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ジャングル・ブック

不本意ながら(私的には)駄作『シン・ゴジラ』が大ヒット中ですが、
それを受けて『ゴジラ』シリーズの新作が製作されることが決まりました。
ところが新作はアニメーション映画になるみたいで…。
『シン・ゴジラ』はどんなにヒットしたところで、
(有難いことに)続編が作れるような内容ではなかったので、
シリーズ次回作はどうするつもりだろうと思っていましたが、
アニメ映画とは考え得る限り最も安易な結論になりましたね。
実写怪獣映画に比べたら予算も抑えられるからローリスクだろうし、
『エヴァ』監督を起用した『シン・ゴジラ』もアニオタの動員で成功してるし、
それならいっそアニメにしちゃえばいいじゃん的な発想でしょう。
すでに『まどか☆マギカ』『PSYCHO-PASS』の脚本家の起用を発表し、
今からアニオタへのアピールに必死です。

ティザービジュアルが一枚だけ公開され、そこには怪獣の姿はなく、
未知の惑星らしきところに宇宙服らしき服装を着た人間らしき3人が、
宇宙船らしきものから降りたらしいところが描かれています。
どうやら近未来SFになりそうな予感がするビジュアルですが、
『シン・ゴジラ』のヒットを受けて急きょスタートした企画だから、
実際は現時点で中身なんて何も決まっていないと推測しますが、
とりあえず適当なビジュアルを公開して、世間の反応を窺っているのでしょう。
今のところ世間からあまり歓迎はされていないみたいですが、
SFぽいこと以前にアニメであることの拒否反応が多いみたいなので、
アニメ映画化企画自体を引っ込めちゃった方がいいかもね。
もう『ゴジラ』シリーズはハリウッドに任せておけばいいと思うけど、
新作アニメのタイトルは『GODZILLA』になるみたいで、
大人気のハリウッド版と混同させる意図も見え隠れしますね。

ということで、今日はほぼ実写なアニメーション映画の感想です。

ジャングル・ブック
The Jungle Book

2016年8月11日日本公開。

童話、児童文学の実写化に躍起なディズニーですが、
これまでも『アリス・イン・ワンダーランド(不思議の国のアリス)』
『オズ はじまりの戦い(オズの魔法使い)』『マレフィセント(眠れる森の美女)』
『シンデレラ』などが実写化され、大ヒットしました。
しかし『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅(鏡の国のアリス)』が無残にコケ、
いよいよ児童文学実写化ブームも終焉かと思われましたが、
『ジャングル・ブック』を実写化した本作が、上記のどの作品をも上回る
全米3億6300万ドルの超特大ヒットとなり、まだまだブームは続きそうです。
先達て『リトル・マーメイド(人魚姫)』の実写化が始動したと報じられましたが、
他にも私の知る限りではエマ・ワトソン主演の『美女と野獣』、
ティム・バートン監督の『ダンボ』、ギレルモ・デルトロ監督の『ピノキオ』、
更に『ムーラン』『101匹わんちゃん』『くまのプーさん』が実写化予定です。

…といっても、本作を実写化と言っていいかは微妙なところですよね。
なにしろ主人公モーグリ以外の動物や背景など全てをリアルなCGで、
ほぼCGIアニメーション映画と言っても過言ではないからです。
ただもう本物と見紛うほどリアルなCGなので、アニメと言うには違和感があるし、
記事カテゴリもアニメ映画には分類しませんでした。
普段ディズニーのCGIアニメを観て、風景とかとてもリアルだとは思っていたが、
本作はもう本当に本物にしか見えないので、リアルだと感じることすら忘れます。
正直ジャングルの風景なんて、巨大セットで本物を再現していた
ワーナーの実写版『ターザン:REBORN』より本物らしいですもんね。
もはやハリウッド映画にロケなんて必要なくなるかもしれません。
まぁCGも金がかかるらしいから、ロケの方が安いことも多々あるでしょうけど。
それに主人公の人間の子供だけは実写であることからも、
人間をCGにした時の違和感、不気味の谷問題はまだ解決していなさそうです。
まだクセが少ない子供でもCG化は無理なら大人は尚更無理です。
ハリウッド俳優たちもあと何年かは失業せずに済みそうですね。
もしかすると私には動物は完璧にCG化できている気がしましたが、
飼育員とか動物を見慣れている人だと違和感を覚えるのかな?

