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コララインとボタンの魔女 3D

今日はストップモーションアニメ『コララインとボタンの魔女』の感想ですが、
ちょうど1年ほど前、この作品がアメリカで公開された当時、
「このCGIアニメの時代に、なぜ今更ストップモーションアニメ?」
…みたいなことが囁かれていたんだそうです。
たしかにボクもつい最近まではその指摘は正しいと思っていて、
こども番組のクレイアニメみたいな手作り感をアピールするものならまだしも、
本作のような緻密な作品は、結局最後にデジタルによるVFXを施すんだから、
膨大な時間と手間がかかるストップモーションアニメなんて使わずに、
端からCGIで制作しても大して違いがないだろう…、
いや、むしろ今のCGIアニメに比べるとかなり劣るんではないか、と。

『コラライン』の監督による前作『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』は
90年代半ばの作品なのに、今観ても全く霞まないクオリティです。
当時はまだ『トイ・ストーリー』すらなく、CGI技術もまだまだだった時代です。
ストップモーションアニメのクオリティって手間隙をどれだけ掛けたかで決まるので、
実は『ナイトメアー』の頃から技術的にはそんなに進歩してない気がするけど、
今ではCGIアニメ技術はほぼすべての質感を再現できるまでになりました。
なので、画のクオリティは写真であるストップモーションアニメとほぼ互角ですが、
出来ることの幅が広い分だけ、CGIアニメの方が優れているんじゃないか、と。

その話を友達にすると、目から鱗の返答が…。
「それはアニメ映画と実写映画を比較してるのと一緒だ」、と…。
…なるほど、全くその通りです。
イギリスの人形劇『きかんしゃトーマス』がCGIアニメ化されると聞いて、
なんでもCGIアニメ化すればいいってもんじゃないだろ!と思ったし、
人形劇にも、ストップモーションアニメにも、セルアニメにも、FLASHアニメにも、
そのジャンル独特の味わいがあるし、なんでもCGI化するのはよくないですね。

コララインとボタンの魔女 3D

2010年2月19日日本公開。
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のヘンリー・セリック監督が手掛ける
ダークファンタジー・ストップモーションアニメ。デジタル3D仕様。
第82回アカデミー賞長編アニメ賞ノミネート作品。

コララインは両親と新しい街に引っ越して来るが、二人とも仕事が忙しくてちっとも自分にかまってくれず不満に思っていた。一人で外出すると、ワイビーという少年が黒猫と共にどこからともなく現れ、また姿を消す。コララインは退屈しのぎに築150年のアパートの探検を始め、その最中にレンガで封印された小さなドアを発見する。(シネマトゥデイより)



ボクは『アバター』でさえ、デジタル3Dの必要性をさほど感じなかったくらいに
デジタル3Dに対してあまり肯定的じゃないんですが、
本作はたぶん初めて、デジタル3Dで観て良かったと感じました。
本作はデジタル処理で3D化しているのではなく、
静止している人形を1コマ毎に少しずつ動かしカメラで撮影する
ストップモーションアニメの撮影方法を活かして、
カメラの角度を変えて1コマに右目用と左目用の2枚づつ撮っているんだとか。
なので自然な立体感があり、ホントに目の前の箱庭で人形が動いているような感じ。
コマ撮りなんでどうしても動きはカクカクしてるんだけど、
逆にその動きが人形らしくて、箱庭で勝手に人形が動き回ってる感じが、
なかなか他の作品では得がたいファンタジー感があります。
これはデジタル3Dのストップモーションアニメ独特のものでしょうね。
この作品観るなら絶対にデジタル3Dにした方がいいです。
邦題に"3D"って入ってるし、日本ではデジタル3D上映しかしてないのかな?

自分の環境に不満だらけの女の子コララインは、ある日パラレルワールドの扉を発見、
その世界は理想の両親、理想の隣人、理想の友達がいる素敵な場所だが、
なぜかそこの人々は目にボタンが縫いつけられていた…。
ストーリーはホラーテイストのダークファンタジーで、ほどよい不気味さと、
ナンセンスさがあり、こども騙しではなく、大人が観ても楽しめると思います。
もしかしたらこどもはちょっと怖いくらいかもしれないですね。
なぜボタンの目なのかとか、クロネコの素性とか、もうちょっと説明してくれないと
意図が伝わってこないって思ったところもあったけど、
まぁそんな投げっぱなし具合もシュールで、幻想的な印象アップさせてるかも?

でも本作の一番の魅力はキャラの造形ですね。
特にヒロインのコララインがいいです。
見た目はそんなに可愛らしい格好をしてるわけでもないんですが、
膨大の顔パターンを制作したということですが、それが功を奏していて、
コロコロ表情が変わるのが女の子っぽくってキュートです。
コララインだけでなく、本作はあんまりバタ臭くなく、
始めからなにやら親しみやすい雰囲気だとは思ってたんですが、
なんでも本作のコンセプトアートは日本人アーティストの手によるものらしいです。
コララインもペッタリ黒髪で、なんとなく日本人顔な気がするのもその影響かな?

デジタル3Dで観たことは正解だと思ったけど、
吹き替え版で妥協したのは勿体無かったかな?
まぁ例の如く、ほとんどの劇場で吹き替え版オンリーの上映だったので
端から選ぶ余地なんてなかったんだけど…。
榮倉奈々のコララインも全く悪くなかったし、むしろ雰囲気ピッタリだったけど、
やっぱりせっかくのダコタ・ファニングのコララインは聴きたかったかも…。

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