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ザ・ギフト

今日の気になるニュース。
佐藤健が実写版『亜人』に主演するそうです。
この前アニメ版『亜人』三部作が完結したところですが、
『亜人』も実写化の話があったとは知りませんでした。
テレビマン本広克行が監督だし、一般向け作品になりそうですが、
それだと『亜人』の売りのグロさは表現できないし、たぶん失敗しそう。
アニメでさえ漫画に比べるとかなり控え目でしたからね。
せめて『寄生獣』くらいにはしてほしいな。(劇場では観ませんが。)

今日も映画の感想です。

ザ・ギフト
The Gift

2016年10月28日日本公開。

2014年に設立された映画会社STXの初配給作品ながら、
メジャー作品に混じり、全米初登場3位に食い込んだ本作。
観客、映画批評家からもかなり好評のようですが、
特にジョエル・エドガートンの演技が高く評価され、
ホラー映画の祭典シッチェス国際映画祭では最優秀男優賞に輝きました。
エドガートンは出演の他に製作、監督、脚本も手掛けていますが、
これが初監督作品だったみたいで、処女作でこの評価はすごいです。
私もはじめはよくある不気味な隣人系スリラーかなと思ったのですが、
けっこう意外な展開で、かなり楽しめました。
予想できた部分もあるんだけど、まさかあんなことになるとは…。
以下、ネタバレ注意です。

シカゴに住んでいた夫サイモンと妻ロビン(と愛犬ボージェングル)は、
サイモンの転職に伴い彼の故郷のロサンゼルス郊外に引っ越します。
実際はシカゴ時代にロビンが流産し、それ以来ストレスで不妊になったので、
環境を変えて子作りに励むため引っ越そうと転職したのかな?
転職先でもすぐに幹部候補になるので、ヘッドハンティングな気もするけど…。
けっこう裕福なので家も素敵だし、お隣さんもいい人そうです。
転居当日、夫妻が買い出しに行った店で、客の男に話し掛けられます。
その男サイモンの高校時代の同級生ゴードでした。
その日はゆっくり話す時間もなく、電話番号だけ交換して帰るのですが、
どこで住所を調べたのか、ゴードが新居にちょくちょく訪れては、
サイモンが留守の時でも家に上げるまで帰ろうとはしません。
更にふたりとも留守の時には玄関前にワインなど贈り物を置いて行きます。
なんだか不気味だし、それ以上にちょっと迷惑な人ですよね。

ある時、ゴードは贈り物として庭の池に錦鯉を放って帰ります。
勝手に庭先に入るのは不法だし、贈り物に生き物はやりすぎです。
人がいいロビンは親切心だろうと好意的に解釈しますが、
サイモンは「あいつは昔から変人だった」と、冷蔵庫のホワイトボードに
当時の仇名「Gordo the Weirdo(不気味なゴード)」と書いて妻に見せます。
しかしそのまま消し忘れ、翌日ウィアード、じゃなくてゴードが訪ねて来た時に、
そのボードを見られてしまい、彼は無言で立ち去ります。
空気読めない迷惑な人でしたが、これは可哀想でしたね。

しかしゴードは怒ったり音沙汰なくなるわけでもなく、
何事もなかったかのように夫妻をディナーに招待します。
夫妻も行かなければいいのに、やはり罪悪感があるのか彼の家に。
するとそこはとんでもない大豪邸で、サイモンは驚愕します。
ゴードはサイモンのことを同級生で一番の出世頭のように煽てていたし、
自分は軍を除隊後、職を転々としていたと行っていたので、
てっきりあまり裕福ではないと思っていたみたいです。
でも貧乏人では錦鯉なんて何匹も贈れないだろうから、
私はもしかしたら金持ちなのかなとは思ってましたが。
私なら知人が金持ちだとわかれば、ゴマでも擦りたくなりますが、
プライドが高いサイモンは、今までゴードを軽蔑していたのが嫉妬に変わり、
ゴードが急用で席を外した時に陰口を叩きまくります。
軽蔑していた時の悪口よりも更に侮辱的な悪口ですが、男の嫉妬は醜いね。
そんな情けない夫にロビンも呆れます。
更にサイモンは戻って来たゴードに「もう家に来るな」と絶交を突き付けます。
どうも迷惑だからではなく、妻を取られることを懸念したみたいです。
今まで見下していた奴に劣等感を感じたのでしょう。

後日、庭の池の鯉が全滅し、愛犬ボージャングルの姿も消えていて…。
サイモンはゴードを疑い、彼の豪邸に怒鳴り込みますが、
豪邸には見知らぬ老夫婦が住んでいて「そんな男は知らない」と…。
なんとゴードは家主が留守の豪邸を自分の家と偽っていたのです。
結局ゴードは金持ちのふりをしていただけだったみたいです。
サイモンは愛犬誘拐で警察に通報しますが、
警察は証拠がないと令状取れないと動いてくれず…。
いやいや、とりあえず住居侵入罪でしょっ引けばいいのでは?
何日か後に、ボージャングルはひょっこり帰って来ます。
誘拐から解放されたのか、単なる迷子かはわかりませんでしたが、
てっきり鯉と同様殺されたと思ったので、犬好きとしてはよかったです。

それ以降、ロビンは家の中で誰かの気配を感じることが増えます。
物音を聞いた直後に、ストレスで卒倒したりもしました。
ロビンは気のせいだと自分に言い聞かせますが、
私もこれは彼女の気のせいの線が強いなと予想しました。
彼女は流産以降、精神的に弱っていて精神安定剤も服用しているので、
こういう精神病患者が主人公のスリラーの場合、思い込みオチが多いので。
サイモンに言われてあまり考えないように生活するロビンでしたが、
それが功を奏したか、ついに懐妊するのです。

ある時、郵便受けにゴードからの一通の手紙が。
そこには「過去は水に流すつもりだった」と書かれていて…。
ロビンは過去とは何のことなのかサイモンに問い詰めますが、
彼は「その話はするな」の一点張りで、何か隠しているみたいです。
どうも高校時代にサイモンがゴードに何か酷いことをやらかしたようで、
ロビンはそのことが気になってまた流産しそうなほどストレスを感じます。
そこでサイモンの妹に、高校時代のゴードのことを訊くと、
当時ゴードはある男子学生に性的虐待を受けていましたが、
サイモンと友達グレッグが発見、それ以降ゲイと言う噂が立ち退学したとか。
ロビンは更に詳細を知ろうと、グレッグを訪ねて当時の話を聞くと、
実はゴードが性的虐待を受けていた事実はなく、サイモンの作り話だったと。
どうやらサイモンはゴードをイジメていたみたいですね。
それもゲイだと噂を流すなんて陰湿極まりないです。
ゴードはその件で父親に焼き殺されかけたそうなのですが、
きっと父親は宗教的に息子がゲイなんて許せなかったのでしょう。
ロビンはグレッグの話を聞いてちょっと意外そうな感じでしたが、
どうやらゴードに性的虐待をしていた男子学生がサイモンだと疑ったようです。
私もそういう流れになると思ったので、ちょっと意外な展開でしたが、
妻として夫が実はゲイだったのとイジメっ子だったのでは、どっちがマシかな?
まぁどっちも幻滅することに変わりはないけど。

