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ゴールド 金塊の行方

一昨日からDVDレンタル開始された海外ドラマ
『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』シーズン2を見始めたのですが、
まだ5話までしか見てないけど、あまり面白くない気がして、
最後まで見るべきか打ち切るべきか悩んでいます。
私は勘が悪く、今のところ今後面白くなりそうな気配も感じないけど、
そうやって打ち切った作品に限って大評判になるんですよね。
シーズン3も決定しているみたいだし、やっぱり面白くなるのかも?
大好きな本家『ウォーキング・デッド』と比較しちゃうのがダメなんだろうな。
とりあえず前半7話まで見てから打ち切るかどうか考えよう。

今日も映画の感想です。

ゴールド 金塊の行方
Gold.jpg

2017年6月1日日本公開。

マシュー・マコノヒー主演というだけでも期待感はありましたが、
その期待以上に面白かった大満足な本作。
でも全米ボックスオフィスは初登場10位で、あまりヒットしなかったようです。
うーん、やはり独立系映画会社配給だと映画賞候補でもない限り
なかなか注目してもらえないのかもしれませんね。
本作は一応ゴールデングローブ賞にノミネートされていますが、
主題歌賞なので、あまり集客には結びつかないかな。
あと本作は事実に基づく伝記ドラマですが、元ネタの人物、或は出来事が、
アメリカではあまり有名ではなかったのかもしれません。
本作はアメリカが舞台となっていますが主人公ケニー・ウェルスのモデルは
カナダ人のデビッド・ウォルシュで、実際はカナダでの出来事だったそうな。
なのでアメリカ人にとっても馴染みのない出来事、人物だったのかも。
もちろん日本では全くと言っていいほど報じられてなかったみたいで、
当然私も全く知らない話でしたが、知らないお蔭で楽しめた感は強いです。
予備知識ゼロのお蔭で、終盤のどんでん返しはかなり衝撃的でした。
「実話が基なのに、こんなどんでん返しが現実に起こり得るのか」と。
あ、もしかするとアメリカ人には有名すぎる話で、
そんなどんでん返しも楽しめないからヒットしなかったのかも?
以下、ネタバレ注意です。

1980年代、先代社長が一代で築き上げたワショー鉱業でしたが、
先代が亡くなり、息子のケニーが跡を継ぐと一気に没落。
株価は僅か4セントにまで暴落し、オフィスも失ってしまい
従業員たちは近所のバーから電話営業するほどの惨状です。
これはケニーが典型的なダメ二代目だから、ということだけが原因ではなく、
ブラックマンデーによる景気後退の影響も大きかったみたいです。
苦労が多いのか、ケニーの生え際もかなり後退してしまいました。
ケニーはハゲでメタボな中年ですが、マコノヒーは役作りのために、
髪を剃り上げ、45ポンドも体重を増やしたそうです。
『ダラス・バイヤーズ・クラブ』では38ポンドも減量し、体を壊した彼ですが、
相変わらず無茶なデ・ニーロ・アプローチをしてますね。

ある日、ケニーはインドネシアのジャングルで金を掘り当てる夢を見ます。
彼はそれが啓示だと考え、前に一度会った地質学者マイク・アコスタに連絡。
マイクは以前、独自の理論で銅鉱を探し当てた凄腕地質学者ですが、
彼の理論は他の地質学者から戯言と馬鹿にされ、彼も落ちぶれています。
でもケニーは昔、マイクの理論を聞いて衝撃を受けたらしく、彼を信奉し、
一緒に金鉱を見つけて山分けしよう、と持ち掛けます。
マイクもインドネシアのジャングルに思い当たる節があるみたいで、
さっそく一緒に見に行くのですが、そこはまさに夢で見た場所で…。
夢で啓示を受けるなんてことが本当にあるんですね。
まぁ普通の人はそんな夢を見ても本気にはしないものですが。

