ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

世界一キライなあなたに

ピコ太郎の「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」を今日初めて知った…。
もう情弱すぎてヤバイかもしれない…。
最近、映画ニュース以外、何も読んでないからな…。
ピコ太郎もシネマトゥデイで記事になってたから読んで知ったけど、
全く映画とは関係ない記事だったのに何故…。
シネマトゥデイはけっこう芸能ニュースを挟んでくるよね。
特にグラビアアイドルのネタとか、サムネに釣られて読んでしまう…。

ということで、今日も映画の感想です。

世界一キライなあなたに
Me Before You

2016年10月1日日本公開。

私はロマンス映画が苦手なので本作の鑑賞に躊躇しましたが、
先週末は『ジェイソン・ボーン』以外何も観たい映画が公開されず、
ハードルを下げて消去法でチョイスして観に行きました。
全米ボックスオフィス初登場3位の好成績なのが決め手でしたが、
障害者男性と健常者女性のロマンスを描いた作品だけど、
同じ題材だった『博士と彼女のセオリー』がかなり微妙な印象だったので、
その二の舞になるのではないかとあまり期待はできませんでした。
ところが、いざ観てみると、なかなか楽しめてしまいました。
アメリカやオーストラリアなどで本作の公開後に論争にもなったそうですが、
障害者について少し際どいメッセージ性を含む内容で興味深いです。
日本では本作自体全く注目されてないので、特に論争にもなりませんが、
最近の障害者や病人絡みの事件に通じるものがあり、タイムリーなネタです。
…いや、普遍的なネタなのかもしれません。
以下、ネタバレ注意です。

6年間働いていたパン屋が倒産したルーは求職活動します。
彼女は実家暮らしですが、不況のために父親は失業中で、
子持ちの妹は学生なので彼女が働いて家計を支えるしかないみたいです。
職安に通いますが、学歴もスキルもないため求職は難航。
まぁ彼女自身、なんでもいいというわりに選り好みしているせいでもあるけどね。
そんな折、身障者の介護の仕事が一件見つかります。
決まらない求職者の行き付く先はやっぱり福祉関係なんですかね。
2年前に交通事故で骨髄を損傷し首から下が麻痺した青年ウィルの介護ですが、
彼は城まで持ってる超名家の御曹司なので、給料もかなりいいみたいです。
雇い主は彼の両親ですが、そんな未経験の人を雇わなくても、
ちゃんとしたヘルパーを何人も雇えそうな財力はありそうですけどね。
男性看護師ネイサンもほぼ専属みたいだし。

ルーは親身にお世話しようとしますが、ウィルはそんな彼女に冷ややかで、
彼女も軽蔑されているような不愉快な気分になります。
あー、だから邦題が『世界一キライなあなたに』なんだなと思いましたが、
確かに好きか嫌いかでは嫌いだろうけど、世界一ってほどでもないかな。
ウィルは障害のせいで卑屈になっているので、両親にも友人にも心を閉ざし、
ルーだけに酷い態度を取っているわけでもなく、その気持ちは理解できます。
私の経験でも身障者は卑屈で横柄な人が多いが、そうなるのもわかるし、
同情はすれども、嫌いなんて感情には普通ならない気がします。
ロマコメ感を醸したかったのでしょうが、この邦題はなんかズレてる気が…。
ただ障害者を悪く描くのは映画などではけっこうタブー視されがちなので、
本作はけっこう攻めた演出になっていると感心しました。
特にルーとの初対面の時身障者のウィルが知障の真似をするところなんて…。

横柄なウィルと険悪になるルーですが、お金のためと割り切って働きます。
働き始めて2週間くらい経った頃、2人で一緒にDVD鑑賞することになりますが、
それはフランス映画でしたが、ルーが字幕付き映画を見るのが苦手なので、
ウィルは嫌がらせするために一緒に見ることを強要したのでしょう。
アメリカ人って字幕が苦手な人って多いですよね。
世界的にも外国映画は吹替えが主流で、字幕を好むのは日本人くらいです。
(最近は吹替え派の日本人も増えてきて、嘆かわしいことですが…。)
ところが、いざ字幕のフランス映画を見たルーは、
その作品に感動し、ウィルと感想を言い合って意気投合します。
うんうん、やっぱり人と仲良くなる時に映画の話は役立ちますよね。
私も恋人や友達が出来た時は映画の話がキッカケなことが多かったし。
でもまさか2人がこんなに早く友好的になるとは意外でした。
こんな邦題だからけっこう終盤まで険悪なのかと思ったのに。

ルーと打ち解けたことでウィルは明るくなります。
しかしある日、ウィルの両親の会話を立ち聞きしてしまったルーは、
彼が半年後に自殺するつもりだと知るのです。
自殺と言ってもリストカットとか首吊りとかではなく安楽死で、
半年後に安楽死が認められているスイスに行くことが決まってるそうです。
スイスには自殺幇助を裁く法律がなく、安楽死旅行者が後を絶たないとか。
あなたがもし自殺したくても日本国内では自殺は違法なのでやめましょう。
でもスイスでの安楽死旅行も費用が高いらしいのでオススメしません。
ウィルの両親も泣く泣く息子の意志を尊重しようと思っていますが、
それでも親かと思ってしまうが、親が障害者の子を殺す事件なんて珍しくないし、
介護や息子の将来を考えたら苦しまずに死なせたいと思うのも親心か。

