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ウィッチ

今日、ランチを食べに行ったら、今日からお盆メニューに変わっていて、
平日ランチセットがなく、結局いつもの1.5倍の料金を払うことになってしまった。
私はお盆休みもないのでお盆のことなんてすっかり忘れてたけど、
世間はそろそろお盆なんですね。
明日から期待の映画『スパイダーマン/ホームカミング』が公開なので、
さっき座席予約したら、金曜日のわりにけっこう席が埋まってて、
何事かと思ったら、なんか明日は「山の日」とかいう祝日らしいですね。
今年から新しく導入された祝日らしいですが、カレンダー通りに働いておらず、
もちろん普通に出勤なので、そんな新祝日が増えていたとは驚きました。
世間は明日から土日を含めて3連休、お盆も含めたら5連休になるのか。
うーむ、羨ましいな…。

今日も映画の感想です。

ウィッチ
The Witch A New-England Folktale

2017年7月22日日本公開。

本作は低予算ながら全米ボックスオフィス4位になったホラー映画ですが、
日本では先月22日から公開が始まるも、我が関西は2週遅れの先週末公開で、
2週も遅らせられるならもう観なくていいかなとも思いましたが、
面白そうだったのでビデオリリースまで待てなくて観に行きました。
日本公開自体が全米公開より1年半も遅れているので、2週遅れくらい我慢。
むしろ先週末公開の気になる映画は『トランスフォーマー』しかなかったので、
2週前に公開されるよりも観易かったかも。
本作は魔女が題材ですが『ラスト・ウィッチ・ハンター』『ブレア・ウッチ』など、
最近のハリウッドはささやかな魔女映画ブームなのかもしれません。
その2作が駄作だったため、本格的なブームにはならなそうですが、
本作も同じ魔女映画なので、ちょっと不安もありました。
しかしいざ観てみたら、かなり衝撃的な面白い映画で大満足でした。
サンダンス映画祭の監督賞など受賞歴も多いですが、それも納得です。
以下、ネタバレ注意です。

悪名高いセイラム裁判の少し前となる17世紀ニュー・イングランド。
敬虔なクリスチャンの父ウィリアム、母キャサリン、長女トマシン、長男ケイレブ、
双子の次男ジョナスと次女マーシー、赤ん坊の末っ子サムの7人家族は、
宗教上の対立により暮らしていた村から追放されてしまいます。
冒頭で急に追放されたのでちょっと追放理由がわかりませんでしたが、
彼ら一家は清教徒で村の教会はイングランド国教会だったのかな?
ウィリアムは別に聖職者というわけでもなさそうだが、伝道師を自称し、
原罪を重んじ、家族にも信仰を徹底していますが、頑固な堅物で
異常に原罪に固執するため、付き合いにくそうで追放されるのもわかるかも。
彼らは家族だけで荒野のあばら家で山羊を飼って暮らすことになります。

ある日、母キャサリンから末っ子サムの子守りを任せられた長女トマシンですが、
森のちかくで赤ん坊の弟を「いないいないバー」であやしていると、
顔を手で覆った一瞬の間に弟の姿が忽然と消えてしまうのです。
彼女は原因がわからず、家族は狼に浚われたのではないかと考えますが、
映像的にはどうも浚ったのは森の魔女みたいで、可哀想にまだ赤ん坊のサムは、
森のどこかで全裸の魔女に腸(はらわた)を抉り出されたようです。
子供、特に赤ん坊がこんな悲惨な目に遭うのはハリウッド映画では珍しいです。
母は嘆き悲しみ、トマシンに冷たく辛く当たるようになります。
子供が死んで悲しいのは当然だけど、重い責任を感じているトマシンだって
我が子のはずなのに、あたりが厳しすぎる気がしますが、
それも彼女が夫の影響で原罪を重要視しているためで、
洗礼も受けてない子が死ねば原罪で地獄に落ちると考えているから。
普通なら無垢な赤ん坊は天国に行くと考えそうなものですが、
生まれながらに罪人なんて宗教思想はやっぱり違和感がありますよね。
むしろ夫ウィリアムの方はドライで「どうせ死んでる」と捜索を早々に切り上げ、
次男ケイレブと森へ狩猟に出掛けるんですよね。
その狩猟の途中、猟犬代わりの愛犬ファウラーが黒いウサギを見つけて、
ウィリアムが仕留めようと銃口を向けますが、なぜかウサギは動じず…。
引き金を引くと弾詰まりで暴発し、結局仕留められませんでした。
なんだか曰くありげなウサギで、可愛いけど不気味でした。

