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ウォー・ドッグス

6月、つまり上半期も今日で終わり。
上半期はいろいろありすぎて疲れました。

もはや話題にならなくなったから忘れてたけど、
今日は最終金曜日でプレミアムフライデーですね。
夜は暇だったから、MOVIXに映画観に行けばよかった…。
(MOVIXはプレミアムフライデーで午後3時から映画1100円です。)
まぁ明日もファーストデーだからどのシネコンでも映画1100円ですね。
土曜日で混雑しそうだから、今から座席予約しておこう。
すでにいい席は残ってなさそうだけど…。

今日は自宅鑑賞した映画の感想です。

ウォー・ドッグス
War Dogs

2017年6月21日リリース。

『ハングオーバー! 』シリーズのトッド・フィリップス監督の作品ということで、
てっきりコメディかなと思いましたが、実際の事件を基にした伝記映画で、
笑うところなんてほとんどないシリアスなクライム映画でした。
でもジョナ・ヒルを起用したりコメディのタッチで撮られているので、
ジャンル的にはブラック・コメディになるのかな?
全米ボックスオフィス初登場3位とそれなりの成績でしたが、
日本ではビデオスルーになってしまいました。
なかなか面白い作品なので劇場公開されなかったのは勿体ないです。
たしかに劇場公開されてもヒットはしないでしょうが…。

タイトルの「ウォー・ドックス」の意味はそのまま「戦争の犬」で、
戦争で稼ぐ輩を指す蔑称ですが、つまり軍需産業とか武器商人のことですね。
そんなタイトルの本作は国際武器商人の物語ですが、武器商人なんて聞くと、
「死の商人」とかマフィアとか怖そうな印象がありますが、本作の主人公たちは
けっこう普通な今時の若者で、そんな怖い奴らには見えません。
そんな彼らを通して、武器市場の仕組みなどが描かれるわけですが、
これが職業もの作品としてなかなか面白いです。
これまで軍需産業、武器商人なんて縁遠いものだと思っていましたが、
本作を観て武器商人を目指す若者がいてもおかしくないくらい、
チャンス次第で誰でも稼げる魅力的な職業として描かれています。
まぁ日本ではちょっと無理ですけどね。
以下、ネタバレ注意です。

2005年マイヤミ、大学を中退し、マッサージ師として働く若者デビッドですが、
恋人に子供が出来、もっと稼ぐために転職を決意します。
でもマッサージ師も時給75ドルと言っていたので、かなり高級ですよね。
1時間コースの料金が75ドルという意味なら、客一人だと日給75ドルか。
そんな彼は友達の葬式で高校時代の親友エフレムと再会します。
エフレムはLAで叔父の武器ショップを手伝っていましたが、
独立して地元マイヤミで武器ショップAEY社を開いたようです。
なんでも客は一般人ではなくペンタゴン(国防総省)だそうで、
米軍が新参弱小武器ショップから武器を買い付けるなんて信じられませんが、
当時の副大統領チェイニーが身内の軍需企業と癒着していた問題の影響で、
政府の入札サイトを通じて、中小企業も武器調達の入札に参加可能になり、
小口契約なら新参武器商人エフレムにもチャンスがあるみたいで、
オープンして3カ月で20万ドルも稼ぐなど、かなり景気がいいです。
イラク戦争反対でブッシュ大統領が嫌いだったデビッドですが、
妻子を養うためにエフレムに雇ってもらい武器商人に転職します。
6カ月間、武器取引の勉強し、武器商人デビューしますが、
多少ノウハウがあれば誰でも武器商人になれちゃうんですね。
AEY社の出資者も近所のクリーニング屋のオッサンですしね。

デビッドは武器商人デビューして早々、入札サイトを通じて
バグダッドの陸軍大尉からベレッタの拳銃の受注を受けます。
60万ドルの取引でAEY社にとっては過去最高の大口契約で、
エフレムも大喜びですが、やはりそんなに簡単に儲かるはずもなく問題発生。
デビッドはベレッタをイタリアで調達したのですが、
イタリア政府はイラクへの武器輸出を禁止しているため、
イタリアからバグダッドへ納品することが出来ないと判明し…。
それだけ調達が難しいから弱小AEY社でも落札できたんでしょうね。
というかイタリアのイラク武器禁輸を知ってながら
イタリア製のベレッタを発注する陸軍大尉もなかなか無茶振りです。
エフレムは一計を案じ、ヨルダン経由で納品することにします。
ところが武器輸出がそう簡単なわけはなく、ヨルダンの税関で押収されてしまい、
エフレムとデビッドは急いでアンマンに飛び、賄賂を払いベレッタを取り戻します。
しかしヨルダンからイラクへ空輸する許可を取ることも出来ず、
自ら陸路でアンマンからバグダッドへ輸送することになるのです。
ファルージャを含むスンニー・トライアングル(死の三角地帯)をトラックで抜ける
普通なら絶対避けるルートですが、2人は無知がゆえに完走し、
途中でテロリストに襲われながらも無事バグダッドの米軍に納品。
280万ドル取っ払いで受け取り、帰国します。
あれ?60万ドルの契約だと思ったけど280万ドルも支払われたんですね。
でもバグダッドの米軍倉庫には122億ドルもの現金が山積みなので、
280万ドルなんてハシタ金なんだろうな。
こんな金持ちな軍隊に勝てるはずないな…。

その280万ドルを元手に事業拡大し、立派なオフィスも構え、スタッフも雇います。
しかしこの頃からエフレムのワンマン経営者体質が露わになりはじめ、
彼の間違いを指摘した社員を即クビにしたりするのです。
まぁ社長に人前で恥をかかせる社員も軽率だな。
エフレムは高卒で武器以外は無知だから指摘したくなる気持ちもわかるけど。
ある日、デビッドが入札サイトに超大口契約が掲載されていることに気付きます。
自動小銃AK-47の弾薬1億発をアフガンの米軍に納入する入札です。
これをアフガン取引と呼ぶことにし、応募しようと考えたエフレムは、
弾薬1億発を調達するためデビッドと共に防衛見本市ベガスXに行き、
参加する軍需企業と交渉しますが、無名の弱小AEY社は全く相手にされず…。
ところがデビッドが伝説の武器商人ヘンリー・ジラードと出会い、
なんと彼がアルバニア政府から弾薬1億発を調達してくれるというのです。
ヘンリーは一般的なイメージ通りの怖い武器商人で、
戦争当事者双方に武器を売ることもある、まさに「死の商人」です。
そのため米国政府からも監視対象になっていて、自分では入札できないらしく、
デビッドらAEY社に接触してきたのでした。
それにしても、なぜAEY社を選んだのかは不思議ですが、
他社よりもアホそうで利用しやすいと思ったのかな?

ヘンリーの指示でエフレムとデビッドはアルバニアの武器貯蔵庫に。
そこにはアルバニア軍の冷戦時代の弾薬が1億2600万発も貯蔵され、
在庫として処分されるところをヘンリーが破格で買ったようです。
30年前から40年前の弾薬らしいですが問題なく使えるみたいで、
弾薬1億発を調達できたAEY社は入札に応募します。
そして5カ月後、約3億ドルで見事に落札するのです。
喜ぶエフレムでしたが、他の入札者よりも5300万ドルも低く入札したと知り、
「もっと高めに提示しておけばよかった」と落ち込みます。
これが入札制度の難しいところですが、エフレムはいつもなら
陸軍将校とかに成りすまして競争相手に電話して入札額を聞き出してたのに、
今回はその手は使わなかったんですね。
デビッドは「国税が節約できてよかったじゃないか」と気にしてない様子です。

デビッドは弾薬をアフガンに輸出するため再びアルバニアに出張。
その時、大変なことに気付いてしまうのです。
国防総省は中国製の武器の納入は禁止しているのですが、
弾薬の詰められた木箱には中国語が書かれ、中国製だと判明するのです。
なぜ中国製武器が禁止なのか謎ですが、仮想敵国からは買えないのか、
それとも中国製は粗悪だと考えているからでしょうか?
でも40年経っても問題なく使える弾薬なら品質は問題なさそうですよね。
デビッドは他から調達しなきゃならないと焦りますが、
エフレムは「中国の木箱から段ボールに再梱包しちゃおう」
「そうすれば重量も減って輸送経費も大幅削減で一石二鳥だ」と提案。
「それって違法じゃない?」と思ったデビッドですが、
3億ドルの取引をフイにすることは出来ず同意します。
しかし1億発、約7万箱の再梱包は大変な作業で、
現地のアルバニア梱包業者を雇って何カ月もかけて詰め替えますが、
その人件費に10万ドルもかかり…。
と思ったけど、3億ドルのうちの10万ドルなんてハシタ金で、
輸送費の削減でペイできる程度の経費だったみたいです。
ただ、なぜかAEY社は梱包業者への給与支払いを怠るんですよね。
納品がまだだから手元に金がなかったのかな?

500万発出荷した頃、急にエフレムが激怒し始めます。
なんでもヘンリーがアルバニア政府から弾薬を買った額の
4倍の額でAEY社に売りつけていたと知り、騙されたと思ったようです。
デビッドは「そんなものだろ」と気にしてない様子でしたが、
どうせ1/4の額で買ったとしても、その分入札額を安くするだけだろうから、
儲けは大して変わらない気がしますね。
エフレムはヘンリー外しを企みますが、それがヘンリーの知るところとなり、
デビッドが拉致られ、銃を突き付けられて脅されます。
さすが死の商人ヘンリー、マジでヤバい武器商人ですね。
結局ヘンリー外しは行われませんが、死にかけたデビッドは嫌になり、
帰国して退職願いを出しますが、エフレムが出した退職金は僅か20万ドル。
3億ドル分1億発の半分は納品したし、自分の取り分は3割の契約なので、
400万ドル以上は貰わないと割りに合わないと思ったデビッドは、
「中国製の再梱包を公表するぞ」とエフレムを脅すが、「共犯だろ」と一蹴。
しかしデビッドが公表するまでもなく、タレコミを受けて国防総省が調査し、
エフレムとデビッドはFBIに逮捕されるのです。
どうも給料が滞っていることに業を煮やした梱包業者が密告したようです。
たかが10万ドルの人件費をケチったために3億ドルの取引をフイにし、
刑務所送りになってしまうなんてね。

ただ、捕まった2人の量刑は意外なほど軽く、
エフレムは禁固4年、デビッドに至っては7カ月の自宅軟禁でした。
どうやら裁判所は「政府の武器調達方法に問題あり」と判断したようです。
これはホントにその通りで、それならこの量刑も納得です。
軟禁が明けたある日、デビッドは武器商人ヘンリーに呼び出され、
恐々会いに行くと、なんとアフガン取引の儲けの分け前を与えられます。
どうもアルバニアで銃を突き付けたことの謝罪と、
裁判で密告しなかったことに対する謝礼のようですが、けっこうな高額で、
なぜヘンリーがそこまでしてくれるのか不思議でした。
この展開はたぶん事実ではなく、主人公が逮捕されてバッドエンドで終わるより、
主人公が報われてハッピーエンドで終わった方がいいと考えたのかも。
でもやっぱり違和感の残る幕引きで、ちょっとモヤモヤしますね。
デビッドは根はいい奴でも戦争で儲けた元ウォー・ドッグなのは間違いないし、
そんな奴が報われる必要なんて全くないと思うんだけど…。
密告しなかったことに対する謝礼なら、エフレムにも分け前をやるのかな?

なんだか最後はモヤモヤしますが、軍需産業のサクセスストーリー、
そして転落人生が描かれ、とても興味深い物語で楽しめました。

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