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かいじゅうたちのいるところ

先月(自分なりに)頑張って更新しすぎた反動で、
書くことなくなって、しばらく放置してましたが、ぼちぼち再開します。
あ、年始の挨拶もまだでしたね。あけましておめでとうございます。

今年でブログ始めて4年目になりますが、今年のブログの方向性として、
あまり酷評染みた感想は控えようと思っています。
とりあえず今日は今年初めて観た映画の感想からです。

かいじゅうたちのいるところ

2010年1月15日日本公開。
絵本『かいじゅうたちのいるところ』を実写化したファンタジー・アドベンチャー。

いたずら好きなマックス(マックス・レコーズ)はいつものようにママ(キャサリン・キーナー)とケンカして、外に飛び出してしまう。ふと気付くとボートに乗っていたマックスは、海を渡り、ある島にたどり着いていた。島に住んでいる怪獣たちはマックスを見つけ、王様に仕立て上げるが…。



本作のCMで「マスコミ大絶賛」なんて謳われてますが、
裏を返せば「観客ウケはイマイチ」ということです。
それは全米公開時の成績を見ても明らかで、初登場は全米1位になったものの、
次週で収益半分、更に次週でも半分に…と、結果的に制作費には見合わない成績に。
"期待は高かったのに蓋を開けてみたらイマイチ"な映画の典型です。
まぁマスコミ大絶賛なんだから、もしかしたら玄人ウケはするのかも?
(それも眉唾でロサンゼルス・タイムスの酷評は凄かったらしいです。)
ボクは幼いころに原作絵本は持ってたし、そこそこ期待してたタイプですが、
如何せん玄人じゃないので、多くのアメリカ人と同じようにイマイチだと感じました。

原作絵本は、本文なんて原稿用紙1枚分くらいなんじゃないかって内容です。
その中の「たべちゃいたいほどすきなんだ」という一文から膨らまして膨らまして、
2時間足らずの映画にしてしまったのが本作ですが、
無理やり膨らました部分がメインになってしまっていて、
原作絵本のテーマからも脱線してしまっている気がしました。
原作絵本はいわゆる夢オチなんですが、それもローファンタジーに改変され、
リアリティが増したのはいいけど、原作絵本のホンワカした感じは半減です。
その改変だけでもかなり無理がでてきちゃってるし…。
怪獣たちのいる島は主人公の少年の夢の中にあるから支離滅裂でもいいけど、
ローファンタジーにしちゃうと設定が異常な島になっちゃいます。
そもそも原作絵本自体、母子の関係性がテーマなのに、
本作は夢の部分(怪獣の島の物語)が幅を利かせすぎ。もう別物です。
欧米のこどもはみんな読んだことのあるほどの名作絵本だから、
その違和感が興行成績にもあらわれちゃったんじゃないかな?

まぁ絵本と映画は別だし、原作どおりであることが素晴らしいってこともないです。
でも原作絵本を鑑みないで観たとすると、さらにどうしようもない映画です。
現実世界での主人公マックスと彼の母親との関係、母親のボーイフレンドの問題、
マックスと彼の姉との関係、姉の友達とマックスのイザコザ…。
怪獣の島での怪獣たちの問題(キャロルとKWの色恋沙汰など)とか、
結局ラストまで投げっぱなしで、何ひとつ決着しません。
それが全て映画化に際して膨らませた部分だから始末が悪いです。
わざわざ余分なのに付け足しといて、ちゃんと回収しないなんて…。
ヤマもオチもイミもなく、なにが描きたかったのか全然わかりません。
ただマックスが家に帰ろうと思う動機から、
原作とは全く違うテーマだったのは間違いないです。
でもそのわかりにくさが妙に哲学的に感じたりもして、玄人ウケするのかも?

このCG全盛のご時世にクリーチャーをあえて着ぐるみにするのは面白いですね。
わざわざ着ぐるみにこだわっただけあって、CGでは得がたい重量感や質感が
かなりいい感じだったと思います。
それにその怪獣着ぐるみの外見が原作絵本ソックリなのも感動です。
絵本を読んだ時、こども心にちょっと不気味で怖いと感じた怪獣たちだったけど、
そのころの印象そのままの、実写化されてもキモくて怖いデザインです。
下手に媚びいデザインは好印象だけど、こどもの観客はちょっと怖がるんじゃない?
原作絵本ではマックスの魔法で無害な手下になってたからまだいいけど、
実写化された怪獣たちには個性も感情もあります。
またその感情がこどもっぽく、こどもっぽい危うさ、奔放さがあって、
大人のボクが観ててもハラハラするような怖さを感じました。
怪獣がちょっとカチンときたらマックスをひと撫でで壊してしまいそうな…。
怪獣キャロルとマックスのほのぼのした交流シーンでも緊張感が走ります。
怪獣KWがマックスを○○の中に匿うシーンなんかもうドキドキです。
でも鳥怪獣ダグラスはそうでもなかったかな?
あー、ダグラスも最後酷い目に合いますね。あれもちゃんと解決してほしかったな…。

ストーリーはアレでしたが、音楽はかなりよかったですねー。
挿入歌とか、うっかりサントラ買っちゃいそうになりました。
あれだけでもかなり本作の名作感を醸し出しているような気がします。

余談ですが本作の宣伝で主役を務めたマックス・レコーズくんが来日してましたが、
なんか柳楽優弥ばりにポッチャリしてふてぶてしい感じに成長しててビックリ。
作中ではまだかわいいのに…、けっこう前に撮影されてたんですね。
何の酔狂か日本語吹き替え版では彼のアテレコを加藤清史郎くんが勤めたそうですが、
一番やっちゃいけないパターンのキャスティングですね…。
登場人物のほとんどが着ぐるみなんで吹き替えでもいいかなとか思ってたけど、
これのせいで止めました。
あ、加藤清史郎くんが悪いと言ってるんじゃなくて、悪いのは周りの大人です。
加藤清史郎くんは仕事選べるわけじゃないだろうし、被害者だと思ってます。

「わしは、こんなかいじゅうたちのいるところ、来とうはなかった!」

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