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スプリット

昨日の気になる映画ニュース。

『ナルニア国物語』の第四章の監督がジョー・ジョンストンに決まったそうな。
2005年の第一章、2007年の第二章はディズニー映画でしたが、
ディズニーが「こんな儲からんシリーズやってられるか!」と投げ出したため、
2010年の第三章は20世紀フォックスが配給したんですよね。
その後音沙汰がなかったため、結局フォックスも投げ出して、
シリーズは打ち切られたものと思っていましたが、まさか続いていたとは…。
でも第四章の配給はソニーになるみたいです。
正直、そんなタライ回しにしてまで続けるほど面白い作品でもない気が…。
まぁ面白い作品だったらタライ回しになることもなかったんだけどね。
もうこうなったら第五章はワーナー・ブラザーズ、第六章はパラマウント、
最終章はユニバーサルと、6大メジャー制覇してくれたら面白いかも。

今日も映画の感想です。

スプリット
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2017年5月12日日本公開。

『アンブレイカブル』のM・ナイト・シャマラン監督の最新作である本作。
99年、衝撃の大どんでん返しが話題となった『シックス・センス』で注目され、
以後、『アンブレイカブル』『サイン』『ヴィジット』と衝撃の結末を売りにした
作品を連発し、「どんでん返しといえばシャマラン」との定評を得ますが、
逆に「シャマランの売りはどんでん返ししかない」という風潮になり飽きられ…。
たしかにどんでん返しがあるとわかっている作品の結末がどんでん返しだと、
その衝撃度はかなり薄まってしまいますし、逆にどんでん返しを期待しすぎて
思たほどの衝撃の結末でもないとガッカリしちゃいますもんね。
シャマランは風潮を打破しようと『エアベンダー』『アフター・アース』といった
SF超大作を撮るのですが、彼にそんなものを期待する人はいなかったため、
どちらも興行的に大失敗してしまい、大赤字を出してしまいます。
これはもう干されても仕方ない大失態で、暫く名前も聞きませんでしたが、
一昨年に原点のどんでん返しもの『ヴィジット』で監督復帰。
しかしネタが弱すぎたか、それほど話題にもなりませんでした。

ところがそんな完全落ち目だったシャマランの最新作である本作は、
なんと全米ボックスオフィス3週連続1位の快挙を達成します。
全米総興収も1億4000万ドルに届く勢いで、シャマラン完全復活です。
私自身、彼にはもう期待できないと思っていたので、
まさかこんな日が来るとは驚きました。
でも実際に観てみて、なるほどこれはヒットするだろうと納得。
結末が衝撃的だからとか、物語が面白いからという理由ではなく、
上手くブームに乗っていると思ったからです。
その点については結末に触れるため、あまり詳しく説明できないのですが…。

というのも本作の予告編(特報)の最後に、シャマラン自ら登場して、
「結末はゼッタイに内緒だよ」と警告しているためです。
普段はネタバレ感想を書いている私ですが、監督の意向なら従います。
しかし本作は往年の作品のような、どんでん返しものではありません。
ストーリー自体は特に内緒にした方がいいような驚くべき展開はなく、
もちろんどんでん返しもありません。
シャマランの言う「結末」とは、おそらく最後のワンシーンのことで、
そこにちょっとした仕掛けが施されているんですよね。
詳しくは書かないけど『プロメテウス』的な作品の立ち位置を示す仕掛けです。
ただこの仕掛けを理解する(楽しむ)には、予備知識が必要となるため、
客が予習できなくなるので内緒にするべきかどうかは微妙な気がします。
まぁその結末はオマケみたいなものなので、別に理解できなかった人でも、
物語自体はそれなりに面白いサイコスリラーなので楽しめるでしょうが。
以下、その結末を除くネタバレ注意の感想です。

ある日、女子高生3人が見知らぬ男に誘拐され、どこかの部屋に監禁されます。
誘拐犯は解離性同一性障害(DID)患者、つまり多重人格者なのですが、
なんと23人もの人格を持っているらしいのです。
予告編でも誘拐犯に23人格あると明示されていて、インパクトはあるけど、
正直そんな大量の人格を出されても見分けられるか懸念を覚えて…。
でも作中に登場する人格は十指に満たないほどで、
その中でも覚えるべきなのは5~6人程度で、しかも個性が明確なので、
見分けるのも容易で、その懸念は杞憂でした。
主な人格は、元々の人格ケビン、リーダー格の真面目な好青年バリー、
潔癖症の人格デニス、女性の人格パトリシア、少年の人格ヘドウィグです。
たった5人とはいえ、それを演じ分ける誘拐犯役ジェームズ・マカボイは
かなり頑張ってたと思いますが、パトリシアが少しオネェっぽいのが残念か。
少年人格ヘドウィグの演技は本当に少年ぽくて特に感心しましたが、
彼が女子高生にキスするシーンは、あまり9歳らしくないチューだなと…。

