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マリーゴールド・ホテル/幸せへの第二章

昨年まではハリウッド映画ファンとしての妙な自負心から、
「全米ボックスオフィス上位作品は全て劇場鑑賞するべき」と考え、
たとえ興味がなくても上位作品が劇場公開されたら、
変な使命感から半ば嫌々でも観に行ったものですが、
心境に変化があり、今年はその縛りから解放されました。
我ながら興味もない映画を観に行くなんて馬鹿げた話ですもんね。
ただ「全米ボックスオフィス上位作品は全て鑑賞するべき」という思いは
依然として持っているので、たと興味なくて劇場鑑賞スルーしたとしても、
レンタルが開始されたらビデオ鑑賞はするつもりでいます。
まぁ全米ボックスオフィス上位の作品はだいたい面白そうなので、
そんなに劇場鑑賞スルーする機会もありませんけどね。

ということで、今日は劇場鑑賞スルーした全米上位(3位)映画の感想です。

マリーゴールド・ホテル/幸せへの第二章
The Second Best Exotic Marigold Hotel

2016年3月4日日本公開。

本作は2012年公開の『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の続編です。
前作は全米初登場16位、最高6位ながらロングラン上映され、
4600万ドルのスリーパー・ヒットを記録しました。
英国でも3200万ドル以上の大ヒットとなり、続編が製作されることに。
前作は劇場で鑑賞しましたが、シニア向け映画だったため私には少し早く、
本作は劇場鑑賞を控えることにして、レンタルビデオで鑑賞しました。
正直あまり興味がなかったため前作の内容はほとんど抜けてます。
群像劇なので個々の物語が薄く記憶に残り難いんですよね。
ただそれでも、なんとなく前作の方が面白かったような印象がありました。
なんというか、前作の登場人物は(死んだひとりを除き)ほぼ再登場しており、
更に新しい登場人物も加わって、群像劇として更に物語が薄まった気が…。
登場人物は高齢者がほとんどだし、前作から4年も経ってるんだから、
もう数人死んだ設定で始まってもよかった気がします。
特にマッジのエピソードは完全に蛇足だったし、
前作で退場したはずのジーンの再登場もあまり必要ない気がしたので、
この2人は思い切って殺しちゃってもよかったかも。
その上で主人公格イブリンのエピソードにもっと厚みを持たすべきです。

群像劇の本作ですが、その中でも中心となるエピソードは、
インド人青年ソニーによるマリーゴールド・ホテル拡大計画でしょう。
若い彼が中心になることで、シニア向け感が薄まっています。
それは若い客にとってはいいかもしれませんが、
どの道本作の客のほとんどは年配の方なので、需要を見誤っている気が…。
イヴリン演じるジュディ・ディンチなどベテラン俳優の活躍も少なく、
「せっかくの大御所共演が勿体ない」という声も多いです。
そのせいか、本作は前作ほどの高い評価も得られていないし、
興収も前作比7割程度にダウンしてしまっています。
ターゲット層を広げるつもりが裏目に出ちゃったかな?
この感想でもソニーのエピソードを中心に書こうと思います。
以下、ネタバレ注意です。

インドのジャイプル高齢者向けリゾート施設マリーゴールド・ホテルでしたが、
前作で経営の立て直しに成功し、軌道に乗ったはいいものの、
今度は常に満室になり、手狭になったため事業拡大することに。
そこで支配人のソニーは近所の廃ホテル、シュプリーム・ホテルを買い取り、
マリーゴールド・ホテル新館にしようと計画します。
買収費用を捻出するため、カリフォルニアのホテル王バーレイの
エバーグリーン・ホテル・チャーンとフランチャイズ契約を結ぶことにして、
元宿泊客の共同マネジャーであるミリュエルと共に渡米します。
バーレイはミリュエルの信念に感銘を受け、契約を検討してくれることに。
ソニーに身分を隠した査定人をマリーゴールド・ホテルに送ると伝えます。
ソニーは野心家だと思ったけど、大ホテル・チェーンの傘下に
あっさり降ろうと考えたのは少し意外な気がしました。
大繁盛してるなら地道に頑張れば自力で二号店を出せそうだけどね。

