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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々

ボクがギリシャ神話が好きというのは前にも書きましたが、
ボクのハンドルネーム"BLRPN"もギリシャ神話に由来しています。
ギリシャ神話に登場する英雄"BELLEROPHON(ベレロポン)"を短縮したものです。
彼は天馬ペガソス(ペガサス)に跨って怪獣キマイラ(キメラ)を倒したことで、
そこそこ有名な英雄です。
でも彼は次第に増長し、ある時神々の住むオリンポス山に登ろうとして、
神々の王ゼウスに撃墜されてしまいます。
なんとも情けない最後なので、あまり人気があるとはいえず、
ディズニーアニメ映画にもなったヘラクレス、『トロイ』のアキレウス、
『タイタンの戦い』のペルセウス、『War of the God(原題)』のテセウスなど、
代表的な英雄に比べ、映画にもそんなに登場しないんですが(『M:I-2』くらい?)、
そんな人間味のあるところがボクは好きです。
"BLRPN"は彼を反面教師として"調子に乗ってはいけない"という
自戒の意味を込めたハンドルネームです。

ベレロポンの父親は海神ポセイドンといわれてますが、
今日は彼の異母兄弟が主役になっている映画の感想です。

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々
Percy Jackson The Olympians

2010年2月26日日本公開。
児童向け人気ファンタジー小説を映像化したファンタジー映画。

ギリシャ神話の神の息子であると告げられたアメリカの寄宿学校生、パーシー・ジャクソン(ローガン・ラーマン)。仲間とともにゼウスの雷撃を探す旅に出ることになったパーシーに、予言の神は4つの神託を下すが、旅の途中にはオリンポスの神々との出会いや敵との戦いが待っていた。(シネマトゥデイより)



原作は全米で売上が『ハリー・ポッター』を越えたという人気ファンタジーシリーズ
『パーシージャクソンとオリンポスの神々』の第一部「盗まれた雷撃」。
現代アメリカに何故か古代ギリシャの神々"オリンポス12神"が住んでいて、
その神々と人間の間に生まれた子供たち"デミゴッド"が、
人々に混ざって生活しているという風変わりな設定のファンタジー作品です。
『トワイライト』や『ダレン・シャン』など、
来年完結してしまうドル箱映画『ハリー・ポッター』シリーズの後釜を狙った
ファンタジー・シリーズ作品のひとつだと思いますが、それにしても出来が悪いです。

ギリシャ神話を題材にした映画『トロイ』や『タイタンの戦い』などは、
ギリシャ神話の物語自体を映像化したものですが、
本作はあくまでギリシャ神話の二次創作物(パロディ)でしかありません。
ギリシャ神話を題材にした映画ということになっていますが、
実際はギリシャ神話の神々やクリーチャーの名前や設定を借りて、
安易に現代風にアレンジしただけの作品です。
例えるなら日本の漫画『聖闘士星矢』みたいなものですね。

いや、二次創作物だからダメってことはないです。
ファンタジー映画なんて、ほとんど全てがギリシャ神話の二次創作物だし。
でもギリシャ神話好きの立場から言わせてもらえれば、
これを書いた人がギリシャ神話の基本すらわかってないと思われることが問題。
ギリシャ神話の物語を下敷きにしていて、多少知識がないと楽しめない作品なのに、
少しでもギリシャ神話の知識があると、無茶苦茶な設定が目に付きます。
女神エリニュスがハーピーみたいな化け物でキモチワルイとか、
神話時代に死んだはずのクリーチャーがチョイ役でボンボン登場したり、
(クリーチャー出したい気持ちはわかるけど、第一部から乱発すぎでしょ。)
神々のキャラ設定が間違えてたり、変な設定を細かく挙げればキリがないですが、
一番それはないだろ!って思ったのは処女女神アテナに娘がいるってことですね。
オリンポスの神々は冥府にいるハデスやペルセポネを除いて
主要12柱しかいない設定みたいだから、デミゴッドの種類が限られるための苦肉の策?
そのうち同じく処女女神のアルテミスやヘスティアのデミゴッドも出てくるのかな?
(そういえばアメリカ人ってハデスを魔王扱いするのが好きですよね。)
こんな重要な基本設定すら守れないんなら、わざわざオリンポス神なんか使わないで、
架空の神話の神々の話にすればいいのに…。

まぁそんなことはギリシャ神話自体に興味ない人からすればどうでもいいことです。
でも単なる冒険ファンタジー映画としてもあまり出来がいいとはいえません。
主人公は家庭に問題を抱えた普通の少年で、ある日自分が特別な親の子だと聞かされ、
特別な子供たちが生活する寄宿学校(訓練所)に通うことになる…。
そこでお調子者の男友達と、ツンデレ女友達と一緒に冒険することに…、
みたいな、完全に『ハリー・ポッター』の2番煎じな設定です。
3人で秘宝を探して国中を旅するってのは、ちょうどハリポタ最終章と被ってますね。
(まぁ出版順からして、そこまで影響を受けたとはいえませんが…。)
秘宝や目的地がアメリカの観光地にあるってのはちょっと面白かったけど…。

特にダメなのは、道中でメデューサやヒュドラに襲撃されるエピソードがありますが、
これがギリシャ神話のエピソードをそのままなぞったようなものになっていること。
ギリシャ神話なんてファンタジーの古典中の古典ですからね。展開が読めます。
しかも劇中の主人公達も、そんな古典エピソードを知識として持っているようで、
クリーチャーの生態とか攻略法がわかってるみたいなんですよね。
だから全く予想を裏切るような展開を見せません。
展開が読めるといえば、原作を知らなくてもギリシャ神話を多少知っていれば、
ゼウスの雷が"盗まれた"という冒頭だけで、犯人の予想が付きます。
真犯人が登場した途端に、"ああ、コイツか…"みたいな。
簡単に言うと、この物語って全く創作性を感じられないんですよね。

主人公パーシーと、女神アテナの(ありえない)娘アナベスとのラブコメもあるけど、
パーシーから見てアナベスは従兄弟の子供です。
ありえないほどではないけど、そんな親戚同士のラブコメ、ちょっとキモチワルイ。
まぁギリシャ神話は近親相姦もあたりまえですけどね。
この手のファンタジーってヒロイン次第なところがあるから、
アナベス役はもうちょっと魅力的な女の子の方がよかったんじゃないかなぁ?
今回のアナベス役、アレクサンドラ・ダダリオも悪くはないけど、普通すぎです。

もう再来年にもシリーズ第2部「魔海の冒険」の映画化が予定されてるそうですが、
ファンタジー映画は数年前にバブル弾けて、『ハリー・ポッター』以降、
シリーズを完遂できそうなのは『トワイライト』くらいのものです。
『ライラの冒険』は未完のまま続編制作は難しそうだし、
『ダレン・シャン』は全米初登場8位と全く振るわず、続編は厳しそう…。
『ナルニア国物語』はディズニーが投げ出したのを、20世紀フォックスが引き継ぎ
首の皮一枚繋がりましたが、まだ先は長く完遂はほぼ不可能でしょう。
本作もこんな体たらくでは、おそらく全5部の完遂は無理だと思います。

ボクとしても、ギリシャ神話に注目が集まるのは嬉しいんだけど、
たぶん『ドラゴンボール』好きな人が『DRAGONBALL EVOLUTION』に抱く気持ちと同じで
こんなものをギリシャ神話が題材の作品と思ってほしくないという気持ちです。
まだ公開は先ですが『タイタンの戦い』や『War of the God(原題)』は
ちゃんとギリシャ神話を舞台にした映画なので期待してます。

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