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ザ・ボーイ 人形少年の館

昨年は私も行ったUSJのハロウィン期間ですが、今年は忙しくて行けません。
私はUSJはハリウッド映画のテーマパークであってほしいと思ってますが、
今年新設されたジャパニーズ・ホラー・エリアには是非行ってみたかったです。
そのエリアの目玉であるお化け屋敷「祟(TATARI)~生き人形の呪い~」で、
日本人形600体以上使っているらしいのですが、そこに日本人形協会が
「日本人形を呪いや祟りといった恐怖の対象として扱っている」と抗議し、
マスコミやネットなどからも批判されているみたいです。
そのアトラクションを体験してない私も、日本人形は不気味に感じるので、
日本人形が恐怖の対象と見做されるのはUSJの責任ではないと思いますが、
たぶん日本人形協会も、その抗議は本心ではないと思います。
USJはそれらの日本人形を人形供養が売りの淡嶋神社から借りたそうですが、
ちゃんと新品を買っていれば、日本人形協会に加盟する人形業者にとっては
USJはお客様で、その用途に抗議なんてしなかったはず。
抗議されても営業は続けるし、USJの炎上商法に加担しただけかも。

一般的に不気味と思われている物をお化け屋敷に使うのは普通のこと。
新品買うより中古を借りる方が安いし趣もあると考えるのも当然のことで、
この件に関してUSJに落ち度はなかったと思います。
問題は安易に貸してしまった淡嶋神社でしょうね。
供養のために奉納された日本人形を元の持ち主の許可なく
勝手に貸し出したわけで、これはやはり倫理的に問題があると思います。
(どうせUSJから玉串料名目とかで賃料受け取ってるんだろ。)
たしかに元の持ち主は奉納した時点で所有権は放棄しているはずなので、
淡嶋神社はどんな用途に使っても文句言われる筋合いはないと思ってそうだが、
元の持ち主は人形を淡嶋神社に譲ったのではなく、
処理を依頼したわけだから、勝手に再利用したらダメだよね。
CoCo壱番屋が廃棄を依頼した冷凍ビーフカツを勝手に横流しして
警察沙汰になった産廃業者と本質的には同じだと思います。

ということで、今日は人形ものホラー映画の感想です。

ザ・ボーイ 人形少年の館
The Boy

2016年10月19日リリース。

本作は大人気ドラマ『ウォーキング・デッド』のマギー役でお馴染みの女優
ローレン・コーハン主演のホラー映画ですが、やはりドラマと映画は別物なのか、
ドラマでは大人気の彼女ですが、本作は全米初登場5位の微妙な成績です。
同じく『ウォーキング・デッド』の人気キャラ、ダリル役のノーマン・リーダスも、
昨年全米公開の初主演映画『AIR』が鳴かず飛ばずだったし、
ドラマの場合はキャラの人気と役者の人気は比例しないみたいですね。
まぁ初登場5位とはいえ、もともと弱小映画会社の低予算なホラー映画なので、
元手の何倍も儲かったみたいですけどね。
日本でも『ウォーキング・デッド』は人気なので、劇場公開されそうだと思ったけど、
ミニシアター主催の映画祭「カリコレ2016」で超限定的に公開されただけ。
関西ではシネ・リーブル梅田で「カリコレ」が開催されましたが、
3週間の開催期間中に2回しか上映されず、2回とも私には都合の悪い時間帯で、
結局観に行くことができず、DVDリリースを待ってレンタルで観ることに…。
まぁ関西公開が8月中旬で、DVDレンタル開始が10月中旬なので、
もし都合がいい時間帯でも、2か月くらい待ってレンタルでいいかと思ったかも。
「カリコレ」なんて映画祭とは名ばかりのDVDの発売前有料試写会だし。
以下、ネタバレ注意です。

元カレの暴力から逃げて英国に来た米国人女性グレタは、
お金持ちのヒールシャー夫妻から息子の子守として雇われます。
しかし夫妻から息子ブラームスだと紹介されたのはセラミックの人形で、
夫妻が旅行に出掛ける間、人形を人間の子供のように世話することに…。
どうやら本当の息子は20年前、火事によって8歳で焼死したらしく、
それ以来、夫妻は男の子の人形を息子ブラームスとして扱っているのです。
息子の死のショックで頭がおかしくなったのかなと思いましたが、
主人は「君には奇妙に見えるだろうが…」と言っているので、
自分たちの行いが普通じゃないことは自覚しているみたいです。
それでもなぜ人形を息子扱いし続けるのか興味が湧きますね。
夫人は旅立つ前に「本当にごめんなさい」と言って旅立ちますが、
実は夫妻はもう帰ってくる気はなく、旅先で心中するのです。
人形の世話をグレタに押し付けたことの詫びだったみたいです。
それにしても心中方法がまさか入水自殺とは…。
石をポケットに詰めて湖に入るくらいで、本当に死ねるものなのか。
もっと確実で簡単な死に方もありそうなものだけど。

