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フェーズ6

この土日、パンデミックの恐怖を描いた映画『フェーズ6』上映劇場で、
"マスクを着けている人は全員1000円で観られる"キャンペーンをやっていたので、
これ幸いとマスクを持って観に行きました。
この手のオモシロ割引キャンペーンをする映画ってたまにありますよね。
有名なところでは『電車男』のオタク割引、『私は貝になりたい』の坊主割引とか、
『ボラット』のヒゲ割引なんてのもありましたね。
それらはちょっとハードルが高すぎて適用してもらえませんでしたが、
マスクぐらいなら楽勝です。でもいざカウンターに並んでみると照れましたが…。

1ヵ月ほど前なら花粉症でリアルにマスク付けてた人も多かったけど、
もうあまりいないので、チケット購入時だけ着用して、すぐ外しちゃいましたが。
律儀に上映中もマスク着用しているお客さんもいたけど、息苦しそうです。
でも映画の内容が内容だけに、臨場感アップ?

ということで、今日は『フェーズ6』の感想です。

フェーズ6

2010年4月24日日本公開。
『スタートレック』のクリス・パイン主演、極限パニック・スリラー。
スリラーの巨匠スティーブン・キングも大絶賛。

治療薬がないウイルスに侵され廃虚のようになった街を出るため、お調子者の兄ブライアン(クリス・パイン)と、心優しい弟ダニー(ルー・テイラー・プッチ)の兄弟は、仲間とともに海岸を目指して車を飛ばしていた。やがて、4人のうち1人がウイルスに感染していることが発覚すると、ブライアンは次第に本性を表わし始め……。(シネマトゥデイより)



今年はゾンビ映画史上最大の収益を挙げた映画『ゾンビランド』や、
ジョージ・A・ロメロの最新作『サバイバル・オブ・ザ・デッド』や、
『バイオハザード』シリーズ最新作も公開されるゾンビ映画の当たり年です。
本作も予告編や広告からはゾンビ映画っぽい雰囲気がプンプンするし、
実際に映画の作りもゾンビ映画的な演出を多用しているんですが、
本作はゾンビ映画ではないです。
だからゾンビ映画を期待して観ると、かなり拍子抜けするかも。
でもゾンビの登場さえ期待しなければ、かなり面白いと思います。

最近のゾンビ映画もゾンビの恐怖を描くというより、
『アイアムレジェンド』『28日後...』『REC/レック』のような、
未知のウイルスに感染するかもしれない状況下で、
極限状態の人々を描いた人間ドラマに重点を置いた作品が多くなってきましたが、
本作もゾンビにこそなりませんが、そんな感じの極限人間模様を描いた作品です。
ゾンビ化しないんで、ホラー的な要素は薄く、物足りなさを感じることも確かですが、
ゾンビ映画は感染はゾンビ化への過程であるのに対して、
感染は100%死ぬことである本作の方が、感染の恐怖はリアルに感じるかも。
逆にゾンビ映画的演出で、無用な期待を煽らない方がよかったんじゃないかな?

サーフボードを車に積んで、楽しげに海へ向かう若い男女4人組。
と、行く手に道をふさぐように立ち往生したミニバンが…。
ミニバンの男が燃料を分けてくれとコチラに近づいてくる。
その時、ふとミニバンの後部座席から顔をのぞかせた少女のマスクに血が…。
「感染者よ!」

…というのが物語の冒頭です。
男女4人組は感染を避けるために人気の少なそうな海岸に非難する途中で、
未知のウイルスによるパンデミックが既に起こった世界が舞台ですが、
その伝染病の発生原因や感染の過程は全て省かれています。
それにより観客にとっても全くの未知のウイルスになり、
空気感染なのか、どんな症状なのかなど、全くわかりません。
謎だらけでグイグイ引きこまれるオープニングです。

若い男女4人組は主役である兄弟2人と、兄の彼女、弟のクラスメイトの女の子。
兄ブライアン(クリス・パイン)はお調子者でバカで粗暴な性格、
逆に弟ダニー(ルー・テイラー・プッチ)は理知的で心優しい男です。
はじめはトラブルメイカーで、保身のために感染者親子を置き去りにしたりする
兄ブライアンの身勝手で偉そうな態度にヤキモキさせられ、
誰に対しても情に深いが粗暴な兄に振り回される弟ダニーを気の毒に感じるんですが、
物語も中盤に差し掛かり、状況がより混迷を極めてくると、
極限状態でのダニーの優しさの方が、偽善的で身勝手に感じられ、
逆に自己中だけど決断力のあるブライアンの方が頼りになると思えてくるから不思議。
こうゆう状態では、バカでもブライアンの方が生活力があるんでしょうね。
でも、ダニーひとりなら即行死んでるのは間違いないけど、
ブライアンと一緒に行動する人の身になれば、いつ見捨てられるか怖いでしょうね。

ブライアンは感染者の小さい女の子と、その父親を置き去りにするんですが、
感染したら致死率100%で、感染者は家族といえども見捨てなければいけない状況で、
他人であるその親子を切り捨てるのは当然の選択かもしれないけど、
よくわからないままに自分たちを乗せずに出発してしまう車を見送る女の子や、
それを致し方ないと諦めるしかない父親の心境を思うと、とても切なくて、
ブライアンの非人道っぷりに憤りを感じました。
でもあの可哀想な女の子の最期を見ないで済んだのにはちょっとホッとしたり…。
ブライアンにもそうゆう意図がある感じで描いたのかもしれませんね。

本作はアメリカでも限定公開され、本作を大絶賛したスティーブン・キングも
良作なのに公開スクリーン数の少ないことを残念がったそうですが、
日本でも公開されているのは今のところ2館だけ…。
GWの映画ラッシュでどこもスクリーンが埋まっちゃてるのかもしれないし、
それでもちゃんと日本公開してくれたことや、
観に行ける場所で公開されたことに感謝するべきですが、
もっと拡大公開してもいい作品だと思います。

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