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ダークネス/JUKAI 樹海/祈りのちから

第40回日本アカデミー賞の受賞作品発表されたみたいです。
本家アカデミー賞と違ってロクな権威もない賞ですが、
一応、キネマ旬報ベストテンと並ぶ日本映画最大の映画賞なのかな。
キネ旬ベストテンでは『この世界の片隅に』が1位となり、
同賞にしては珍しく私も納得の結果でした。
ただ同賞2位の『シン・ゴジラ』に関しては全く納得してませんが…。
キネ旬10位の『怒り』が日本アカデミー賞では最多11部門受賞で、
順当に行けば最優秀作品賞も獲るだろうと思いますが、
東宝の意向で『シン・ゴジラ』が最優秀作品賞になりそうな予感も…。
まぁ昨年はあまり日本映画を観ておらず、『怒り』と『シン・ゴジラ』以外の
優秀作品賞はスルーしちゃってるし、予想のしようもないですが。
キネ旬1位『この世界の片隅に』も含む優秀アニメ賞5本は全部観たけど、
キネ旬圏外で物議を醸す大ヒット作『君の名は。』が最優秀を受賞するかな。
まぁ本家アカデミー賞と違って日本アカデミー賞の結果なんてのは、
映画ファンでもすぐに忘れる程度のものなので、どうでもいいけど。
個人的にも今年は昨年以上に日本映画観ないと思うし。

ということで、今日も外国映画の感想です。
ビデオレンタルで鑑賞した昨年リリースの作品3本の寸評です。
今年はこんな寸評形式の感想記事を増やそうと思ってます。

ダークネス/JUKAI 樹海/祈りのちから
The Darkness The Forest War Room


ダークネス
2016年11月18日リリース。

本作は全米ボックスオフィス初登場4位のそこそこヒットしたホラー映画ですが、
正直お蔵入りしていい内容、…いや、お蔵入りさせるべき駄作です。
きっとお客さんも人気俳優ケヴィン・ベーコン主演だし、
もっとまともな内容を期待して観に行き、ガッカリしたことでしょう。
当然、お客さんや批評家の評価も目に余るほど低く、日本ではDVDスルー。
そうは言っても、ホラー映画が低評価なのはいつものことだし、
そこまで酷くはないだろうとレンタルで鑑賞しましたが、噂通りの駄作でした。

なぜここまで酷いものになったのか、鑑賞中はよくわかりませんでしたが、
映像特典の「もうひとつのエンディング」と「未公開シーン」を見て納得。
「もうひとつのエンディング」のクライマックスが本編中盤で使われていたり、
「未公開シーン」でカットになったホテルのバスルームの出来事が
本編で自宅での出来事として捻じ込まれていたのですが、
つまり撮了後に大幅に修正され、繋がるように無理に編集されたのでしょう。
当初の脚本通りではなかった、或いは脚本完成前に見切り発車で撮影された、
と考えるとこの出来にも納得できます。
アメリカ先住民に恐れられた古代の悪霊が復活して、ある一家を襲う話ですが、
その悪霊の呼称も「ジェニー」「ブルースター」「スカイピープル」など
一貫してないのも、撮影中に方向性が迷走したことが原因だと思われます。
夫の不倫、娘の拒食症の設定も全く活かされないのも迷走の一端でしょう。

辻褄が合わないところは撮り直すとか、もっと頑張れよと思いますが、
きっと予算がなさ過ぎたのでしょう。
悪霊はカラス、オオカミ、ヘビ、バッファロー、コヨーテの姿で現れる設定ですが、
バッファローは本物を借りることも出来なかったみたいだし…。
それならギャラの高そうなベーコンなんて起用しなければよかったのに…。
でもキャスティングで最悪なのはベーコン演じるゲイリーの息子マイケルです。
ホラー映画でありがちな見えないお友達に憑かれる子供の役ですが、
この子が全く可愛くないので、可哀想とも助かってほしいとも思いません。
実際何歳かはわかりませんが、見えないお友達を作る年齢には見えないし、
自閉症で精神年齢が低いみたいですが、全く恐怖心がなさそうなこと以外に
その設定も活かされている気がしないので、普通に幼い子役でよかったです。
時間の無駄なので見ないことをオススメします。

JUKAI 樹海
2016年11月5日日本公開。

本作は青木ヶ原樹海を舞台にしたハリウッド・ホラーで、
全米初登場4位とそれなりにヒットしているのですが、
日本ではミニシアターの企画で超小規模上映されただけで…。
せっかくの日本ネタなのに日本で大規模公開しないなんて勿体ないです。
しかも11月5日にHTC渋谷で日本初上映されましたが、
DVDリリースが12月2日なので、わざわざ劇場に観に行く気にもなれず…。
(私の近所ではCL梅田で上映されましたが、DVDリリース後でした。)
まぁ多くの日本人に観てほしい作品かと言えば、それほどでもないけど、
同じ森ものホラーとしては、本作DVDリリース前日に劇場公開された
『ブレアウィッチ』なんかよりは、よほど面白かったと思います。

