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昆虫物語みつばちハッチ

ボクもちょっと前まではアニメでタレントが声優をすることに否定的だったんですが、
昨今特にアニメ映画において、それが常態化するようになり、次第に慣れてきました。
それに最近は『借りぐらしのアリエッティ』の翔(声:神木隆之介)のように、
端からそのタレントに合わせて当て描きされることも多いようだし、
後から配役が決まる時でも、同作のスピラー(声:藤原竜也)のように、
キャラのイメージに忠実な人選がされることが多くなってきました。
だから最近は声優がタレントだからって違和感は感じることは少ないです。
むしろタレント(俳優)の声優がひとりでも入ると、
他の専業の声優のアニメ声の方が不自然に感じるくらいです。
なのでタレントだけで固めるか、専業だけでやるか、どちらかにした方がいいです。

ということで、今日はタレントと専業声優が半々のアニメ映画の感想です。

昆虫物語みつばちハッチ ~勇気のメロディ~

2010年7月31日公開。
70年代のアニメ『昆虫物語みなしごハッチ』の初の劇場版作品。

生き別れた母親と再会するために、旅を続けるみつばちハッチ。ところが、森を旅している途中で、人間の住む街、セピアタウンに迷い込んでしまう。そこでハッチは虫と会話ができる不思議な少女、アミィと出会い……。(シネマトゥデイより)



なぜ今『昆虫物語みなしごハッチ』を映画化するのか謎でしたが、
どうやら『ヤッターマン』や『キャシャーン』などと同様に、
昨今のタツノコプロ作品リバイバル・ブームに乗っかっただけみたいですね。
(まぁこれはメディアにより作られたブームですけど…。)
こんな書き方をすると安易に作られた作品のように思われるかもしれませんが、
安易なのは否めませんが、それなりに無難に仕上がったアニメ映画だと思います。
折しも夏休みで『トイ・ストーリー3』『借りぐらし~』『ポケモン』の3強に、
さらに『劇場版 NARUTO-ナルト- 疾風伝』まで公開中のアニメ映画戦国時代で、
かなりの苦戦が目に見えている中で、公開に踏み切った勇気は称賛に値します。
ボクはファーストデイ(映画1000円)に観に行ったんですが、
今月は夏休みで日曜日という三拍子揃った日程だったので、映画館は大混雑。
上記の4アニメ作品に加え、『インセプション』『踊る3』『ソルト』も軒並み満席。
本作はそれらの大作・話題作で席を取ることができなかった映画難民の
ちょうどいい受け皿になっていたようで、それなりに盛況だったように思います。
(ちなみに週末の興収は初登場8位でした。この強豪犇めく中、大健闘ですよね?)

またこんな書き方をすると上記の7作品より劣っているように思われそうですが、
洋画3本より劣っているのは否めませんが、邦画の中では上出来な方かも。
特に今回は評判の芳しくない『ポケモン』『ナルト』を観るくらいなら、
本作を選択した方が結果的にチビッコは楽しめるかもしれません。
どう考えても子供向けに作られているので、大人が観るとかなり場当たり的だし、
擬人化された虫たちの習性や造形に違和感を感じてしまうんですが、
(ハッチは蜂の子なのにハチノコじゃないのはおかしい、みたいな。)
友情や死別、親子の再会といった王道の感動的なストーリーでベタに泣けます。
泣いてたお客さんの割合だけなら『トイ・ストーリー3』にも負けないかも。
まぁ『トイ・ストーリー3』を泣くために観る人はまずいないだろうし、
観るベクトルが違うんで、単純には比較できませんが…。
ただ、タツノコアニメをリバイバルさせるにあたって、
子供向けに作るというのはターゲットを読み間違えてると思うんですよね。
『昆虫物語みなしごハッチ』を当時見ていた30代~50代の大人が観ると物足りないし、
今の子供はそもそも『昆虫物語みなしごハッチ』なんかに興味ないし…。
当時子供だった親世代に子連れで観に来てもらおうという意図でしょうが、
今の子供は「ポケモンの方がいい!」っていうに決まってます。
せっかく『おくりびと』の脚本家にシナリオ書かせてるんだから、
もっと大人の鑑賞にも耐えれる濃い物語にしてもよかったんじゃないかな?
(ボクは『昆虫物語みなしごハッチ』をリアルタイムで観ていない世代です。)

本作がオリジナルの『昆虫物語みなしごハッチ』と一番違うところは、
擬人化された虫だけではなく人間のキャラが登場するところです。
オリジナルでも人間は出るそうなんですが、常に首から下しか映らず、
虫たちの生活を脅かす理不尽な災害や大怪獣のような存在だったようです。
しかし本作では虫と話せる女の子アミィ(声:アヤカ・ウィルソン)が登場し、
ハッチと友達になったり、他の虫たちと協力したりします。
他の人間たちも首から上もちゃんと映っています。
ただ人間が虫たちにとって脅威であるという設定は残っていて、
その怖さを示す表現方法として、人間の声を不気味に加工してあるんですが、
これがなかなか斬新というか、画期的な演出だった気がしました。
最近は小さい世界の物語が多いけど、大きさによる発声の違いを表現できているのは、
本作以外にはなかった思います。

最後にまた声優の話に戻りますが、
本作にはタレント(俳優)が10人も起用されています。
(主人公ハッチの声優の齋藤彩夏は専業声優ですよね?)
蟻のキャラ・アリコンを有村昆が務めるなど、当て描きされてるのもいるし、
カマキリの中村獅童やクモの柄本明は、持ち味を消してアニメ声で挑戦しているので、
全く違和感のない声の演技をしています。
が、問題は芋虫キャラ・クネクネ役のココリコ田中です。
演技が下手とかいう以前に、キャラのかわいい風貌と声質が全然マッチしてません。
完全なるキャスティングミスで、ココリコ田中が気の毒でした。
たぶんTBS『飛び出せ!化学くん』とのコラボの一環だと思うんですが、
やはり安易なキャスティングは逆効果でしかなかったです。
コラボするのはいいけど、クネクネみたいな重要キャラですべきではなかったです。
クネクネの違和感だけでも作品の評価を2割は損なっています。

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