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映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険

最近の気になる映画ニュース。

本家アカデミー賞に続き、先週、日本アカデミー賞も発表されました。
そもそも全く価値を認めていない映画賞ではありますが、
最優秀作品賞を含め『シン・ゴジラ』が7冠を達成したようで、
賛否両論ある作品で私は圧倒的"否"側の人間だったため、
またしても全く共感できない結果になってしまいました。
昨年は日本映画をあまり観れてなくて、ノミネート作(優秀作品賞受賞作)も
『シン・ゴジラ』と『怒り』しか観てないが、それでも『怒り』が圧勝な気が…。
ただ『シン・ゴジラ』は昨年最もヒットした実写日本映画なので、
それが最優秀に選ばれるのはある意味順当なことな気もします。
候補作中最もマイナーな作品が選ばれた本家アカデミー賞より納得かも。
ただ最優秀長編アニメーション賞は昨年最もヒットした『君の名は。』ではなく、
『この世界の片隅に』が受賞しており、ちょっと意外だったかも。
でも『君の名は。』はアニメで初の最優秀脚本賞を受賞していて、
こちらの方が快挙と言えるかもしれません。
まぁ所詮は無価値な映画賞での快挙なので無価値ですが。

ということで、今日は今年初めての日本映画の感想です。

映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険
ドラえもん2017

2017年3月4日公開。

本作はテレビアニメ『ドラえもん』の劇場版37作目で、
声優交代後の第二期の劇場版12作目になります。
第二期劇場版には第一期のリメイクとオリジナルがありますが、
今回はオリジナルで、第二期オリジナル作の6作目です。
私的には懐古主義を差っ引いたとしても、過去5本のオリジナル作は
あまり出来が良くなかったように思いますが、
そんな中で本作は最も面白かったような気がしました。
まぁ過去5本の駄作に比べるとマシなだけで、傑作だとは思わないけど、
どことなく藤子F不二雄が考えそうなストーリーだなと思え、
とても真っ当な内容の劇場版だったような気がしました。
以下、ネタバレ注意です。

夏休みのある暑い日、のび太がカキ氷の食べ放題がしたいと言うので、
ドラえもんは「どこでもドア」で南極の巨大氷山に連れて行きます。
その直前にロボット占いに嵌っているドラミからタイム電話があり、
「今週は氷難の相が出ている」と警告を受けるのですが無視します。
私はドラミ(というか千秋)が苦手で、劇場版の度に出るのにウンザリですが、
今回は強引すぎる出方で、更に「ペンギン注意、ラッキーアイテムは星」と、
わかりやすすぎる伏線を張って退場します。
氷山に行ったドラえもんとのび太は、カキ氷を満喫した後、
氷を加工できる「氷細工こて」で氷山の上に氷の遊園地を建造します。
のび太は半ズボンだし、氷山の上はあまり寒くないのかな?
建てた遊園地にいつもの3人(ジャイアン、スネ夫、しずか)を招待し、
みんなで遊んでいる時に、のび太が氷山の底から謎のリングを発見。
そのリングのまわりの氷を「氷年代測定器」で調べると、
10万年前の物だとわかり、南極大陸は約200年前に発見されたのに、
その遥か昔に人工物があるなんて、世紀の大発見かもしれないと大興奮。
彼らは10万年前にリングが凍ったと思われる場所まで行ってみようと決め、
「極地探検スーツ」を着て、極夜の南極を冒険することになるのです。
10万年前は旧石器時代ですが、奇しくも前作『新・日本誕生』と同じ頃ですね。

昭和基地からスタートして、地中の異物を探す「ここ掘れワイヤー」を使って、
リングが作られた超古代文明跡を探しますが、気の遠くなるような作業ですね。
南極大陸は日本の30倍以上の面積があるのに…。
もっと適した道具があるはずだけど、今回は携帯してなかったのかと思いきや、
「尋ね人ステッキ」は持っているので、そっちの方が適している気が…。
「尋ね人ステッキ」は的中率7割しかないので確実とは言えないけど、
(といっても的中しなかったところを見たことがない。)
探索範囲の狭すぎる「ここ掘れワイヤー」よりは適してるはずです。
まぁのび太の天性の強運により、氷に埋まった遺跡をたまたま発見しますが…。

「ここ掘れワイヤー」が示す場所を「氷底探検車」で掘り進むと、
謎の超古代文明の塔のような遺跡を発見します。
スネ夫はこの超古代遺跡こそアトランティスだと考えているみたいですが、
アトランティス南極大陸説は実際に提唱されているらしいです。
地中海説と大西洋説が有名なので初めて聞いた説でしたが。
遺跡の中に入ると二本足の小さな青いマンモスのような動物の氷漬けがあり、
氷を溶かしてやると、その動物は覚醒して動き出します。
何故かのび太に初対面とは思えないほど懐くので、
ジャイアンが「知り合いか?」と問いますが、のび太には覚えがなく…。
実際はこの後に彼らは過去に行き、そこで一度出会うことになるのですが、
この動物の仲間とは以前にも会ってるんですけど、忘れてるのかな?
パオパオは『宇宙開拓史』で行ったコーヤコーヤ星にも生息していたので。
リメイク版『新・宇宙開拓史』でもちゃんと登場したはずですが…。
まぁこのパオパオはコーヤコーヤ星のものとは別個体のようですが。

更に探索を続けると、なんと氷漬けのドラえもんを発見し…。
氷を溶かしてみると、それはドラえもんの形に変形したペンギンのゴーレムで、
彼らに襲い掛かって来たため、「急速冷灯」で再び氷漬けにします。
なぜ10万年前のゴーレムがドラえもんの姿だったのか不思議に思った彼らは、
10万年前にタイムトラベルし真相を確かめようと考えますが、
どこでもドアを昭和基地に置き忘れ、「タイムマシン」のある自宅に戻れず、
仕方なく時間移動が可能な「タイムベルト」で10万年前に行くことに。
「取り寄せバッグ」は持ってるのでどこでもドアを取り寄せたらいいと思ったが、
携帯できるタイムベルトの方がタイムマシンよりも便利かもね。
ただ場所移動できず、電池式なので一往復しか出来ないのが難点かな。

10万年前の遺跡は氷には閉ざされていなかったものの既に無人の廃墟で…。
しかしのび太に「モフスケ」と名付けられたパオパオが
黄色いパオパオに乗った少女を発見します。
彼女はタコのゴーレム「オクトゴン」に襲われているところで、
ジャイアンが「驚音波発振式害獣撃退器」で撃退して助けます。
少女はカーラという名前で、この古代文明の住人なのかなと思ったら、
なんでも10万光年先のヒョーガヒョーガ星から来た宇宙人らしく、
例のリングの落とし主だったみたいです。
宇宙人とは思えないほど地球人にそっくりの彼女ですが、
彼女と一緒に地球に来たヒョーガヒョーガ星人の博士はデコが異常に発達し、
ちょっと宇宙人ぽい感じです。(そしてなぜか白人っぽい。)
テクノロジーは地球以上ですが、22世紀(ドラえもん)よりは劣るみたいです。
彼女のパオパオの名前は「ユカタン」といい、やはりパオパオも地球外生物で、
ヒョーガヒョーガ星とコーヤコーヤ星には交易でもあるのかもしれませんね。

その昔、ヒョーガヒョーガ星は超高度なテクノロジーがありましたが、
現在(10万年前)はほとんど失われてしまったそうな。
しかし近年の遺跡発掘調査で、巨大人型兵器「ブリザーガ」が発掘されるも、
暴走したブリザーガの冷凍攻撃で、ヒョーガヒョーガ星は全球凍結します。
カーラと博士は故郷を救うため、古代ヒョーガヒョーガ星人の遺跡がある地球に
ブリザーガを止めるヒントを探しに来ていたのでした。
どうも原生代の地球は古代ヒョーガヒョーガ星人の植民地だったようで、
この南極の遺跡はその頃からあるらしく、つまり6億年以上前のものですね。

