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よなよなペンギン

今日はクリスマスでした。
クリスマスが過ぎると今年も大詰めって感じで、落ち着かない気分になります。
"なんか今年中にやっとくべきことはなかったかな?"みたいな。
まぁやるべきことは腐るほどあるけど、あと数日でやれることなんてそうないし。
とりあえずブログは目下32日連続更新中なので、今年中は繋げたいと思ってます。

一昨日の祝日に公開になった映画は3本あります。
『アバター』『ティンカー・ベルと月の石』『よなよなペンギン』。
その3本の共通点はどれもCGIアニメーション技術を使った映画だってことです。
同じCGIアニメでも三者三様、ここまで違うかってくらいの差があります。
だからって技術と面白さが比例するかといえばそんなこともなくて、要は適材適所。
この3本も月とスッポンとミジンコくらいの技術差がありますが、
どれも面白かったです。
ということで、今日はミジンコ級のCGIアニメ映画の感想です。

よなよなペンギン

2009年12月23日公開。
マッドハウス制作、国産フルCGIアニメの冒険ファンタジー。

少女ココは大好きだった亡き父親の言葉を信じ、いつか空を飛べることを夢見て、ペンギンの着ぐるみ姿で夜の街を歩いている。ある晩、彼女が道を歩いていると、ペンギンのカプセルが落ちていて、組み立てると動き出し、そのペンギンはペンギングッズが満載のペンギンストアへ招待してくれる。そこにはチャリーというゴブリンの少年がいて、ココに自分の住む世界に来てほしいと懇願する。(シネマトゥデイより)

夏に公開されたプロダクションI.Gの国産CGIアニメ『ホッタラケの島』は悲惨でした。
CGI技術もストーリーも悲惨だから当然お客さんも入りません。
アニメが異常に強い日本映画界で、あの公開規模であのコケ方は歴史的です。
その時は"日本では国産CGIアニメは作れないかな"と思ったんですが、
時を前後して本作がヴェネチア国際映画祭の特別招待作品になったという報を聞いて、
世界で恥をかかないか不安になったと同時に、
ちゃんと世界で勝負していこうという志があったことに感銘を受けました。
まぁ本作は実際には日仏合作で、もともと国際的映画なんですけどね。

『ホッタラケの島』も本作も技術面ではハリウッド(特にピクサー)のCGIには
逆立ちしても勝てないとわかったうえで、日本伝統のセルアニメの質感を
CGIに持ち込もうと制作されています。
たしかに日本はハリウッドどころか隣国中国(例:『ATOM』)にも
大きく劣るCGI技術しかなく、真っ向勝負は無理、独自路線を選ぶのは正しいです。
『ホッタラケの島』が失敗したのは、日本的な要素を"萌え"と捉えて、
美少女オタク好みヒロインの造形にばかり力を入れて、他を蔑ろにしたこと。
結局他のキャラはハリウッド的なバタ臭い感じに仕上がり、
ストーリーもハリウッド的なスペクタクルものにしてしまった。
結果として技術の劣悪なハリウッドのバッタものアニメとなって、歴史的大コケです。

一方本作は天使が出てきたり七福神が出てきたり、
西洋ファンタジーと日本文化の和洋折衷なストーリーだし、
主人公ココが住む街も地中海のような街並み。
キャラクターもゴブリンや妖精など、西洋的な格好をしたものが多いです。
でもなぜか日本的な暖かさ、質感を感じます。
狐の妖怪やら公家っぽい格好のキャラを出して必死に日本らしさをアピールする
『ホッタラケの島』よりも、断然日本ぽい印象があります。
それはデザインが和風じゃないけど日本のアニメやゲームっぽいからだと思います。
本作のキャラデザインは鳥山明の漫画や『ゼルダの伝説』ぽい印象を受けます。
『ドラゴンボール』や『ゼル伝』って、舞台は日本じゃないのに
すごく日本らしい印象を受けるじゃないですか。そんな感じです。

ストーリーはフワッとしてて、ファンタジー絵本のよう。
論理的に整合性を取ったりは一切してなくて、ツッコミどころ満載ですが、
ツッコムのも野暮ったいくらいのフワフワ感。
こどもの空想のように自由奔放です。(なんとなく夢オチ感もあるし。)
そんなところもストーリーのカッチリしてるハリウッドのアニメとは違って、
日本的な脱力系アニメぽいユルさを感じますね。

『サマーウォーズ』『マイマイ新子と千年の魔法』『人間失格』のマッドハウス制作、
初の長編フルCGIアニメーションってことで、技術的にはかなり厳しい印象。
キャラもピョコピョコしてて、動きもあまりリアルじゃないし。
でも技術がないなら出来る範囲の技術に合わせた演出をすればいいだけのこと。
そこは創意工夫、監督や制作チームの腕の見せ所です。
人間の複雑な動きを再現できないならダボダボの服を着せて
細かい動きを見えなくすればいいとばかりに、主人公の少女ココには
着グルミのようなペンギンのコートを着用させ、胴体の動きどころか、指先まで封印。
稼動箇所の少ないヌイグルミのような動きが、ココの幼児的な可愛さを強調してます。
ココの友達になるゴブリンのチャリーは、逆に上半身裸のガリガリですが、
ピョンピョン飛び跳ねて行動するので、細かい動作は描かれてません。
それがまたモンスター的な印象を与えるようになってるんでしょうね。
ただまぁCGIである必然性は感じなかったかな?
もしかしたらセルアニメで作った方が一般ウケもいいだろうし、可愛かったかも?

声優はほとんどタレントがやってるみたいですが、意外とまともでした。
闇の帝王の家来ザミー役の爆笑問題太田は太田そのものでしたが、役柄とピッタリ。
闇の帝王ブッカ・ブーはその相方の田中でしたが、こっちは完全に声色を
作りこんできてて、全く田中とはわからないほどの好演。
他に明らかにわかるのは声の仕事の経験豊富な藤村俊二さんくらいのもんで、
ほとんどスタッフロール見るまでわからないくらいの本職並みの演技です。
特に帝王の手下やくのデビルたちをダンディ坂野、ヒロシ、小島よしおの
一発屋三人衆が演じてたんですが、勿体無いくらい微塵も感じなかった。
あと田中麗奈と田中れいな(モー娘。)という微妙に狙った共演もあります。

それにしても主人公ココ役を演じた子役の森迫永依ちゃんがよかったですね。
最後まで特に意識しなかったくらいの自然な声の演技で。
こどもがこども役すると変に浮いた感じになるもんだけど、それが全くなかった。
主題歌も彼女が歌ってるんですが、『崖ポニョ』に迫るくらいの可愛い曲。
こども紅白に出してあげたらいいのに…。
そういえば『かいじゅうたちのいるところ』で主役のマックスの吹き替えを
こども店長がやるんですが、その予告観てあまりの酷さに愕然としました。
あんな無茶なキャスティング、加藤清史郎くんを潰す気か!

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