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インデペンデンス・デイ/リサージェンス

先週末の日本興行成績ランキングは
『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』が首位でしたが、
前作の興収比32.3%のオープニング成績だったとして話題になっています。
前作は興収100億円を超えましたが、今回は30億円にも届かないだろうと…。
1/3までダウンするのはたしかに異常事態ではありますね。
(まぁ全米のオープニング成績は前作の1/4以下で、もっと悲惨ですが。)

その原因について、いろいろ考察が飛び交っていますが、
私は3つの主な原因があると考えます。
うち2つは『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』の感想でも書いたけど、
前作が面白くなかったのと、ジョニー・デップの人気が衰えたことでしょう。
前作も面白くなければ、今作も面白くないのではダウンして当然です。
ジョニー・デップはDVなどのスキャンダルで人気が低下したと言う人もいるが、
ハリウッド俳優のゴシップまで追いかける日本人は少ないので関係ないかな。
単純に最近の彼の出演作が悉くつまらなく、飽きられているだけでしょう。
彼も人気なければ、アリス役の女優も日本人好みではないし…。

主な原因の最後の1つはもっと単純な話で、
日本人のハリウッド映画離れが進んだからでしょうね。
これだけのダウンは珍しいけど、今後日本で公開されるハリウッド映画で
前作を超えるヒットを飛ばす作品はほとんどないと思われます。
『ファインディング・ドリー』とかアニメーションは別ですが。

ということで、今日はハリウッド映画の続編の感想です。
前作の日本興収は66億5000万円、まず超えられないでしょうね。

インデペンデンス・デイ/リサージェンス
Independence Day Resurgence

2016年7月9日日本公開。

本作は1996年に公開された『インデペンデンス・デイ(ID4)』の続編です。
今年は2016年なので実に20年ぶりの続編ということになりますね。
普通そんなに間隔が空くなら、続編じゃなくてリメイクにするだろ、
と思ってしまうほどのブランクで、正直前作の内容なんて8割方忘れてます。
まぁ大味が売りのローランド・エメリッヒ監督の映画なんてのは、
映像が凄いだけで内容は薄いので、それほど覚えることもないんだけど。
なんでも意外にも(?)エメリッヒ監督にとって初の続編ものらしいですが、
『ID4』の続編製作の噂は数年前からありましたよね。
当時、エメリッヒ監督は三部作構想をぶち上げていましたが、
どうも20世紀フォックスが渋ったようで、とりあえず続編一本製作して、
それが成功したら更に一本製作して三部作にする計画のようです。
ただ本作は独立記念日前の先々週に全米公開されましたが、
初登場2位、オープニング成績4000万ドル程度で、
製作費1億6500万ドルの超大作としては物足りない結果で…。
ただ(媚びたのが功を奏したか)中国で大ヒットしており、
世界興収では儲かっているとはいえ、続編にGOが出るかは微妙かも。
三部作を渋った20世紀フォックス的には好判断でした。

全体としてはそう悪くはないのだけど、どこか微妙な印象を受けるのは、
アンサンブル・キャストが上手くいってないからかもしれません。
とにかく登場人物が多すぎる気がするんですよね。
そのせいで話がアチコチに飛ぶので、集中できないし、テンポが悪いです。
基本的には初登場の若手が物語の中心になりますが、
20年経っても出演してくれた続投組7人に華を持たせないといけないし、
そのために余計なエピソードも増えてしまっている気がします。
例えば続投組最年長のジャド・ハーシュ演じるジュリアスですが、
彼の出演シーンは丸々削っても何の問題もない余計なエピソードでした。
でも彼を登場させ、何とかメイン・プロットに絡むエピソードにするために、
ジョーイ・キングなど子役を何人も投入していて、更に登場人物が増え、
どんどん余計なエピソードが肥大化している感じです。
続投はレヴィンソン、オーキン博士、ホイットモア元大統領だけで十分でした。

続投と言えば前作の主人公だったスティーヴン・ヒラーですが、
製作サイドは続投させる意向でしたが、スティーヴン演じるウィル・スミスが、
5000万ドルという法外な出演料を要求して破談になったみたいです。
ウィル・スミスごときにそんな価値ないので降板させて正解でしょう。
本作ではスティーヴンは故人という設定になっていますが、
その死亡理由は英雄的な名誉の戦死とかではなく、
新型戦闘機のテスト飛行中に事故死という何とも情けないもので、
製作サイドのウィル・スミスに対する意趣返しな気もします。
私は前作をほとんど忘れていたので、前作の最後に神風アタックしたのが
スティーヴンだったと本作を観るまで勘違いしていました。
本作にはスティーヴンの息子ディランが登場しますが、主人公扱いではないし。
なお、ホイットモア元大統領の娘パトリシアが再登場していますが、
彼女だけはキャストが交代しています。
前作のパトリシア役メイ・ホイットマンは、子役の頃は可愛かったけど、
成長したら微妙だったので美人女優マイカ・モンローに交代させられた、
…という憶測が飛び交っているみたいですね。
以下、ネタバレ注意です。