私は実写映画にカテゴライズしましたが、劇場の扱いはアニメ映画なのか、
近隣のシネコンでは吹替版のみ、或いは吹替版優勢な上映で、
実写は字幕派の私も、字幕を選択することが出来ず、吹替えで観る破目に…。
残念に思いながら観ましたが、吹替えでもそう悪くはなかったかな。
実写の主人公の子供の口が台詞にあってないのは違和感があるものの、
主人公以外のキャラはほぼアニメなので違和感はないしね。
まぁ動物が喋っている状況に違和感も何もありませんが、
設定上、彼らが喋っている言葉も英語ではないはずだしね。
種族を跨いで通じるので動物の共通語みたいなものなのでしょうが、
中には言葉を話せない動物もいるみたいなので、習得する言葉なのかもね。
松本幸四郎、宮沢りえ、伊勢谷友介ら主要な声のキャストも、
エンドロールで名前を確認して初めて彼らだとわかるほど自然でした。
西田敏行だけはあからさまに彼でしたが、キャラに合っていてよかったし。
ディズニーは吹替えキャストのタレント起用が上手いです。

本作は実際は児童文学の実写化というよりも、
ディズニー長編アニメーション第19作目『ジャングル・ブック』の実写化です。
1967年公開だったらしいので、約半世紀前の映画ですね。
長編アニメ実写化に際し『アリス・イン・ワンダーランド』よろしく後日談にしたり、
『マレフィセント』よろしく別視点で描いたり、捻ることが多いディズニーですが、
今回は『シンデレラ』よろしくストレートな実写リメイクになっている気がします。
とはいえ『ズートピア』で55本を数えるディズニー長編アニメーションですが、
私は8割程度は鑑賞済みだけど『ジャングル・ブック』は未鑑賞なため、
どこまで忠実にリメイクされているかはわかりません。
あのシーンがどう実写化されるかというのも実写化作品の面白味なので、
観る前にアニメ版も観ておこうかと思ったのですが、
ラドヤード・キップリングの原作小説も未読だったため、
ここは逆に全く知らない物語として楽しむ方がいいかとも思い、
あえてアニメ版は鑑賞せずに挑むことにしました。
その結果、とてもハラハラドキドキ出来て楽しめた気がします。
以下、ネタバレ注意です。

ジャングルでクロヒョウのバギーラに拾われた赤子は、モーグリと名付けられ、
アキーラ率いるオオカミの群れに預けられ、メスのラクシャに育てられます。
どこのジャングルかと思ったけど、生息する動物の種類や
モーグリの父親の格好から推測するに、インドっぽいですね。
モーグリ役の子役もインド系アメリカ人のようですが、
ここで安易に白人の子役を起用しなかった判断はよかったです。
モーグリが十歳くらいになった頃、ジャングルを日照りが襲い、
川の水位が急激に下がり、川底の岩が露見します。
この「平和の岩」と呼ばれる岩が表れると、ジャングルの掟で、
水飲み場での狩りは禁止される「水の休戦」が施行されます。
人間なら少ない水を奪い合って逆に争いが起きそうな状況なのに、
ジャングルの動物たちは人間よりも文明的ですね。

モーグリも仲間のオオカミの群れと一緒に水飲み場に行きます。
彼は手製の桶で水を汲んで飲みますが、群れのボスであるアキーラから
「道具は使うな、オオカミらしくない」と怒られてしまうのです。
オオカミらしくと言うのなら、パンツも二足歩行も禁止した方が…。
そんな水飲み場にベンガルトラのシア・カーンもやって来て、
モーグリを見つけ「なぜ人間がいるんだ」と因縁を付けてきます。
ジャングルの掟に「人間の大人は禁止」というのがあるらしく、
シア・カーンはそれを理由にモーグリの引き渡しを要求します。
アキーラや母ラクシャは「この子はオオカミだ」と反論します。
水の休戦中なのでシア・カーンも引き下がりますが、
「休戦が終わればタダでは済まさない」と脅して去ります。
モーグリはどう見ても子供なので、掟には抵触しない気がするけど、
オオカミと言い張るなら十歳は大人なので微妙なところですね。
シア・カーンは過去に人間から傷を負わされたことがあり、
人間に対して強い憎しみを持っているみたいですが、
むしろモーグリを受け入れている他の動物の方が不思議かもね。

ジャングルに雨が降り、平和の岩も沈み、水の休戦は解除。
モーグリは群れに迷惑がかかることを懸念し、群れを去ることに。
クロヒョウのバギーラが彼を人間の村に連れて行くことになります。
人間の村ならシア・カーンに襲われる心配はないそうですが、
人間の村の行き方を知ってるなら、拾った時に届ければいいのにね。
その道中、バッファローの群れがいる草原に差し掛かりますが、
そこで待ち伏していたシア・カーンの襲撃を受け、
バギーラはモーグリを逃がすために応戦しますが、
クロヒョウがタイマンでベンガルトラを抑えられるはずもなく…。
モーグリはトラの出現に驚き逃げるバッファローの群れに捕まり脱出するも、
バギーラと逸れてしまうのです。
水の休戦も終わったからバギーラが群れを横切ろうとした時点で
バッファローは逃げ出しそうなものですが、クロヒョウな舐められてるのか。

