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モンスタートラック

今日の気になる映画ニュース。

『アデル、ブルーは熱い色』でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した
アブデラティフ・ケシシュ監督がパルムドールのトロフィーを
オークションにかけると発表したそうです。
栄誉ある世界三大映画祭の最高賞のトロフィーを売り捌くなんて驚きですが、
たしかに彼のトロフィーに限ってはそれほど栄誉はないかもしれません。
彼が受賞した第66回大会では、審査員長だったスピルバーグ御大が
本来監督にのみ贈られるパルムドールを、主演女優2人に贈りたいと言い出し、
御大には誰も逆らえず、主演女優2人と監督が受賞する異例の事態に。
その年のパルムドールが3本あるというだけでも価値は薄まるが、
この経緯から主演2人の体当たり演技に対しての受賞なのは間違いなく、
監督はお情けで受け取っただけなのは、誰の目にも明らか。
後に監督は主演2人からも撮影手法を批判され不仲が囁かれますが、
そんな憎き相手のオマケで貰ったパルムドールなんて屈辱しかないでしょう。
売却理由を「新作の資金難で仕方なく…」と言ってるみたいですが、
こんなもの、手元に置いておきたくないという気持ちもあるんじゃないかな?

そもそもパルムドール自体に価値があるかも微妙なところで、
受賞監督でも新作が満足に取れないほど資金が集まらないわけで…。
まぁパルムドール作品は、『アデル』含め面白いと思ったことがほとんどないが、
芸術性だけで集客できない作品が多いですからね。
金にならない映画、及び監督に出資してくれる人は少ないでしょう。
ひとつ言えるのはケシシュ監督は二度とカンヌからお呼びは掛からないし、
受賞させ甲斐がないので、他の映画賞からも無視されるでしょう。
スピルバーグ御大から頂いたパルムドールを蔑ろにしたら、
映画界も御大を忖度して、彼は干されてしまうかもしれませんね。
パルムドール売却した金で作った新作が誰もが認める素晴らしい作品なら
また話は違うでしょうが、彼の動向には暫く注目です。

今日も映画の感想です。

モンスタートラック
Monster Trucks

2017年6月7日リリース。

ニコロデオン製作でパラマウント・アニメーションの二作目となる本作。
といってもアニメーション映画ではなくCGIを用いた実写映画です。
(クリス・ウェッジ監督は実写映画初挑戦のようです。)
1億2500万ドルという大作級の製作費がかけられた本作ですが、
全米ボックスオフィス初登場7位、全米総興収3300万ドルという有様で、
ニコロデオン及びパラマウントの親会社バイアコムの決算の大損失の
最大の戦犯扱いまでされてしまったみたいです。
もちろん日本では劇場公開が見送られ、ビデオリリースされましたが、
そんな大コケするなんてどんな酷い内容なのかと思って観てみたら
意外と普通に楽しめるニコロデオンらしいファミリー向け映画でした。

批評家の評価は最悪ですが一般客の評価はそれほど悪くもないようで、
高すぎる製作費回収は無理でも倍くらいの興収は稼げそうな内容ですが、
宣材などから醸し出される強烈なB級感が客足を遠ざけたのかな?
意図的にグラインドハウス的なノリを出しているんだと思いますが、
実際の内容はファミリー向けアクション・コメディなので、
その宣材でファミリー層から避けられたとしたら勿体ないです。
斯く言う私も『モンスタートラック』なんてタイトルと宣材画像から
凶暴な生きたトラックが人々を襲うモンスターパニック映画かと思ったけど、
実際はモンスターとの友情を描いた健全なアドベンチャー映画でした。
私としてはその意外性も楽しめたけど、もしパニック映画を期待して観たら
想像と違い過ぎて物足りなく感じてたかもしれません。
以下、ネタバレ注意です。

ノース・ダコタ州の石油会社テラベックス社の油井現場で、
石油掘削作業中に油層の前に水の層があることがわかります。
早く石油が欲しいテラベックス社のCEOテネソンと科学者ダウドは、
水の層に生物がいる可能性も無視して強引に掘り進めるが、
水の層の中にいた三体の未確認生物が地上に飛び出し…。
すぐにテラベックス社はすぐに二体を排水タンクに捕獲しますが、
残る一体には逃げられてしまいます。
油井現場から新種の生物が見つかったなんて野生生物局に知れたら、
環境保護の観点から油田開発を禁止されてしまうと恐れたテネソンCEOは
三体を秘密裏に処分して何もなかったことにしようと画策し、
逃げた一体を探すため、凄腕傭兵バーグ率いる部隊を雇います。
石油会社ってこんな利益のための改竄を日常的にやってそうですよね。

一方、地元の高校生トリップはバイト先の廃車置き場で仕事中に、
太い触手のある大きな水生動物らしきものに遭遇します。
恐怖を感じてすぐに保安官事務所に通報しますが、
保安官らが到着した時にはモンスターは姿を消しており…。
性質の悪いイタズラだと思った保安官から説教されたトリップは、
次の日の夜、廃車プレス機に石油缶を置いてモンスターを誘き出します。
石油を飲みに来たモンスターをプレス機でスクラップしちゃうつもりです。
でもよく彼は一度会っただけのモンスターの好物が石油だとわかりましたね。
たしかに町では車からガソリンが盗まれる事件は多発してたけど…。
案の定モンスターは現れ、石油を飲み始めるのですが、
よく見ると意外と可愛い顔のモンスターで、トリップは殺意が失せます。
触手はちょっとキモいけど、丸っこい頭とつぶらなお目々で可愛いです。
イルカっぽいというか、『ヒックとドラゴン』のトゥースレスに似てますね。

懐かれたトリップはモンスターに「クリーチ」と名付けます。
そんな折、傭兵バーグがモンスターを探しに廃車置き場にやって来て、
クリーチは咄嗟にトリップのピックアップトラックの中に隠れるのです。
このトラックはトリップが廃車からパーツを集めて作ったものですが、
まだエンジンルームがガラ空きで、そこにクリーチは隠れたわけです。
トリップも乗ると、クリーチが触手で自走式車椅子のようにタイヤを回し、
彼らは廃車置き場から逃げ、同級生メレディスに馬小屋で匿われます。
そこでトリップはトラックをクリーチにより適合するように改造します。
クリーチの触手には繊毛があり、握った棒をクルクル回転させられますが、
その特性を利用して、車軸を握らせエンジン代わりにしたのです。
かなりの馬力が出せるみたいで、タイヤも大型のものに交換し、
クラッシュカーレースのモンスタートラックのような風貌になります。
実際にモンスターが動かしているわけで、これがホントのモンスタートラックか。
前述のように宣材からトラックがモンスター化する話だと予想してたけど、
モンスターがトラックに寄生するという話だったんですね。

普段はクリーチが格納されたエンジンルームの小窓が閉じられていますが、
アクセルを踏むことで小窓が空き、クリーチが車軸を回す仕組みです。
これで走ったり止まったりは出来るけどスピード調整は無理っぽいですね。
エンジンがないのでエンジンを動かすためのガソリンも必要ありませんが、
エンジン代わりのクリーチの主食が石油で、一食に100ガロン以上、
スタンド給油で400ドル分も食べるので、燃費はかなり悪そうですね…。
しかもガソリンに含まれた添加物でクリーチは酔っ払ってしまうので、
給油後は飲酒運転状態になる、なかなか扱いにくい車です。
でもクリーチは石油を代謝するので、排気ガスも出ず環境には優しいかも。

トリップはモンスタートラックで両親の離婚で別居中の父に会いに行くことに。
彼のことが気になる同級生メディスも同行することになります。
父はテラベックス社で働く作業員で、彼らは現場近くの宿舎に行きます。
息子の訪問を歓迎してくれた父でしたが、こっそりテラベックス社に通報し、
傭兵バーグの部隊がクリーチを捕まえにやって来ます。
息子を裏切るなんてなかなか酷い親ですが、トリップの周りの人たちが
彼の父の悪口を言っていて何故かと思ったけど、なるほどクソ野郎ですね。
トリップとメディスはモンスタートラックに飛び乗り逃げますが、
傭兵部隊から追われ、更に保安官も追いかけてきて、
市街地を舞台に激しいカーチェイスが繰り広げられます。
さすが高予算が掛けられただけあって、なかなかハードなカーチェイスです。
しかも主人公が乗るのは普通の車ではなく真のモンスタートラックなので、
触手を使って壁に張り付いたり、障害物を乗り越えたり、ジャンプしたりと、
ヴィン・ディーゼルも真っ青のあり得ないカーアクションの連続です。
リアリティはないので正統派カーアクション好きには不満かもしれないけど、
私は無類のカーアクション好きなので楽しめました。