誘拐犯の中には23人格が集う部屋があり、真ん中に照明(スポットライト)があり、
照明に入った人格が発現するみたいで、誰が照明に入るのか決めるのは
リーダー格のバリーだったのですが、なぜか少年ヘドウィグだけは、
バリーを寝かし、自由に証明に出入りすることが出来ます。
潔癖症デニスと女性パトリシアは問題のある人格なので、
バリーから冷遇されて照明に入ることは出来ませんでしたが、
彼らはヘドウィグを唆して仲間に引き込み、バリーから主導権を奪います。
今回女子高生を誘拐した人格はデニスです。
デニスは女子高生たちが脱走をはかる度に、服を一枚ずつ脱がします。
女子高生を監禁するなんてやっぱり性的目的なのかなと思いましたが、
誘拐には女性人格パトリシアも共謀しており、性的目的ではないみたい。
どうも彼女たちを何か獣の食料にするつもりらしいです。
デニスが女子高生の服を脱がすのは、この人格特有の性的趣向みたいで、
物語上も特に意味のない設定なのですが、女子高生を露出させることで、
男性客を喜ばそうというシャマランの粋なサービスなのかもね。

ただ正直この女子高生のヒロイン、ケイシーにあまり魅力を感じず…。
なんかサカナ顔であまり可愛いとは思えないし、なんかやけに厚着で、
2~3枚脱がされるが、最後までババシャツ着ててセクシーじゃないし、
他の2人の女子高生の脱ぎっぷりに比べるとサービス精神に欠けます。
それに何よりケイシーの性格が気に入らないんですよね。
他の2人、クレアとマルシアが協力して誘拐犯を倒して逃げようと持ち掛けても
「そんなこと出来るはずない、もっとマトモな案を出して」みたいな態度で、
序盤から「このブス、何様だよ」と思ってしまいました。
実際、女子高生3人がかりなら誘拐犯の男ひとりくらい倒せそうだし、
人格によって身体能力も変わるので、もし成人男性デニスが無理でも
女性パトリシアや少年ヘドウィグの時を狙えば勝てそうな気がするし。
どうもケイシーは高校でもボッチで、よく居残りさせられている問題児らしいが、
彼女がそんな歪んだ性格になったのは生い立ちのせいみたいで、
それが回想として本筋と並行して描かれるのですが、
単に変態の叔父に性的暴行を受けているというだけのありがちな内容で、
そんな終盤まで引っ張るような生い立ちでもなかったなと思いました。

一方、多重人格障害が専門の女性精神科医フレッチャーは、
誘拐犯のことを患者かつ研究対象として診察しています。
彼女は多重人格の存在を医学界に認めさせようと躍起になっていますが、
多重人格障害って既に市民権を得ているものと思ってたけど違うのかな?
まぁ誘拐犯のように人格が変わると知能レベルや身体能力レベル、
持病まで変わってしまうような例は珍しいのかもしれませんね。
フレッチャーはこれを超能力の一種だと考えているというか、
全ての超能力は多重人格で説明がつくとまで飛躍しているので、
医学界から異端児扱いされるのも仕方がないかも。
しかしこの「超能力者は存在する」という主張は、実は本作の根本だったり…。
(あ、これは結末に触れてしまいますね。)
フレッチャーの診察を受ける人格は、いつもリーダー格バリーでしたが、
彼から主導権を奪ったデイブが、彼のふりをして診察に来ます。
フレッチャーはバリーではないと気付き、何か様子がおかしいと勘付きます。
女子高生誘拐事件の報道も知ってるので、事件との関わりも疑ってたかも。
バリーを名乗る人格がデイブであることも特定しちゃうし、
彼女はけっこう凄腕の医者かもしれませんね。
照明に入れないデイブにはほとんど会ったこともないだろうに…。
フレッチャーに女子高生監禁がバレたデイブは、彼女も監禁します。

