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グランド・イリュージョン/見破られたトリック

TOHOシネマズのシネマイルが6000以上貯まったので、
一カ月フリーパスと交換してもらいました。
期間中は何本観てもタダなので、とにかく片っ端から観てます。
普段はあまり観ない邦画もけっこう観ましたが、
アニメは別として、やっぱり邦画はあまり面白くないです。
まぁ今年の邦画のトップが個人的には駄作だった例の怪獣映画なので、
現在の邦画のレベルなんて推して知れますが、まさかこれほどとは…。
まるで催眠術にでもかかったかとように睡魔に襲われます。
今のところ実写邦画は4本しか観てないので、
それだけで邦画のレベルを語るのは性急かもしれないけど…。
例えタダでも時間を無駄にしたことが悔やまれるので、
ブログ執筆時間も勿体ないから、それらの感想は書きません。
書きたい洋画の感想もあまり書けてないので、そちらが優先だし。
まぁ洋画の中にも催眠術級に面白くない作品もあるんですけどね。

ということで、今日は催眠術師が大活躍する映画の感想です。
本作自体もかなり催眠効果がありました。

グランド・イリュージョン/見破られたトリック
Now You See Me 2

2016年9月1日日本公開。

本作は2013年に公開された『グランド・イリュージョン』の続編です。
前作はかなり楽しめたという印象はあるのですが、
3年前に一度観た切りなので、内容はほとんど覚えておらず…。
ラスベガスでのショーの最中にパリの銀行の金庫破るという、
なにやら凄いマジックを観たというのは覚えているのですが、
物語の細部はほとんど記憶にありません。
そんな状態なら前作を復習してから観に行くところですが、
あまり時間がなかったので、復習をさぼってしまい…。
でも邦題もナンバリングタイトルじゃなく、予告編も続編感はなかったので、
これは本作単品でも十分楽しめる内容かもしれないと決め込みました。
実際この邦題やこの予告編では続編ものと知らずに観る人もいそうです。
特にダニエル・ラドクリフ目当てのポッタリアンとかね。

ところが、いざ観てみたら前作の内容引き摺りまくりのゴリゴリの続編で、
開始5分で前作の復習を怠ったことを後悔しました。
主人公たちが現在どういう境遇なのかもなかなか把握できず、
一生懸命思い出そうとしているうちに物語はどんどん流れてしまい、
完全に置いてかれて、そのまま終わってしまった感じです。
復習怠った自分の落ち度とはいえ、もう少し続編らしい宣伝をしてくれたら…。
まぁ角川にしてみれば、続編を強調すれば敷居が上がるので、
あえて続編臭を抑えて宣伝していたのでしょうが…。

特に困ったのが登場人物の関係性をあまり覚えてなかったことです。
義賊的マジシャンチーム「フォー・ホースメン」の活躍を描いた物語ですが、
本作では4人のメンバーの紅一点が交代しています。
ヘンリーという女性マジシャンが脱退したみたいで、
代わりにルーラという女性マジシャンが加入しますが、
ヘンリーがどんな子だったか、顔すら思い出せない状態で…。
物語上無用とも思えるメンバーの交代をなぜ行ったのか不思議でしたが、
どうもヘンリー役の女優アイラ・フィッシャーが妊娠で已む得ず降板したとか。
その後釜ルーラ役としてリジー・キャプランが抜擢されたわけですが、
どうせならもっと人気女優起用して補強したらよかったのに…。
ダニエルを演じるジェシー・アイゼンバーグも当時ほど人気ないし、
ウディ・ハレルソン演じるメリット、デイヴ・フランコ演じるジャックの4人組では、
今回のホースメンにはちょっと華がなさすぎる気がするんですよね。
ホースメン4人が地味すぎるので、影の5人目のホースメンである
マーク・ラファロ演じるディランがやたら目立っている気がします。

ディランはFBI捜査官として窃盗団ホースメンを追うふりをして、
実際はホースメンのリーダーとして指揮し、捜査を攪乱しているのですが、
彼が5人目のホースメンということすらも忘れていて…。
本作冒頭で彼が子供時代にマジシャンの父を事故で失うシーンがありますが、
その子供が彼だということにすら気付きませんでしたからね。
彼の父のライバルであるマジック見破り師サディアスのことも
すっかり忘れていましたが、サディアスは本作でもかなり重要人物なので、
絶対に忘れていてはいけない人物でした。
ディランやサディアスのことを覚えてない人は絶対に復習しないと、
本作の序盤から脱落してしまいます。
もちろん本作から見始めようなんてのは問題外です。