本作は20年ぶりの続編になりますが、物語もちょうど20年経過しています。
1996年7月4日のエイリアン侵攻を退けた人類は、
2016年7月4日に人類勝利20周年の式典を開くことになります。
20年前に倒したエイリアンの船の残骸などからテクノロジーを学んで、
乗り物や兵器は大いに進歩しており、2016年が舞台ではあるけど、
現実よりもかなり未来的な世界観になっています。
なにより共通の敵に立ち向かった経験から、史上初めて全人類が団結し、
アメリカと中国が共同で宇宙開発するというファンタジーな状況です。
日本は完全無視されますが、たぶん96年の侵攻で滅んだのでしょう。
なにしろ96年には人類30億人が死んだという設定らしいので。

式典の2日前、ESD(地球宇宙防衛計画)の長官である科学者レヴィンソンは、
20年前に中央アフリカに墜ちたエイリアンの駆逐艦が、
2日前に急に起動したとの連絡を受けて現場に急行し、
エイリアンの残党と戦っていた現地の軍閥ウンブトゥ司令官と共に機内を調査。
駆逐艦から母星に救難信号が発信されていることが判明します。
エリア51に収監されていたエイリアンの捕虜たちも歓喜の叫びをあげ始めます。
逆になぜ20年も沈黙していたのか謎ですけどね。
更に20年間昏睡状態だったオーキン博士も急に意識を取り戻します。
20年間も寝たきりだったのに起きた途端にやたら元気な変人です。
ただ20年ぶりに目覚め、進歩した世界に驚くという意味では、
最も観客がシンパシーを感じるキャラかもしれませんね。
彼やホイットモア元大統領、そしてウンブトゥ司令官は、エイリアンと接触し、
思考派をモロに受けた影響で、エイリアンと精神的に繋がり、
エイリアンの接近を感知できるため、エイリアンの再侵攻を予知します。
レヴィンソンは予知できないみたいだけど前作で接触してなかったかな?

翌日、ESDの月基地(コロニー)の目前に突然ワームホールが開き、
その中から球体型の宇宙船が出現します。
ランフォード米国大統領はESDに先制攻撃を指示し、砲撃して月面に撃墜。
敵とは限らない来訪者を有無言わさず攻撃するなんて思慮に欠けますね。
まぁどう見てもデススターなのでビビッたのかもしれないけど…。
それにしても地球の問題なのに、なぜ米国大統領の一存で攻撃するのか…。
エイリアンを察知できるホイットモア元大統領は、
すぐにその球体が前回のエイリアンのものではないと断言します。

翌日、ヴィンソンESD長官はその球体の正体を調査するため、
ESD隊員ジェイクとチャーリーと共にダグボートで機体の一部を回収します。
するとその時、前回のエイリアンの母船が現れるのです。
直径5000kmもある超巨大な宇宙船で、前作の宇宙船の約10倍くらいかな。
もちろん月の直径よりも大きく、その質量のせいか引力まで発生してます。
母船はESDの月基地を破壊し、大気圏に突入。
アジア上空で引力を使って地上の建造物等を根こそぎ持ちあげ、
ヨーロッパまで運んで落とし、ユーラシア大陸の都市を次々と壊滅させます。
エメリッヒ監督らしい壮大なパニック・シーンでしたが、
正直、まだ中盤前ですが映像の凄さではここがピークでしたね。
母船は大西洋に着水し、プラズマドリルで掘削を開始します。
地球の核を破壊して重力を消失させ、大気を失わせるのが狙いのようです。
前回襲来時も同じことをしたが、核に到達する前に人類に負けたみたいです。
どうも核からエネルギーを吸入して船の燃料にしているらしく、
それなら別に生命体のいる惑星じゃなくてもいいはずですよね。

ホイットモア元大統領は、あの巨大な母船はどういう物なのか、
エリア51に収監されているエイリアンに尋問します。
エイリアンは「全てを司る彼女が来た」と言いますが、どうやら女王のようです。
母船にいる女王が死ねば、エイリアンたちは他の女王に呼び戻されるため、
女王さえ殺せば撤退してくれるみたいですね。
でもそんなに女王が何体もいることを暗示されてしまうと、
今回退けてもまた次が(しかも複数体で)来るだろと思ってしまいます。
可能性は低いが続編が決まれば他の女王たちも登場するのでしょうね。