当時の地球もブリザーガによって全球凍結させられましたが、
これがいわゆる「スノーボールアース」です。
作中で語られる通り、スノーボールアースは地球が氷に覆われる現象で、
生物の爆発的進化を促したカンブリア大爆発の原因とも言われる史実です。
作中にこんな子供の好奇心を擽るような学習要素を入れ込むところが
藤子F不二雄らしいと感じた要因かもしれません。
本作ではスノーボールアースを起こし地球の生物を多様化させた要因、
つまり我々人間が誕生したのもヒョーガヒョーガ星人のお蔭ということですが、
子供が真に受けるとマズいと思ったのか、博士が「諸説あり」的な発言も。
結果的に今の地球の生態系があるのは古代ヒョーガヒョーガ星人のお陰だが、
他星の生態系を弄ろうなんて、ある意味ではとんでもない侵略者ですね。

例のリングは剣状に変化し、それをブリザーガに挿せば機能停止できます。
カーラは地球の遺跡にあったブリザーガの骨格からリングを抜きますが、
遺跡を守るゴーレム、オクトゴンに襲われてリングを紛失してしまい、
それを10万年後にのび太が氷山から発見したわけです。
のび太はリングをカーラに返そうとしますが、遺跡に棲みついている
石のコウモリの群れに襲われ、リングを奪まれてしまいます。
追いかけようとしますが、日が暮れてきたので翌日出直すことに。
この遺跡は昼が3時間しかなく、夜になるとマイナス100度になるそうで…。
マイナス40度の極夜もヘッチャラな「極地探検スーツ」を着てるんだし、
マイナス100度でも耐えられそうな気がするんですが…。
ヒョーガヒョーガ星人もマイナス100度には耐えられないみたいですが、
古代ヒョーガヒョーガ星人はどうやってこの遺跡で暮らしてたんだ?

翌日、カーラとのび太たちは再び遺跡を訪れ、「探し物ステッキ」を使って
石コウモリの巣を探すが、ドラえもんと逸れてしまうのです。
ドラえもんはひとりで巣を発見してリングを回収しますが、
ペンギンのゴーレム「ヤミテム」に拘束され、四次元ポケットを奪われて…。
ヤミテムはドラえもんに変形してのび太たちと合流し、
彼らを罠に嵌めて始末しようとするが、脱出したドラえもんが駆け付け、
「そいつは偽者だ」と彼らに教えるのです。
しかし偽ドラえもんヤミテムも「そっちが偽者だ」と主張するお約束の展開に。
ジャイアンたちは四次元ポケットの有無で偽者を本物と判断し、
ドラえもんを「急速冷灯」で氷漬けにしようとするが、のび太は違和感を覚え…。
さすが大親友のび太の目は誤魔化せないなと、友情に感動しそうになるが、
のび太もどちらが本物か確信はなく「どちらも本物じゃダメ?」と日和ります。
大親友ならそこはバシッと見極めてほしかったと少し残念でした。

結局、痺れを切らしたヤミテムが「急速冷灯」でのび太諸共ドラえもんを攻撃。
ドラえもんがのび太を攻撃から守ったことで、こちらが本物だと判明し、
ヤミテムは「急速冷灯」で氷漬けにされるのです。
10万年後の遺跡にあった氷漬けドラえもんはこうして出来たわけですね。
まるで悪者のように描かれるヤミテムですが、ヤミテムやオクトゴンなど
遺跡のゴーレムたちは、封印されていたブリザーガを守っていたわけで、
勝手に侵入しリングを持ち出した遺跡荒らしを排除したかっただけで、
後の展開も鑑みれば、ある意味地球を守っていたと言えるのかも。
ちなみにヤミテムの声を演じたのは芸人サバンナ高橋。
ドラえもん芸人としての活動が実を結び、劇場版に抜擢されたわけですが、
正直あまりオイシイ役とは言えませんでしたね。
ドラえもん変身中はドラえもん声優が声をあてているし出番も少ないです。
更にラスボス役が相方サバンナ八木で、こちらはマトモなセリフもないけど、
八木のギャグをジャイアンが使うシーンもあり、ちょっとオイシイかも。
「アタランチスの人、聞こえますかー?」