まぁ前作をちゃんと覚えているからといって楽しめるとは限りませんけどね。
なにしろ前作は全米で1億2000万ドルの大ヒットを記録しましたが、
本作の全米興収は約半分にまで落ち込んでしまっています。
評価もすこぶる悪く、その興収も落ちるべくして落ちたと思いますが、
客全員が私のように前作のことを覚えてなかったわけはないだろうから、
覚えているか否かに関わらず、それほど面白い作品ではないみたいです。
ここまで興収が落ち込んだらシリーズ続行も不可能になりそうですが、
なんとすでにシリーズ第三弾の企画がスタートしてるんですよね。
それは全米興収は半分になったものの、世界興収はキープしたからでしょう。
その世界興収を支えている主要なものはチャイナマネーですが、
中国興収だけで全米興収を遥かに上回る約1億ドルを稼いでいるんですよね。
中国では前作の4倍以上の大ヒットになりましたが、それもそのはず、
本作は中国(マカオ)を舞台にして、中国に媚びまくった内容だからです。
昨今のハリウッド超大作のチャイナマネー依存は目に余り、
米国人客もウンザリしており、中国贔屓映画が本国でコケるのは当然ですが、
中国で本国以上に儲かるんだから依存はまだまだ続くでしょう。
きっとシリーズ第三弾のホースメンはまたルーラを脱退させて、
中国人奇術師を加入させてチャイナマネーにゴマすりそうだな。

もちろん必然性のない中国ネタも低評価の大きな要因でしょうが、
たとえ中国以外を舞台にしていたとしても、この脚本では低評価は覆らないか。
このシリーズの売りは奇想天外なマジックだと思いますが、本作はそれが弱い。
絶対不可能なことを驚愕のトリックで成し遂げるところが面白いのに、
本作の需要なトリックは催眠術ばかりなんですよね…。
催眠術なんて使ったら、そりゃ何でも出来ますよ。
てか、催眠術使った時点でマジックとは認めたくないです。
前作でも催眠術は使ってたでしょうが、本作ほど露骨ではなかった気が…。
ホースメンも前作では催眠術師(メンタリスト?)はメリットだけだったのに、
本作ではジャックもメリットに弟子入りして催眠術を取得しています。
更に敵方にも催眠術師がおり、もう催眠術師だらけ。
これでは『グランド・イリュージョン』ならぬ「グランド・ヒプノティズム」です。
以下、ネタバレの感想になりますが、正直あまり面白くなかったため、
たまに意識が飛んでしまったので曖昧なところもあります。
曖昧過ぎるのでレンタル開始されたら書き直すかも?

秘密結社「アイ」によって結成されたホースメンは、
前作での義賊的活躍で世間から絶賛された後、アイの指示で姿を隠します。
それから一年後、ひとりメンバーチェンジ(ヘンリーをルーラに)して活動再開。
ただ(フォー・ホースメンなのに表に出るのはジャック以外の3人だけです。
どうやらジャックは世間的に死んだと思われているみたいですが、
覚えてないけど前作で死を偽装するような展開があったんだったかな?

ホースメンはNYで行われる新型スマホの発表イベントをジャックします。
どうやらスパイウェアが組み込まれている不正なスマホらしく、
それを世間に公表するのが今回の任務らしいです。
今更スパイウェアが怖くてスマホなんて使えるかって感じですけどね。
そのモバイル企業のCEOを催眠術で操り、イベントをジャックした彼らですが、
ホースメンに仇なす何者かによってイベントは更にジャックされ、
ジャックの生存と5人目のホースメンがFBIのディランなことが暴露され、
彼らはその場から逃げるしかなく、会場の屋上からシューターで脱出します。
ところが、シューターを抜けるとマカオの中華飯店のゴミ捨て場で…。
なぜかNYからマカオにワープしますが、どんなトリックなのか気になるけど、
前作でベガスとパリを一瞬で移動するような巧妙なトリックではなく、
シューターを降りているうちに何者かによって催眠術に掛けられて、
寝ているうちにマカオに運ばれただけみたいです。
催眠術師2人を含むホースメンがそんな簡単に催眠術にかかるものかな?
まだ睡眠薬(催眠ガス)とかの方が納得できた気がします。

