ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

銀幕ヘタリア

昨今はオリコンランキングの上位にアニメの主題歌やアニメのキャラクターソングが
ランクインすることが普通になってますね。
ちゃんとしたデータ持ってるわけじゃないんで想像でしかありませんが、
この現象って、アニソンが市民権を得てきたというよりも、
CD全体の売上が下がって、ヒットのラインが下がってきたってことですよね。
ボクはテレビアニメはほぼ見ないんで、アニソンを買う機会も全くないんですが、
CD売れないのに、アニソンは堅実に売れ続けているわけだし、
アニソンって実はよく出来てるんだろうなと感心しています。
テレビスポットなどで聴く感じでは他のJ-POPと見分けが付かないけど、
ピンポイントでアニメファンには何か感じるものがあるんでしょうね。
そういえばAKB48の曲も一般人には響かないけど、ファンからは神曲とか言われるし、
CD不況の今は、既存のファンの需要を的確に捉えた曲が強いんでしょうね。
ボクの好きな音楽(日本語ラップ)はエゴの塊なんで、売れないのも納得です。

ということで、今日はキャラソンが人気と噂のアニメ映画の感想です。

銀幕ヘタリア Axis Powers Paint it, White(白くぬれ!)

2010年6月5日公開。
Webアニメ『ヘタリア Axis Powers』の劇場版。

ある日、世界中で同時多発的に謎の怪事件が発生し、滅亡の危機に直面した人類を救うため、アメリカが緊急の国際会議を開く。アメリカは自国の指揮で世界を救うと熱弁するが、その会議に集まったフランス、イギリス、ドイツ、日本、ロシアたちの足並みはそろわず、怪事件の裏に動く強大な存在を前に人類は浮き足立ってしまう。(シネマトゥデイより)



観たい映画(『告白』)が満席で、急遽本作を観ることになったんですが、
ボクは本作の原作漫画もWebアニメも見たことがなかったので、
ほぼ予備知識なしで観ることになりました。
ただこの作品の存在自体は微かに知っていました。
たしか、第二次世界大戦時の主要各国(枢軸国や連合国)を擬人化して、
エスニックジョークや史実を揶揄した内容のギャグ漫画ですよね。
国を擬人化して国際関係を描くってのは、誰でも思いつきそうなアイディアだけど、
実際にはかなりデリケートな問題を含むんで、普通なら二の足を踏んでしまうもの。
そんな危険なアイディアを、無謀にもギャグ漫画にしてしまった作品ということで、
どんなスリリングな内容なのかと、かなり興味はありました。
タイトルの『ヘタリア』も、ヘタレなイタリアという意味でかなり挑発的です。

が、いざ観てみると挑発的なのはタイトルだけで、
実態は女の子向けのぬる~いほのぼのアニメでした…。
もちろん当時の国際情勢なんて全然触れずに、
軽いエスニックジョークがチラホラあるだけ…。
これでは国の擬人化という危険で超面白いアイディアは全然活かされません。
物語は地球に宇宙人が攻めてきたのでG8プラス中国が立ち向かうというものですが、
各国は仲良すぎで、すぐ一致団結してしまいます。
北朝鮮問題ひとつとってもわかるように、そんなこと絶対にありえないのに…。
そんなバラバラな立場だからこそ、いくらでも面白くも描けるのに…。
例えば近年でいえば『2012』で、世界的危機に直面したG8首脳が会合するという
本作と似たようなシーンがありましたが、あの作品では各国のバラバラな対応を
うまくエスニックジョークを交えて表現できてました。
本作にもそんなシニカルさを期待したんですが…。
作者が国際情勢に疎いのか、デリケートな問題を避けているのか…?
もし後者ならば、こんな作品、端から描くべきではありませんでした。

それ以前に、国の擬人化すらうまく出来ておらず、
どのキャラがどの国の擬人かなのか、見分けることが出来ません。
それどころか全然描き分けもできておらず、パーツでギリギリ識別できる程度です。
せっかくエスニックジョークがウリのアニメなのに、
キャラの風貌が全然お国柄を表現できてないんですよね…。
例えば主人公のイタリアはアホ毛付きの金髪で細目の若者だけど、
彼のどこにイタリア人らしさを感じられるのか…?
極端な例だけど、ジローラモみたいなお洒落オヤジの方がイタリア人ぽいです。
ロシアはプーチンみたいな感じにしてみるとか、ドイツはチョビヒゲ付けてみるとか、
アメリカは今なら黒人にしてみるとか、ステレオタイプな風貌にするべきです。
いっそのこと頭に国旗挿しとくとか、ずっと役名表示しとけばいいよ。

まぁ書き分ける画力の無さは責めても仕方ないことなのでもういいけど、
それにしたって、地球に攻めてくるピクト星人のデザインは手抜きすぎます。
仮にも千数百円徴収する劇場版なのに、無料だったとしてもあんまりな手抜きっぷり。
某フラッシュアニメでも、もうちょっと丁寧な仕事しますよ。
ちゃんと描いたところで、あの画力ではろくなものは出来なさそうだけどね。

構成も酷く、本筋の合間に全然筋とは関係ない短いエピソードを挿入します。
まぁ総じてその短いエピソードの方が本筋よりジョークが利いてて面白いんだけど、
その都度ストーリーが分断されるんで、気が散漫になります。
おそらく本筋がクソつまらないので、固めて見せると粗がバレそうだから、
まともな作品としてはありえないほどの奇抜な構成にして誤魔化そうとしてるのかな?
この手の(ちょっとBL風味の)女の子向けアニメを"やおい"っていうそうだけど、
まさにヤマもオチもイミもない作品です。

制作サイドは、原作漫画やWebアニメが好きな女の子ファン向けの作品なんで、
とりあえず男キャラたちがかっこよく、かわいく描けてたらそれでいいと
思ってるんでしょうが、金取って劇場公開されるんだからもっと頑張りましょうよ。
アニメ映画にも佳作もあれば駄作もあるけど、みんな志を持って作られてますよ。
グッツばかり必死に作って売店に並べてる場合じゃないです。映画なめんな。

それにしても見渡す限り女の子のお客さんばかりだったなぁ…。
(カップルすらいなかったかも…。)
『セックス・アンド・ザ・シティ』の公開翌日ということもあって
今日は劇場中女性だらけでした。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/302-a1b470f7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad