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ペット

またまた20世紀フォックスがやってくれました。
当初は日本でも劇場公開予定だったドリームワークスアニメーション(DWA)の
最新作『カンフー・パンダ3』の劇場非公開が決定しました。
DWAはパラマウントとの契約満了後、20世紀フォックスと契約しましたが、
20世紀フォックスはハリウッド・アニメの日本劇場公開に消極的なため、
契約以来一度もDWA作品の配給をしていません。
(劇場がDWA作品を独自配給した例はありますが。)
昨年末、自社(とブルースカイ)製作の『I LOVE スヌーピー』を配給したことで、
やっと重い腰を上げてアニメ映画の配給にも乗り出してくれたかと思いきや、
『ペンギンズ FROM マダガスカル』『天才犬ピーボ博士のタイムトラベル』
『ホーム 宇宙人ブーヴのゆかいな大冒険』とDWA作品を全てビデオスルー。
これは当時パラマウント配給当時にDWA史上、日本で最もヒットした
『カンフー・パンダ』の続編と言えども、劇場公開は絶望的かと覚悟しました。
しかしまさか今回はビデオスルーさえしないなんて…。
なんと『カンフー・パンダ3』はNetflixでの独占配信が決定したのです。

まぁ『カンフー・パンダ3』は、シリーズ初の米中合作だったし、
中国映画と思えば観なくてもいい気になるけど、今回に限ったことではなく、
今後の全DWA作品がNetflix独占配信になってしまう懸念があります。
『ヒックとドラゴン3』も『シュレック5』も独占されちゃいそうです。
まぁ今年DWAはユニバーサルに買収されたみたいなので、
20世紀フォックスとの契約満了後は、ユニバーサル配給になり、
日本配給も東宝東和になると思うので、また劇場で観れるかも。
ユニバーサルにはイルミネーションがあるからDWAは要らないし、
イルミネーションに吸収されてしまえばいいです。

ということで、今日はイルミネーション最新作の感想です。
イルミネーション作品は日本劇場公開してくれるので有難いです。

ペット
The Secret Life of Pets

2016年8月11日日本公開。

本作は『怪盗グルー』シリーズでお馴染みイルミネーションの最新作です。
全米ボックスオフィス初登場1位で、初週末の興収は1億ドルを突破しましたが、
これはオリジナルアニメーション映画史上最高のオープニング成績でした。
オリジナルとは、続編ものやスピンオフなどではない作品を指し、
オリジナル以外も含めたアニメ映画オープニング成績史上最高作品は
現在日本でも大ヒット公開中の『ファインディング・ドリー』1億3500万ドル、
本作はアニメ映画歴代6位となります。
やはり知名度のある大ヒット作の続編ものの方が有利ですが、
オリジナルで初週に1億ドル越えは快挙というか信じがたいことです。
そこにはやはりイルミネーションへの信頼感があるのでしょうね。
オリジナルのオープニング成績歴代2位はピクサーの『インサイド・ヘッド』、
3位はディズニーの『ズートピア』で、早くもイルミネーションは
ピクサーやディズニーと並ぶ、ハリウッド・アニメ界の雄に成長しましたね。
『怪盗グルー』シリーズだけのスタジオという印象も払拭されました。
なお、イルミネーションの前作で『怪盗グルー』のスピンオフ『ミニオンズ』は、
オープニング成績は1億1500万ドルで、アニメ映画歴代3位でした。
本作でも新作短編「ミニオンズ/アルバイト大作戦」が併映されますが、
大人気ミニオンの短編で集客してると思われそうだな…。
まぁ実際にその意図もあって併映してるのでしょうが。
なお、「アルバイト大作戦」はミニオンが可愛いだけで特に面白くないです。
(短編から本編にノーム人形がカメオ出演しているそうです。)

人に飼われているペットが、ひょんなことから迷子になり、
なんとか家に帰ろうと奮闘するという内容のCGIアニメ映画ですが、
奇しくも一週前に公開された『ルドルフとイッパイアッテナ』も、
同じような内容の和製CGIアニメ映画でした。
家に帰るため頑張るという大筋は同じでも方向性が違うし、
比較するのは難しいですが、どちらもそれぞれ面白いので、
被ることで客を分け合って、いや奪い合ってしまうのは勿体ないですね。
まぁ本作の方が話題作だし、『ルドルフ』の方が不利を受けるでしょうが。
どちらもオリジナルだし、どちらを観るか悩む人もいるかもしれませんが、
ネコ派は『ルドルフ』、イヌ派は本作を観るといいかもしれません。