アメリカに戻ったケニーはさっそく出資者を募ります。
そんな正に夢物語に金を出すバカなんているのか、
と思いきや意外にも26万ドルも集まり、試錐調査に着手します。
試錐の設備費や人件費だけではなく、インドネシア政府から試錐許可を
取るためには賄賂もかなり必要みたいです。
なお働き手は現地民を雇いますが、なんでも首狩り族らしいです。
首狩りの風習はなくなったらしいけど、ちょっと怖いですね。
ケニーも現地入りし、試錐調査を始めるが、掘れども掘れども金は出ず…。
それでも自分の夢とマイクを信じて諦めず掘り続けますが、
自分はマラリアに感染して寝込み、働き手たちもストライキを起こし…。
作業を続けるため、マイクは寝込むケニーの代わりに
辞めた働き手たちに戻ってほしいと説得に回ります。
するとどうも「浄水器をくれたら戻る」と言われたみたいで、
ケニーがポケットマネー(全財産)で買い与え、作業再開できるのです。
調査の結果が悪いんだから引き揚げればいいのに、
更に全財産を投じるなんて、もう引くに引けない状況なんでしょうね。
しかし戻る条件が浄水器なんて、なんか微笑ましいです。
ジャングルに住む現地民にとっては凄い有難いものなんでしょうけど。

ケニーはマラリアで数週間朦朧としながらも現地に留まります。
マラリアなんて命にかかわる感染症だから入院するべきだと思うけど…。
しかし我慢した甲斐があったのか、マラリアが自然に治りかけた頃に、
なんとマイクから「サンプルを分析したら、金が含まれていた」と報告が。
ついに金鉱を当てたわけで、ケニーも一気に完治するほど喜びます。
かなりの規模の金鉱のようで、その金鉱発見のニュースは世界中に広まり、
帰国したケニーは一躍時の人になり、ワショー社も新しいオフィスをゲット。
出資者も次々に集まるようになります。
そんな中、ケニーとマイクはウォール街の投資銀行から招待を受け、
「ついにウォール街からも出資される」と浮かれるケニーでしたが、
投資会社は「金鉱の運用は我々に任せろ」と言い出し…。
他人が必死で見つけた金鉱を横取りして儲けようなんて、
やっぱりウォール街の奴らの性根は腐ってますね。
もちろんケニーとマイクも不承知で、金を掘るのが如何に大変かを示すため、
投資銀行関係者に金鉱まで視察に来るように言います。
金鉱を視察した関係者は感動し、投資銀行は2000万ドルを彼らに投資。
ワショー社はNY証券取引所に上場し、株価は高騰します。
結局投資したらこの投資銀行も儲かることになるわけで、
こんな失礼な銀行の投資は受けなければいいのにと思っちゃいました。

案の定、投資会社はまた失礼な要求をしてきます。
大手鉱業会社ニューポート社にワショー社を3億ドルで身売りしろと…。
売らなければ潰すと言わんばかりの、要求というか脅しですが、
投資銀行はニューポート社と組んでワショー社の乗っ取りを画策したわけです。
計算では300億ドル分の金が埋蔵されている金鉱らしいので、
それをたかが3億ドルで奪い取ろうなんて横暴にもほどがあり、
当然ケニーは聞く耳持たず拒否します。
しかしニューポート社のハンコック社長がインドネシアのスハルト大統領と懇意で、
なんと大統領に根回しし、ワショー社の試錐許可を取り消してもらうのです。
別にそれで金鉱がニューポート社のものになるわけではありませんが、
ワショー社は金を採掘できなくなってしまい…。
縁故主義者と悪名高いスハルト大統領ですが、友達の頼みで便宜を図るなんて、
友達の学校にだけ獣医学部を新設を認めた、どこかの首相みたいな奴だな。
でもこれがカントリーリスク、独裁国家で仕事するべきじゃないってことだね。

ケニーから相談を受けたマイクは一計を案じ、
スハルト大統領の馬鹿息子ダニーに取り入ることを提案します。
ケニーはダニーに接触し、キャデラックを贈ったり虎に触ったりとご機嫌を取り、
狙い通り、身内に甘いスハルト大統領から再び試錐許可を受けます。
といっても儲けの85%はダニーの会社の取り分になる契約なので、
ワショー社には15%しか入らず、なんだかちょっと微妙な感じもしますが、
300億ドルの15%なら45億ドルだし、3億ドルで身売りするよりよほどマシ。
なにより傲慢なニューポート社と投資銀行の目論見を潰せたのは痛快です。
一時暴落したワショー社の株価も再び高騰し、ケニーは再び時の人に。
そして全米探鉱者協会から、憧れの「金のツルハシ」が贈呈されます。
金のツルハシがどれほど名誉なものかはよく知らないけど、
ケニーの喜びようからすると、探鉱者にとっての金のツルハシは
俳優にとってのオスカー像以上の価値がある感じですね。
授賞式の壇上では「探鉱者は信じる者である」と名演説をして拍手喝采され、
これで尊敬する偉大な先代(父親)も名実ともに超えて、めでたしめでたし。
困難にぶつかりながらも諦めずに成功を収めるサクセスストーリーで
なかなか面白い映画でした。

