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ダイバージェントFINAL

最近の気になる映画ニュース。

『GODZILLA/怪獣惑星』のゴジラのビジュアルが公開されました。
駄作なのに大ヒットしてしまった『シン・ゴジラ』のキモいゴジラの姿を
踏襲するのではないかと懸念していましたが、
ハリウッド再リメイク『GODZILLA/ゴジラ』のMV版ゴジラに近い印象で安心。
ただまた動きを見ていないので懸念は残っています。
幼体がウナギみたいだったり、尻尾からレーザー出さなければいいけど…。
(顔面がやけに赤く発光しているのも気になるな…。)
それもアニメ映画という抜本的な懸念に比べたら大したことではないけどね。
3部作を謳ってるけど1作目がコケたらどうするつもりなんだ。

今日も映画の感想です。

ダイバージェントFINAL
Allegiant.jpg

2017年8月19日日本公開。

人気YA小説の映画化『ダイバージェント』シリーズの最終作と謳われる本作。
(YA小説とはヤングアダルト小説の略で、日本で言うところのライトノベル。)
これが最終作なのは間違いないのですが、それは意図したものではなく、
本作の全米公開時の成績が悲惨なものだったため、続編製作が中止され、
不本意ながら最終作になってしまったのでした。
(もちろん全米公開当時は最終作とは謳っていません。)
シリーズ3作目での打ち切りですが、原作YA小説も3作目が最終巻。
つまり本来なら映画3作目まで製作出来れば原作を網羅できたはずですが、
前作、前々作が1億ドル以上のヒットとなり、欲を出してしまった映画会社が、
「原作最終巻を二部に分けて映画化したら2倍儲かるんじゃね?」と考え、
本作は原作最終巻の前編の映画化になります。
つまり最終作を謳ってるが完結はしていないということです。
日本公開時には真の最終作が打ち切られたことは確定していたので、
「FINAL」と銘打てたわけですが、完結する見込みがないのもわかってるのに、
それをちゃんとアナウンスせずに公開するのは不誠実、いや詐欺です。
私のように未完とわかってて観る客はいいが、知らずに観た客は不幸。
こういう詐欺まがいの行為が洋画離れを引き起こすんだよ。

本作1作目が公開された当時はジェニファー・ローレンス主演のYA原作映画
『ハンガー・ゲーム』シリーズが大ヒットしていて、YA小説映画化ブームでした。
ところがYA原作映画は悉くコケ、ほとんど1作目で打ち切りに。
しかしポスト『ハンガー・ゲーム』の大本命だった本シリーズは、
1作目が1億5000万ドル、2作目も1億3000万ドルの全米興収をあげ、
本家には及ばないまでも、他のYA原作映画を差し置いての大ヒットです。
私には他のYA原作映画と本作の何が違うのか不可解でしたが、
時流のタイミングというか運がよかったのでしょうね。
しかし本家『ハンガー・ゲーム』が終了した途端、YA原作映画ブームも終了。
しかも本家も最終巻を二部に分けたことが大不評で晩節を汚す幕引きです。
それ以前にもYA原作映画『トワイライト』が最終巻二部作で顰蹙を買っており、
YA原作映画のこの手法には客も辟易としていました。
そんな風潮の中、最終巻二部作前編として公開された本作がコケるのは当然。
その結果本作の全米興収は前作の半分(6600万ドル)にまで落ち込みます。
もし本作が最終巻二部作にせず、本当に最終作として公開されていたら、
全米興収も1億ドルをキープできたのではないかと思います。
2倍儲けようとして半分になってるんだから世話ないです。