過去を知ったロビンはサイモンに詰問し、ゴードに謝罪するように説教。
サイモンは妻に諭され渋々ゴードに会いに行きますが、
「わざわざ来てやったぞ、謝罪を受け入れろ」と言わんばかりの態度です。
ゴードが「手遅れだ」と言うと、蹴る殴るの暴行を加えて帰り、
ロビンには「わかってくれたみたいだ」と嘘の報告をします。
いやー、ここまでの恥知らずな嘘つきは映画史に残るクソ野郎ですね。
そんなクソ野郎ですが転職先で幹部昇進が決まり、
上司やご近所さんを招いてホームパーティを開くのですが、
その最中に外から何かを投げられて窓ガラスが割られます。
サイモンはゴードの復讐に違いないと外に飛び出し犯人を取り押さえるが、
なんと犯人はゴードではなく昇進レースで破れた同僚ダニーで…。
どうも鯉殺しなどこれまでの嫌がらせも彼の仕業だったみたいで、
意外にもというか予想通りというか、ゴードは無実だったのです。
なんの証拠もなくゴードの仕業と決め付けたサイモンは最低ですが、
更に昇進レースでもダニーが不正をしているという嘘を流していたようで、
作り話で他人の人生を破滅させるなんて高校時代から何も変わってませんね。
やはりイジメっ子の性根は死ぬまで治らないんでしょうね。
不正の偽装が明らかになり、当然サイモンは解雇されますが、いい気味です。

その騒ぎの中、急にロビンが産気づき、慌てて病院に行き出産します。
解雇という憂き目と出産という喜びがほぼ同時に訪れるなんて、
サイモンはさぞ複雑な心境になったことでしょうね。
ロビンの方はサイモンに三下り半を突き付ける決心をしており、
「退院してもあなたとは帰りたくない」と告げます。
サイモンはそのうち妻も考え直すはずだと思って一人で帰りますが、
玄関先にまたしてもゴードからの贈り物が…。
サイモンがロビンをレイプしたとほのめかす内容のビデオが入っていて…。
どうも十カ月ほど前にロビンが卒倒したのは、
家に忍び込んだゴードが彼女の飲み物に睡眠薬を入れたからで、
寝込んだ彼女をベッドに運んだところで映像は終わります。
まるでこの後、彼女に良からぬことをしたかのような映像です。
結局ゴードは鯉殺しは冤罪でしたが、ウィアードなのは間違いないようです。

サイモンは赤ん坊がゴードの子かもしれないと猜疑心に駆られます。
そこにゴードから電話があり「何もなかったと言ってほしいはずだ」
「当時私も言ってほしかった」と言われます。
なるほどサイモンが性的虐待はなかったと言わなかったことへの復讐ですね。
その後ゴードは更に「赤ん坊の目を見てみろ」と言って電話を切ります。
サイモンは病院に戻り赤ん坊の目を見ると、自分と同じ青い目で…。
結局赤ん坊はちゃんと自分の子だったみたいです。
結局ゴードはロビンをレイプしてなかったということでしょうが、
例えレイプしてても絶対に受精するとは限らないしね。
それにロビンがいつ妊娠して出産するかなんてゴードにわかるはずないので、
予めこんな映像を撮っておけるのはちょっとおかしい気がします。

私としては映画史に残るクソ野郎サイモンはもっと後悔するべきだと思ったので、
赤ん坊も本当にゴードの子だったらよかったのにと思い残念でしたが、
結局サイモンはロビンに拒絶され、離婚は確定的なので、誰の子だろうと同じか。
サイモンが家に帰っている間に、ゴードがお見舞いに来ましたが、
腕は骨折し顔には大きな痣がある彼の姿を見たロビンは、
謝りに行ったはずのサイモンが実は暴力を振るっていたと気付き、
離婚の意志を完全に固めることになったみたいです。
まぁ全ては自業自得なのでサイモンはいい気味ですが、
そんなクソ野郎の子を生んだロビンと、その赤ん坊は気の毒ですね。
ラストシーンでロビンから拒絶されたサイモンを見届けたゴードは
去り際に腕の三角巾を投げ捨てるのですが、どうも骨折はしてなかったようです。
サイモンに殴られた怪我を大袈裟に演出したみたいで、なかなか策士です。

はじめはゴードの不気味さが強調され、彼が悪人かと思いきや、
夫サイモンが極悪人だったという意外な展開でなかなか面白かった上に、
人をイジメると一生恨まれるという教訓を含んだ素晴らしいスリラーでした。

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