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アイス・エイジ5/止めろ!惑星大衝突

今日の気になるニュース。

昨日、NASAが39光年先の赤色矮星「TRAPPIST-1」を周回する
七つの地球サイズの系外惑星を発見したと発表しました。
そのうち三つか四つはハビタブル惑星だそうです。
ハビタブル惑星とは生命居住可能領域「ハビタブルゾーン」に存在する惑星で、
地球と似た条件なため地球外生命体がいる可能性があるそうです。
ハビタブル惑星は今までも発見されているが、一気に複数発見は異例で、
発見された数だけ地球外生命体の存在する可能性も増えるわけです。
とても夢のある話ですが、ちょっと遠すぎる惑星の話で、
我々が生きているうちに生命体の有無が確認されることはなさそうです。
結論を知ることが出来ない可能性を提示されるのはある意味生殺しで、
モヤモヤするのでその可能性を知りたくなかったような気も…。
こういうネタからインスパイアされて製作されるSF映画もありそうです。

ということで、今日は宇宙がテーマの映画の感想です。

アイス・エイジ5/止めろ!惑星大衝突
Ice Age Collision Course

2017年3月3日ビデオリリース

本作はハリウッドの老舗アニメーション・スタジオ、ブルースカイ・スタジオの
看板CGIアニメ映画『アイス・エイジ』シリーズ最新第5弾です。
私の記憶では第5弾まで製作されたハリウッドCGIアニメ映画は他にはなく、
おそらくハリウッド最多本数のCGIアニメ映画シリーズだと思われます。
(スピンオフも合わせれば『シュレック』シリーズも5本製作されてますが。)
しかし、その最多記録も本作で打ち止めになることは想像に難くないです。
なにしろ本作の全米興収はシリーズ最低の4600万ドル。
なんと前作よりも1億ドル以上も下がっているのです。
(ブルースカイの全作品中でも最低の全米興収です。)
これでは更なる続編なんて望むべくもないでしょう。

それもそのはず、内容があまりにも不出来すぎます。
前作も相当不出来でしたが、それがマシだったと思えるほどの悲惨さ。
シリーズの評価は傑作だった一作目から絵に描いたような右肩下がりで、
惰性で続けるとどうなるか、長期シリーズの弊害の見本のような作品です。
その主な弊害はふたつあると思います。
ひとつは大風呂敷を広げすぎた設定、ひとつは増えすぎたキャラです。

本作は冒頭、マスコットキャラである齧歯類のスクラットが
いつものようにドングリを追いかけていると、地下に迷い込んでしまうが、
なんとそこはUFOの中で、誤って起動させてしまい宇宙に飛び出す、
という寸劇から始まりますが、なんと今回のテーマは宇宙です。
結論から言えば、スクラットが宇宙でドングリを追い続けているうちに、
知らず知らず太陽系を誕生させてしまったという設定なのですが、
大風呂敷にもほどがある世界観です。
まぁ前作も大陸移動説、前々作も地球空洞説がテーマで大風呂敷でしたが、
まさか太陽系誕生にまで手を出すとは、設定のインフレも行くとこまで行い、
もし本作がヒットしていたとしても、これ以上風呂敷は広がらないため、
続編を作るのは無理だったに違いありません。
そういう意味ではシリーズ最終作として相応しい内容だったのかも。
スクラットによって発生した小惑星級隕石の地球衝突を阻止する物語ですが、
一作目では人間の赤ちゃんを救ったマニーと仲間たちが、
まさか地球まで救うことになるなんて誰が予想したでしょうか。

スクラットが隕石を発生させたことをまだ知る由もない
ケナガマンモスのマニーと仲間たちは地球で平穏に暮らしています。
この「マニーと仲間たち」ですが、一作目の時はオオナマケモノのシドと
スミロドンのディエゴの3匹を指していたのに、シリーズを重ねるごとに増え、
本作ではマニーの妻エリー、娘ピーチ、シドの婆ちゃん、ディエゴの恋人シーラ、
オポッサムの双子エディとクラッシュ、更に新キャラを含めた計10匹の大所帯に。
既存キャラを続投させることも大切かもしれませんが、多すぎるキャラは
個々のキャラの扱いをおざなりにし、結果キャラを大事に出来ていないです。
一作目が好きでシリーズを見続けてきた私のようなファンにとっては、
やはりマニー、シド、ディエゴのオリジナル・トリオの活躍が見たいけど、
キャラが増えすぎたため、三匹の絡みもほとんどない状況が不満です。
そこに更に新キャラを投入されても、邪魔だと思うだけで愛着は湧かず…。
この新キャラのジュリアンはマニーの娘ピーチの婚約者ですが、
そもそもまだピーチにも愛着持ててませんからね。

それにしても驚いたのはシドの日本語吹替えキャストです。
なんと爆笑問題・太田光が続投しているんですよね。
ディエゴはビデオスルーになった前作から竹中直人が降板し、
本職声優と交代になりましたが、まさかの太田続投は嬉しかったです。
彼ほどの人気者ならビデオスルー作品なんて断ってもよさそうなものなのに、
一度引き受けたキャラを全うしようという気概が感じられ、感心しました。
私はもともと声のキャストのタレント起用には寛容なのですが、
彼のようにやり遂げる覚悟を持って引き受けてほしいです。
本作で評価できるのは太田続投だけだな。

