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ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

あるサイトで「ひとり映画に関する意識調査」って記事を読んだんですが、
まず"ひとり映画"なんて言葉があるのにビックリしました。
"ひとりカラオケ"とか"ひとり焼肉"みたいに、映画もひとりでは行きにくいものって
思われてるってことですよね。
そう考えればひとり映画経験者の割合が5割超ってのは意外と高いのかもしれませんが
映画なんて基本ひとりで、運がよければ誰か誘って一緒に行ける、くらいのもんで、
テレビの延長線上のものくらいのつもりでいたんですが…。
もしかしてひとりで行った時にカップルなんかから"あいつひとりかよw"とか
思われてんのかな…?

今日はその「ひとり映画に関する意識調査」で、"ひとりで見に行ってみたい映画"の
第二位に輝いた映画の感想です。
でもこの映画はひとりで観に行くことはオススメできません。
観終わった後、誰かに作品への文句言いたくなるカス映画ですから。

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

2009年11月21日公開。
2ちゃんねるに書き込まれた話題の実体験を基に映画化した問題作。

ニート生活を送ってきた26歳のマ男(小池徹平)は母親を亡くし、一念発起して情報処理の資格を取得する。不況のご時世の中、必死で就職活動をするものの試験に落ち続け、最終的にパスしたのはとんでもない問題企業だった。彼は初出社当日から当然のようにサービス残業をさせられ、その状態が毎日続いていく。(シネマトゥデイより)

監督は『キサラギ』『守護天使』の佐藤祐市ってことで、
きっと面白いコメディ映画だと期待して観に行ったんですが、
うっかり今年のワーストを更新しかねないカス映画でした。
何が悪いっていうよりも、いいところがひとつもない。
夢もない、希望もない、愛もない、友情もない、感動もない、娯楽性もない…、
ポジティブなものが何もない、ただただ主人公の悲惨な境遇を描くだけ。
中卒でニートだったという状態を脱却してマトモな社会人になるために
おぞましい労働環境の職場の中で、必死に、真面目に頑張ってる主人公の悲惨な状況を
コメディタッチで描くもんだから、人の必死さを小バカにしているような、
中卒やニート、ワープアといった社会的弱者をなじってるような、
すごく不愉快な気持ちにさせられる作品です。
"ワーキング・エンタテインメント"なんてキャッチコピーだけど、
その実、真面目に働くことを愚弄した作品です。

原作は『電車男』と同じく2ちゃんねる内のスレッドです。
ボクは2ちゃんねるは怖いから極力見ないようにしてるんで、詳しくありません。
こうゆうスレッドがどんな感じで展開し、どう話題になるのか想像も出来ませんが、
ケータイ小説みたいに、読者のコメントをリアルタイムで受けながら
ストーリーを執筆していく感じ、なのかな?
一応実話ってことになってるけど、これは方便ですよね?
韓流ドラマもビックリなほど、あまりにも不幸が重なりすぎてるストーリだし…。
スレ主の体験談を基に、面白おかしく脚色したものじゃないかな?
本当に限界な人間ならリアルタイムでわざわざ1ヶ月近くもスレッド運営しようなんて
余裕があるはずないしねー。

とにかく映画の方がカスすぎたんで、これは監督が悪いのか原作が悪いのか確認のため
スレを書籍化したものを書店で立ち読みしたんですが、
原作の方はもっと明るい文面で意外と笑える感じになってました。
映画の方はただ主人公の苦境をあざ笑う内容にしか感じなかったのに、
原作は作者の自虐ネタだから嫌な印象は受けないのかも?

ストーリーですが、そんな掲示板のスレを映画化したってことで、
主人公が掲示板に回想しながら体験談を書き込んでいくという設定で、
基本的には悲惨なエピソードを並べただけのもの。
脚本が拙すぎてエピソードが断片的で、一貫した筋らしきものはありません。
終盤急に感動へ持っていこうとしているが、そこまでが断片的だったため
全然主人公の心情が描ききれておらず、急に主人公が情緒不安定になった、みたいな。
主人公の行動もあまり同調できるものじゃなくて、違和感があります。
特にブチギレシーンでの主人公の主張は完全に的が外れている。
それにブラック会社的な要素は多かれ少なかれどんな職場にもあって、
自分の境遇を重ねられる部分もなくはないんだけど、
なにしろソフト開発のプログラマーという特殊すぎる職場ですからね。
あまり身近には感じられないですね。
サラリーマンもの作品なのにまったくサクセスしないのもイマイチで、
結局最後まで抜本的に問題が解決することもなく、今後も苦境が続く感じで、
後味も最悪だし…。
そのブラック会社が倒産する、くらいの結末の方がまだ幸せな終わり方かも。

まぁ見終わった後に"明日からも仕事頑張ろう"って気にはなったけど、
それは"ああはなりたくない"っていうネガティブな理由からです。
そう思えば『カイジ』が比較的近いテーマだったかもしれませんね。
あっちはもっと限界な状況だったけど、希望や友情あったんで面白かったなぁ。

最後に、小池徹平はもっと仕事選んだほうがいいと思う。
それはもっといい作品に出たらいいってことじゃなくて、
その役が自分のイメージに合ってるかどうか、もっと考慮すべきってこと。
この役をするには彼は小奇麗すぎるでしょ。
何日も徹夜が続くシーンにしても、ニート時代のシーンにしても、
その小汚さの表現方法がちょっと髪を乱すくらいのもの。無精髭くらい生やせよ。
『ホームレス中学生』もそうだったけど、自分のイメージ崩せないんなら、
こんな過酷な役は受けるべきじゃない。それが延いては観客のためにもなるはず。
もし今回の役を悲惨さしか表せない彼じゃなくて、コメディ俳優か芸人がやってたら、
もうすこしブラック・コメディとして楽しく観れる作品になったはずです。
あと嫌味な上司役をした品庄品川も、ただでさへ嫌われやすいタイプなのに
率先してあんな嫌な役受けることもないんじゃないの?
もともと好きじゃないけど、ちょっと可哀想。

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