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ブレア・ウィッチ

このところかなり更新頻度が落ちていますが、昇進試験が近づいているので、
その勉強に時間を取られるのと、精神的に落ち着かず、更新が難しいです。
なので思い切って、試験終了までの少しの間、更新休止することにします。
本当に少しの間なので、年末にはまた再開できると思います。
休止中には今年全米ナンバー1確実の『ローグ・ワン』も公開されるし、
今年日本ナンバー1の『君の名は。』の感想もまだ執筆できてないけど、
出来るだけ今年中には書きたいと思っています。

ということで、今日は休止前最後の映画の感想です。
まぁ二週間ほど更新しないだけなので、休止なんて大袈裟か。

ブレア・ウィッチ
Blair Witch

2016年12月1日日本公開。

本作は1999年公開のファウンドフッテージ・ホラー映画
『ブレア・ウッチ・プロジェクト』の17年ぶりとなる続編です。
実際はその公開翌年に続編ぽいものが公開されたのですが、
出来も評価もイマイチだったみたいで、無かったことにされてます。
そして17年ぶりの正統続編となった本作ですが、
出来はともかく、評価も興収もイマイチで、もしかすると無かったことになるかも。
まぁもともと僅か500万ドルで撮られた超低予算映画なので、
全米興収4500万ドルでも十分な成績だと思いますが、
あのファウンドフッテージ・ホラーの金字塔の正統続編としては、
物足りない数字だったのは間違いないです。

前作は『パラノーマル・アクティビティ』や『REC/レック』など、
ファウンドフッテージ・ホラー映画ブームの先駆けとなった大ヒット作です。
17年前の私はまだ純粋だったので、本当にドキュメンタリーだと思い込み、
ドキドキしながら観たのを覚えています。
それだけに本作の製作を知った時はとても期待しました。
しかも本作の監督はホラー映画の奇才アダム・ウィンガードなので、
一筋縄ではいかない、興味深い内容になるに違いないと期待も増幅。
彼は私と同世代なので、当時前作から受けた衝撃も近いと思うし、
ファウンドフッテージ短編集『V/H/S』シリーズでも斬新な演出をしているし、
きっと満足させてくれる続編を作ってくれるに違いないと思いました。

しかし出来た作品は驚くほど凡庸なファウンドフッテージ映画で…。
ウェアラブル・カメラやドローンなど、前作当時にはなかった撮影機器を使用し、
撮影手法だけは今っぽくなっているものの、展開が凡庸すぎます。
たしかに前作も凡庸なファウンドフッテージ映画だったけど、
当時はまだそのジャンル自体が斬新だったのでヒットしましたが、
前作の二匹目のドジョウを狙い、このジャンルの作品が濫造されている現在、
こんなオーソドックスすぎる内容では、ファウンドフッテージに慣れた客を
満足させられるはずはなく、正直かなり退屈な作品でした。
好意的に解釈すれば、ウィンガード監督は前作への思い入れが強すぎて、
前作のやり方を踏襲しすぎてしまったのかもしれませんね。
でもリメイクじゃないんだから、もっと攻めてほしかったです。
以下、ネタバレ注意です。

1994年、映画学科の女子大生ヘザーがブラック・ヒルズの森に残る
魔女伝説のドキュメンタリー映画を撮影するため、仲間と共に森に入りますが、
撮影機材だけを残して行方不明になってしまいます。
後に発見された撮影機材の映像を編集して公開された(という体裁な)のが、
前作『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』ですね。
警察やFBIがブラック・ヒルズの森を捜索するが何の手掛かりも得られず、
FBIはヘザーらが失踪したのは別の場所だと結論付け捜索中止されます。
うーん、決定的な手掛かりである撮影機材が残ってるのに、
その映像が無視されたというのは、あまりに考えにくい話ですが…。
そして2014年、当時4歳だったヘザーの弟ジェームスは大人になり、
ブラック・ヒルズの森にある廃屋で最近撮影されたと思われる映像を
YouTubeで発見し、そこに姉の姿らしきものが映り込んでいることに気付き、
友人カップルのピーターとアシュリー、そして映画学科の女子大生リサと、
ブラック・ヒルズの森に姉を捜しに行くドキュメンタリー映画を撮ることに。
YouTubeの投稿者カップルHN「ダークネット666」ことレーンとタリアも同行します。
レーンたちは撮影者ではなく、テープを森で拾って投稿しただけのようです。
前作は3人だったので、6人はちょっと多すぎる気がしました。
ひとり、またひとりと殺される在り来たりなホラー映画になりそうだし。