本作は『ルドルフ』よりも、むしろ『トイ・ストーリー』に近い印象です。
全米公開時からよく言われていることですがペット版『トイ・ストーリー』です。
持ち主が不在の時のオモチャの様子を描いたのが『トイ・ストーリー』で、
飼い主が不在の時のペットの様子を描いたのが本作。
やはり双方とも大筋は迷子になって家に帰るため頑張る物語ですが、
それ以外にも主人公2人の関係性が似たバディ・ムービーであったり、
意図的かと思うほど類似点がありますが、オマージュなのかな?
『The Secret Life of Pets』という原題自体が『LIFE!』の原題のパロディだし、
他にも『ボーイズン・ザ・フッド』『お熱いのがお好き』『エイリアン』『鳥』など、
いろいろな映画のオマージュが満載な作品ですからね。
それにしてもチビッコ向けのふりして元ネタが古いです。
以下、ネタバレ注意です。

NY在住の女性ケイティに拾われたテリア犬マックスですが、
彼は拾われたペットではなく、ルームメイトだと思い込んでいて、
ケイティのことも飼い主というよりも大親友だと思っているみたいです。
ところがある日、ケイティが保健所から野良犬を引き取って来ます。
彼女は捨てられた犬を放っておけない優しい娘なのでしょうが、
マックスはケイティとの楽しい二人暮らしに邪魔者が入って来たと、
新顔のムク犬デュークのことを毛嫌いします。
私は犬を飼ってないけど、一匹で飼われている犬を見ると、
友達がいなくて可哀想だとか思ってしまうけど、
飼い主を独占したい犬にとっては一匹の方がいいのかもね。
この辺りの心境は『トイ・ストーリー』一作目のウッディが、
新顔バズが来た時に、持ち主アンディに抱いた感情に近い気がします。
まぁもしデュークがメスだったりしたらマックスも嬉しいのかもしれないけど。
あ、でもマックスは去勢されてたか…。

デュークを邪険にするマックスでしたが、デュークは厳つい大型犬で、
はじめはフレンドリーかと思いきや、けっこうなジャイアン気質で、
マックスのベッドを奪ったり餌を奪ったりとやりたい放題で…。
はじめは我儘と思ったマックスが、どんどん気の毒になりました。
ケイティの留守中、デュークが誤って花瓶を割り、
それを見たマックスは、部屋を荒らしまわるのです。
「デュークが部屋を荒らした」とケイティに勘違いさせ、追い出させる作戦です。
デュークは追い出されたら困るとマックスに荒らすのをやめるように懇願し、
立場が逆転、マックスが優位に立ちます。
なかなか賢いですが、ちょっと卑怯だし、飼い主にも迷惑かかりますね。
私が飼い主ならペットにテレビを壊されたらブチ切れて捨てそうですが、
実際に起こりうることだけど、世の愛犬家はこれくらい我慢するのかな。

マックスとデュークはドッグウォーカーに散歩に連れ出されます。
ドッグウォーカーとは犬のシッターさんみたいなもので、
忙しいニューヨーカーは犬の散歩も代行業者に頼むんですね。
散歩で近所の公園に着き、リードを外してもらったデュークは、
日頃の恨みを晴らそうとマックスを轢き吊って路地のゴミ箱に捨てます。
ところがそこは野良猫の縄張りで、ボス猫オゾンの群れに絡まれ、
犬二匹は首輪を奪われてしまうのです。
なぜ首輪なんて欲しがるのか謎ですが、コレクションしているのかな?
オゾンは毛を毟り取られたような姿なのでボス猫なのに弱そうに見えるけど、
単に毛がない品種スフィンクスなのかも。(そうだと髭があるのは変ですが。)

オゾン率いる野良猫の群れに襲われ、一緒に逃げ出した犬二匹ですが、
首輪がないため野良犬と間違われ、動物管理局職員に捕まってしまいます。
しかし保健所に向かう途中の動物管理局の車を白ウサギがジャック。
この野良ウサギのスノーボールはとてもキュートな見た目とは裏腹に、
地下動物組織「元ペット軍団(The Flushed Pets)」のカリスマ的指導者で、
動物管理局に捕まった仲間のブルドッグ、リッパーを脱走させるため、
野良ブタのタトゥ、野良トカゲのドラゴンを率いて護送車を襲撃したのです。
元ペット軍団は捨てられて野良化したペットたちが結成した組織で、
人間を恨み、人間に飼われるペットを蔑んでいるみたいです。
野生ならまだしも野良のウサギなんて見たことがないと思いましたが、
NYは販売規制されるほどウサギブームだったことがあるらしいです。
(スノーボールは手品用のウサギだったので元ペットと言えるかは微妙…。)
あとブタのタトゥは名前通り全身刺青だらけですが、
NYではペットへの刺青が動物虐待として規制されているそうで、
見た目のユニークさとは裏腹に、なかなかシニカルな軍団です。

護送車を襲撃しリッパーを救出した元ペット軍団。
マックスとデュークは自分たちも野良だと偽って救出されようとし、
信じてもらおうと「僕たちは飼い主を殺した」とホラ話をでっち上げます。
嘘つくにしても、もう少しマシな嘘を付けないものかと思いますが、
スノーボールはその話を信じ、彼らを軍団に迎えることにして、
下水道にある軍団アジトに連れて行くのです。
そこには多くの野良動物がいましたが、巨大な野良アリゲーターまで…。
下水に棲むワニの都市伝説は有名だし、実際にあり得ることですが、
ワニがウサギに従っているというのは妙な状況で面白いです。
そのワニより遥かに巨大な大蛇までいて、それに噛まれるのが入団の儀式。
毒はないのだろうけど、あんなキバで噛まれたら大怪我、いや死ぬかも。
マックスより小さいスノーボールなんて、噛まれたら絶対死ぬけど、
団員全員が儀式を通過して入団したとは考えにくいですよね。

噛まれたくない犬二匹は抵抗し、そのせいで大蛇が事故死してしまいます。
神聖な大蛇を殺されスノーボールは大激怒、犬二匹は軍団に追われ逃げ、
下水道の水に飛び込み、イースト川まで流されます。
連絡船に乗ろうとしますが、マックスは犬かきが下手で、
泳げるデュークは船から浮き輪を投げてマックスを助けてやるのです。
はじめは犬猿の仲(いや犬犬の仲?)だった二匹ですが、
一緒にいろいろ大変な目に遭って友情が芽生え始めているみたいです。
連絡船はブルックリン行きですが、ケイティの家は(たぶん)マンハッタンで…。

一方、ケイティのアパートの向かいに住むポメラニアンの女の子ギジェットは、
片想い中のマックスが散歩から帰ってこないことに逸早く気付きます。
スノーボールも可愛いけど、ギジェットは輪をかけて可愛いです。
うーん、小さくて白くてモコモコなものって、なんでこんなに可愛いのか。
彼女は高い所からマックスを捜そうとアパートの屋上に登ります。
屋上の鳥籠に鳥が飼われていて、伝書バトかなと思いきや、なんと猛禽類で。
鷹匠(?)の爺さんが飼っているタカのタイベリアスですが、これも一応ペットか。
タイベリアスは猛禽類の本能で小動物ギジェットを襲いますが、
足枷が邪魔で彼女を捕まえることが出来ません。
タイベリアスはギジェットに何でもするから足枷を外してほしいと頼み、
マックス捜しに協力することを条件に解放してもらいます。
解放したら真っ先に襲われるだろ、と思ってしまいましたが、
孤独なタイベリアスはギジェットが友達になってくれたのが嬉しいみたいです。

マックス捜索に乗り出したタイベリアスは目撃者オゾンを捕まえます。
オゾン率いる野良猫の群れも元ペット軍団の下部組織だったみたいで、
マックスが地下アジトに連れて行かれたと知ったギジェットは、
アパートの住人に飼われているマックスの友達を集めて捜索隊を結成します。
捜索隊のメンバーはダックスフントのバディ、パグのメル。
他にデブ猫クロエ、セキセイインコのスイートピー、モルモットのノーマンら、
犬以外のペットたちも加わりますが、正直ギジェット以外のメンバーは
捜索にあまり役立っていなかったような気がしますね。
まぁそれぞれ可愛いので、賑やかしとしてはいい仕事してましたが。
捜索隊は地下アジトの場所を調べるため、顔の広い老犬ポップスに相談。
ポップスは歳のせいか後ろ脚に歩行器を付けており、少し痛々しいですが、
胴長短足のバセット・ハウンドは腰を悪くしやすいらしいです。
NYに詳しいはずのポップスですが、アジトは地下にあるにも関わらず、
なぜか高層ビルの屋上を渡り歩いて捜索隊を案内します。
最終的にはアジトに辿り着くものの絶対遠回りだし、歳でボケてるのかな?
アジトに着いた時にはマックスたちは逃げ去った後でしたが、
ギジェットはスノーボールより先にマックスを見つけようと捜し続けます。
彼女は健気でホントに可愛いです。