帰宅すると双子のジョナスとマーシーが山羊ブラックフィリップと遊んでいます。
双子はまだ幼稚園児くらいで幼いので、弟サムの死も理解してないのかな?
と思いきや、姉トマシンが川で洗濯をしているとマーシーがやって来て、
「サムはあんたのせいで森の魔女に浚われたのよ」と姉を責め始めるのです。
傷口に塩を塗られてイラついたトマシンは「そうよ、私が魔女よ」と妹を脅します。
冗談でも魔女を自称するなんて、彼女の信仰心はそれほど厚くなさそうです。
その夜、トマシンが山羊小屋に山羊の世話に行くと、また黒ウサギが…。
特に何をするわけでもないところが、また不気味です。

家計も苦しく、サムの件で長女トマシンを毛嫌いしている母キャサリンは、
夫ウィリアムに長女を奉公に出すように要求します。
夫もそれを了承し、翌日にも村へ奉公先を探しに村に行くことになります。
しかしシスコンの長男ケイレブは姉が出て行くのが我慢できず、
翌朝、獲物を売って家計を助けようと両親に内緒で森に狩猟に出掛けます。
弟を心配したトマシンも馬に乗って同行するのですが、
またしても愛犬ファウラーが黒ウサギを発見し、今度は追いかけて森の奥へ。
ケイレブも愛犬を追って森の奥へと消えてしまいます。
弟を追いかけようとしたトマシンですが落馬して気を失ってしまい、
夜、2人を探しに来た父ウィリアムに発見されますが、弟は見つからず…。
三男に続いて長男まで失った母キャサリンの絶望は凄まじく、
トマシンに対するあたりはますます強くなるのです。
どうもキャサリンは娘たちよりも息子たちの方を愛しているみたいで、
白雪姫コンプレックスというか逆エレクトラコンプレックス的な感じですかね。

その夜、土砂降りの中、トマシンがまた山羊の世話に行くと、
弟ケイレブがフラフラになりながら全裸で帰って来くるのです。
彼女は嬉しかったでしょうが、弟は悪魔憑きにでも遭ったように狂っていて…。
ケイレブは森の奥の洞窟で赤いローブを着たセクシー美女に会い、
姉の薄着にも赤面する思春期真っ盛りの彼は誘惑されて何かされたようです。
おそらくその美女こそサムを殺した森の魔女なのでしょうが、
姿は若くて魅惑的だが、手が皺々だったので実はかなり高齢かもね。
家族もケイレブが魔女の呪いを受けてしまったのだと考えます。

ある日、寝込んでいたケイレブが「斧で彼女の首を刎ねろ」と呻き出し、
血塗れのリンゴを口から吐き出すのです。(アダムの原罪のメタファーかな?)
家族はケイレブのもとに集まり、みんなで祈りを唱え始めますが、
次女マーシーは両親に「お姉ちゃんが魔女よ」と言い、母は真に受けて激怒。
トマシンが「黙れ!」と一喝すると、双子のマーシーとジョナスは
「祈りが思い出せない」と苦しみ始め、そのまま寝てしまうのです。
ケイレブは「悪魔が来る」と脅えだしたと思ったら、「愛する神よ」と笑い出し、
笑いが止まったと思ったら、もう息をしておらず…。
母は「魔女は出て行け!」とトマシンを追い出します。
なんだか壮絶な展開すぎて瞬きもできませんでしたが、なにより感心したのは、
ケイレブ演じる子役の悪魔憑きの迫真の演技で、彼は末恐ろしい子役です。

