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アンフレンデッド

日本のライトノベル『ソードアート・オンライン』が
ハリウッドで実写テレビドラマ化されることになりそうです。
オンラインゲームの世界に閉じ込められた主人公たちが、
脱出のためにゲームクリアを目指す、という物語だそうです。
私はラノベなるものを読んだ経験がないのですが、テレビアニメは見ました。
といっても、あまり好みに合わなかったので一話切りしちゃいましたが、
もしハリウッドで実写化されるほどの作品だとわかっていたら、
頑張って三話までは様子見したのに惜しいことをしました。
先月から再放送が始まったそうですが、途中から見るのはハードルが高いし、
ハリウッド実写化が決定してから再放送開始してほしかったです。
とりあえず、ハリウッド実写ドラマも一話は見てみたいと思いますが、
まだ企画段階なので、本当に実現するかは微妙なところじゃないかな。

ということで、今日はオンラインが舞台のホラー映画の感想です。

アンフレンデッド
Unfriended.jpg

2016年7月30日日本公開。

製作費100万ドルという超低予算ながら、全米ボックスオフィス初登場3位で、
一カ月間トップ・テンに居座り続け、3000万ドル越えのヒットとなった本作。
日本劇場公開も決定しましたが、あまり公開規模が大きくなくて、
関西でも難波と京都の2館のみで、しかも2週間の限定上映で…。
今月末には神戸でも上映が始まり、私としては神戸が便利なのですが、
待ってられないので、約3年半ぶりになんばパークスシネマを利用しました。
(この劇場は会員サービスが悪いのでなるべく使わないようにしてます。)
経費も時間もいつもより費やして観に行ったわけですが、
その苦労に見合うくらいに楽しめたと思います。

ただ、こんな作風だと知っていれば、あえて劇場で観ることもなかったかも。
というよりも、本作は劇場よりも適した鑑賞環境があります。
それはDVDや配信をノートパソコンで鑑賞することです。
なぜなら本作は、全編がパソコン画面の映像だけで構成されている、
他に類を見ない画期的な手法で撮られているからです。
ヒロインの見ているパソコン画面を一緒に見ている感じなので、
本作をパソコンで鑑賞すれば、自分をヒロインに重ねて楽しめそうだからです。
まぁパソコンに付いているWebカメラでヒロインの姿もモニターに映るので、
まるで自分が経験していると錯覚するほどの臨場感はないでしょうが。
厳密にはパソコン画面の前で定点撮影している映像ですが、
全編パソコン画面の方が画期的だと思うので、微妙な差だけど少し残念かな。
これも一応ワンシーン・ワンカットのファウンド・フッテージ映画になるのかな。

女子高生ローラ・バーンズがネットいじめを苦に拳銃自殺してから一年後、
彼女の同級生たちがライブチャットをしていると、見知らぬアカウントが乱入。
そのアカウントは自らをローラだと語り、ネットいじめの真実を次々と暴露し、
その都度、チャットに参加する同級生たちがパソコン前で一人ずつ死ぬ、
という感じで、ネットいじめの被害者が怨霊となりネット上で加害者を呪い殺す、
若者のネット社会を題材にした、なんとも今風なストーリーですよね。
今風というか同時代性が高く、普遍性の薄い、今を切り取った内容なので、
たぶん数年後に見てもあまり面白くないかもしれません。
刻々と変化する若者のネット環境の今の状況を題材にしているので、
今見逃せばすぐに古臭い内容になってしまうかもしれません。

と言っても、今見たからと言って万人が楽しめるかどうかも微妙で、
すでに若者とは言えない三十路の私のネットの利用状況は、
本作の若者たちに比べるとかなり遅れているため、
ちょっと理解し難い(ついて行けない)ところも散見されます。
本作はSkype、Facebook、Instagramなど、若者には欠かせない
コミュニケーション・ツール(SNS)上で起こる出来事が描かれますが、
私はそのどれも利用したことがないので、少し状況がわかり難いところも…。
他にもLiveLeak.やChatroulette、Tumblr、Pinterestといった
聞き馴染みのないITサービスも登場し、
LINEすら利用したことがないIT音痴の私には、なかなか難解です。
利用したことがあるサービスはGoogleとYouTubeくらいのものかも。
サービスの詳細は知らなくても何をしているのかはある程度わかるけど、
それを実際に利用した人とそうでない人だったら、
やっぱり利用者の方が楽しめるのだろうなと思います。

