカミに襲われる危険が待っています。
リフトに残された2人は宙吊りも地獄、降りても地獄の絶体絶命状態に…。
スキー場に人食いオオカミがいたらダメだろって話ですが、まぁそれはご愛嬌。
むしろまだ野生のオオカミがいるってのはちょっと羨ましかったり…。
残り2人のうちのひとりは、もうひとつの選択肢である、
ワイヤーを伝いに降りようと、雲梯の要領でワイヤーを移動するんですが、
これはちょっと普通の人間業ではないです。リアリティがないです。
ワイヤーを伝うなら、ワイヤーに足を掛けてぶら下がれば、
もっと簡単だし、現実的になると思うんだけど…。

設定が都合よすぎたりでスチュエーション・スリラーとしては、
ちょっとリアリティに欠ける部分はあるし、ネタ的にも長編映画は厳しいけど、
意外とドラマとしてよく出来ているため、かなり引き込まれます。
主人公たち男女3人は、最初は典型的なアメリカのバカ学生って感じで、
リフトに取り残されたのも「自業自得だバーカ!」って思ってたけど、
極限状態で次第に彼らの友情とか愛情が見え出して、
徐々に彼らにシンパシーを感じるようになりました。
そうなってくると彼らに助かってほしいと思うようになってきて、
彼らの身を案じてハラハラドキドキしちゃうんですよね。
シュチュエーション・スリラーはバッドエンドの確率が高いから、尚更ドキドキです。
もちろんラストがどうなるかなんて、ここでは書きませんが…。

劇場の冷房が極寒に感じるほど、涼を感じられる作品でした。

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