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スペル

街角からオバケカボチャが姿を消して、だんだんクリスマスの装いになってきました。
でもボクは依然ハロウィンモードでホラー映画を観まくっています。
DVDでも邦画では『ひとりかくれんぼ』とか『テケテケ』とか都市伝説モノや、
洋画では『デス・ルーム』や『ブラック・ボックス』などソリッド・スリラーを。
すると最近、周りから"なんかイライラしてる"みたいなことを言われるように…。
確かに残酷描写とかを見すぎたせいか、ちょっと攻撃的な性格になってきたかも?
別に暴力とか振るわないけど、車の運転中にマナーが悪い車やノロノロ走ってる車に
知らず知らずに暴言吐きまくってるようで、同乗者から"怖い"って言われました…。
そろそろホラーも控えないといけないかも…。
とりあえず今週末でホラー漬けから脱することにします。

スペル

2009年11月6日日本公開。
サム・ライミ監督、久々のホラー映画。

ライバルに勝ち、銀行で昇進したいクリスティン・ブラウン(アリソン・ローマン)は、上司に仕事ができることをアピールする必要に迫られていた。そこへ、ジプシー風の老人(ローナ・レイヴァー)が不動産ローンの延長願いを申し出る。クリスティンが拒否すると、老人は態度を豹変。敵意をあらわにし、クリスティンに飛びかかる。(シネマトゥデイより)

今や『スパイダーマン』シリーズの監督として認知されているサム・ライミですが、
元は『死霊のはらわた』等でブレイクしたホラー映画の巨匠です。
ボクにとっても『スパイダーマン』の監督ってイメージが強くて、
彼がこの映画を制作していることを知った時には、
"B級ホラー撮ってないで早く『スパイダーマン』の新作に着手して欲しい"
なんて思ったものですが、むしろコッチが本業みたいなもんなんですね。
『死霊のはらわた』か…。観た記憶がないなぁ…。

内容はホラーの巨匠らしい、至って王道なホラー。
でも最近ハリウッドで主流のスプラッタ系じゃなくて、古き良きオカルト映画です。
G指定なんで切り株系の残酷描写もないし、エロ描写もなし。
家族で見れる清く正しいホラー映画です。
でも正直なところ、レイティングが高いホラーの方が面白いことが多くて、
せめてR指定くらいはかかってないと温いんじゃないかとも思っちゃうんですよね。
最近観た中でも指定のかかってた『ファイナル・デッドサーキット3D』、
『エスター』『REC/レック2』はそこそこ楽しめたけど、
G指定の『戦慄迷宮3D』や『携帯彼氏』はイマヒトツ…。
なので本作への期待も薄かったんですが、それは杞憂でした。
ただ単に、最近の和製ホラーがダメだっただけみたいです。

確かに手足が吹っ飛び、内臓をぶちまけるような残酷描写は無いものの、
涎や嘔吐物、害虫みたいな生理的に気持ち悪いものが満載で、
むしろ内臓ぶちまける方がよほど清々しいと思えるくらい、気色悪いです。
それに音響が効果的に使われていて、
ドーーーン!ガラガラガラ!
みたいな、唐突な大音量の効果音でビックリさせられます。
これが古典的な手だけど、ドキッとさせられるんですよね。
ボクは音が大きいことで有名なMOVIXで観たから尚更効果的で、
慣れるまで心臓が飛び出しそうになりました。
でもストーリーは全然怖くないです。

ヒロインの銀行員・クリスティン(アリソン・ローマン)は客として訪れた
老婆・ガーナッシュ(ローナ・レイヴァー)から不動産ローンの延長を懇願されるが、
それを無下に断わってしまいます。
ガーナッシュは逆切れし、クリスティンに呪いの呪文(スペル)をかけます。
それ以来、クリスティンの身の回りで奇妙なことが起き、
ガーナッシュの怨霊や山羊頭の悪魔・ラミアに襲われ続けることに…。
クリスティンは呪いを解くために占い師や悪魔祓いに助けを求めるが…という話。

興味深いのは、クリスティンが呪いをかけられる原因になったローンの件ですが、
『SAW6』でも最初の犠牲者は同じような理由でジグソウから裁かれます。
これは明らかにサブプライムローン問題に対する金融業界への風刺です。
奇しくも同日公開のホラー2作品が同じような社会風刺をしてることが、
ちょっと面白いというか、ホラー映画はストレスの捌け口だから、
アメリカ人がどれだけ金融業界に不信感を持ってるかが透けて見える気がします。

あと教訓的なところでは、"お年寄りには親切にしましょう"って感じですね。
ところがこのクリスティン、老婆に痛い目に合わされたにもかかわらず、
全然懲りずに、呪いを見ず知らずのお爺さんに擦り付けようとします。
普段は心優しいお嬢さんって設定なのに、とんだ罰当たり者です。
しかもこのクリスティン、ただの絶叫ヒロインとは違って意外と図太い。
実体の無い悪魔ラミアには成す術もなく逃げ回るしかないけど、
悪霊老婆ガーナッシュの襲撃に対しては果敢に応戦し、悉く撃退します。
老人に対しては容赦ない女です。

でもガーナッシュもなかなか薄気味悪い婆さんで、見た目だけならラミア以上に怖い。
下顎にしゃぶりついてくるシーンなんか、観てるこっちが吐きそうです。
ただなんとなくお茶目で、クリスティンとの物置での格闘シーンなんかは
ホラーなのに笑いがおこってました。
『呪怨 白い老女』の怨霊ハルさんに通じる、魅力的な悪霊です。

怖くはないけど、恒例の儀式での対決などハラハラできる面白いストーリーですが、
難点を挙げるとすれば伏線が露骨すぎて、オチが容易に想像できてしまうこと。
しかもかなり早い段階でわかるので、その後のヒロインの苦悩や行動が
まったく無駄なものであることが予想できる上で観ることになります。
ホラーなんてもっと不条理でもいいのに、映画的に綺麗にオチを付けようとした感じ。
もう綺麗すぎてオチが読めちゃうんですよねー。
あとそのオチのシーンを予告編で使ったのもダメかな。
"あのシーンがまだないな…"なんて思いながら観ると少し冷めるかも…。

本作は評判も上々のようでサム・ライミ監督もホラーの巨匠としての面目躍如したし、
次はいよいよ『スパイダーマン4』です。
『スパイダーマン5』の公開も3年後に控えてるらしいし、
しばらく低予算ホラー撮ってる場合じゃないですね。
まぁ『スパイダーマン』シリーズにホラーテイスト加えるなら大歓迎ですが。

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