ある日、マニーとエリーの結婚記念日パーティが行われますが、
その最中にいくつかの隕石が地球に落下し、更に上空には
小惑星ほどの巨大隕石が迫ってきているのが目視できます。
避難したマニーたちの前に、隻眼のイタチのバックが現れて、
「小惑星が地球に衝突する」と予言します。
このバックですが、どこかで見たことあるなと思ったら、
三作目『アイス・エイジ3/ティラノのおとしもの』に登場したキャラですね。
恐竜の生き残りが棲む地底世界にいたイタチの冒険家です。
再登場するのはいいけど、また一行が増えることにウンザリしました。
しかも彼はお調子者でシドとキャラが被るんですよね…。
バックが地底世界で発見した遺跡によると、小惑星衝突は過去二度あり、
一度目は無脊椎動物を滅ぼし、二度目は恐竜を滅ぼしたそうで、
今回の三度目の衝突で哺乳類が滅ぶと予言されているみたいです。
小惑星の接近は宇宙のスクラッドが偶発的に起こしたもののはずだけど、
スクラッドが偶然UFOを発見して宇宙に飛び出すことも織り込み済みの予言か。

なぜか小惑星は過去二度とも同じ山の麓に落ちていることがわかっており、
その理由を探ることで回避できる可能性があると考えた一行は、
その山の麓まで行ってみることにするのです。
しかし一行の邪魔をしようとバックに恨みを持つ恐竜親子が一行を後を尾け…。
この恐竜親子はドロマエオサウルス科の羽毛恐竜ですが、なぜか飛べます。
そのためか吹き替えや字幕では「翼竜」と称されているところもあります。
自分たちは飛べるので、小惑星衝突からも逃げられると思ってるみたいです。
羽毛恐竜親子はたびたび襲撃を試みますが、毎回勝手に自滅し、
結局一行が小惑星墜落現場に到着するまで気付かれもしませんでした。

一行が現場に到着すると、前回衝突した小惑星がそのまま残っていました。
強い磁力を帯びたクリスタルで形成されており、その磁力で引きつけ、
毎回同じ場所に小惑星が墜落することが判明します。
なんとその小惑星の中は空洞で、中で哺乳類グループが暮らしています。
そこはジオトピアと呼ばれシャングリ・ラマなるラマが指導者ですが、
ラクダの祖先ならいるだろうけど氷河期にラマがいるなんて違和感が…。
どういうわけか彼らはクリスタルの効果で永遠の若さを保っているみたいです。
そのグループのナマケモノの雌ブルックとシドは恋に落ちますが、
シドのドジでクリスタルの小惑星は崩落し、若さを保つ効力を失い、
ジオトピアの住民は一気に老け、ブルックも婆さんになるのです。
シドもさぞガッカリするかと思いきや、彼女への想いは変わらないみたいです。
たしかに同じナマケモノの婆さんでもシドの祖母に比べたら綺麗ですね。

バックは崩落したクリスタルの破片を火山に詰め込み、
噴火で大気圏まで打ち上げることで、小惑星の軌道を逸らせると考え、
ジオトピアの老人たちの協力も得て、皆で火口までクリスタルを運びます。
しかしそこに羽毛恐竜親子が襲撃してきて…。
でもバックから「小惑星が衝突したら空を飛べても助からない」と
ごく当たり前の説得されて考え直し、羽毛恐竜親子もクリスタル運びに参加。
磁気を帯びたクリスタルの大気圏打ち上げに成功し、
狙い通り小惑星の軌道を逸らせ、地球衝突を回避するのです。
まぁ子供向けアニメだからいいけど、物理的に無茶苦茶な展開ですね。

残ったクリスタルの入った温泉に浸かったジオトピアの住民も若さを取り戻し、
ブルックも若返ってシドとカップルになって、めでたしめでたしです。
マニーとディエゴに続き、やっとシドもパートナーを得たわけですが、
もし万が一続編が製作された時に、またキャラが増えると思うと喜べません。
ディエゴとシーラも子作りを示唆してるし、どれだけ大所帯になるのか…。
ただマニーの娘ピーチはジュリアンと結婚し放浪の旅に出るみたいなので、
有難くも続編からは姿を消してくれそうかな?
本作は小惑星騒動と並行してマニーと娘婿ジュリアンとの確執から
和解に至るまでも描かれるのですが、哺乳類滅亡が迫る中で、
そんな婿舅問題なんてどうでもいいだろと思っちゃいましたが、
それも本作の不出来の要因のひとつでした。

大切な看板シリーズを安売りしてしまったブルースカイの今後が心配ですが、
次回作は絵本『はなのすきなうし』のアニメ映画化らしいです。
ディズニーが大昔に短編アニメ化したこともある原作絵本みたいなので、
本作のような悲惨な内容にはならないと思いますが…。

関連作の感想
アイス・エイジ4 パイレーツ大冒険

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