ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

借りぐらしのアリエッティ

今年末から来年にかけてNDSとPS3で『二ノ国』というRPGゲームが発売になります。
ボクはRPGが苦手なんで普通なら全く触手の動かない類のゲームですが、
なんでも日本のアニメの雄、スタジオジブリがアニメーション作画を担当するそうで、
あのジブリ絵の世界を自分で動き回れると思うと、俄然興味が湧きました。
プロモーション動画も見たけど、ドット絵のNDS版もそれなりに味があるけど、
トゥーンレンダリングでジブリ絵を再現しているPS3版は
かなり思い描いていたものに近くて、予想以上にスゴイです。
RPGは時間が掛かるんでなかなか手を出しにくいですが、
ちょっとさわってみたいと思ってます。

ピクサーにしても、メディアミックスは当然のようにしてますよね。
なのにジブリの映画なんて、ほとんどがヒット作にもかかわらず、
ボクの知る限りでは、一度もゲーム化されたことがないように思います。
そんな硬派なアニメ製作会社のジブリがゲームの制作協力をするなんてってことで、
"ついにゲーム業界に参入か!?"なんて言われましたが、どうもそうではないらしく、
"たまたま手が空いてたから今回だけ引き受けた"んだそうです。
なので『二ノ国』が例外的なケースだということはわかったんだけど、
なんで今回に限って"手が空いてた"のかがちょっと気になります。
もしかしたら『借りぐらしのアリエッティ』は手抜きなんじゃないか…とか、
次回作についてまだ何も決まってないんじゃないか…とか思っちゃいますね。

全米メジャーもアニメに力を入れていて、1社当たり年に何本も公開するし、
日本でもマッドハウスとかProduction I.Gとか、佳作を何本も公開している中、
ジブリはただでさえ2年に1本ペースで、チンタラしてる印象は否めません。
もったいぶってるのかもしれないけど、せめて年1本ペースで制作しないと、
若手も育たないし、日本のアニメ映画の雄でいられるのも時間の問題です。

ということで、今日はジブリの最新作の感想です。

借りぐらしのアリエッティ

2010年7月17日公開。
巨匠・宮崎駿が企画・脚本を担当したスタジオジブリ最新作。

古い家の台所の下に住み、暮らしに必要なものはすべて床の上の人間から借りてくる借りぐらしの小人たち。そんな小人一家の14歳、アリエッティは、好奇心と伸びやかな感性を持つ少女。だが、人間に見られないよう、目立たないよう、つつましさと用心深さを求められる毎日を送っていた。(シネマトゥデイより)



手元のデータによると、過去20年のジブリの作品の平均興収は約88億円だそうで、
去年の興収トップの映画『ROOKIES –卒業-』が約85億円だったと考えると、
ジブリ作品がどれだけすごいブランドかということがわかります。
ただジブリ作品を宮崎駿作品とそれ以外に分けてみると、
宮崎駿作品の平均興収が約155億円なのに対して、それ以外は約36億円…。
どれだけジブリが宮崎駿監督に負んぶに抱っこなのかがわかりますね。
ジブリの二大看板のひとりだった高畑勲監督が『ホーホケキョとなりの山田くん』で
壮絶なコケ方をして以降は、宮崎駿監督と新人監督とで交互に制作していましたが、
やはり新人監督の作品は宮崎駿監督の半分の興収にも満たないし、
それ以上に世間の評価が低かったです。
宮崎駿監督も70歳近いですが、ジブリでは後人が育ってないようで、
未だに宮崎駿ブランドに頼るしかないようで、新人監督の番である本作でも、
米林宏昌監督の名前より先に、"宮崎駿企画・脚本"が前面に押し出されています。
まぁ前回の新人監督作品『ゲド戦記』も宮崎吾朗監督ということで、
"宮崎駿の息子"ということばかり話題になったし、ある意味"宮崎ブランド"で、
悲惨な出来ながらそれなりの成績を残すことが出来ました。