彼らに催眠術をかけてマカオまで運んできたのは、メリットの双子の弟チェイス。
チェイスは兄メリットに優るとも劣らない催眠術師らしいですが、
ウディ・ハレルソンの一人二役で、無駄にややこしいキャスティングです。
メリットの催眠術の才能は遺伝的なものなのかもしれませんが、
双子ではなく普通に弟にして別の俳優をキャスティングしてもよかったのでは?
容姿がソックリなことを活かしたトリックなんかも全くなかった気がするし。

チェイスの雇い主はラドクリフ演じるウォルター。
本作の敵役ですが、ラドクリフはすっかり駄作請負人になってしまいましたね。
新型スマホのイベントをジャックしたのもウォルターの差し金ですが、
そのスマホのスパイウェアの共同開発者だったみたいです。
だから不正を暴こうとしたホースメンを邪魔し、拉致したというわけではなく、
会社から追い出された彼は、ホースメンを利用して、
スパイウェアの入ったチップを盗ませようと考えたみたいです。
しかしやはり私怨もあり、どうやらウォルターは前作の悪者の息子みたいです。
でもこの悪者トレスラーのことも全く覚えてなくて…。
結局、トライスラーが陰でウォルターを操っていたわけですが、
まさか敵役まで前作から引き継がれるとは…。
更にその後ろにマジック見破り師サディアスの存在も見え隠れしますが、
こうなるとウォルターの存在感がほとんどなくなってしまいます。
むしろ敵側のメインはチェイスな印象すら受けます。

ホースメンはチップ盗み出し、大晦日のロンドンの街中で、
ストリートマジックショーを行います。
ちょっとこの辺りに繋がる経緯は意識が何度か飛んでしまったので、
曖昧なのですが、どうもウォルターを捕まえるための陽動作戦みたいな感じ?
このホースメンによるストリートマジックショーが本作のクライマックスですが、
ジャックの行うカードマジックは単なる仕込みで全然凄くないし、
ルーラの鳩を出すマジックも普通すぎて面白味に欠けます。
彼女はギロチンとかグロいマジックが得意なのが面白かったのに…。
ダニエルの降っている雨粒を止めるマジックはなかなかインパクトがあるけど、
ストロボを使ったそのトリックは伏線があったため読めてしまい全く驚けず…。
これは伏線ではなく単なるネタバレでしたね。

しかしホースメンはウォルターとチェイスの罠に嵌り、飛行機に監禁され、
チップも奪われてしまい、敵の方が一枚上手だったみたいです。
と思いきや、それもホースメンの作戦で、罠に嵌っていたのはウォルターの方。
この作戦で使われたトリックは、またしても催眠術で、
ジャックがチェイスに催眠術をかけて操っていたようなのです。
オチが催眠術なのもガッカリですが、それまであたかもチェイスは
催眠術耐性が高いような描かれ方だったので、
ここで急に催眠術にかかるなんて、なんか納得できないんですよね…。
しかもベテランのメリットではなく覚えたてのジャックの催眠術に…。
罠に嵌ったウォルターたちは逮捕され、彼らの不正を公表し、
ホースメンは再び世間から喝采を受け、めでたしめでたしです。

事件解決後、ホースメンはグリニッジ天文台に行きますが、
そこが秘密結社「アイ」の施設だったみたいで、
中ではなんとマジック見破り師サディアスが待っていました。
前作では敵側で本作では黒幕だと思われたサディアスでしたが、
実はホースメンが所属する「アイ」の指導者だったようで、
これはちょっとしたどんでん返しだったのでしょうが、
なんだか取って付けたような感じで、あまり納得できる展開ではないかな。
少なくとも前作時点でそんな裏設定はないし、たぶん辻褄を合わないはず。
物語上の必然性もなく、ただどんでん返しをしたかっただけの印象ですが、
前作の「実はディランが5人目のホースメン」というどんでん返しに比べても、
ちょっとインパクトが弱い気がします。
しかもサディアスは引退することを示唆していて、せっかく判明した事実も、
すでに企画されている続編では活かされないことになりそうです。
まぁサディアス演じるモーガン・フリーマンは、
本当はできれば本作の出演も辞退したかったそうなので、
続編に出演しなくて済むように引退する展開になったのでしょう。
次からは「アイ」の指導者はディランになりそうな感じです。

マカオのマジックショップの中国人母子も「アイ」の幹部だったようですが、
本作は中国で爆発的ヒットして、続編の企画がスタートしたものの、
ここまで中国以外の評判が悪いと、本当に続編は公開されるのか…。
もし完成しても全米成績を重視する日本での劇場公開は絶望的かも。
一作目のような面白い物語だったら別ですが、
本作程度の内容なら日本公開してくれなくても別にいいかな。

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