トマシンは心配して追って来た父ウィリアムに「魔女は双子よ」と言います。
双子がいつも遊んでいた山羊のブラックフィリップは悪魔ルシファーであり、
双子は悪魔と契約したに違いない、と。
たしかに黒い牡山羊は悪魔の象徴として描かれたりもしますね。
ただ普通は悪魔レオナールや大悪魔バフォメットの姿として描かれることが多く、
堕天使長ルシファーの化身としてはちょっと違和感があるかも。

父ウィリアムは念のために魔女の疑いがあるトマシンと双子を山羊小屋に監禁。
その夜、悲しみに暮れる母親の前に死んだはずのケイレブとサムが現れ、
彼女は喜び、サムに母乳を与えるのですが、当然それは悪魔の幻覚で、
実際はカラスに乳首を啄ばまれ、血塗れになります。
翌朝、父は山羊小屋が破壊されていることに気付きます。
そこに倒れている娘トマシンに近寄ろうとすると、山羊ブラックフィリップに襲われ、
彼はツノで串刺しにされて死んでしまうのです。
トマシンの予想通り、本当にブラックフィリップは悪魔だったんですね。
それなら黒ウサギはなんだったんだろ?また別の悪魔かな?
ブラックフィリップの主観映像で父の殺害シーンが描かれますが、
これは山羊に演技させるのが無理なための苦肉の策の演出で、
ちょっとショボい映像だなと思ってしまいました。
低予算でCGも使えなかったんだろうから仕方ないとは思いますが…。
なんでも照明もほぼ自然光頼りだったらしいが、それは趣があってよかったです。
母キャサリンは夫ウィリアムも娘トマシンに殺されたと思って大激怒。
「やはり魔女だ、よくも父と弟を誘惑したな」と娘に掴みかかります。
押し倒され首を絞められたトマシンは、近くに転がっていた鉈を掴み、
思わず母の頭をかち割ってしまいます。
これは完全に正当防衛で致し方ないですが、本当に酷い母親だったので、
辛くあたっていた娘に逆襲された感じで、ちょっと痛快でした。
まぁトマシンにしてみたらそんな母親でも愛してたので後悔しますが…。

その夜、トマシンは山羊ブラックフィリップに話しかけます。
始めは無反応だった山羊ですが、急に「お前の望みを言ってみろ」と喋り出し、
「魅惑的暮らしを与えてやるから、服を脱いで契約に署名しろ」と要求します。
いくら悪魔の化身とはいえ、まさか山羊が喋るとは驚愕の展開です。
双子ともこんな感じで喋ってたのかもしれませんね。
トマシンは要求に応じ、全裸で署名して全裸のままブラックフィリップと森へ。
森では全裸の魔女たちによるサバトが行われていて、彼女も仲間に加わり、
悪魔の力で宙に浮いたりして楽しみ、本作は幕を下ろします。
結局、悪魔の勝利で終わったわけでバッドエンドなのかもしれませんが、
クリスチャンとして原罪を押し付けられる堅苦しい不自由な生活より、
悪魔と契約して空も飛べるほど自由で魅惑的な生活が手に入って、
トマシン的にはハッピーエンドだったかもしれません。
神を崇拝したら罪を背負わされ、悪魔を崇拝したら幸せになれるなら、
キリスト教に何の意味があるのかと思ってしまいます。
ある意味、本作は神の無力、悪魔の価値が描かれているため、
悪魔崇拝者団体からも支持されているみたいです。
私は神も悪魔も崇拝してないけど、本作はとても面白かったです。

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