で、何が言いたいのかといえば、本作は宮崎駿が企画から脚本まで手掛けておいて、
なぜ自ら監督しなかったのかってことですよ。
好意的に見れば、後輩育成のためにメガホンを譲ったとも取れるけど、
たぶん企画したものの自ら監督するほどの作品だとは思えなかった…、
というのが実際のところじゃないかな?
最近妙に難解になっているジブリ作品にしては、テーマもやけに明瞭で、
まったく引っ掛かりがないというか、かなり凡庸な作品です。
ストーリーもかなり単純で、予告編で描かれていること以上のことは何もありません。
その予告編にも"人間と小人、どちらが滅びゆく種族なのか"なんて、
『風の谷のナウシカ』か『もののけ姫』のような宣伝文句が流れますが、
そんな壮大なテーマは全くなく、"人間が滅ぶ"ことに言及する箇所なんてありません。
完全に誇大広告です。
ただジブリには、どんな作品でも好意的に拡大解釈してくれるいいファンがいるので、
そんな人たちに掛かれば壮大なテーマを見出してしまうかもしれませんが…。

作画にしても、前作『崖の上のポニョ』のように全編手描きというわけでもなく、
ふつうのアニメーションです。
たしかに自然描写の風合いとかは綺麗だけど、『サマーウォーズ』のマッドハウスや、
『涼宮ハルヒの消失』の京都アニメーション、『宇宙ショーへようこそ』のA-1 Picturesなど、
他のアニメ製作会社の作画技術もすでにジブリに追いついていて、
冒頭の街のシーンなんかは、下手すれば後者の方が上手いんじゃないかとも思えます。
2年に1本ペースでチンタラしているうちに、一日の長を使い果たした感じです。

とはいえ、日本アニメ映画の雄・ジブリの作品だからハードルが上がっているだけで、
普通に観れば、絵も綺麗で物語も単純明快な、いいアニメだと思います。
チビッコなら『千と千尋の神隠し』や『ハウルの動く城』より面白いかもしれません。
隣に座っていた小さい女の子は、よっぽど作品にのめり込んでいたのか、
いじわるキャラのハルさん(声・樹木希林)に、ビックリするほど激昂してました。
まぁアニメは基本こどものものだし、そんな作品も大事かもしれないですね。
アリエッティ(声・志田未来)たちが生業としている"借りぐらし"ってのも、
なかなか面白い設定で、人間のものをこっそり拝借する"借り"シーンは楽しいです。
でもそこが売りなのはわかっているので、予告編でもふんだんに使われてたため、
イマイチ目新しさが感じられませんでした。
本編ではもうちょっと借りシーンを長くしてもよかったんじゃないかな?
あと物がやたら大きい小人の世界ってのも、なかなか面白いんだけど、
最近『トイ・ストーリー3』や『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』など、
小さい世界もののアニメが多いんで、ちょっと既視感がありますね。
(アニメじゃないけど『アリス・イン・ワンダーランド』なんかもそうかな?)
特に物のデカさとかはセルアニメよりCGの方が伝わりやすいし…。
まぁ水滴の表現なんてのは、さすがはジブリだと感心したけど…。

とりあえず宮崎駿ブランドで推している本作ですが、
ライバルは『トイ・ストーリー3』だけでなく、
こども向けの様相が強いためにや『ポケモン』ともシェア争いになりそうです。
ボクの劇場での体感としては、その2作品にかなり割を食ってる感じはありますね。
それにボクも本作を観に行くのにいろんな人を誘ったんだけど、
けっこう断られることが多いんですよ。
理由としては興味がないわけではなく、ジブリは何回もテレビ放映されるから…。
ホント御尤もな意見ですね…。日テレも少し自重すべきです。
レアデータを配布する『ポケモン』やデジタル3Dの『トイ・ストーリー』のように、
劇場で観なきゃいけないと思わせる付加価値もありませんし、
かなりの苦戦が予想されます。最終興収50億円行ければいい方かな?

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/323-5bbfa2ea
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad