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プーと大人になった僕

TOHOシネマズのフリーパスで邦画3本見ました。まずその寸評から。

ヒールレスラーの悲哀を描いた『パパはわるものチャンピオン』はすごく楽しめました。プロレス映画にハズレなしですが、これも御多分に漏れぬ佳作。主演の棚橋をはじめ、オカダカズチカ、真壁、田口など、新日の現役プロレスラーが多数出演していて、プロレス好きにはたまりません。できれば本当に新日を舞台にして棚橋以外は本人役だったら尚更燃えたのにな。それくらい本人のキャラと役柄がマッチしていたってことなのかも。ひとつ残念なのは棚橋の息子役の寺田心くんが演技下手すぎること。棚橋たちレスラーも本業ではないので演技が上手いとはいえないけど、試合シーンは本業俳優では出せない説得力があるのでいいですが、心くんは単に可愛いだけ。自分の可愛さを自覚した大人に媚びるような演技が醒めます。子役よりも子供タレントになればいいと思います。子供を叩くのは心苦しいけど本当に作品がよかっただけに残念で残念で…。
一方、ファンタジードラマ『コーヒーが冷めないうちに』は超駄作でした。タイムスリップできる喫茶店の物語で、「4回泣けます」と謳っていたので泣く気満々で見に行きましたが、4回どころか1回も泣けませんでした。予想通り4つのエピソードで構成されていましたが、1つ目からめちゃめちゃ弱く、これで客が泣くと思ってるなら頭がおかしいです。2つ目のエピソードは多少マシで、3つ目のエピソードでやっと少しウルッと出来たので、最後のエピソードに期待しましたが、あまりに破綻した内容に感動どころではありませんでした。タイムスリップにルールを設けるのはいいと思うけど、そのルールが多くて細かすぎる上に裏ルールもけっこうあり煩雑。しかもかなり矛盾もあって、最後のエピソードはそれが顕著でした。いっそ、長文感想記事にしてボロクソに矛盾指摘してやろうかとも思いましたが、その後に見たある邦画が今年ワーストな不快作で、本作に対する憤りも打ち消されてしまいました。
その不快作というのが『愛しのアイリーン』で、もう寸評すら書きたくない、記憶から消したい汚物。決して日本から出してはいけない、日本で黙殺すべき売国映画で、さすがは朝日新聞製作です。こんなのがあるから邦画は金払って見たくないんだよ。

今日もハリウッド映画の感想です。

プーと大人になった僕
Christopher Robin

2018年9月14日日本公開。

本作はディズニーアニメーション『くまのプーさん』の実写化作品です。自社アニメーション作品の実写化に躍起になっているディズニーですが、実写化には大きく2パターンあり、『シンデレラ』『ジャングル・ブック』『美女と野獣』のようにオリジナルを忠実になぞる実写リメイクと、『アリス・イン・ワンダーランド』や『マレフィセント』のようにオリジナルから派生させた実写スピンオフがあり、本作は後者の実写スピンオフになります。実写リメイクは安定感があるものの知ってる物語を実写化しただけなので退屈、新しい物語が描かれる実写スピンオフの方が新鮮味があって興味深いですが、当たりハズレが激しいのも事実。どちらがいいとも言い難いですが、実写スピンオフはオリジナルを知らないと話にならないのがネックです。
ディズニーキャラクターの中でもミッキー・マウスを凌ぐ人気を誇るプーさんですが、大量のグッズが出回っているのでその姿を目にすることは多いものの、私は映像作品を見たことがほとんどありません。見たことあるのは2011年にディズニー長編アニメーション51作目として劇場公開された『くまのプーさん』だけです。(それも長編ではなく中編アニメーションでしたが。)ディズニー作品はよく見る方ですが、その代表格であるプーさんとミッキーだけはあまり食指が動かないんですよね。(ミッキーの映像作品も長編アニメーション第38作『ファンタジア2000』だけ見ました。)なんというかグッツ展開などやりすぎでカネの臭いがプンプンするので食わず嫌いしていました。実際プーさんは原作サイドと著作権やグッツ収益を巡る度重なる訴訟なんかもあって、汚らわしい大人の欲望が透けて見える気がして…。
そんなわけだから私は『くまのプーさん』のことはほとんど知らず、その後日談を描いた実写スピンオフである本作を楽しむには不利な状態でした。『くまのプーさん』は少年クリストファー・ロビンと「100エーカーの森」に住むプーさんら動物たちの物語ですが、実は動物たちはぬいぐるみで、少年の妄想(おままごと)だったという設定(裏設定?)があり、けっこうややこしい世界観なんですよね。それは本作でも当然踏襲されているので、その設定を理解してないとちょっと戸惑うかもしれません。私も2011年の劇場作品すら見てなかったら、もっと厳しい状況だったと思います。
以下、ネタバレ注意です。

イギリスのエセックスに住む少年クリストファー・ロビン。彼のコテージの裏にある木の洞は「100エーカーの森」と繋がっており、そこで親友のクマのぬいぐるみプーやその仲間の動物たちと毎日楽しく遊んでいました。遊ぶといっても彼にとって何もしないことが一番楽しいみたいです。しかし月日は流れ、ロンドンの寄宿学校に入ることになり、プーたちとお別れすることになります。空想なんだからロンドンでも出来るだろと思いますが、厳しそうな寄宿学校でぬいぐるみを持っていくわけにはいかないか。
プーたちに「君たちを絶対忘れない」と言ったクリストファー・ロビンでしたが、寄宿学校でのスパルタ教育、卒業後も結婚、出兵などを経て大人になり、子供心や空想力を失い、プーたちのことも忘れてしまいます。時代背景は第二次世界大戦前後になるみたいですね。戦後はロンドンの旅行カバン大手ウィンズロウ商事に勤め、経費削減の担当者として忙殺されますが、終戦直後の忙しい時に旅行に行く人なんてほとんどおらず業績不振に。クリストファー・ロビンはウィンズロウ社長から2割の経費削減案を考えて週末の理事会でプレゼンしろと無茶ぶりされます。これは暗に同僚をリストラしろということですが、リストラだけは避けたい彼は削減案を考えるのに必死で、家族を顧みる余裕も失い、約束していた週末のエセックス旅行もドタキャンすることになり妻子をガッカリさせます。何人もの同僚の生活が彼の手にかかっている状況なので妻イブリンには理解してほしいところですが、娘マデリンはもうすぐ寄宿学校に入学させられるようで、家族と過ごせる最後の夏なので落ち込むのも仕方ないかな。旅行は妻子だけで行くことになります。

妻子のいない家に帰宅するクリストファー・ロビンでしたが、玄関の前に面倒な隣人がいたため、暫く公園のベンチで時間を潰すことに。すると公園のベンチにプーがいたのです。単なるクマのぬいぐるみではなく、ちゃんと喋るし動く、昔のままのプーです。どうやらプーは仲間たちがいなくなったので探していたら、この公園に辿り着いたみたいです。なぜか100エーカーの森と公園の木の洞が繋がっていたようです。クリストファー・ロビンはストレスで自分の頭が壊れたのだと考えます。子供時代の空想の親友が急に現れたのだから当然の反応です。いや、大人になって当時のことを空想だと思い込んだだけで、実際は空想ではなく100エーカーの森もプーたちも実在したことになるのか。
しかし今の彼には親友との再会を喜んでいる余裕はなく、むしろ仕事の邪魔だと考えて、なんとか100エーカーの森に送り返そうと故郷エセックスに連れて行くことにします。公園の木の洞はもう繋がってないのかな。汽車で故郷に向かいますが、他人の目がある中、喋るぬいぐるみとの道中はなかなか大変です。プーも普通のぬいぐるみのふりしてればいいのに空気が読めないみたいです。そこがプーの可愛さなのかもしれませんが私はちょっとイライラしちゃいました。

実家のコテージには妻子が遊びに来ていますが、せっかくならちょっと顔出せばいいのに、クリストファー・ロビンはそそくさと裏庭の木の洞へ。さっさとプーを帰してロンドンに戻りたいみたいです。意外にも裏庭の木の洞は昔のまま100エーカーの森に繋がっていましたが、プーから「一緒に友達を探してほしい」と頼まれ、彼は断り切れず…。正直そんなことしている場合じゃないだろと思ってしまいましたが意外と情に脆いみたい。そんな性格だからこそ同僚のリストラも見過ごせないのかな。
深い霧に覆われた100エーカーの森で友達探しをするプーとクリストファー・ロビン。プーは友達失踪がズオウとヒイタチの仕業ではないかと考えます。もともと『くまのプーさん』をあまり知らない私はズオウとヒイタチという名前も初耳でしたが、どうやら恐ろしい怪物のようです。ただ本当に存在するわけではなく、クリストファー・ロビンの作り話の中の架空の怪物ですが、プーたちは実在すると信じているみたいです。そもそもプーたちもクリストファー・ロビン少年が作った架空の友達のはずですが、結局プーたちは架空ではなかったわけだけどズオウたちはこの世界でも架空のままみたいで、ちょっとややこしい状況ですね。当然クリストファー・ロビンはズオウ友達誘拐説を無視し、普通に探します。

濃霧で視界が悪いため、迷子にならないようにひたすら北に進むことに。クリストファー・ロビンはたまたまコンパスを持っていたので使いますが、プーがコンパスに興味を示したので貸してあげ、プーの案内で北を目指すことに。ところがなぜか同じ場所をグルグル回り続けているみたいで…。彼はプーがバカなせいだと呆れて「君なんて友達じゃないかも」と吐き捨てます。するとプーは寂しそうに「友達やめていいよ」と言って消えてしまうのです。やっぱりプーたちはクリストファー・ロビンの空想上の友達で、友達をやめたから消えてしまったのかと思いました。他のみんなは先に消えたが親友だったプーだけは最後まで残っていたのかなと。しかしどうもそうではないみたいで、この後クリストファー・ロビンは友達のひとりロバのイーヨーに出会うんですよね。
クリストファー・ロビンは小川で漂流しているイーヨーを発見して救助。イーヨー曰く、他の友達はフクロウのオウルの家にいるとのこと。いざ行ってみるとオウルの家(ツリーハウス)は落下して崩壊しており誰もいません。しかし周辺をよく探すとコブタのピグレットを発見。ところがピグレットはクリストファー・ロビンを見るなり洞穴に逃げ込みます。そこにはプー以外の友達たちも隠れていて…。どうやらピグレットは大人になったクリストファー・ロビンをズオウだと勘違いしたみたいで、他の友達も同様に勘違いしています。プーは再会してすぐに気付いたのに、そこが親友と単なる友達の差なのか。彼らはたしかにオウルの家に集まっていたのですが、強風で家が落下したことをズオウの仕業だと思い込み、洞穴に逃げ込んで身を潜めていたようです。イーヨーとピグレット、トラのティガー、カンガルーの親子カンガとルーはぬいぐるみっぽいですが、オウルとウサギのラビットは写実的というか生っぽい印象です。よく知らないのですがオウルとラビットはぬいぐるみではなく動物なのかな。イーヨーやピグレットは比較的イメージ通りの実写化ですがティガーはなんだか淡い色合いでトラ縞も薄いモコモコなぬいぐるみでオリジナルとかなり印象が違いますね。

クリストファー・ロビンはズオウを退治する芝居をして友達たちの誤解を解きます。結局友達たちは消えたわけではなかったのですが、プーも消えたわけではなく、その後発見。彼はプーに詫びて仲直りし、友達たちとの再会を暫し楽しみますが、うっかり寝てしまって翌朝に。その日は理事会で経緯費削減案を発表する日だったので彼は慌ててロンドンに帰ろうとしますが、木の洞を出たところで妻子に見つかってしまい…。娘マデリンはせっかく来てくれたと思ったパパがすぐに去ってしまって落ち込みます。マデリンはひとり寂しく庭で遊びますが、そこにプーとピグレットとイーヨーとティガーが現れるのです。パパが子供の時に書いたプーたちの絵を見たことがあるマデリンは彼らが何者なのかすぐに理解。さすが子供は順応性が高いです。どうやらティガーが寝ているクリストファー・ロビンのブリーフケースから経費削減案を纏めた書類ファイルを悪気なく抜き取ってイーヨーに被せて遊んでいたようで、プーからそれが大事なものだと聞かされて、クリストファー・ロビンに返すために100エーカーの森から出てきたみたいです。彼らの事情を聞いたイヴリンは「私がパパに届けたら寄宿学校入学を考え直してくれるかも」と考え、プーたちを連れてロンドンに行くことに。子供だけでエセックスから汽車でロンドンまで行くのは大冒険でしょうが、子供がぬいぐるみを持ち歩いているのは普通なので周りから奇異の目で見られることもなく、ある意味クリストファー・ロビンとプーの旅より楽かもね。ただやっぱりプーたちは空気が読めなくて、ロンドン駅からタクシーに乗るが、勝手に喋り始めてしまい運転手が驚いてちょっとした交通事故になっちゃいます。特にティガーの空気の読めなさは半端なく、またしてもイライラさせられてしまいました。