…と思ったら、実はここからが物語の本番だったのです。
ある朝、ケニーがいつも通りワショー社に出社すると、
自社の株を持っている投資家たちが押し掛けていて…。
何事かと思い部下に話を聞くと、なんでもある独立系機関の調査で、
彼の金鉱には金なんて埋蔵されてないことが判明したそうで…。
なんでも分析するために検査所に提出したサンプルに
「塩撒き」という手法で金が混ぜられ、金の含有量が捏造されていたそうで…。
それを受けてワショー社は上場廃止になり、株は大暴落し紙屑同然に。
それが発覚する直前に、マイクが保有株を処分して1億6400万ドルを手にして
行方を晦ませており、塩撒きは彼の仕業だということが判明します。
マイクはケニーにとって最高の仕事仲間であり親友だと思っていたので、
まさかの裏切りに私も驚かされました。
マイクがマラリアで苦しむケニーの代わりに、現地の働き手に浄水器を配り、
仕事に戻るように説得していたというのも嘘だったみたいで、
実は浄水器を賄賂に、彼らに偽装工作を手伝わせていたのです。
金(きん)のない場所を掘っても金(かね)を得られるなんて、
ある意味マイクは凄腕の探鉱者ですよね。
それにしてもマイクを信頼しきっていたケニーは仕方ないとして、
投資銀行や大手鉱業会社ニューポート社なんかも全く気付かないなんて、
やっぱり金の亡者どもは金に目が眩んでしまっていたのでしょうね。
偽の金鉱ならニューポート社に3億ドルで売っておけばよかったですね。

ケニーもマイクに騙されていたわけですが、世間からは黒幕だと疑われ、
ワショー社にはFBIも立入捜査を行い、彼を取り調べます。
ケニーは自社株を保有したまま大損しているので、明らかに被害者で、
それは取り調べでFBIも理解し無罪になります。
1億6400万ドルを持って行方を晦ました詐欺師マイクはというと、
FBIの話ではインドネシアのジャングルでヘリから飛び降り自殺したとか…。
でもまんまと大儲けした彼が自殺する理由は全くありません。
どうもインドネシア政府が彼を捕まえて自殺に見せかけて殺したようです。
スハルト大統領の馬鹿息子ケニーも偽装発覚前に株を売り抜けており、
おそらく金鉱に金がないことをマイクから聞いていたと思われ、
インサイダー取引の口封じのために彼を始末したのではないかと…。
ただジャングルで発見されたマイクの遺体は顔と指先が猪に食われており、
インドネシア当局が身元確認したらしいが、本当に彼かは怪しいです。
マイクがケニーに協力してもらい死を偽装したとも考えられます。
マイクのモデルとなった鉱山技師マイケル・テグスマンも
実際にヘリから飛び降り自殺したようですが、その動機は未だに不明で、
本当に自殺なのかも不明で、真相はジャングルの藪の中だそうです。

金のツルハシ受賞でハッピーエンドかと思ったら、急転直下のバッドエンドで、
予想外すぎる大どんでん返しに驚いたけど、なんと更なるどんでん返しが…。
全てを失ったケニーでしたが、ある日溜まった郵便物を確認していたら、
マイクからと思われる封書を見つけ、その中には8200万ドルの小切手が。
マイクと共に消えた1億6400万ドルのちょうど半額の小切手ですが、
なんとマイクは「一緒に金鉱を見つけて山分けしよう」というケニーとの約束を
ちゃんと守ってくれていたのです。
この意外な上に序盤の伏線を見事に回収したオチには感心しました。
でもこの封書がいつ届いたのかはわからないので、
マイクの生死はやはり定かではなく、彼がどうなったのかは気になるし、
もし生前の封書だったとするなら、残り半額の行方が気になります。
もちろんこのオチは事実ではなく本作の創作です。
ケニーのモデルであるデビッド・ウォルシュも1998年に病死したようで、
あまり幸せな晩年ではなかったと思われます。

私は予備知識がなかったためかなり楽しめた本作ですが、
もし元ネタを知っていたら、金鉱が嘘だとはじめからわかっているので、
金のツルハシ受賞までの展開が茶番に思えて退屈しちゃうかも。
面白かったのでオススメしたいですが、このネタバレ感想を読んでしまったら、
たぶんもうどんでん返しを楽しむことは出来ないのでオススメしません。
いや、マコノヒーのデ・ニーロ・アプローチを見るだけでも価値あるかな?

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