猶予は半年、ルーはその間になんとかウィルの気持ちを変えられないか考え、
いろんな初体験をさせてみてはどうかと、遊びに誘います。
全身麻痺の患者でも楽しめるものなんて映画以外に思いつきませんが、
ルーがまず始めにチョイスしたのは競馬です。
意外なチョイスでしたがギャンブルはなかなかいいかもしれませんね。
ところが馬券が外れたり、レストランで入店拒否されたりと、苦い思い出に…。
大富豪には庶民のギャンブルなんて退屈なのかな?
続いてクラシックのコンサートに出掛けますが、これは大成功でした。
ウィルは普段ロックを大音量で聴いているので趣味が合わないと思ったけど、
モーツアルトも好きみたいで、意外にも庶民のルーも楽しめたようです。
まぁコンサートなら全身麻痺でも何も支障ありませんからね。
ただウィルの後ろの席の人は少し迷惑そうにしてましたが…。

ルーは自宅で開かれる自分の誕生日会にも招待します。
ルーの恋人パトリックも参加するが、ウィルに食事の介助する彼女を見て、
彼は嫉妬してしまうのですが、その気持ちもわかりますよね。
パトリックは誕生日プレゼントに特注のペンダントを贈りますが、
ウィルが贈ったプレゼントの方にルーは大喜びで…。
もしウィルのプレゼントが財力に物を言わせた貴金属だったりしたら、
パトリックも諦めがつくかもしれませんが、なんと単なる縞々のタイツで…。
ルーの服装の趣味をちゃんと理解した上でのプレゼントなので、
彼氏としては「俺より彼女のことを知ってるのか」と劣等感を抱きそうです。
さらにウィルはルーの父親に城の管理人の仕事を世話してくれます。
これはルーの家族にとって何よりのプレゼントだったでしょう。
恋人のパトリックは空気読めない脳筋だけど、なんか同情してしまいました。
ウィルは単なる障害者じゃなくて名家のイケメン御曹司ですもんね。
全身麻痺のハンデくらいでは並みの男に勝ち目はないかもな。

毎日楽しそうにしているウィルですが、弁護士に遺書を託したり、
安楽死旅行の準備を着々と進めています。
ルーは最後の形勢逆転を狙ってモーリシャス島への旅行を計画します。
恋人パトリックは「そんなハネムーンを黙ってられるか」と猛反対しますが、
ルーは最後の旅行を決行します。
で、結局旅先で盛り上がったルーとウィルは一線を越えてしまうのですが、
懸念的中でパトリックが気の毒すぎますね…。
この展開にするなら、パトリックをもっとクソ野郎として描いてくれないと、
ルーのことを恋人を捨てて浮気する尻軽だと思えてしまいますよ。
たぶん旅行反対した時に別れたことになっていたんだと思いますが、
それ以前(ウィルの元カノの結婚式)からルーが心変わりしてたのは明白だし。
パトリックはアホだけど何も悪いことしてないのに、まるで恋の障害扱いです。

しかし全身麻痺の身障者をビーチ・リゾートに連れて行くなんてね。
ウィルは日がな一日、ビーチやプールサイドのサマーベッドで日光浴するだけ。
それかスキューバダイビングするルーを船上から眺めるだけで、
なんか動けない彼への当て付けみたいなプランじゃないですか?
その駄目プランの影響、…というわけではないだろうけど、
結局ウィルの安楽死の意志を覆すことは叶わず、
「スイスまで一緒に来てくれ」と言われたルーにもはや成す術もなく、
悲嘆に暮れ強い自責の念に駆られながらウィルのもとを去ります。
ウィルはルーを本気で愛してしまったため、彼女の将来の足枷になりたくないと、
逆に自殺の決意を強固にしてしまったのかもしれませんね。

ルーの母親は敬虔なクリスチャンなので、安楽死旅行同行は断固反対するが、
父親はウィルのためにスイスへ行ってあげるべきだと娘を説得します。
ルーはスイスへ行くのですが、当然最後の説得を試みるのかと思ったら、
意外にもウィルの最期に付き添い、安楽死を見届けるために行ったみたいで…。
まさかのデッドエンドで正直唖然としてしまいました。
ルーもウィルの自殺の意志を尊重したわけですが、アメリカや諸外国では
この展開に対し「障害者は死んだ方がマシだとでも言いたいのか?」
「愛する人の枷になるより死ぬことを推奨するのか?」と論争になったそうです。
私は意外な結末で予定調和にならなかったことを評価したいし、
別に死にたくない障害者に「邪魔だから死ね」と言ってるわけでもないので、
そんなに批判することもないんじゃないかと思いますが、
ただ障害者の著名人が中心となり批判しているので、単なる偽善でもないのか。
ウィルは旅行できるほど健康だし、経済的にもかなり余裕があるので、
そんな恵まれた障害者に死を選ばれたら、他の障害者が立つ瀬がないかも。
もしウィルが死んだ後のルーの様子が幸せそうじゃなければ、
それほど批判されなかったのかもしれません。
相模原事件の犯人みたいな思想の後押しにもなりかねないし…。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/1731-6e2b200c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad