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戦慄迷宮3D THE SHOCK LABYRINTH

またひとつ、隣町に大型シネコンが建ちました。
今年観た映画のほぼ半数くらいは近所の大型シネコンに行ってますが、
上映作品やスケジュール、同行人に合わせて14箇所の映画館を利用しています。
でも今後は近所のシネコンと件の新しいシネコンだけで、9割くらい賄えそうかも。
もうわざわざ映画を観に大都市まで行かなくて済みます。

で、さっそくその新しいシネコンに行ってきました。
出来たばかりで不手際に遭遇したりもしましたが、やっぱり新品はいいもので、
建築材(接着剤?)や真新しい座椅子の匂いは清々しいです。
そんな最新シネコンの最新設備で観た最新作がコレです。

戦慄迷宮3D THE SHOCK LABYRINTH
戦慄迷宮

2009年10月17日公開。
『呪怨』の清水崇による日本初のフルデジタル3D映画。

10年前に遊園地のお化け屋敷で行方不明になった少女ユキ(蓮佛美沙子)が、雨の夜に突然現われ、ケン(柳楽優弥)とその友人たちは戸惑いながらも彼女を迎え入れる。しかし、突然ユキは発作を起こして倒れてしまい、ケンたちは病院へ向かうが、普通の病院かと思われた建物が、次第に姿を変え、迷宮のように変ぼうしてしまう。(シネマトゥデイより)



たしかデジタル3Dとして制作された邦画は今年8月に公開された
『侍戦隊シンケンジャー 銀幕版 天下分け目の戦』が初めてだったと思いますが、
あれは『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』との
2本立ての1本というか、上映時間も20分と短めなオマケ映画みたいなもので、
正式にフルデジタル3Dの映画となると、本作が日本初といえます。
手間も時間も機材も普通の映画よりも費用がかさむデジタル3Dが
邦画界にも根付くかはこの映画の成功如何にかかっていると思います。
そういう意味でも、本作に関しては物語を楽しむというよりは、
技術的にどこまでハリウッドに迫れてるのか、3Dと邦画との相性はどうか、
客入りはどうなのかなどを確認するために観に行ったようなものです。
昨日感想を書いた『ファイナル・デッドサーキット 3D』は、
本作と同日公開で同じジャンル(ホラー)のデジタル3D映画ってことで、
確認の延長線上、本作との比較で観に行った感じです。

まず、デジタル3Dと相性のいいはずのホラーだけど、
それはスプラッタ系ホラーに対してで、和製ホラーは違うかも。
制作側が強制的に観客の焦点を合わせられる(つまり急にフォーカスを変えられない)
デジタル3Dでは、霊や怪物がハッキリ写っている直球な演出なら問題ないけど、
"一瞬霊的なものが見切れる""背景に何かいる"みたいな演出が苦手っぽい。
そんな演出って和製ホラー独特の陰鬱感を表現する重要な要素だから、
デジタル3Dは和製ホラーには向かないってことになると思います。
でもそんなことはホラーの天才・清水崇監督はわかってるわけで、
本作は和製ホラーというより、『エルム街の悪夢』系のサイコキラーものに近いかも。
もちろんそのサイコキラーは貞子や伽椰子タイプのお馴染みの姿をした幽霊ですが。
なのでいつもの清水監督の作品みたいな恐怖映像を期待すると拍子抜けするかも。
それにしても最近の和製ホラーの幽霊って、綺麗に(可愛く)なりすぎてますよね。
こんな怨霊なら襲われてもいいかも的な感じで、怖さも薄くなってきてるかも。

技術的にもまだまだな感じ。
まぁ許容範囲だったけど、背景の方が手前に浮き上がって見えるところがあったり…。
でもそれがホントに技術的なものなのか、3Dメガネの調子が悪いのか、
劇場の設備がダメだったのか、はたまた自分の眼がイカレてるのか判断できません。
前述のように製作者の意図するところに焦点をあわせる必要があるんだけど、
うまくいかないと、なんか自分の眼の水晶体がおかしくなって調節力が落ちたような、
眼が悪くなったような気分になりました。
今はまだ若いから対応も出来るけど、ホントに加齢で眼の筋肉が硬くなったら、
デジタル3Dは観れなくなるんじゃないかな?
結局実写だと2Dで撮ったものを3Dに起こしているようで、
奥行きはあってもピントの合ってない背景はボケるんですよね。
CGIアニメではそんなことはないんだけど…。
ただ『ファイナル・デッドサーキット』はそんなに気にならなかったし、
やっぱり技術的な問題なのかな?
それとも画面の隅々まで注意しなきゃいけない和製ホラー特有の見方をしたから
背景が妙に気になっただけかな?

デジタル3Dの話はこの辺にして、これから内容の感想に。
本作は富士急ハイランドのお化け屋敷"戦慄迷宮"を原作(?)にした作品です。
"戦慄迷宮"は廃病院をモチーフにした施設で、全行程1時間近く掛かるという
世界一長いお化け屋敷…らしいです。
ボクは好きで地元の遊園地のお化け屋敷はけっこう行き倒したんですが、
山梨県はちょっと遠すぎてなかなか行けない、憧れのお化け屋敷のひとつでした。
本作はそこを舞台にした作品ですが、想像以上におもしろそうですね。
作品で使われたのは一部だけでしょうが、気持ち悪い人形が大量に配置してあって、
1時間といわず、2時間でも3時間でもジックリ鑑賞したい感じ。
作中では営業時間外という設定だったので人形だけでしたが、
本来はあの中にお化け役の従業員が混じってるんでしょうね。
ドキドキするだろうなぁ…。超楽しそう。

ストーリーとしては単純にホラーというよりは、パラドックスを絡めて、
主人公達が子供の頃に起こった行方不明事件の真相究明しちゃうみたいな
ミステリー要素の強いストーリーで面白いです。
最後に大どんでん返しがあったりなかったり…。
ちょっと展開が強引すぎるトコもあるけど、まぁご愛嬌ですね。
主に恐怖対象はユキ(蓮佛美沙子)だけで、戦慄迷宮は舞台として使ってる感じで、
あんまり施設のギミックの面白さみたいなものには触れてないんですが、
それがミステリー青春ドラマとして面白くしてるのかも?
なのでラストのお化け屋敷的演出はちょっと蛇足だったかな。
前述の理由もあってあんまり怖くはないんだけど、
ユキの人を襲う方法(飛び降りアタック)がなかなか斬新でよかったです。
さすがはホラーの天才・清水監督って感じです。

でもその清水監督だけど、ホラー映画を脱却を謀っているという噂が…。
ハリウッド版『呪怨』の第三弾『The Grudge 3』は結局日本公開はされずに
DVD販売になったみたいですが、その作品では監督はしてないし…。
(『The Grudge 3』は『呪怨』らしくなくて評判悪いけど、意外と面白かったです。)
シリーズ最新作『呪怨 白い老女』と『呪怨 黒い少女』でも監督してません。
世界一のホラー監督のひとりだし、ホラー映画も撮り続けてほしいなぁ…。

なんか話が飛びまくってますが、結論として本作の日本での興行はおそらく失敗。
いくらデジタル3Dが根付いてないといっても、ボクの劇場での実感として、
同じ3Dで、同じジャンルで、同日公開の『ファイナル・デッドサーキット 3D』の
1割くらいしかお客さんが入ってませんでした。
たまたまかもしれないので、データが出るまで何ともいえないけど、
ボクの実感どおりなら、余分な手間かけてまでデジタル3Dにしようなんて作品は
邦画界ではもう出てこなくなるかもしれませんね。
まぁもともとデジタル3D向きの邦画なんて、
それこそ特撮ヒーローものくらいしかないだろうけど。
なかなか面白かった作品だけに、デジタル3Dで避けられてるなら勿体無いです。

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