人形の世話をすることになったグレタは気味悪がり、世話なんてせず、
人形を椅子に座らせて、その上から布を掛けて放置します。
私だったら気味悪いのは人形ではなく夫妻だと思うので、
夫妻が旅立った今、そんなに気味悪がることはない気がします。
このブラームス人形ですが、上品な顔立ちのかわいい人形で、
外見的にはチャッキーやアナベル、日本人形のような不気味さは皆無だし。
世話を放棄し、ワインを飲んで居眠りするグレタでしたが、
起きたらなぜか人形に掛けた布が床に落ちていて…。
グレタはますます気味悪がり、人形を子供部屋に放り込みます。
たしかに勝手に布が落ちたのは不思議ですが、楽な仕事には変わりないです。
最初の1週間で彼女の妹の1か月分の給料を超える報酬をもらったので、
楽な上にかなり割りのいいバイトですよね。
まぁ夫妻は入水心中したので2回目以降のバイト代は払われるか疑問だけど。

翌朝、ヒールシャー邸に日用品を配達してくれるマルコムがやって来て、
グレタは彼にデートに誘われます。
彼女がデートのためにドレスを用意して、シャワーを浴びている間に、
ドレスが何者かに持ち去られてしまうのです。
彼女は天井裏まで探しに行きますが、昇降梯子が勝手に上がり、
一晩天井裏に閉じ込められてしまい、デートをすっぽかすことに…。
私は人形が彼女のデートを妨害しようとしたのだろうと思いましたが、
グレタも人形が動いているのではないかと考え始めます。
後日、マルコムに夫妻の息子ブラームスの生前のことを聞いてみると、
ブラームスには美少年という噂と変人という噂があったみたいで…。

ある日、グレタの自室のドアの前に、以前紛失した靴が置いてあり…。
更に子供部屋のベッドに寝かしていたはずの人形が、ベッドに座っていて、
グレタは人形が動いていると確信し、恐怖で自室に閉じ籠ります。
すると電話が掛かってきて、子供の声で「一緒に遊ぼ、グレタ」と…。
更にドアの向こうから「これ好きなんでしょ?」と何かを置く気配が…。
グレタがドアを開けて確認すると、サンドイッチが差し入れられていました。
その状況でよくドアを開けて確認なんて出来るなと思いましたが、
ここからの彼女の行動は全く理解できませんでした。
なんと人形が動いていることを受け入れ、ちゃんと世話を始めるのです。
普通だったら動く人形と確信した時点で逃げ出しそうなものなのに、
彼女は逆に、夫妻の言い付けを守り、四六時中一緒に過ごすのです。
それほどまでにサンドイッチの差し入れが嬉しかったのか、
或いはすでに人形の憑りつかれてしまたのか、と思いましたが、
実は彼女は元カレの暴力で流産した経験があり、
幼い子供の霊が憑りついた人形に情が湧いたみたいです。
うーん、その気持ちは理解できなくもないかな?

グレタ自身は実際に人形が動いているところを一度も見てませんが、
目を離すと移動することに気付き、シャイな霊だから人前で動かないと判断。
マルコムが来た時にそれを実証しようと、人形を部屋に一人にして、
誰も見てない時に動くかどうか実験します。
グレタだけじゃなくマルコムまでいる時に動くはずないだろと思いましたが、
実験はまさかの成功で、マルコムも人形が動くことを確信します。
その夜、グレタとマルコムはいい雰囲気になり、人形を寝かしつけた後、
セックスしようとしますが、人形が嫉妬したのか音楽が大音量で流され…。
マルコムは人形を動かしているのは危険なモノかもしれないと持論を展開。
急にそんなことを言い出すとは、よほどセックス邪魔されたのがムカついたか?
でも彼の話では、人形に憑りついていると思われるブラームスは生前、
友達の少女エミリーを頭蓋骨潰して殺害し、林に遺棄した疑いがあるそうで、
当時警察が聴取しに行くと、屋敷が火事になっていて、彼は焼死したそうな。
うーん、本当にブラームスがエミリーを殺害したとして、
8歳の子に頭蓋骨を潰すなんて芸当が出来るものかな?
グレタもただの噂かもしれないと半信半疑で、人形の世話を続けます。