彼らは大ジャンプで走行中の列車を跳び越して追っ手を撒き、
湖畔のメディスの別荘で一泊します。
その湖でクリーチは泳ぐのですが、てっきりトラックと合体したのかと思ったけど
ちゃんと自分の意志で乗り降りできるみたいですね。
まぁあんな狭いエンジンルームにずっといたら息が詰まるよね。
ちなみに彼らの種は先史時代の両生類だそうです。(テラベックス社調べ。)
翌朝、トリップたちが起きるとクリーチの姿がトラックごとなく、
どうやら仲間二体を助けにテラベックス本社に行ったみたいで…。
彼らの種は群知能を有し、離れていても仲間の状況がわかるようです。
トリップたちも急いで本社に行き、研究室に忍び込み、
暴れるクリーチと排水タンクに監禁された仲間二体を発見しますが、
クリーチは傭兵部隊に麻酔銃で撃たれて捕まってしまいます。
しかしつまみ出されるトリップたちに、テラベックス社の科学者ダウドが接近、
三体の解放に協力したいと申し出ます。
これまで言われるまま環境データ改竄に手を貸してきたダウドでしたが、
研究室で二体を調査するうちに高度な知能があることに気付いて情が沸き、
この貴重な新種生物を殺すべきではないと改心したようです。

そしてダウドは三体を閉じ込めたタンクを乗せた運搬車を強奪します。
一方、トリップたちはクリーチの仲間二体のためにトラックを調達します。
一台は差し押さえられて廃車置き場に運ばれる予定のトラックを使いますが、
もう一台はトリップを兄のように慕う少年の家業の自動車販売店から、
少年が誕生日に貰う予定だったトラックを使うんですよね。
調達したトラックはモンスター仕様に改造するわけだけど、
モンスターが動力なのでタイヤとボディだけあれば動かせるんだから、
わざわざ新車を使うのは勿体ないと思っちゃいました。
なにより強引に自分のトラックを提供させられた少年が気の毒でした。
いや、こんなガキンチョに立派な新車トラックは勿体ないからいいか。
彼らは三体を盗み出したダウドと合流し、三体は各トラックに乗り込みます。
どうやら捕まっていた二体はクリーチの両親だったみたいで、
図体もクリーチよりひと回りデカいですが、やっぱりクリーチほど可愛くないな。

三台のモンスタートラックとそれに乗るトリップとメレディスとダウドは、
三体を棲み処に戻してやるために石油掘削現場を目指します。
当然道中、傭兵部隊に襲われ、騒ぎを聞きつけた保安官も出張って来るが、
なんと保安官はトリップたちが逃げられるように協力してくれます。
この保安官リックはトリップの母親の恋人なので、
未来の義理の息子のピンチに黙ってられなくなったのでしょう。
はじめは嫌な奴かと思ったけど、実の父と違っていい奴でしたね。
リックの加勢もあって、なんとか掘削現場に到着するが、
テネソンCEOの指示でクリーチたちの棲み処の水の中に
毒を流し込む準備が着々と進んでいて…。
トリップとクリーチのモンスタートラックは毒の装置を破壊しますが、
モンスタートラックはトリップ諸共、水の中に転落してしまいます。
しかしクリーチが溺れるトリップを救助してくれて事なきを得ます。
トリップが意識を取り戻すと、水の中から沢山のクリーチの仲間が顔を出し、
どうもクリーチの種族は家族三体だけではなかったみたいですね。
そうじゃないと先史時代から数百万年も生き残るはずないか。

その後、メレディスが掘削現場ちかくで絶滅危惧種ツノトカゲが見つかったと
野生生物局に通報し、テラベックス社の掘削が禁止されることになります。
油田開発からクリーチたちの棲み処を守るために通報したわけですが、
そんな都合よく絶滅危惧種が見つかるはずないと思ったら、
なんとダウドが余所からツノトカゲを持って来て放したみたいです。
外来種の持ち込みは環境に影響があるので褒められたものではないけど、
油田開発に比べたら環境への影響もまだマシかな?
別にクリーチたちの存在を公表しても油田開発は中止されるし、
ちゃんと保護もされると思うから問題ないと思うけど…。
いや、パリ協定からも離脱するような国に環境保護は任せられないか。
むしろ石油食べる生物なんて敵視されて処分されるかも。

6大メジャーで年間最下位が続き、ヒットに恵まれないパラマウントですが、
日本での自社配給も諦め、日本法人も解散してしまったので、
今後はビデオスルーが増えそうな気もします。
今年はもう『トランスフォーマー』の新作しか劇場公開されない予感が…。

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