先代社長のウィンズロウ会長を前に理事会で経費削減のプレゼンを行うクリストファー・ロビンですが、ブリーフケースに書類がないことに気付き焦ります。しかしそれ以上に焦る事態が。妻イヴリンが会社を訪ねて来て、娘マデリンがいなくなったと聞かされるのです。クリストファー・ロビンは娘を探すため会社を飛び出します。現社長はここぞとばかりにクリストファー・ロビンを含めた大量リストラを提案します。もうこんなクソ野郎が社長な会社なんて解雇された方がマシな気がしますね。従業員を大切にしない会社は遅かれ早かれ潰れるしな。
クリストファー・ロビンとイヴリンはロンドンの街中で娘マデリンとプーたちを発見します。しかしその直前にマデリンは書類を失くしてしまっていて…。でも書類や仕事よりも家族の方が大切だと気付いた彼は娘に感謝し、家族で一緒にいるために寄宿学校入学も取り消すのです。これで家族とは和解したし彼らはハッピーエンドかもしれないけど、経費削減案は失われ路頭に迷う同僚たちは可哀そうだなと思いましたが、彼はプーと昔話していた「何もしないことが最高の何かに繋がる」という言葉を思い出し、急いで理事会に戻り、会長に「社員全員に有給休暇を取らせましょう」と提案するのです。これには私も「は?」と思いましたが、彼曰く「有給休暇で何もすることがなくなった社員は旅行にでも行くはずなので、旅行カバンが売れて業績アップし経費削減は必要なくなる」という論理みたいです。ウィンズロウ社は大企業なので従業員も数千人いるため、そのうち何割かでも旅行カバンを買ってくれたらたしかに儲かりそう。目から鱗な案で会長も快諾するのですが、なんだかちょっと机上の空論っぽい気がしますね。なんだかすごくコストがかかりそうだし、世間が旅行しないのに有給だからって旅行するとも限らないし、旅行するとしてもウィンズロウ社の富裕層向け高級カバンを従業員が買うとも考え難いです。でも会長が納得したならいいか。現社長のクソ野郎も部下に経費削減案作りを丸投げしてゴルフしていたことがばれて父親である会長に大目玉を喰らったようだし、ちょっと痛快でした。
クリストファー・ロビンと家族は有給を利用して再びエセックスに行き、100エーカーの森でプーら友達たちと休暇を過ごし、めでたしめでたしです。たぶんエセックス旅行くらいでは旅行カバンは必要ないし、提案した彼も自社の売り上げに貢献してなさそうだな。ウィンズロウの従業員たちもどこかのビーチに遊びに行ったみたいだけど、海遊びにも旅行カバンは必要なさそうだし…。そんなことよりもなぜか従業員たちに混ざってプー、ピグレット、イーヨー、ティガーも堂々とビーチで日光浴してるんですよね。もうプーたちの存在はクリストファー・ロビン一家だけの秘密ではなくなったのかな。まぁ空気読めないプーたちが100エーカーの森の出方を知ってしまったら、存在が公になるのは時間の問題か。

結局、子供の空想だったはずのプーたちがなぜ実在しているのかは謎のままで少しモヤモヤしますが、(多少イライラもするけど)ほっこりする物語で癒されました。プーさんに対する苦手意識も少し緩和されたのか、不覚にもちょっと可愛いと思っちゃったし、プーさんがディズニー屈指の人気者なのも少し理解できたかも。ミッキーに対する嫌悪感は依然ありますが、映像作品をいくつか見たら印象変わるのかな。来年は『ダンボ』と『ライオン・キング』の実写化公開が控えています。『ダンボ』は特報見た限り、比較的写実的なゾウの姿で描かれそうですが、ズオウみたいに不気味にならないか、ちゃんと可愛くなるのか心配です。他にも『ピノキオ』『リトル・マーメイド』『ムーラン』『101匹わんちゃん』『アラジン』『白雪姫』などの実写化企画が進行中。ちなみに私が最も好きなディズニーキャラはスティッチです。うーん、『リロ&スティッチ』は実写化されそうにないかな。

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