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インビクタス/負けざる者たち

もうバンクーバーオリンピックも目前ですね。
ボクはミーハーなんで、普段興味ないスポーツでも、国際試合だけは盛り上がります。
でも前回大会(トリノ)での凄惨たる結果がトラウマになってて、
それ以来、どんなスポーツでも日本を応援しようという気が失せました。
マスコミもトラウマになってるのか、今回は例年ほど過剰な煽り方をしませんね。
今年はFIFAワールドカップ南アフリカ共和国大会もあるけど、
こっちもボク的にも世間的にも盛り上がってない感じ。
やっぱり前回大会(ドイツ)のガッカリさが尾を引いてるのかな?
国際大会は親善的な意味もあるんだろうけど、やっぱり勝たないと面白くないねー。
まぁどうせ春先にはそこそこ盛り上がるんだろうけど…。

今日はそんな南アフリカ共和国の、FIFAワールドカップじゃなくて、
ラグビー・ワールドカップを描いた映画の感想です。

インビクタス/負けざる者たち

2010年2月5日日本公開。
ネルソン・マンデラの伝記的小説をクリント・イーストウッド監督が映画化。
第82回アカデミー賞、主演男優賞、助演男優賞ノミネート。

1994年、マンデラ(モーガン・フリーマン)はついに南アフリカ共和国初の黒人大統領となる。いまだにアパルトヘイトによる人種差別や経済格差の残る国をまとめるため、彼はラグビーチームの再建を図る。1995年に自国で開催するラグビー・ワールド・カップに向け、マンデラとチームキャプテンのピナール(マット・デイモン)は、一致団結して前進する。(シネマトゥデイより)



本作はネルソン・マンデラ元・南ア大統領の伝記的物語ですが、
ボクはとにかく世界史に弱いし、南アフリカ共和国に興味持ったこともないんで、
アカデミー賞候補作というだけで、全然予備知識無しで観に行きました。

天下の悪法、アパルトヘイト(人種隔離政策)を国の政策に掲げていた南ア。
マンデラ(モーガン・フリーマン)は若いころ、反アパルトヘイト運動に参加し、
政治犯を隔離する流刑地ロベン島に30年ちかく投獄されてしまいます。
後にアパルトヘイト関連法が廃止され、釈放されたマンデラは、
南ア初の全人種参加の総選挙で、南ア初の黒人大統領に就任。
翌年自国で開催されるラグビー・ワールドカップを民族和解・協調の象徴として、
ナショナル・チーム"スプリングボクス"の優勝を目指す…。

マンデラの伝記的映画とはいえ、大統領就任からラグビー・ワールドカップまでの
1年ちょっとの物語なんですが、うまい脚本で当時の時代背景やマンデラの人柄など、
すごくわかりやすく描かれていてよかったです。
でもそれは必要最小限のことがわかるだけで、多少の予習はした方がいい気がします。
本作はラグビー・ワールドカップに絞った描き方をしているので仕方ないんですが、
マンデラの民族融和の理念は素晴らしいけど、彼の政治家としての能力が
イマイチわかりにくかったかなぁ。
30年間も悲惨な獄中生活してた人が、釈放後すぐに大統領になったてのも
"大丈夫か?"って思うし、国威発揚のためにスポーツの国際大会を利用するのも、
北京五輪みたいで、個人的にはあんまり好きじゃない。
本作中で彼がしたことは、スプリングボクスの主将ピナール(マット・デイモン)に
発破をかけただけ…みたいな。
むしろマンデラより、ピナールたちの方がすごいんじゃないかと思えるような…。

南アはかつてはラグビーの強豪国だったが、アパルトヘイト体制下で
国際社会からから総スカンされ、まともに国際試合を組めなかったため、
南ア代表ラグビーチーム・スプリングボクスは弱小チームになっていた。
南ア代表だけど、アパルトヘイト時代の遺物的なチームで、メンバーはほとんど白人。
南アの黒人市民たちは、そんな状態のラグビーにあまり関心がなかった。
人種対立の象徴のようなスポーツを、国を挙げて応援することで民族融和に繋がると
考えたマンデラ大統領は、主将ピナールを呼び出し発破をかける。
ピナール率いるスプリングボクスはその期待に応え、大会で大活躍を見せる…。

本作がもしマンデラ大統領の反アパルトヘイト運動を描いただけの映画なら、
(それはそれで意味があると思うけど)たぶん面白くなかったはず。
スプリングボクスによる、弱小チームが一致団結して快進撃をするという
スポ根映画のノリが、作品の娯楽性を大幅に高めています。
唯一の黒人選手の怪我、豪雨の中の試合、延長戦ギリギリまでもつれる決勝戦とか、
出来すぎな気もする展開が、まさかの実話だっていうんだからスゴイです。
実話なんで結果はわかってるからドキドキこそないけど、
迫力満点でリアリティもある試合でワクワクする感じ。
スプリングボクスや、ライバルチームのオールブラックスの選手は、
ほとんど元プレイヤーだったそうで、なるほどリアリティがあるはずです。
マット・デイモン演じるピナール主将は試合ではあんまり活躍しませんが、
俳優だから仕方ないかな?アカデミー賞助演男優賞もちょっと厳しいかな?
(主演男優賞のモーガン・フリーマンは可能性ありそうですが。)
決勝戦で決勝点を決めた選手はクリント・イーストウッド監督の息子だそうです。
コネで一番おいしいとこを持っていくとは…。

最強チーム・オールブラックスと日本の対戦スコア(145対17)は笑いましたね。
ピナールが黒人の使用人にチケットを渡す感動的なシーンの後だったんで、
一気に気が抜けたというか"ズコッ"って感じで。
世界的にもマイナースポーツで、弱小日本でもワールドカップ参加国の
頭数にいれてもらってるのはありがたいけど、なんだか申し訳ない気分も…。
2019年にはそんな日本でラグビーワールドカップが開催されるらしいですよ。
国内で全然盛り上がってないのに、それもなんだか申し訳ないですね。
これを機にマンデラ大統領を見習って、メジャーになったらいいですが。
あ、ラグビーは高校の時少しかじりましたが意外と面白いです。
みんな下手で、パス失敗する度にスクラム組まされて、全然試合にならなかったけど。
そういえば、劇場玄関に学生服着た40人くらいの団体がいましたが、
すごいガタイの子ばかりだったんで、たぶんどっかの高校のラグビー部ですね。
部活で本作を観に来たんだろうと、容易に想像が出来ました。
小規模な劇場だったんで、(狭くなるから)同じ上映回じゃなくてよかった…。

それにしても、オバマ政権発足当初も白人が"黒人優遇になるんじゃないか"みたいな
不安の声があったみたいだけど、実際は別にそんなこともないようで。
白人がマイノリティな南アでも、白人にも優しいマンデラが大統領になったことで、
黒人以上に白人が救われた気がしますね。
白人もたまには被差別状態を体験した方がいいんじゃないかなぁ…?
とはいえボクもプチ国粋主義者なんで、外国人力士とか快く思ってないし、
外国人参政権とかマジで勘弁してほしいし、同一人種間でもこれだから、
白人の気持ちもわからなくはないです。
あと本作はマンデラのひとつ前の大統領デクラークのことを悪く描きすぎ。
アパルトヘイトを廃止にした張本人なのに…。

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