ヒロインはその複数のサービスを状況によって使い分け、
常にマルチタスクな状態でテキパキと処理していきます。
忙しなく動き回るマウスポインタを目で追い続けますが、
ツールバーやタスクバー、アプリのテキストも全て英語だし、
今どんな作業をしているのか把握するのがやっとです。
Officeかインターネットくらいでしかパソコン使わない私には考えられないが、
今の若者はこんなにパソコンを使いこなせているのかと感心します。
日本ではスマホの普及で若者のパソコン離れが深刻になっているそうで、
新入社員でも私より全然使えない子もいたりしますが。

全てネット上の出来事であるホラー映画ですが、
怨霊がネットいじめの被害者というのも今時です。
なんでも本作の怨霊になった女子高生ローラ・バーンズは、
ネットいじめで自殺した実際の女生徒アマンド・トッドさんがモデルだそうです。
アマンダさんはネットいじめの一部始終を告白する動画をYouTubeに投稿し、
自殺した15歳の少女で、当時かなり話題になりました。
(あと、オードリー・ポットさんというネットいじめ被害者少女もモデルらしいです。)
そんな気の毒なアマンダさんがモデルのキャラを怨霊として扱うのは、
倫理的に如何なものかと思いますが、やっぱり観客としても、
ローラのモデルがアマンダさんなことを知ってるかどうかは別にしても、
陰湿なネットいじめの被害者だし、同級生たちが加害者なのも想像に難くなく、
ローラに同情的な立場で観てしまいますよね。
だから主人公サイドの同級生らが次々とローラに呪い殺されても、
「自業自得だ、ローラ頑張れ」と思ってしまうので、ローラから恐怖は感じず、
ホラー映画としては致命的なほど怖くないです。
それに個人的なことですが、私自身がSNSを全くしていないので、
SNS上で起こる怪奇事件なんて余所事で恐怖を感じにくいのもあります。

Skype上に現れたローラの怨霊は同級生たちに強制的にゲームをさせます。
「私はしてないゲーム(Never Have I Ever)」という、
よくパーティとか飲み会とかで行われる遊びらしいですが、
ローラによってゲームに負けた人は呪い殺されるデスゲームになります。
しかしながら、きっとアメリカではメジャーなゲームなのでしょうが、
私にとっては初めて耳にしたゲームで、そのルールもよくわからず、
どうなれば負けなのかもいまいちわからないため、全然ドキドキできません。
知らないなりに受けた印象からだと、ローラのさじ加減一つで勝敗が決まり、
全くゲームとしての体裁をなしてないように思えたのですが…。

ゲームに負ける、或いはパソコンの電源を切る、または離席すると、
ローラに呪い殺されることになるのですが、正直殺すなんて生易しいです。
ローラは同級生らを殺す前に、彼らがネットいじめの加害者であることを
ネットで公開するのですが、制裁はそれで十分だと思うんですよね。
ネットに依存する彼らにとってSNSでの友人との繋がりというのは何よりも重要で、
そこで居場所を失うことが最も恐怖なはず。
ネットで悪事を公開された彼らは、当然それを見た他の同級生たちや、
赤の他人から痛烈に批判され、彼らのSNSも大炎上しますが、
逆にネットいじめの対象になりかねない状況は、死ぬより辛いかもしれません。
自分がネットいじめで人を自殺に追い込んだの加害者であることは
ネット上に半永久的に残り続け、そうなれば人生終わったも同然です。
いじめの加害者はそれくらいの報いを受けて当然だと思うし、
死ぬまで自分の犯したことを悔いて苦しみ続ければいいと思いますが、
ローラは公表後にそんな彼らをあっさり殺してあげるんですよね。
自分がされたように苦しめて自殺に追い込む方が復讐に相応しいと思うのに、
あっさり殺してあげるなんて優しすぎるでしょ。
まぁ悪事が公表された後では彼らの死を悼む人なんていないでしょうが。

ホラーとして致命的に怖くないし、IT音痴には厳しい内容ですが、
ほぼ全編パソコン画面のみで、ワンシーンワンカットのリアルタイムな内容は、
なかなか画期的で興味深かったと思います。
ただその斬新さだけが評価できる作品なので、もう同じ手は通用しません。
本作がヒットしたことで、すでに続編の企画がスタートしているそうですが、
柳の下に二匹目のドジョウはいないし、止めておいた方が賢明かと。
とはいえ制作費が激安なので、例えほとんどヒットしなくても儲けは出るかも。
続編ではまた最新のアプリやサービスが登場するんだろうな。

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