森に入って初日、カメラ付きドローンを飛ばしたりして探しますが、
例の廃屋を発見することが出来ないまま夜になり、テントでキャンプをすることに。
そこで彼らは地元民のレーンから魔女伝説について聞きます。
前作ではそれほど深く語られなかったと思うので、
ある意味前作の前日譚的な内容でもあり興味深いです。
なんでも1700年代に、魔術の儀式のために子供たちの血を抜き取ったとして、
アリー・ケドワードという女性が訴えられ、魔女裁判で有罪となり、
ブラック・ヒルズの森で、足に重りを付け木に縛り付けらる拷問刑を受けたが、
いつの間にか姿を消してしまったそうです。
その後、近くの村で子供が失踪する事件が続き、20世紀になっても、
魔女に憑かれた殺人鬼ラスティン・パーが数人の子供を殺す事件が起き、
その現場となったのが例の廃屋らしいです。
というようなことが語られるのですが、正直それらの内容は、
本作の展開にはほとんど関係ないんですよね…。
単に前作ファンに対するサービスで無理やり挿入したような台詞でした。

その夜、彼らがテントで寝ていると、外で木が薙ぎ倒されるような音を聞きます。
翌朝、テントから出ると、周りに木々に呪術的なオブジェが吊るされていて…。
前作にも出ていた枝で人を模ったようなオブジェ、通称「スティックメン」です。
このオブジェはなんだか不気味で象徴的で抜群の舞台装置ですよね。
魔女の仕業ではないかと怖がる一行ですが、リサがレーンの荷物から
オブジェに使われていた材料を発見し、彼の自作自演だと判明。
ヤラセで冒険を盛り上げたい気持ちもわかるけど、
被害者ヘザーの弟もいるのに、ちょっと不謹慎すぎますね。

YouTubeの映像も彼らが作った偽の心霊動画に違いないと考え、
ジェームスたちはレーンとタリアを追放し、森から出ようとします。
しかし、いくら進んでも4人はキャンプ地に戻ってしまい…。
GPSも機能せず、ドローンもどこかに墜落して帰り道もわからず、
前日アシュリーが川を渡る時に足を負傷しているので無理も出来ず、
もう一晩、ここでキャンプすることになるのです。
むしろ昨日あんな大怪我して、そのまま冒険を続けるのが不思議です。
足の裏を石か何かで深く切ってしまったのですが、
その傷口の中で何かが蠢いているようですが、どうも蛭みたいで…。
これは魔女の呪いと関係あるのか微妙なところですね。

その夜、用を足しに行ったピーターが何かに襲われ失踪します。
更に追放したレーンとタリアがキャンプ地にやってくるのですが、
彼らはもう5~6日森を彷徨っていると言い、たしかにボロボロの格好です。
タリアはジェームスたちに助けを求めてキャンプに残るが、レーンは去ります。
翌朝7時、目を覚ました彼らですが、朝7時とは思えぬ暗さで外はまだ夜。
どうもこの森では時間の進み方がおかしく、夜が明けないみたいです。
更にテントの周りには積み上げられた石と無数のスティックメンが…。
タリアはスティックメンのひとつを取り、「私の髪が付いている」と恐怖します。
アシュリーはまたレーンとタリアの仕業だろうと思い込み、
タリアの持つスティックメンを奪ってへし折るのですが、
なんと次の瞬間タリアもへし折れて死んでしまうのです。
髪で呪うなんて、スティックメンは藁人形みたいな効果があるんですね。
積まれた石もそうですが、なんか日本ぽい儀式ですよね。

次の瞬間、テントが勝手にぶっ飛び、アシュリーはパニックで逃げ出し逸れます。
彼女は逃げた先で墜落して木に引っかかってるドローンを発見し、
取ろうと木に登りますが転落死し、遺体は何かに引き摺られてフレームアウト。
それにしてもあの怪我した足で、よく転落死できる高さまで登れたものです。
大雨が降りだしますが、ジェームスとリサはアシュリーを探し、森を彷徨います。
すると女性の悲鳴が聴こえ、アシュリーの声だと考えその方向に行くと、
なんと例の廃墟を見つけてしまい、声は廃墟の中から聴こえるのです。
ジェームスはその悲鳴がアシュリーではなく姉ヘザーの声だと思い、
リサを外で待たせて、ひとりで廃屋の中に入るのですが、
謎の人影を追って屋根裏まで行ったところで閉じ込められてしまいます。
うーん、ジェームスって本当に姉がまだ生きていると思ってるんですね。
20年前にこの廃屋で消えた姉が、この廃屋でずっと生活してるなんて、
どう考えてもあり得ないのに、ちょっと納得できないかな。

