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おとうと

第82回アカデミー賞の作品賞、主演女優賞などにノミネートされた
『しあわせの隠れ場所』の公開劇場がかなり少なくて、観に行けないかもしれません。
ボクの活動拠点である大阪、神戸には今のところ上映館がないらしく、
(映画館なんて腐るほどあるのに)関西だと"MOVIX京都"だけとか…。
情報得ようにも、(今月公開なのに)日本の公式サイトすらオープンしてない始末…。
『アバター』や『ハート・ロッカー』に比べたらオスカー受賞は期待薄だけど、
仮にも候補作、もうちょっと拡大上映をお願いしたいところです。ワーナーさん!

で、今日は第33回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞有力(?)候補の
笑福亭鶴瓶師匠の最新主演作の感想です。
さすがは松竹さん、全国津々浦々で観れます。

おとうと

2010年1月30日公開。
現代劇が久々となる山田洋次監督による家族ドラマ。

夫を亡くした吟子(吉永小百合)は、東京のある商店街にある薬局を女手一つで切り盛りしながら娘の小春(蒼井優)を育て、義母の絹代(加藤治子)と3人で暮らしていた。やがて、小春の結婚が決まり、結婚式当日を迎えるが、吟子の弟・鉄郎(笑福亭鶴瓶)が紋付はかまで大阪から現われ、披露宴を酔っ払って台なしにしてしまう。(シネマトゥデイより)

う~ん、市川崑監督の『おとうと』をリメイクした作品かな?
いや、ただのオマージュ作品かも?
基になった作品は観てないのでその辺のことはよくわかりませんが、
山田洋次監督の撮った作品ということもあってか、
しっかり者の姉と、いい歳して放蕩者の弟との姉弟関係を描いた本作は、
山田洋次監督の代表作『男はつらいよ』シリーズを彷彿とさせます。
彷彿とさせるというより、意図的に『男はつらいよ』の映像を使用したりしてるので、
誰でもそれを連想できるようにしてるんでしょうね。
そこにどんな意味があるのかはわかりませんが、
未完に終わってしまった『男はつらいよ』シリーズに自ら決着をつけるために、
シリーズ最終作的なつもりで撮られたんじゃないのかな?
まぁそれがリメイク(?)作品ってのもおかしな話だけど、
とりあえず『男はつらいよ』も本作同様、市川崑監督の『おとうと』の影響を
受けた作品だったんだということはよくわかりました。

本作は中高年向けの映画だと思いますし、客層もそんな感じの人ばかり。
ボクは完全に場違いだったけど、主演の鶴瓶師匠のファンなんで観に行きました。
それだけなんで正直、内容はどうでもいいと思ってました。
むしろ鶴瓶師匠のファンとしては、この作品の役作りのために、
撮影中に鶴瓶師匠が痛々しいくらいに激ヤセしちゃって、
本業の方で覇気が感じられなくなってしまったので、残念でした…。
でも『ディア・ドクター』の主演で、俳優としても注目されてる鶴瓶師匠が、
ある意味本業に支障にきたすような役作りしてまで演じたかった映画ってことで、
期待もしてたかな…?

舞台は現代のはずだけど、なんかノスタルジックな昭和を感じさせます。
現代を感じさせないというか、若いキャストも地味な身なりで演じてるし、
大阪の浪速区周辺の町並みや通行人なんて、
なにか偏見があるんじゃないかってくらい時代錯誤を感じます。
中高年向けなんで、わかりやすく昭和の人情劇の雰囲気を演出してるんでしょうね。
ボクは20代なんで、なんか違和感を感じるんですが…。

そうゆう町の風景とか役者の身なりだけじゃなくて、
人間関係なんかもちょっと違和感を感じるかな?
違和感というか、理解しにくい関係だなと感じることがしばしば…。
まぁそれはボク自身のイマドキな人間関係が希薄なだけで、
中高年には感情移入しやすいものなのかもしれません。
まず初老の姉弟の関係なんて、ボクには全く想像ができないし、
ウチの家族は親戚付き合いをあまりしないんで、
あの歳であんな仲のいい姉弟なんてなんか信じられないという感じです。
なんかシスコンを通り越して恋愛関係のようで、現実だったらきもちわるいかも…。
(まだ兄弟なら想像は出来そうなんだけど…。)
その姉弟の関係だけじゃなくて、たとえば姉の娘の夫婦関係とゴタゴタとか、
ちょっと今のご時世では考えにくい感じだなと思いました。

でも鶴瓶師匠演じる放蕩者の弟・鉄郎の気持ちは意外とよくわかるかなぁ。
家族や親戚から疎まれるあの感じ、身内にシッカリした人がいる引け目とか、
親戚付き合いが極端に苦手なボクにとっては、強烈にシンパシーを感じます。
ラストに姉の姑(加藤治子)のセリフはジ~ンとしたなぁ。
でまぁ中高年向け作品だけど、ラスト辺りはボクもボロボロ泣けました。

ダメな弟・鉄郎と弟想いの姉・吟子(吉永小百合)との姉弟愛が軸だけど、
もうひとつ、鉄郎と姉の娘・小春との関係も軸になってます。
大迷惑な叔父を持ってしまった小春(蒼井優)の気持ちもよくわかるけど、
やっぱりそれ以上に可愛がっていた姪につれなくされる鉄郎の気持ちが、
痛いほどよくわかる…。
ここの関係ももうちょっと丁寧に描いてくれるとよかったんだけど、
小春の終盤の心境の変化がイマイチよう伝わってこなくて、
叔父・姪関係のラストの感動はあんまりなかったかなぁ。

例の中年アイドルのサプライズ出演とか、落語家らしい演技とか、
ボクみたいな鶴瓶師匠のファンに対するサービス・シーンも多いです。
本作は家族の絆を描いた感動ドラマだけど、『男はつらいよ』のような
人情喜劇でもあって、前半はかなりコメディ・タッチで笑えたりもします。
ラストの鶴瓶師匠が激ヤセを要したシーンが壮絶すぎて、
喜劇感は一気に吹き飛んじゃいますが…。
まぁ笑えたし泣けたし、いい映画だったかな?

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