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スノープリンス

また例のアニメ映画『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』の話ですが、
先着入場者特典のプレミア商法により、公開2日で82万人も動員したとか。
今年一番の『ROOKIES ~卒業~』でも98万人くらいのはずだから、
朝のアニメの劇場版で、200未満の公開館数では尋常じゃない数字です。
150万冊限定だった先着特典の非売品コミックは、ネット・オークションなどで
一時は1万円を超える値が付いていたようですが、好評を受け予想通り増刷決定。
落札しちゃった人はお気の毒なことです。
まぁ増刷数も100万冊ってことなんで、また不足するかもしれないけど、
配給会社は最終興行収益50億を目標にしてるので、不足したらまた増刷します。
(250万人くらいだと30億円止まりなので。)
まぁボクの見込みでは好意的に見積もっても最終35億円くらいがいいとこかな?
話題作ではあるし、特典も余裕でもらえそうなんで、近々観に行ってみようかな?

『ONE PIECE』はもちろん週末ランキングはダントツ1位でしたが、
今日は、客層も近い『ONE PIECE』と同日公開で割を食い、
週末ランキング初登場10位と残念な結果になってしまった映画の感想です。
そう話題作でもないし、先着特典もないから仕方ないですが。

スノープリンス 禁じられた恋のメロディ

2009年12月12日公開。
『おくりびと』の脚本家が送る、日本版『フランダースの犬』。

昭和11年、雪深い北国の村で草太(森本慎太郎)は、祖父の正吉(中村嘉葎雄)と暮らし、秋田犬のチビや幼なじみの早代(桑島真里乃)と日々を過ごしていた。そんなある日、正吉が世を去り、悲しみに暮れる草太は、つらい現実に負けまいと必死に大好きな絵を描き続けた。そしてクリスマスの夜、草太は完成した絵を早代に見せようとするのだが…。(シネマトゥデイより)

日本版『フランダースの犬』なんてキャッチコピーだけど、
せいぜい絵が好きな貧乏な少年と、犬が活躍する話くらいのものだと思ってましたが、
これは完全に『フランダースの犬』のリメイクみたいな作品でした。
もちろん舞台はベルギーじゃなくて日本だし、キャストも日本人、犬も日本犬、
役名も日本的に改められているけど、キャラ設定や個々のエピソードはほぼそのまま。
日本版『フランダースの犬』というより、日本で撮った『フランダースの犬』です。
タイトルは白雪姫のパロディみたいなのに。

なので、日本版『フランダースの犬』なんてキャッチコピーはネタバレも甚だしい。
ボクはそんなに『フランダースの犬』を知ってるわけではなく、
原作も読んだことないけど、度重なる再放送でアニメ版を数度見たことがあるし、
お手軽なバラエティ番組の名場面特集ではほぼ間違いなく登場する作品です。
そんな名場面特集で何十回と見せられたラストシーン。
アニメ版を見たことがなくても、みんな知ってるあの結末。
そこも原作アニメどおりにリメイクされてるんですよね…。
(もちろん日本なんで、リューベンスの絵も天使も出てきませんが…。)
一応オリジナル作品であるはずなのに、観客誰もが主人公の末路が想像できます。
観終わった後には誰でも『フランダースの犬』が元ネタなのは気付くけど、
端から日本版『フランダースの犬』と宣伝すべきじゃないような…。

原作のネロに当たる草太(森本慎太郎)、アロアの早代(桑島真里乃)とその両親、
おじいさん(中村嘉葎雄)とほぼ原作アニメどおりのキャラ設定。
ラストの展開もそうだけど、原作アニメで印象深かった火事や財布のエピソードも
少し形を変えてしっかり盛り込まれています。
時代設定は戦前の日本の田舎なので、それなりに合わしてはいますが。
でも全て原作アニメどおりにやっちゃったら『おくりびと』の脚本家の名折れです。
もちろんオリジナル要素も盛り込まれます。

まず物語自体を老後のアロア…じゃなくて早代の回想という構成にして、
回想のキッカケとして、ネロ…じゃなくて草太の父親の話が追加されてます。
原作アニメではネロの両親は死んだことになっているので、
草太と父親のエピソードは全くのオリジナル部分です。
そして、全体的に草太と早代のロミジュリ的な純愛物語の色が強いです。
ネロとアロアは仲のいい友達って感じだったから、少し対象年齢が上がった感じ。
草太の友達関係を描いた『スタンド・バイ・ミー』のオマージュのようなシーンも。
草太と父親や、早代との関係を前面に出すことで、原作アニメでは
最重要ファクターだった犬・パトラッシュ(本作ではチビ)の比重が軽くなり、
ほとんどオマケ程度の存在になってます。
そんな感じで、設定やエピソードは原作アニメを踏襲しているにもかかわらず、
全体的には全く別物な印象です。
それも全然悪くはないけど、日本版『フランダースの犬』として観に行くと、
犬の扱いの悪さにガッカリするかも…。
そもそも原作アニメの時点で既に手を加える必要がない名作だったわけだし…。

主演の草太役・森本慎太郎は子供らしい演技で元気があってよろしいですが、
諸先輩たちのお陰で演技の下手さに定評のあるジャニーズの子だから、
そうゆう色眼鏡で見てしまいがちです。
もちろん演技はまだまだだけど、まだ小学生くらいだからあれくらいで普通。
だけどジャニーズJr.というレッテルのお陰で実力以上に下手に見えます。
本作が映画初出演なのに初主演という異例の好待遇で、
事務所の力が見え隠れするのが鼻に付くってのもありますね。
顔も端正なジャニーズ顔、サラサラヘアーにキューテクルがキラキラで、
貧乏人の子供って感じではないです。(周りの子役の方が貧乏そう。)
お相手の早代役の桑島真里乃は飛びぬけた美少女ってこともなく、
いたって普通な田舎のご令嬢って感じが好印象。
アロアっぽい活発さは感じないですが、頭巾やコート羽織った感じが、
アロアのベルギー(いや、オランダか?)ぽい民族衣装を思わせます。
アロア…じゃなくて早代の父役、原作アニメのコゼツさんに当たる役は香川照之。
もう今年だけで何回スクリーンで観たかわからないくらい引っ張りダコですが、
さすがに卒のない演技で安定感抜群。画面が引き締まります。
本作でも憎まれ役だったけど、人間味のある印象的な演技でした。

まぁ評価としては"並"ってところですが、本作の一番の見所は何気にロケーション。
広大な田舎の雪景色は、辺り一面白一色でとても綺麗でした。
そこだけは原作アニメにも負けてません。

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