廃屋の外で待っていたリサですが、木陰に謎のクリーチャーがいるのを発見。
驚いて廃屋の中に逃げ込んでしまいます。
魔女だから人間の姿をしているに違いないと思ってたけど、
そのクリーチャーは二足歩行だけど、どう見ても人間ではなかったです。
廃屋の壁の隙間から眩い光が差し込んだりするシーンがあるのですが、
それはまるでUFOでもやって来たかのような情景だったので、
もしかしたら魔女の正体は地球外生命体だったというSFオチなのかも。
子供たちが浚われた事件もアブダクションだと考えれば説明が付くし、
GPSやドローンなどの電子機器が狂うのも、魔術の仕業とは考えにくいが、
宇宙人による電波妨害だと思えば納得できる気がします。
ただファウンド・フッテージのお約束で、真相は明らかになりません。

廃屋に入ったリサはジェームスを探して地下室に降ります。
明らかに女性の悲鳴は上階から聴こえていたのに、なぜ地下に…?
なんと地下室にはジェームスではなくレーンがいて、
レーンは髭モジャで別れてから何年も経ったような風貌をしていましたが、
彼の時間の進み方はかなりおかしいみたいです。
リサは狂ったレーンに襲われ、穴に落とされ、出口を蓋されます。
穴の底に横穴のトンネルがあったので、彼女はそこから脱出を図るが、
このトンネルは非常に狭く、途中でリサのお尻がつっかえてしまうのです。
狭いトンネルに体が挟まって動けなくなるなんて、ある意味宇宙人や
魔女の呪いなんかよりも恐ろしい状況で、本作で最も怖いシーンでした。
リサは何度もつっかえながらも必死に前進し、見事に穴から脱出。
再び襲ってきたレーンをナイフで刺し殺します。
レーンもまさか魔女じゃなく生きた人間に殺されるとは思ってなかっただろうね。

リサは魔女らしき何かに追われて、屋根裏に逃げ込み、ジェームスと再会。
しかし魔女らしき何かも屋根裏に入ってきて…。
ジェームスは「魔女を見たものは死ぬ」というレーンの言葉を思い出して、
逆に見なければ死なないと考え、「魔女に目を合わせるな」とリサに言います。
ところが魔女らしき何かはヘザーの声色を使って話しかけてきて、
ジェームスは思わず振り返ってしまい襲われてしまうのです。
それにしても20年前、彼が4歳の頃に失踪した姉の声をなぜ覚えているのか?
(あ、失踪当時の映像が残ってるからですね。)
リサは直接見なければ大丈夫と考え、ビデオカメラで背後を撮影して、
映像を確認しながら後ろ向きに歩いて逃げようとします。
映像なら大丈夫なんて保証はないし、急に前に現れられたら終わりだから、
この場合は目を閉じておくのが最善だと思うのですが…。

魔女らしき何かは、今度はジェームスの声色を使ってリサに話しかけ、
迂闊にも彼女も振り返ってしまい、襲われて本作は終了です。
ファウンド・フッテージである以上、全員やられるのは想定していましたが、
ジェームスのミスを目の当たりにしたはずのリサが、
まさか同じミスを繰り返して終わるなんて、なんか芸がないです。
ウィンガード監督って、もっと発想力豊かな才能ある人物だと思ってたけど…。
そんな彼の次回作は日本の漫画が原作のハリウッド版『デスノート』です。
彼が『デスノート』のメガホンを取ると聞いて膨らんだ期待感でしたが、
本作を観て一気に萎んでしまいました…。
なお、その次は韓国映画のハリウッドリメイク『悪魔を見た』を撮るそうですが、
彼はたぶん本作のような続編や『デスノート』『悪魔を見た』のようなリメイクより、
オリジナル作品でこそ真価を発揮できる映画監督な気がします。

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