そんな折、グレタの元カレのコールが屋敷にやって来るのです。
どうも甥っ子が住所をばらしてしまったそうですが、
なぜ妹だけではなく、幼い甥にまで潜伏先の住所を教えるのか…。
もちろんコールはグレタを米国に無理やり連れ帰るつもりですが、
接近禁止命令が出てるから帰国した途端に捕まるんじゃないか?
グレタは人形に「助けて」と頼みます。
するとその夜、コールが寝ている居間に血文字で「出て行け」と落書きが。
てっきりコールを殺すのかと思ったら、まさか警告だけとは意外でした。
もしかしたら本当に悪い怨霊ではないのかもしれないと思いました。

血文字を見たコールは激昂し、人形を床に叩きつけ頭部を粉砕。
セラミック製なのでけっこう脆いですが、動く人形のホラーなのに、
その人形が破壊されたらこの後の物語はどうなるんだ?
と思いきや、なんと本作は動く人形のホラーではなかったのです。
この人形は本当にただの人形で、こっそり動かしていた人物がいるのです。
どうりでグレタは人形が動くところを見れないはずですね。
グレタの目を盗み、人形を動かしていた人物とは、
なんと20年前に焼死したはずの本物のブラームス、当然大人(28歳か?)です。
実は火事で死んでおらず、屋敷の隠し通路に籠っていたそうで、
隠し通路は壁に張り巡らされていたみたいなのですが、
壁の中に通路なんて通したら、やたら分厚い不自然な壁になりそうだけど…。
しかもグレタが目を離した一瞬の隙に壁から出て人形を動かして壁に戻るとか、
そんなだるまさんが転んだみたいな生活、現実的ではない気がします。
人形を壊された生身のブラームスは壁から出てきてコールを殺害します。
どうせ殺すなら警告する前に殺せばいいのにな。

あと、ブラームスはなぜかセラミックのお面を被っていますが、
もともと誰にも見られないのに、なぜ顔を隠して生活しているのか不思議です。
まぁ白い仮面を付けて隠れ住むというのが「オペラ座の怪人」ぽくて、
ホラー映画の殺人鬼キャラとしてはなかなか雰囲気はありますね。
しかし怨霊ものホラーだと思ったら殺人鬼ものホラーだったとは、
まさかの大どんでん返しで驚きましたね。
…といいたいところですが、序盤でグレタが天井裏に上がった時点で、
なんとなくこんなオチになることは予想出来ちゃったんですよね。
あの時グレタは天井裏の暗がりで大人の人影を見て気絶しますが、
翌朝明るくなってよく見てみると、洋服掛けを見間違えただけとわかるも、
その演出で、この屋敷に本当に何者かがいる可能性を示唆してしまっており、
この展開も予想出来てしまったのです。
その可能性を念頭に観ると、人形が人前では動かないことや、
セックスに嫉妬すること、夫妻が自殺したことも辻褄が合うので、
予想が確信に変わり、予想通りのオチになってしまいました。

グレタを捕まえたいブラームスは、彼女を逃がそうとしたマルコムを半殺しに。
一度屋敷から脱出したグレタですが、マルコムを助けるために再度屋敷内に。
ブラームスに遭遇するなり、「もう寝る時間よ!」と叱り付けるのです。
体は大人のブラームスですが、20年の引き籠り生活で心は8歳のままなのか、
子守のグレタの指示に大人しく従い、ベッドに入ります。
(本当に心が8歳のままなら、グレタの恋路を邪魔したりもしなさそうだけど…。)
グレタは「おやすみのキス」を要求する無防備なブラームスに接近し、
腹部にドライバーをぶっ刺します。
ブラームスは抵抗し、引き籠りとは思えぬ怪力でグレタの首を絞め上げますが、
彼女は更に腹部に刺さったドライバーで抉り込んで倒します。
そして虫の息のマルコムを助けて屋敷を脱出し、めでたしめでたしです。
たしかにブラームスがサイコなのは間違いないけど、サンドイッチ差し入れたり、
グレタを元カレから助けようとしてくれたり、根は悪い奴じゃないので、
殺されてしまったことにはちょっと同情します。

と思ったら、どうやらブラームスは死んでなかったみたいで、
ラストシーンで壊れた人形を修復する彼らしき男の姿が映ります。
殺せた思ったら実はまだ死んでなかったというのは
殺人鬼ものホラー映画のアルアル展開ですが、これで続編も作れますね。
でも続編に踏み切るには物足りない興収なので単発で終わるかな?
私はなかなか面白いと思ったけど、あまり評判もよくないみたいだし…。
まぁたしかにホラー観るなら『ウォーキング・デッド』の方が面白いです。

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