モーグリに逃げられたシア・カーンはオオカミの群れに行き、
モーグリを引き渡さなかった事を理由にアキーラを殺害、
オオカミの丘を乗っ取り、なぜか群れのボス的立場に。
更になぜかラクシャの幼い子供たちがシア・カーンに懐きます。
ラクシャはアキーラの妻かと思ったけど、父を殺したシア・カーンに
子供が懐くはずないし、違うっぽいですね。
シア・カーンも意外と子供には優しく、カッコウの托卵を教えてあげたりします。
まぁカッコウの雛はモーグリの比喩で一種の洗脳教育ですが。

バギーラと逸れたモーグリはジャングルで迷子になり、大蛇カーに遭遇します。
カーはモーグリの過去を知っており、彼の父親はシア・カーンに殺されますが、
その時に松明で一矢報いたことを教えてくれます。
動物は火のことを「赤い花」と呼び、人間の使う未知の物として恐れています。
モーグリも知らないことを教えてくれて親切な大蛇だと思ったら、
いつの間にか彼をグルグル巻きにしており、丸呑みしようとしてきます。
しかしナマケクマのバルーがカーからモーグリを救出してくれるのです。
バルーは助けた見返りに崖の中腹にあるミツバチの巣を落としてほしいと頼み、
モーグリは縄を作って崖を登り、ミツバチの巣を蹴落としてあげます。
バルーはこれからモーグリにもミツバチの巣を取ってもらおうと考え、
シア・カーンから逃げるために人間の村に行くという彼に、
自分が冬眠するまで一緒にいてほしいと頼みます。
(後にわかりますが、本当はナマケグマは冬眠しないそうです。)
人間の村よりもジャングルにいたいモーグリも承諾するのです。
バルーはシア・カーンが怖くないのかなと思いましたが、
ナマケグマとベンガルトラなら体格的にもいい勝負な気がしますね。
本当はどっちが強いのだろうと思ってググってみたところ、
どうもクマとトラならトラの方が強い場合が多いんだそうです。
(インドのジャングルではお互い避け合っているのだとか…。)
ナマケグマも名前に反して凶暴らしいですが、バルーは名前通り怠け者です。
ただあの大蛇カーを倒すくらいだから、やっぱり強いんだとは思います。

オオカミの群れを離れたモーグリは、誰に咎められることもないので、
道具を作って使いまくり、木や葉でゴンドラや養蜂服を作って、
バルーのためにミツバチの巣を採取しまくります。
道具禁止のオオカミの群れでオオカミとして育てられたのに、
人間の十歳の子供以上に工作が得意なのはこれ如何に。
しかしずっとモーグリを探していたバギーラに見つかり、
道具の使用を窘められ、翌朝人間の村に発つことになります。
これから人間の村に行かせる子に動物らしくないも何もない気がしますが…。
その夜、インドゾウの鳴き声で目覚めたモーグリは、
天然か人口かわかりませんが落とし穴に嵌っている仔象を発見し、
ロープを使って引き揚げてやるのです。
それを見ていたバギーラは感心し、道具の使用にも寛容になります。
バギーラも含め動物たちはゾウを「ジャングルの創造主」と崇めているようです。

人間の村に発つ朝、モーグリがサルの集団に拉致され、
崖の上にひっそり佇む寺院らしき遺跡に連れて行かれます。
そこで待っていたのは巨大なオランウータンで…。
いや、野生のオランウータンが大陸にいるはずないし、
オラウータンにしてはデカすぎる、というか小さめなキングコング並みで、
未確認生物ギガントピテクスを自称していますが、実際にそうなのでしょう。
このギガントピテクス、キング・ルーイはバンダー・ログの王ですが、
なぜか人間に憧れており、人間の持つ赤い花が欲しいらしく…。
霊長類最大最強のギガントピテクスが、弱い人間に憧れるのは不思議です。
赤い花さえ手に入ればジャングルを支配する力が手に入ると思っており、
人間のモーグルを拉致して赤い花を貰おうと考えたようです。
赤い花の見返りにシア・カーンから守ってくれると言いますが、
事実上ジャングル最強のベンガルトラでも、こんなUMAには勝てないでしょうね。
モーグリは取引を拒否、逃げようとしますが失敗して、追い回されます。
ところがデカすぎるルーイが暴れたことで遺跡が崩壊し、彼は生き埋めに…。
貴重な遺跡をこんなくだらない追いかけっこで潰してしまうとは…。