一方、ブルックリンまで来て途方に暮れるマックスとデュークですが、
ソーセージ工場を見つけて侵入し、作りたての製品を勝手に食べまくり、
家よりココの方が幸せとばかりに夢心地で大はしゃぎします。
犬の侵入を許す食品工場なんて、衛生管理のズサンさにも程がありますね。
夢のような楽しい時間を共有したことで二匹は大親友になるのです。
デュークはこの工場の存在を以前から知っていたと話します。
何でも彼は昔、ブルックリンで飼われていたそうですが、
ある日、蝶を追いかけるうちに迷子になって動物管理局に捕まってしまうも、
当時の飼い主の爺さんが迎えに来てくれず、彼は捨てられたと思ったようで…。
マックスは昔の家を訪ねてみないかとデュークに提案します。
いざ行ってみると、見知らの家族が住んでおり、
その家のペットのヒマラヤンから「爺さんは死んだ」と聞かされ…。
お気楽アニメだと思ったら、まさかのちょっと悲しい展開です。
現実を受け入れられないデュークは家に入ろうとする新しい住人に吠えかかり、
住人に通報され、動物管理局が駆け付け、デュークが捕獲されてしまいます。
マックスはデュークを助けるため、必死で車を追いかけます。
まぁデュークの話からもわかるように、殺処分する日本の保健所とは違って、
捕まった犬はドッグ・シェルターに入れられ、飼い主が迎えに来るか、
新しい里親に引き取られるのを待つだけなので、ケイティの元に帰るなら、
動物管理局に捕まるのも近道な気もしますけどね。

街中で車を追うマックスを発見したスノーボールでしたが、
一緒にいた手下のタトゥとドラゴンも動物管理局に捕まってしまい、
2匹を奪還するためスノーボールはマックスと休戦し協力することに。
マックスとスノーボールはバスジャックしてカーチェイスとなり、
ブルックリン橋で追突して動物管理局の車を停めます。
そこに元ペット軍団が駆け付けるも、彼らは共同作戦中とを知らないため、
スノーボールが浚われたと勘違いし、マックスに襲い掛かって来ます。
しかしそこにギジェット率いるマックス捜索隊も駆け付け、
元ペット軍団と捜索隊の大乱闘に…、
と思ったけど、前述のようにギジェット以外の捜索隊はほぼ活躍せず、
ギジェット一匹で元ペット軍団をバッタバッタと倒すのです。
こんなにキュートなのに、こんなに強いとは、物凄いギャップで更に魅力的です。

その後、動物管理局の車はブルックリン橋から転落してしまい、
タトゥとドラゴンは転落の衝撃で逃げ出せるも、デュークは車ごと川の中に…。
助けに車に入ったマックスもろとも川底にどんどん沈んでいくのです。
しかし、なんとスノーボールが川に飛び込み、犬二匹を救出します。
手下二匹は脱出したし、もう協力する必要もないのに律儀です。
ウサギは水が苦手なイメージがあるので決死のダイブですね。
やっぱりスノーボールは見た目通り、憎めないいい奴でしたね。

助かったマックスとデューク、そして捜索隊と元ペット軍団は
ジャックしたタクシーでマンハッタンに帰ります。
元ペット軍団はマンホールから地下アジトに帰りますが、
スノーボールだけ幼い女の子に拾われてしまい、飼われることに。
必死に女の子から逃げようと抵抗するスノーボールですが、
ペットを軽蔑するふりして、実はペットのことが羨ましいのに、
強がって抵抗するふりをしているのだろうと思いましたが、
女の子に一緒に拾われかけたタトゥやドラゴンたちは即行逃げたので、
元ペット軍団は本当にペットになりたくない動物の集まりなのかも。
人間のエゴとしてはペットの方が幸せな気がしますが、
動物にしてみれば自由な野良の方が幸せなのかもしれませんね。
マックスたちはアパートに帰り、各々の家に戻ります。
マックスとデュークはケイティと再会しますが、今回の騒動は
ケイティが出勤してから帰宅するまでの間に起きたことだったので、
ケイティは自分の不在中に二匹がそんな大冒険をしていたとは知らず、
いつの間にか二匹が仲良くなっていたことを喜びます。
飼い主が出掛けた後、ペットが大人しく留守番しているとは限らない、
それも本作のテーマですが、実際ペットは飼い主不在中に何してるのか、
ちょっとミステリアスですよね。

本作の大ヒットを受け、すでに2018年の続編公開が決定しています。
またマックス、デューク、ギジェットたちの活躍が見れるのは嬉しいですね。
続編はオリジナルではないのでオープニング記録更新は不可能ですが、
『ペット』シリーズは『怪盗グルー』と並ぶイルミネーションの二枚看板になるかも。
ミニオンも登場するであろう『怪盗グルー』の第三弾は再来年公開ですが、
来年もイルミネーションのオリジナル映画『シング(原題)』が公開になります。
動物たちのジュークボックス・ミュージカル・アニメ映画で、
有名曲満載の予告編を観ただけでも、とても楽しそうな気がしました。

関連作の感想
怪盗グルーの月泥棒
イースターラビットのキャンディ工場
ロラックスおじさんの秘密の種
怪盗グルーのミニオン危機一発
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