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モリーズ・ゲーム

アメリカで視聴者が選ぶ更新してほしいドラマランキングが発表されたそうです。私も日本のドラマは大河しか見てませんが海外ドラマは大好きで、シーズン更新中のもので15作品くらい見ています。それらが更新されるかどうかはいつもドキドキです。さて、気になるランキングですが、第一位は私も大好きなアメコミドラマ『LUCIFER/ルシファー』が選ばれました。放送中から次のシーズン更新が決まっている大人気作品は除外される中でのランキングではありますが、納得の結果です。現地ではシーズン3が終わったばかりらしいですが、日本ではシーズン2までDVD化されています。私もシーズン1の頃は普通かなと思ったけどシーズン2に入って見事に嵌ってしまいました。他にも4位にDlifeでオンエア中の『エージェント・オブ・シールド』、5位に『GOTHAM/ゴッサム』、8位に来月DVDリリースの『iZombie』が入っていて、アメコミドラマは大人気ですね。大人気すぎて、次々に新しいアメコミドラマがスタートしますが、枠は限られているので始まれば終わるものもあり、悩ましいところです。3位のポリスコメディ『ブルックリン・ナイン-ナイン』もキャンセルが決まっていたそうなのですが、『ブルックリン』ロスを嘆く声を受けて、なんと他局が救済更新することになったんだそうな。日本では考えられない話ですが、アメコミドラマ『SUPERGIRL/スーパーガール』なんかも局移籍してるし、アメリカでは間々あることなのかな。『ブルックリン』は見たことありませんが、こんなに支持されていると聞くとちょっと見たくなりますね。まだ日本ではDVD化されてないみたいですが。

今日も映画の感想です。

モリーズ・ゲーム
Mollys Game

2018年5月11日日本公開。

第90回アカデミー賞で脚色賞にノミネートされた本作。オスカーは『君の名前で僕を呼んで』に譲りましたが、『君の(略)』は観る予定がないので妥当な受賞結果かはわかりません。ただ本作の場合、脚色賞候補になること自体がちょっと違う気がします。本作はモリー・ブルームという女性の伝記映画で、原作は彼女が2014年に出版した回顧録なのですが、本作は出版後の出来事の方がメインだったりするんですよね。ある意味奇抜な脚色とも言えますが、これはもう脚本賞の方が相応しいでしょう。まぁいずれにせよ、時系列がバラバラだったり、やたら早口で説明されたりと、私としては少々わかり難いと感じるところが散見されたので、それほど上手い脚本とは言えない気がしました。でも物語自体はなかなか面白かったです。

モリー・ブルームという女性の存在は本作で初めて知りましたが、なんでも全米3位になったこともある女子モーグル選手だそうです。オリンピックには出場できなかったみたいなので、世界的な知名度は低そうですね。まぁ彼女の弟は男子モーグルのアメリカ代表でオリンピックにも出場しているけどやっぱり知らないし、私はそもそもモーグル選手は誰一人知らないかも。ウィンタースポーツの女子選手の伝記映画と言えば、本作の前週に女子フィギュアのアメリカ代表トーニャ・ハーディングの伝記映画『アイ、トーニャ』が公開されたばかりです。ただ本作はモリー・ブルームの競技生活を描いているのではなく、むしろ引退後のビジネスマン人生が中心で、スキー云々はほとんど関係ありませんでした。彼女の引退後は波乱万丈で、最後は逮捕されてしまう転落人生ですが、先に『アイ、トーニャ』を観ていたので、トーニャ・ハーディングの悲惨すぎる転落人生に比べたら可愛いものだなと思ってしまいます。やっぱりアスリートもトーニャのように競技一本で頑張るよりもモリーのように文武両道の方が、引退後に潰しが利くのでいいのかもね。いや、文武両道なんて中途半端な姿勢だからオリンピックにも出られなかったのかも。
以下、ネタバレ注意です。

女子モーグル選手モリー・ブルームは父親のスパルタ教育でソルトレイク冬季オリンピックを目指せるほどの選手になりますが、国内予選の競技中、コースに撒かれた松の小枝に引っ掛かりスキー板が外れ、転倒して首から着地。この怪我で彼女の選手生命は断たれてしまいます。でも引退後の彼女は至って元気そうだったので、引退するほどの怪我じゃなかったような気もしますが、文武両道の彼女はロースクール進学が決まっていたので、更に4年後のオリンピックを目指す気になれなかったのでしょう。幼少の時の怪我で背中に爆弾を抱えていたみたいだし、ちょうどいい引き際だったのかもしれません。
ところが引退した彼女は、今まで頑張りすぎた反動か、ロースクール入学を一年遅らせてLAで休暇を取ることにします。父親からは反対されて仕送りもなかった彼女はセレブが集まる高級クラブでバイトしながら生活します。そこで客として訪れた不動産屋ディーン・キースと出会い、彼の事務所で働くことになります。ディーンは横柄で人遣いが荒く、その上レイシストという最悪なボスで、モリーがなぜそんなところに転職したのか疑問です。しかしこの転職が良くも悪くも彼女の人生を大きく変えてしまいます。

ディーンは本業の他に、クラブを貸し切って地下ポーカーを主催しており、ハリウッド俳優、有名ミュージシャン、スポーツ選手、実業家などセレブな客を抱えています。モリーはディーンの助手として地下ポーカー運営を手伝うことになるのです。プレイヤーは高額なチップを払わなければいけないようですが、そのチップはモリーの懐に入るみたいです。モリーはもっとチップが貰いたい一心で、新しい上客を探します。客の中には超有名ハリウッド俳優「プレイヤーX」がいるので、有名人とポーカーしたいという俗物も多く、Xのお陰で上客を次々ゲットします。もちろんXは仮名で、実話なので本人に配慮したのでしょうが、ネット社会は恐ろしく特定されています。どうやらトビー・マグワイヤらしいです。先々代スパイダーマン俳優だし、有名ハリウッド俳優には違いないけど、彼にそこまで集客力があるか少し疑問。しかも劇中でXは「オスカー像持ってるよ」的な発言をしてますが、マグワイヤはアカデミー賞に縁がないよね。と思ったら、どうもXはマグワイヤを中心に複数のハリウッド俳優を合わせた人物像だったみたいで、実際の客の中にはレオナルド・ディカプリオ、マット・デーモン、ベン・アフレックなんかもいたらしいです。彼らならオスカー俳優だし一緒に遊びたい成金も多そうですね。しかしそのXを演じるのがマイケル・セラって、華が無さすぎるだろ。
チップだけで大金を稼ぐ助手モリーに、ケチなボスのディーンは「チップだけで十分だろ、もう給料は払わない」と言い出します。週給450ドルを失ったモリーが抗議すると、解雇されてしまうのです。しかし顧客リストを持っている彼女は、ホテルの一室を貸し切り、自分で地下ポーカーを主催し、ディーンの客を引き抜きます。特に客寄せパンダのXが彼女に付いてくれたのが大きく、彼女の地下ポーカーは大盛況となります。あのモンスター上司ディーンが悔しがるところを是非描いてほしかったですね。

ただ、モリーは恩人Xに足を向けて寝られない状況で、彼の言いなりになってしまいます。Xから賭け金を5倍に上げるように要求
され、モリーはその条件でも参加する客を探さなくてはいけなくなります。そしてポーカー世界大会王者を誘うのですが、そんな凄腕プロが参加したら他の客が尻込みするんじゃないかと思ったら、それはそれで王者と戦ってみたいと思う物好きもいるみたいです。逆に超ド下手だけど金払いのいい投資家ブラッドも誘います。彼は負けず嫌いなのか、どんな弱い手札でも絶対に降りないみたいで、対戦相手にとってはいいカモで他の客に大人気です。更にXの推薦で謎の男ハーランドも誘います。彼はマイナーな動画制作者らしく、なぜ金を持っているのかわからない不気味な男ですが、64%は初手で降りる絶対に負けないプレイが信条で、ギャンブルしたい他の客には面白くない相手です。しかし常勝ハーランドがなんと超ド下手ブラッドに負けるんですよね。ブラッドが下手すぎて定石が通じず混乱してしまったようですが、そこから調子を崩して連敗し、なんと120万ドルもの借金を背負うことに。ところがやはり彼は金を持ってなかったらしく返済できませんが、なんとXが肩代わりするのです。どうやらXはハーランドに出資して稼ぎの50%を上納させていたらしいのです。客同士で出資することはイカサマに繋がるため、さすがのモリーもXに注意します。するとXはへそを曲げ、ディーンの地下ポーカーに戻ってしまい、他の客も離れてしまうのです。Xはわざわざモリーに電話して嘲笑うのですが、かなり嫌な野郎で、彼を仮名にした理由もわかりますね。なんだかマグワイヤのことが少し嫌いになりました。

モリーは再起を図り、NYで地下ポーカーを運営することにします。もうロースクールに入学する気はないみたいですね。もう人気俳優で客寄せすることは出来ないので、とにかく美人でセクシーなプレイメイトを用意して下心がある客を集めます。ただ、やはりそんな商売では舐められるのか、チップも踏み倒され、信用貸しの未払いも溜まります。それもそのはず、偽トークンを持ち込んだイカサマ客を優しく注意したりと、モリーは胴元として人が良すぎるんですよね。そんな運営の台所事情を心配した美人ディーラーBは、モリーに手数料を取ることを提案。彼女の名前も仮名になっているのは手数料を取ることが違法だからです。日本だと地下ポーカー自体が違法なのでピンと来ませんが、米国ではどんな高額ギャンブルを主催しても違法ではないが、そこで手数料を取ることは合衆国憲法1955条違反になるんだそうな。ロースクールを目指すモリーも当然承知していますが、背に腹は代えられず、賭け金の5%の手数料を取ることにします。それにしても手数料を取らないなら胴元はどうやって儲けるんだろう。カジノのシステムがイマイチわからないので少し困りました。あとポーカーの正式なルールも知らないので、それも少し困りました。ちゃんと理解していたらプレイシーンももっと楽しめるんだろうけど…。

そんな折、モリーに下心を抱く客ダグラスがロシア人の上客を数人紹介してくれます。ロシア人は下手で金払いがいいと聞き、喜びますが、実は彼らはロシアン・マフィアの関係者で、後日ロシアン・マフィアがモリーに会いに来て、未払い金の回収など用心棒を買って出ると言います。モリーが断ると、彼女の部屋にマフィアが押し入り、「あれは提案じゃない、警告だ」と脅し、金品を奪った挙句、彼女を顔面をボッコボコに殴るのです。やっぱりギャンブルと反社会勢力とは切っても切り離せない関係ですね。だから日本のカジノ構想も賛成し難いんですよね。もうロシアン・マフィアの言う通りにするしかないと諦めますが、警察の一斉手入れがあり、ロシアンマフィアも御用になったみたいで助かります。と、安心したのも束の間、モリーもFBIに逮捕されます。逮捕理由はポーカーで手数料を取った1995条違反ですが、実際はマフィアの関与を暴くためのようで、別件逮捕みたいなものですね。どうやら例の客ダグラスがFBIの情報屋でリークしたみたいですが、この辺りのことはイマイチ理解できませんでした。どうもモリーの運転手もマフィアの関係者だったようだけど、なんだか複雑な人間関係で、もう少しわかりやすく脚色してほしいです。

モリーは裁判に備えて弁護士を雇うことになり、高潔で有名な元検事ジャフィー弁護士に依頼します。ジャフィーは乗り気ではありませんでしたが、モリーが逮捕前に出版した回顧録を読んだ娘から彼女を弁護するように頼まれ、依頼を受けることにしたようです。弁護するためにいろいろ調べるうちに、彼女の為人(ひととなり)を知り、本気で弁護する気になったみたいです。モリーは仕事柄多くのセレブのスキャンダラスな秘密を知っていたのですが、資産がFBIに差し押さえられて金に困っているにも関わらず、顧客の家庭を守るためその情報を金に換えようとはしなかったみたいで、本当にお人好しなんですよね。どうも父親が浮気して家庭崩壊したことが影響しているようで、他人の家庭を壊すようなことをしたくないのでしょう。ジェフィー弁護士は司法取引で情報を検事に渡せば、資産を返却されて訴追も免れると伝えますが、モリーは頑なに拒否し、「そんなことするくらいなら有罪を主張する」と言い張り、実際に裁判で有罪を主張するのです。ところが検事が求刑にまさかの異議を唱え、彼女は200時間の社会奉仕、1年間の保護観察、罰金20万ドルと大幅に減刑されるのです。検事サイドの彼女の境遇に同情したのでしょう。
本作で描かれていることは、ほんの数年前の出来事で、その後モリー・ブルームがどうなったのかわかりません。ちゃんと罪を償って、ロースクールにでも入学していてほしいですが、またどこかで地下ポーカー運営してたりして。トビー・マグワイヤも最近表舞台に出てこないけど、ギャンブルから足を洗ったかな。

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