客に3作も付き合わせておいて「もう儲からないから打ち切り」という姿勢は、
あまりに無責任で不誠実だと思いますが、本作の映画会社サミットも、
それはあまりにも申し訳ないと思ったのか、後編の映画化は無理だけど、
テレビドラマ(テレビ映画)で完結させることを考えたみたいです。
ところが本シリーズ主演の若手女優シャイリーン・ウッドリーが
「テレビなら出たくないわ」と企画を一蹴してしまいます。
たしかにテレビ落ちは屈辱的とは思うけど、彼女のこの態度はどうかと…。
本シリーズが不人気で打ち切られた原因は、なにも二部作構成だけじゃなく、
彼女が演じたヒロインに客を繋ぎとめられる魅力がなかったことも大きい。
はっきり言ってジェニファー・ローレンスの劣化版みたいな演技で、
これでは魅力的なヒロインになるはずありません。
そもそも「テレビ版になれば降りる」くらいの軽い気持ちで演じてたから、
その程度の演技になるんだろうし、主演がそんな気持ちでは作品もダメで当然。
ゴールデン・ラズベリー賞でもなぜ主演女優賞だけノミネートされたのか
もっと考えた方がいいと思います。
まぁもう手遅れで、この主演シリーズの失敗で彼女のキャリアもほぼ終わり。
若手のくせにテレビ版を拒否する傲慢な態度ではお声もかからないでしょう。
そして石油パイプライン建設反対デモに参加して逮捕されるような話題作りで、
なんとか注目されようとする惨めな女優になるんですね。

一方、ヒロインの兄を演じるアンセル・エルゴートは、本作で致命傷は受けず、
『ベイビー・ドライバー』では主演に抜擢されて、今大注目の若手俳優です。
ビデオスルー已む無しの本作が日本劇場公開されることになったのも、
エルゴード繋がりで観てもらおうと『ベイビー・ドライバー』に便乗したのでしょう。
公開日を合わせたことでも明白ですが、上映劇場もほぼ合わせてますからね。
(つまり『ベイビー・ドライバー』公開館で本作も公開されていることが多い。)
私も梅田ブルク7で『ベイビー・ドライバー』とハシゴで観ましたが雲泥の差でした。
『きっと、星のせいじゃない。』でも共演していたウッドリーとエルゴードですが、
ここにきてハッキリと明暗が分かれましたね。

未完の駄作とわかっていながら何故観に行ったのか、ですが、
全米興収半減とはいえ全米ボックスオフィス初登場2位だったからもあるし、
後学のためにYA原作映画最大の失態を見ておきたいと思ったからです。
前作、前々作も劇場観賞したので乗り掛かった舟だしね。
どこかの岸に着く前に沈む舟ですが…。
以下、ネタバレ注意です。

近未来、戦争で人類はほぼ滅亡し、生き残った僅かな人々は
高い塀に囲まれたシカゴで暮らしているが、16歳で受ける適性テストで、
「勇敢」「高潔」「平和」「博識」「無欲」という派閥に分けられます。
どの派閥にも受け入れられない(追い出された)「無派閥」や
稀に全ての派閥の適正を持つ「異端者」なんてのもいて、
本作のヒロインである「異端者」トリスは、ジェニーン率いる「博学」が
「勇敢」を洗脳し「無欲」を襲う計画を阻止するも追われる身に。
しかし恋人フォーや、フォーの母イブリン率いる「無派閥」と協力し、
シカゴを支配するジェニーンを倒します。
というのが前作までの物語ですが、7つの派閥とか設定が複雑、
というか覚えるのが面倒な世界観です。
シリーズものだと物語が進めば設定が更に足されて更に面倒になりがち。
実際本作は新しい設定が次々と出てくるのだけど、
如何せん未完で終わる作品の面倒な設定なんて覚えるだけ無駄です。

死んだジェニーンが持っていた先祖のメッセージが公表されるのですが、
そこには壁の外に人類が存在することが明言されていて、
それを聞いた人々は壁の外に出ようとします。
しかしシカゴの新リーダーになったイブリンが禁止し、壁を封鎖します。
メッセージを公開したのも彼女なのに、それなら公開しなけらばいいのに…。
代わりにイブリンは「博識」に協力した者たちを次々と死刑に。
「平和」はそれに反発し、「忠誠者」を名乗りクーデターを起こすことになります。
「平和」は適正テストで争いを好まない優しい人が割り振られるはずなのに
蜂起してしまうなんて初期の設定がぶれまくってますね。
場当たり的に物語を作っている証拠です。

一方トリスは壁の外に出たいと考え、恋人フォーと兄ケイレブ、
友達ピーターとクリスティーナと共に壁越えを謀ります。
いざ壁越えする時に、いつの間にか女性がもうひとり増えてたけど、
結局彼女は壁越えの途中で死んでしまいます。
前作にも出ていたのでしょうが誰だか全然覚えてなかったので、
この展開に何の意味があるのかと思ってしまいました。
壁越えとか、それほど重要ではないシーンも時間をかけているのは、
最終巻を強引に二部作にすることで尺足らずになるのを水増しするため。
水増しシーンが多いということは一作で十分収まる内容だったということで、
『トワイライト』にしても『ダイバージェント』にしてみても、
特に前編が不評だったのはこれが主な原因だと思われます。
本作も過去の失敗から何も学んでないということです。