前作の主人公だった故スティーヴン・ヒラーの息子ディラン・ヒラー大尉は、
核弾頭を積んだESD戦闘機部隊を率いて母船を攻撃しに向かいます。
しかし強力なシールドのせいで外からは傷ひとつ付けることはできず…・。
前回の侵攻でもシールド攻略に最も苦労したんだから、
敵船からテクノロジーを盗む時にシールドの解析を最優先しとけばいいのに。
外からの攻撃が無効なのでディラン他数機は隙間を見つけて母船内部に突入。
なんで簡単に侵入を許すのかと思いきや、やはり罠で、電磁パルスを発生され、
全ての電子機器が使用不可になり、全機墜落します。
電磁パルスを受けても敵の戦闘機などは飛んでられるのに、
同じテクノロジーを盗用したESD戦闘機だけ影響受けるのは何故?
生き残ったディランとジェイクとチャーリーとレインは敵戦闘機2機を盗み、
母船から脱出に成功するのです。
初見で操縦できるなんて、やはりESDの戦闘機とほぼ同じ構造なんでしょうね。

エリア51では捕虜のエイリアンが脱獄し、ランフォード大統領を殺害します。
彼女は無能な大統領だったので死んでよかった気がします。
脱走エイリアンはウンブトゥ司令官の二刀流の鉈により殺害されます。
エイリアンのハイテク銃よりも原始的な刃物が有効なこともあるんですね。
オーキン博士はレヴィンソン長官らが月から持ち帰った球体の部品を調査。
すると中から直径2mほどの白い球体が出てきて、英語を話し始めるのです。
この球体は侵攻してきたエイリアンとは別種の異星人らしいです。
といっても進化しすぎて肉体を捨てており、意識はバーチャル化しています。
彼の故郷もその昔エイリアンに破壊されたらしく、エイリアンの襲来を警告し、
人類を助けたいと考え地球に来ましたが、思慮のないESDに撃墜されました。
彼は恩を仇で返されながらも、まだ人類に味方してくれるようです。
彼はエイリアンに滅ぼされた異星人をある惑星に集めて、
対エイリアン兵器をみんなで開発しているらしくて、エイリアンも彼を危険視し、
破壊するために追いかけて来ているみたいです。
それって、女王は救難信号を受信して地球に来たのではなく、
球体が地球に来たから女王が追いかけて来たってことでは?
球体さえ要らぬ警告をしに来なければエイリアンの再襲来もなかったのでは?

球体の言う通り、母船から女王を乗せた駆逐艦が出撃し、
球体のいるエリア51に向かって来ます。
ESDは球体が発する女王を呼び寄せる信号をコピーし、
その信号の発送器を核弾頭を積んだダグボートに搭載します。
このダグボートを囮にして、女王に近づいて自爆させる作戦です。
殉職確実のパイロットに、なんとホイットモア元大統領が志願します。
軽率なランフォードと違って自己犠牲を厭わない素晴らしい大統領です。
が、元空軍とはいえ、20年は戦闘機に乗ってないであろう彼に、
そんな失敗が許されない任務を任せてもいいものかと…。
この20年にエイリアンのテクノロジーで作られたダグボートを扱えるはずない。
と思いきや、さすがは大味なエメリッヒ監督、そんな細かいことはお構いなしで、
ダグボートを完璧に扱い、女王の船に潜入します。

ホイットモア元大統領のダグボートは球体の信号のお蔭で
女王の部屋まで難なく潜入することに成功し、女王と対面します。
女王は他のエイリアンの50倍はあろうかという巨体です。
ホイットモア元大統領は女王の目前で格弾頭を自爆。
核爆発で女王の船は木端微塵に破壊されますが、
女王の有機的パワードスーツには核も無効にするシールドが張られており、
無傷の彼女は船を捨てて、全力疾走でエリア51に突っ込んで来ます。
そこに母船から敵機2機で脱出してきたディランらが到着し、走る女王を攻撃。
ホイットモア元大統領の娘で元パイロットのパトリシアもESD機で参戦です。
巨大な女王に戦闘機で戦うシーンはまるで怪獣映画です。
エメリッヒ監督は『GODZILLA』の時もこれくらい頑張ってくれていたら…。
ちょっとよくわからなかったけど、パトリシアの砲撃でたまたまシールドが破られ、
そこにディランらが集中攻撃し、女王を殺すことに成功。
掘削は中止され、母船は引き揚げ、人類は再び勝利するのです。
あと1分掘削したら地球は崩壊してたのに、なかなか潔いエイリアンです。

球体は宇宙で初めて女王を倒した地球人を高く評価し、
自分たち抵抗軍の指揮を取ってほしいと依頼します。
肉体まで捨てた超高度な種族である球体にしてみれば、
地球人なんて原始的な種族だと思うのですが、
自分たちより愚劣な生命体に指揮を委ねるなんて酔狂なことです。
そして球体は恒星間飛行技術を地球人に与えます。
つまりエイリアンの3度目の襲来に備えるのではなく、
コチラからエイリアンの母星に攻め込もうということです。
もし続編が製作されたらスペース・オペラになりそうですね。
なかなか実現は難しいのではないかと思いますが…。
エメリッヒ監督の次回作は『ムーンフォール』というタイトルで、
その題名の通り、月が地球に落下してくるパニック映画です。
でも本作で月以上のデカさの物体が地球に落下(?)しちゃってるしね…。

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