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しあわせの隠れ場所

ちょうど1週間後、ついに2009年度のアカデミー賞の発表があります。
今回は作品賞のノミネートが10作になりましたが、受賞作の本命は『アバター』、
対抗は英国アカデミー賞6冠の『ハート・ロッカー』みたいです。
でも『アバター』は大ヒットしすぎで、アナウンス効果が働きそうかも。
だから意外と対抗有利なんじゃないかなんて思ってたんですが、
その対抗『ハート・ロッカー』のプロデューサーが、投票権を持つアカデミー会員に
同作へ投票を呼びかけるメールを送信していたことが発覚し、問題になりました。
買収ならまだしも、それくらいいいんじゃないの?って思っちゃいましたが、
公正さを欠くということで、ルール違反らしいですね。
こんな制度がアカデミー賞にあったなんて知らなかったんで、興味深い事件でしたが、
事件発覚後の投票に少なからず影響あるだろうし、同作の受賞は厳しそうかな?
これで米国映画批評会議賞の『マイレージ、マイライフ』が対抗へ急浮上かな?
(ボクは端から『マイレージ…』が本命だと思ってますけど。)

今日はそんな作品のライバルとなる作品賞ノミネート作のひとつの感想ですが、
この作品は10作中では『アバター』『カールじいさんの空飛ぶ家』に次ぐ大ヒット作。
去年の全米年間ランキング10位の作品です。もしかしたら、もしかするかも?

しあわせの隠れ場所
The Blind Side

2010年2月27日日本公開。
孤児からアメフトのプロ選手になった黒人少年の実話を映画化した人間ドラマ。
第67回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)受賞。
第82回アカデミー賞作品賞、主演女優賞ノミネート中。

家族と共に車で帰路に着くリー・アン(サンドラ・ブロック)は、雨に濡れながら夜道を歩くマイケル・オーア(クィントン・アーロン)に目を留める。自宅に連れ帰ったマイケルの境遇を知り、一家に迎え入れることにしたリー・アン。アメリカン・フットボールを始めたマイケルの適性をリー・アンが見いだしたことから、マイケルの才能は一気に開花する。(シネマトゥデイより)



実在するNFLの選手、マイケル・オアの半生を映画化した作品ですが、
彼は去年のドラフトで指名されたばかりの新人選手らしいです。
日本で例えれば、プロ野球の菊池雄星くんの半生が映画化されたようなもんです。
映画化するスピードに驚きますね。
NFLを全然知らないんで、彼が一年目でどんな活躍したか検討もつきませんが、
彼の今後の活躍次第で本作の評価もかなり変わってくるんじゃないかな?
まぁ現時点でアカデミー賞候補だから、かなり評価も高いんですが、
もしあまり大成できなかったら、数年後はお笑い種です。
あ、でも今のところはかなりいい作品だと思いますよ。

アメフトとラグビーの違いはあるけど、実話であり、人種問題がテーマでもあったり、
公開時期も近い『インビクタス/負けざる者たち』と比較したくなりますが、
『インビクタス』は国家レベルの大きな物語でしたが、本作はもっとパーソナル。
規模からして『インビクタス』の方が話もテーマもキャストも大きいと思うんですが、
アカデミー賞作品賞にはコチラがノミネートされました。
ボクからするとどちらもノミネートされてもいい作品だと思うんですが、
きっとアメリカ人の嗜好にはコチラの方が合うんでしょうね。
アメリカ人のアメフトの好きさは凄まじいものがあるし、
なにより鬱屈した経済情勢の昨今、アメリカンドリームを地でいく話で、
観後感もとてもいいです。

(まともな教育を受けてこなかったため)人より学力レベルはかなり劣っているが、
抜群の運動神経と純真な心を持った少年マイケル(クィントン・アーロン)が、
人々の協力を受けて、アメフトに出会い、サクセスしていく…。
『フォレスト・ガンプ/一期一会』みたいな印象も受けました。
まぁ実話がベースですから、あそこまでご都合主義にはなりませんが、
リアルな『フォレスト・ガンプ』って感じですかね。
それでもまだ俄かには実話とは信じられないような展開ではあるんだけど…。

特にホームレス同然だった黒人少年のマイケルを家族同然に迎えてくれた白人一家。
その中でもそこのお母さんリー・アン(サンドラ・ブロック)の優しさが半端ない。
慈善活動の権化というか博愛の塊というか、菩薩かマリア様のような人です。
周りの偽善的な慈善家のセレブ仲間から奇異の目で見られても、
自分の実の息子がマイケルが原因で危険な目に合ってしまっても、
社交性も全くなく、自分の倍の体躯はあろうかという黒人の男を
大いなる慈愛の心で息子同然に扱う。
なんだか『シザーハンズ』のお母さんと重なりましたが、
美化はされてる分は差し引いたとしても、まさかそんな奇特な人が実在するなんて…。
(実物のリー・アンの映像と比べると、見た目の美化はかなりのものですが…。)
このお母さんを演じたサンドラ・ブロックは、
この役でゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)受賞し、
おそらくアカデミー賞主演女優賞でも最有力候補だと思います。
でも何気に彼女より、彼女の息子SJ役の子役の少年がよかったかな。
彼の好演で、前半の沈みがちな展開をかなり盛り上げてたと感じます。

終盤のテネシー大やミシシッピ大のスカウト合戦による某問題も興味深いですね。
今度の『ハート・ロッカー』も問題じゃないけど、そんな制度あるのか、
そんなクダラナイことで非難されるのか、って。
取調員にあることないこと吹き込まれ、一時はリー・アンに恩をあだで返すような
態度を取ったマイケルですが、後日、取調官に切り替えした返答には感動したし、
胸を空く思いがしました。
とにかくハート・ウォーミングないい映画です。

でもアメフトのルールが全然わかんないから、アメフト用語とかチンプンカンプン…。
マイケルが練習中にコーチに"プレイが違う!"と怒られまくるんですが、
素人目に見て、何がダメなのか全然わからないし…。
原題も"ブラインド・サイド"というアメフト用語で、
映画の冒頭と締めに、それに関する逸話が入るんですが、
全然意味がわからず、本編とどんな関係があったのか不明です。
デビッド・テイラーって誰? 本作と何の関係があるの?みたいな…。
配給会社も"日本人はどうせわからないだろ"と思ったのか、
更に意味不明で、内容と全く関係ない邦題つけちゃってるし…。

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