トリスたちが壁を越えると、放射能汚染された土壌が広がってますが、
暫く進むと光学迷彩の壁カモウォールに突き当たり、
その中にいた遺伝子繁栄推進局の人々に保護されます。
彼らはメッセージが伝えていた壁の外の人間で、
オヘア空港を改造したコロニーに住んでいます。
コロニーの外の汚染地帯「周辺部(フリンジ)」にも居住区が点在しており、
そこに住む人々は遺伝子が欠損していて「損傷者(ダメージド)」と呼ばれます。
逆にコロニーの人々は遺伝子が正常なので「純粋者(ピュア)」と呼ばれます。
また新しい派閥というか属性が出てきましたね。
シカゴの人々も「損傷者」ですが、その中から稀に誕生する「純粋者」こそ
「異端者」であり、「損傷者」の治療のヒントとなる重要な存在なのです。
先祖は「損傷者」から「純粋者」を生む実験のためシカゴを作り、
遺伝子繁栄推進局がシカゴを影から管理しているみたいです。
実はシカゴは大きな実験場だったという、ディストピアお決まりの設定ですね。

トリスは「純粋者」なので丁重に扱われ、彼女も推進局を信頼しますが、
他の仲間たちは損傷者なので雑に扱われ、推進局に不満を抱きます。
トリスは推進局のデイビット局長に故郷シカゴに介入し、
イブリンの主流派と「忠誠者」の争いを止めてほしいと頼みますが、
局長はなんだかんだ言い訳して介入しようとはしません。
一方フォーは推進局が周辺部から損傷者の子供たちを誘拐しては、
記憶消去ガスを吸わしていることに気付き、推進局への不信が爆発し、
脱走してシカゴに戻ることにします。
正直、推進局が損傷者の子供を集めて何がしたいのかよくわかりませんでした。
育てて兵士とか労働力として使うのかなと思ったのですが、
記憶を消すなら大人も誘拐して使えば手っ取り早い気がするし…。

局長はトリスの仲間で裏切り癖のあるピーターを懐柔し、シカゴに送ります。
ピーターはイブリンに接触し、局長からの贈り物である記憶喪失ガスを渡し、
これで「忠誠者」たちの記憶を消してクーデターを鎮めるように助言します。
イブリンはその話に乗り、ガスをシカゴ中に散布する準備を整えます。
なぜかイブリンはガスが「忠誠者」にしか効かないと思い込んでますが、
そんなことをしたら敵味方関係なく全員記憶喪失になっちゃうのでは?
と思ったのですが、どうも局長の狙いはそれで、シカゴ全員をリセットし、
再び派閥システムを再興しようとしているみたいです。
損傷者から純粋者トリスが生まれたことで実験は成功したわけだし、
今更シカゴの事件を再開する理由もよくわかりませんね。
正直、推進局が何をやりたいのかほとんど理解できませんでした。
というか、どうせ未完で終わるし、理解する気も起きなかったのですが。

局長の悪だくみに気付いたトリスも仲間と共にシカゴに戻り、
主に兄ケイレブの活躍でガスの散布を食い止めてシカゴを救います。
トリスはカモ・ウォールを爆破して推進局を露見させ、
壁の外に敵がいることを公表し、シカゴ市民に蜂起を促して本作は終了。
もし最終巻二部作後編が製作されたら、トリス率いる「損傷者」たちと
局長率いる「純粋者」たちの戦争が描かれたのでしょうが、
映画は打ち切り、テレビドラマも頓挫したので、
もし続きが気になるなら原作を読むしかないですね。
幸い私は全く気にならなかったので助かりました。
思ったよりはキリのいいところで終わってるようにも思うしね。
これで続行中のYA原作映画シリーズは全滅したことになるのかな。
あ、まだ『メイズ・ランナー』シリーズが残ってるか。
駄作揃いのYA原作映画の中では比較的面白いシリーズですが、
主演の撮影中の怪我でスケジュールが遅れているみたい。
次が最終作だけど二部作に分割はしないらしく、賢い選択です。

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