モーグリはなんとか脱出し崩落を免れましたが、追いかけられていた時に
ルーイから「アキーラはシア・カーンに殺された」という話を聞き、
人間の村から松明を盗み出し、敵討ちのためにオオカミの丘に向かいます。
ルーイの言葉を信じ、赤い花には無敵の力があると思ったみたいです。
野生で育ったモーグリですが野生動物と違って火を恐れないんですね。
松明を持ってジャングルを走り抜け、群れに戻ったモーグリですが、
その道中、火の粉が飛び散り、大規模な森林火災を起こしてしまいます。
群れに戻りシア・カーンに対峙するも、「これが人間の本性だ」と
火災を起こしたことを批難され、松明を川に捨ててしまうのです。
せっかくシア・カーンを倒すために持ってきた武器だったのに捨てるなんて、
これでは無駄に森林火災を起こしただけで勿体ないです。
モーグリは火を怖がりませんが、火の危険性も理解してないんですね。

松明を捨てたモーグリにシア・カーンが襲い掛かりますが、
助けに来たバルーが立ちはだかります。
ベンガルトラ対ナマケグマという夢のジャングル頂上決戦になりますが、
やっぱりベンガルトラの方が強いみたいで…。
ラクシャらオオカミたちも加勢し、シア・カーンに一斉に襲い掛かりますが、
オオカミたちと共に戦おうとしたモーグリをバギーラが制止し、
「おまえはオオカミではなく自分(人間)のやり方で戦え」と諭します。
それを聞き、モーグリは燃え盛るジャングルに向かって駆け出しますが、
シア・カーンはオオカミを蹴散らし、追いかけて来ます。
しかしバギーラがシア・カーンを追撃して足止めするのです。
さすがはクロヒョウ、スピードはジャングル最速です。

とはいえパワーはベンガルトラに劣るので、そう長くは足止め出来ませんが、
その隙にモーグリは燃え盛るジャングルに入り、蔓でロープを作って、
枯れ木に登って、今にも折れそうな枝の先に立ち、シア・カーンを待ち受けます。
シア・カーンは枯れ木に登り、枝先のモーグリに襲い掛かろうとしますが、
その重みで枯れ枝が折れ、火の海に転落、焼死します。
モーグリは蔓のロープでターザンスイングし、転落を免れます。
人間らしく道具を使い、最強のトラを倒したわけですが、
地上に敵なしのベンガルトラがこんなに木登りが上手いはずないよね。
相当高い所まで登ってるけど、ネコじゃないんだから…。
それ以前に、松明程度にビビるシア・カーンが、
燃え盛るジャングルの中まで追いかけてくるのも不思議です。

シア・カーンを倒すも、森林火災なんて起こしてしまっては、
状況は前より悪く、全くハッピーエンドにならないじゃないか、
…と思ったら、なんとゾウたちがやって来て火災を鎮火させるのです。
さすがジャングルの創造主の異名は伊達ではなく、崇められるのも納得ですが、
倒した木で川を堰き止めて火災現場まで水を引き、鎮火させるなんて、
道具(倒した木)を使いまくっているじゃないですか。
ジャングルの掟では動物は道具禁止じゃなかったのか。
とはいえ、森林火災も終息し、これで漸くハッピーエンドです。
バギーラは「モーグリは初めて全ての動物の心をひとつにした」と締めますが、
いやー、モーグリに加勢したのはナマケグマ、クロヒョウ、オオカミ、ゾウだけで、
大半の動物は火災を起こした彼にドン引きしていると思います。
鎮火したとはいえ、燃えたジャングルが元に戻るには時間がかかるし…。

モーグリはオオカミとしてではなく人間としてオオカミの群れに残りますが、
人間として人間の村に戻った方が、本人にも動物にもいい気がします。
人間として残るなら、そのうち「人間の大人は禁止」という
ジャングルの掟に抵触することになりますしね。
どうやらアニメ版だと、モーグリは可愛い女の子にフラフラついて行って、
人間の村で暮らすことになって終わるみたいですが、
ジャングルに残った方が続編が作りやすいという意図があるのでしょう。
実際に続編企画はスタートしており、2019年までには公開する意向らしいです。
続編撮るならなるべく急いだ方がいいです。
モーグリ役の子役も今は可愛いけど、すぐ成長してどうなるかわからないし。
まぁ更に技術が進み、モーグリもCGにできるなら関係ないけど。

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