リングを回収したのび太たちでしたが、リングを抜かれたブリザーガの骨格が
起動して全身に氷を纏い、氷の大巨人になって暴れ始めます。
『風の谷のナウシカ』の巨神兵に『もののけ姫』のデイダラボッチを足したような
なかなかクールなデザインでしたが、なぜ使わない盾を持っているのか…。
露骨に巨神兵のパクリであることをアピールしているようなものです。
地球を火で覆った巨神兵に対し、ブリザーガは地球を氷で覆うわけですね。
このまま放っておくと地球はまたスノーボールアースにされてしまうので、
ジャイアンたちはブリザーガを止めるためにリングを使わしてくれと言うも、
カーラは故郷のブリザーガを止めるのにリングが必要だと対立します。
やはり侵略者の子孫だけあって、他星の事はお構いなしか。
しかし博士は物わかりがよく、地球のブリザーガを止めることを承諾します。

ブリザーガによって遺跡がどんどん氷に覆われ、逃げ場を失ったのび太たちは
タイムベルトで10万年後(現在)に退避することになりますが、
ドラえもんとユカタンはタイムスリップ失敗し、取り残されてしまいます。
現代に戻ったのび太たちはドラえもんがいないことに気付き、
助けに戻ろうとしますが、一往復が限界なタイムベルトは電池切れ。
換えの電池はドラえもんが持っていて…。
取り残されたドラえもんは、パオパオが氷漬けで冬眠できることを思い出し、
ユカタンに電池を預けて冬眠させ、10万年後ののび太に電池を届けます。
初めて遺跡に入った時に氷漬けだったパオパオのモフスケは、
10万年の冬眠から目覚めたユカタンだったわけです。
なぜ冬眠で黄色から青色に変化したのか説明不足で納得できないけど…。
そういえばドラえもんはネズミに耳を食べられて黄色から青色になったけど、
ユカタンもブリザーガの攻撃で耳が欠けてしまったので、その影響で青く?
それにしても戻った10万年後の地球が無事なら、
10万年前に地球はスノーボールアースにならなかったのは明白ですね。

電池交換し10万年前に戻ったのび太たちはドラえもんを助けます。
ジャイアンとスネ夫としずかちゃんが秘密道具を駆使しブリザーガを足止め。
ブリザーガは巨人形態からドラゴン形態に変形しパワーアップしますが、
ドラえもんは「取り寄せバッグ」で湖の水を取り寄せて浴びせると、
水が体の表面で凍結し、動きが鈍るのです。
そこにのび太とカーラがリングを挿し込み、ブリザーガを機能停止させます。
機能停止し氷漬けになったブリザーガをスネ夫が蹴飛ばすと、
跡形もなく崩壊するのですが、石製と思われる骨格がなぜ残らないのか…。
それにしても凍結させて倒すというのが『シン・ゴジラ』を彷彿とさせるが、
もしかすると(不愉快にも)影響を受けているのかもしれませんね。

地球は救うも、リングを使ってしまい故郷は救えなくなったカーラですが、
石コウモリの巣を物色してみると、大量のリングが発見されるのです。
カーラと博士はそれを持って故郷ヒョーガヒョーガ星に帰り、
のび太たちも10万年後の現在に帰ります。
一週間後、ドラえもんののび太が天体望遠鏡を覗くと、
全球凍結状態から緑の惑星に戻るヒョーガヒョーガ星を観測できます。
ヒョーガヒョーガ星は地球から10万光年先にあるため、
観測したのは10万年前のヒョーガヒョーガ星の姿なので、
カーラたちが地球を経ってから1週間後の姿ということですね。
現代に戻って10万年前の出来事をリアルタイムで観測できるなんて、
なんか宇宙のロマンを感じる終わり方でとても興味深かったです。
でもブリザーガ止めたところですぐに氷が解けるはずないのに、
一週間未満で全球凍結状態から完全回復するなんて変ですよね。
ヒョーガヒョーガ星でもカンブリア爆発的進化が起きるのかな?

本作は第二期オリジナル作品の中でも最も楽しめた作品でした。
恒例のティーザー予告ではドラえもんが海賊に扮しており、
次回作は第一期19作目『南海大冒険』のリメイクになるのかな?
正直、懐古主義的なところがある私ですが、第一期劇場版でも
藤子F不二雄が脚本を務めていない没後の作品は認めてないので、
没後一作目の『南海大冒険』のリメイクはあまり歓迎したくないかな。
リメイクまでの期間もこれまでで最短の19年で、まだ早い気がするし…。
まぁ単に海賊ものでリメイクではない可能性に期待しようかな。

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