なぜ海外で青木ヶ原樹海なんて舞台にしたホラーが作られたかと言えば、
2013年に富士山が世界遺産に登録された影響が大きいでしょう。
その登録対象の中に富士山域として青木ヶ原樹海も含まれますが、
富士山が世界遺産で海外からも再注目され、
自殺の名所かつ心霊スポットが世界遺産に含まれると知れたら、
ネタ探しに貪欲なホラー映画製作者が放っておくはずはないです。
本作に先んじて、2013年には青木ヶ原樹海を舞台にした
ハリウッド・ファウンドフッテージ・ホラー映画『呪(のろい)』や、
去年はマシュー・マコノヒー主演でカンヌ映画祭にも出品された
ホラー要素もあるファンタジードラマ映画『追憶の森』なども公開されました。

やはりどの作品も自殺の名所、心霊スポットとして扱われているので、
ネガティブではあるもののハリウッド映画のネタにしてもらえるだけでも、
日本人として嬉しく思いますが、少し残念に思うのは、
どの作品も実際に青木ヶ原樹海で撮られたわけではないことかな。
別に日本ロケが面倒なわけではなく、撮影許可が下りないらしく、
本作はセルビアの森で撮られているらしいです。
ただ森以外のシーンはちゃんと日本ロケが行われていて、
登場する日本人も安易にアジア系を使わず日本人俳優を起用し、
しかも重要な役柄が与えられているのには好印象です。
特にタカサキリナ演じる謎の女子高生ホシコがいい味出してます。

ただ、青木ヶ原樹海(というか富士山?)が姥捨て山だったという謎の設定や、
エビの活き造りをネタにしたピクピク動く不気味な寿司など、
日本文化を履き違えたような設定や描写はちょっと眉をしかめてしまうかも。
きっと「姥捨て山」とか「活き造り」とか、外国人にとって奇妙で残酷な文化を、
無理やり詰め込んでやろうと思ったのでしょうね。
あと案内所の地下に霊安室があるとかも無茶苦茶だなと思いました。
でもエンドソングまで日本のわらべうた「とおりゃんせ」を使っていることとか、
良くも悪くも日本ネタ満載なのは好感が持てます。
歌詞がわからない外国人にとってもこの歌はどこか不気味に聴こえるんですね。

祈りのちから
2016年7月9日日本公開。

『復活』、『天国からの奇跡』、そして本作『祈りのちから』は、
「クリスチャン映画3作品」として、各作品3週間限定で9週連続上映されました。
前2作は劇場鑑賞したし、せっかくだから本作も劇場鑑賞するつもりでしたが、
ちょっと予定が厳しかったのと、前2作があまり面白くなかったためスルー。
私はクリスチャンではないので、クリスチャン映画だから観たいわけではなく、
3作とも全米ボックスオフィス上位のヒット作なので気になっていただけですが、
そういう意味では前2作は全米3位、本作だけ全米2位だったので、
トリを飾る本作がこの連続上映企画の目玉的作品だったのかも。
たしかに内容も前2本より面白かったように思います。
もし順番が違っていたら3本とも劇場鑑賞していたかもしれないな。

凄腕セールスマンだが家庭を顧みない夫トニーに怒る妻エリザベスが、
敬虔なクリスチャンの老婦人クララに出会い、折伏され入信。
クララの指示通り自宅に祈りの部屋「ウォー・ルーム」を設置し、
そこで毎日神に祈っていると、夫婦関係が修復された、というお話。
祈りを聞き届けた神の力で夫婦関係が修復されたような論調だが、
どう考えても妻が夫に対する態度を改め、それに気付いた夫も
妻に対する態度を改めたことで修復されただけのことだが、
人の努力を神の御業に変換してしまうのがクリスチャン脳ですね。
まぁ夫婦共に神の教えに従って相手を敬うように態度を改めたので、
神のお蔭で修復されたとも言えなくはないですが、
神の教えなんて関係なく相手を敬う円満夫婦なんて五万といます。
クララは単なる夫婦カウンセリングに信仰を持ち込んで布教に利用したのです。

エリザベスが祈り始めて暫く経つと、トニーが横領で解雇されますが、
これもトニーの誤りを正すために神が不正を暴露したかのような論調です。
トニーが悔いて改心したことをエリザベスは喜び、神に感謝しますが、
夫が無職になって、車が差し押さえられ、家も手放すことになり、
生活が苦しくなったのに、それを感謝するなんてクリスチャン脳は奇特です。
たしかにこんな奇特な人ばかりになったら世界が平和になりそうなので、
布教によってクリスチャンが増えることはいいことかもしれないと思いますが、
布教目的で撮られた本作を観ることで入信する人はいなさそうかな。
だって解雇されるのは嫌だもんね。

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