で、誘拐犯が女子高生3人を誘拐した動機ですが、なんでも以前、
彼の職場に別の女子高生たちが職場見学に来たらしいのですが、
その時2人の女子高生から何かチョッカイをかけられてようです。
普通なら大したことではないんだけど、彼は幼少期に母親に虐待を受けており、
女子高生にチョッカイ出されたことでそのトラウマが蘇り、
人間を越えた能力を持つ24人目の人格ビーストが生まれかけており、
それに気付いたデイブとパトリシアは、生まれてくるビーストの食料として、
ケイシーら女子高生3人を拉致監禁しているみたいです。
純粋なヘドウィグ以外の人格はビーストに懐疑的なようで、
フレッチャー先生も24人目の人格の存在を否定するのですが、
ある日、実際にビーストが発現してしまうのです。
ビーストは凶暴で身体能力が異常に高く、体つきもムキムキになり、
皮膚は刃物も刺さらないほど頑丈に変化します。
人格が変わって体型が変わるなら、パトリシアやヘドウィグになる時も、
もっと女性っぽく、子供っぽくなりそうなものだけど…。

ビーストは監禁していたフレッチャー先生をベアハッグで絞め殺し、
女子高生マルシアとクレアを腸(はらわた)を食い千切ります。
食料って生贄くらいの意味かと思ったけど、本当に女子高生を食べるんですね。
でもなぜフレッチャー先生は食べないんでしょうね。
やっぱりオバサンよりも女子高生の方が新鮮で美味しいのかな?
ケイシーも襲われそうになりますが、フレッチャー先生のメモを見付け、
そこに書かれていた誘拐犯の本名「ケビン・ウェンデル・クラム」と唱えると、
元々の人格であるケビンが照明に入り、ビーストが引っ込みます。
ケビンは良心的で、自分(の他人格)の犯した罪の重さに愕然とし、
ケイシーにショットガンの隠し場所を教え、「私を殺してくれ」と頼みます。
ところがまたすぐにビーストに照明を奪われ、名前を唱えても二度と戻らず…。
ケイシーはビーストを撃ちますが、彼の皮膚は頑丈すぎて、
かなり至近距離だったにもかかわらず致命傷を与えられず…。
ショットガンで撃たれても平気なんて、本当に人間を超越したバケモノですね。
はじめは『ジキルとハイド』のハイド氏みたいな感じかなと思ったけど、
どちらかというと緑の巨人ハルクみたいな感じですね。

ビーストに迫られ、ケイシーは為す術なく食べられそうになりますが、
彼女の開(はだ)けた胸元から、虐待による傷を見たビーストは、
「お前は心が穢れてない」と彼女を殺さず去るのです。
どうもビーストが襲うのは無価値な若者だけのようです。
彼女の心は穢れてないかもしれないけど、かなり歪んでますけどね。
その後、ケイシーは誘拐犯の同僚に発見されて救出されます。
そして監禁されていた場所が動物園の管理棟の地下だったと知るのです。
どうも誘拐犯は動物園の職員だったみたいですね。
姿を消した誘拐犯ですが、デイブとパトリシアとヘドウィグが、
「世界に私たちの強さを知らしめよう」と話し合います。
野放しになったビーストが何をしでかすかは続編でのお楽しみかな。
ケイシーも続投するみたいなので、また彼女を襲うのかな?

この後、女子高生が動物園職員に拉致監禁され救出されたというニュースを
食堂である男が見るのですが、そこはゼッタイ内緒の結末なので伏せます。
なお、シャマラン監督の次回作『グラス(原題)』は、
本作と『アンブレイカブル』のクロスオーバーになることが発表されています。
そんな発表しちゃったらゼッタイ内緒にする意味ないですけどね。
『アンブレイカブル』の続編の話はかなり前からあったけど難航し続け、
もう無理だろうと思ってましたが、まさかこんな形で実現するとは…。
『グラス(原題)』の全米公開は2019年になるみたいですが、
『アンブレイカブル』から19年も間隔が空いていることになるけど、
正直ちょっと今更感がありますよね…。
本作はユニバーサル映画で『アンブレイカブル』はディズニー映画ですが、
映画会社を跨いでのクロスオーバーになるのか。
ディズニーとシャマランは不仲だという噂ですが、ホントに実現するのかな?

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