ソニーとミリュエルが帰国すると、ホテルに2人の新規客が来ます。
中年女性ラヴィニアと年配男性ガイです。
ホテル王バーレイから「男(ガイ)を送る」と言われたソニーは、
ガイが査定人に間違いないと考え、彼に最高のサービスを提供。
一方、ガイに媚びるのに忙しく、ラヴィニアの接客はぞんざいになります。
いや、ぞんざいなんて生易しいものじゃなく、失礼極まりない態度です。
私がラヴィニアなら激怒して帰りそうなくらいの酷い接客ですが、
前作のソニーってもっと好青年だった気がするんだけど記憶違いかな?
こんな展開では、実は査定人はガイではなくラヴィニアだったという
展開になるであろうことは想像に難くないです。
ただ、ガイは査定人だったとして、自分がいくら厚遇されても、
他の客に対する冷遇を目の当りにしたら査定は悪くなるよね。
ガイはソニーの母カプール夫人に一目惚れするのですが、
なぜか夫人はガイにつれない態度を取り続けます。
ガイが査定人だろうとなかろうと、客には違いないんだから、
ホテルの大女将が客にそんな態度取るのも変ですよね。

ソニーが買収するつもりだったシュプリーム・ホテルですが、
彼の婚約者スナイナの男友達クシャルが先に購入してしまいます。
それが原因で婚礼前にソニーとスナイナは険悪な雰囲気に…。
クシャルは「ソニーの買収する意向は知らなかった」と弁明しますが、
その真意はちょっとわかりませんでした。
恋心を抱くスナイナをソニーに取られたことを根に持ってる気もするけど、
2人の結婚は普通に祝福したいようにも見えるし、本当にたまたまなのかも。
クシャルは共同経営者になろうと持ちかけますが、ソニーは拒否します。
まぁ横取りされたようなものなので、その気持ちもわからないでもないけど、
大手のフランチャズになるより、クシャルと共同経営した方が儲かる気が…。

クシャルに先を越されて落ち込む息子ソニーのために母カプール夫人は、
自分に気がある推定査定人ガイに色仕掛けで取り入ろうとします。
しかしガイとよくよく話してみると、彼は査定人ではなく小説家だとわかり、
夫人も紳士的な彼に好意を持つようになるのです。
その晩にはもう体の関係になっちゃったみたいですが、
そもそも夫人がなぜガイを嫌っていたのか謎ですよね。
リチャード・ギア演じるガイはダンディな超色男なのに…。
鑑賞前は年配女性たちが彼を取り合う展開になると思ってました。

一方、もうひとりの新規客ラヴィニアが、給仕人にお茶を溢されて、
「熱い!報告するわよっ!」と口を滑らしたのを聞いたミリュエルは、
彼女こそ本物の査定人だとソニーに教えます。
ソニーはコロッと態度を替え、今度はラヴィニアに媚びを売ろうとし、
逆にガイには「早く出て行け」と客を客とも思わない態度で…。
どうも母とガイがくっ付いたのも気に入らないみたいです。
ガイを査定人と思い込んでた時は逆に母を斡旋しようとしてたのにね。
ところがガイは「ラヴィニアはライバル社の査定人だ。」
「私がエバーグリーンの査定人だ。」と打ち明けてしまうのです。
私もソニーの勘違いでラヴィニアがエバーグリーンの査定人だと思ったので、
まさかのミスリードにちょっとビックリしましたね。
まぁよくよく考えたらバーレイが「男(ガイ)を送る」と明言したなら、
少なくとも女性のラヴィニアがバーレイの送った査定人のはずないか。

真実を知り、自分の態度を反省したソニー。
不合格間違いないと思いながらもガイに査定結果を聞くと、
「問題だらけだが君が客から愛され信頼されているのはわかった」と、
シュプリーム・ホテルを新館にするという条件付きで合格します。
婚約者スナイナにも詫びたソニーは、婚礼の日に
シュプリーム・ホテルを新館にしたことを発表するのです。
なぜクシャルが売却した覚えがないのにイマイチ理解できませんでしたが、
たしかにシュプリームはエバーグリーンのフランチャイズとして、
マリーゴールド・ホテル新館になっていました。
既成事実を作って、クシャルの同意を取り付けたってことなのかな?
オチとなる重要なところなのに、よくわからなかったのは残念です。

ソニーとスナイナが新館で披露宴をいている間に、
旧館に残っていたミリュエルは書置きを残し、ホテルを去ります。
どうも検診で何か病気が発覚し、老い先短いことを悟ったみたいで、
ソニーの新生活に水を差さないように去ることにしたようです。
そこで本作は幕を下ろしますが、ちょっとモヤモヤした最後ですね。
ソニーが去ろうとするミリュエルを引き留めてハッピーエンドとかがよかった…。
まぁミリュエルの死が描かれなかっただけマシなのかも?
もし第三章が製作された時は、ミリュエル不在になりそうな気がしますが、
ミリュエル演じるマギー・スミスも八十路を越えているので、
もし続編がまた4年後に製作されるとしても、女優業を引退したりして、
再登場させたくても出来ないかもしれませんね。
それも踏まえて降板もあり得る幕引きだったのかもしれません。

関連作の感想
マリーゴールド・ホテルで会いましょう

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