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ダーク・プレイス

興味深いネット記事を見つけました。
ギズモードの記事で見出しは「ネタバレはそんなに悪いモンじゃない」。
楽しみを奪うと忌み嫌われるネタバレですが、実はそうとも言い切れないと、
カリフォルニア大学の教授の研究で判明したらしいのです。
ウチの映画感想記事はネタバレしまくっているので、気になる研究結果です。
(ウチではなるべくネタバレを警告するようにしていますが…。)
なんでも、ネタバレのおかげでプロットに注意を払い過ぎることから解放され、
それによって映画のより豊かな側面にフォーカスできる、とのこと。
映画はエンディングが全てではなく、現に同じ映画を何度も観る人がいるが、
観るたびにその楽しみは深くなる、らしいです。
つまりネタバレされて観たら、初回から二回目並みに深く楽しめるわけか。
うーん、わからないでもない話ですが、それは作品による気がしますね。
実際にエンディングが全てな映画ってありますもんね。
ネタバレ書きまくってて言えた義理ではないがネタバレされるのは嫌。
たしかに何回も観れば細かいディテールも味わえるけど、
総合的に初回より二回目の方が楽しいと思ったことはないし、
そもそも滅多なことで同じ作品を二回観ることもありません。

なぜウチの記事はネタバレするのかですが、これは自分のためです。
一日200件前後のアクセスなので、正直読者の存在はあまり考えておらず、
記事は自分への覚書の側面が強いです。(もちろん読んでもらえたら嬉しい。)
年間三桁も映画を観ると忘れてしまう映画も多く、続編の鑑賞前の復習とか、
何かの時に読み返せば内容を思い出せるので便利です。
特に一回観た映画はもう観たくない性格なので感想は復習に最適です。

ということで、本作はネタバレ厳禁のミステリーの感想です。
記事ではネタバレしているので、今後観る予定の人は読まない方がいいです。

ダーク・プレイス
Dark Places

2016年6月24日日本公開。

先週末からTOHOシネマズで会員料金1100円均一で映画が観れる
「シネマイレージ・ウィーク・キャンペーン」が行われており、今日がその最終日。
お得に観れるうちに最後に一本何か観たいと思い、
最終日の今日公開されたばかりの本作を選びました。
私が映画選びで最も参考にしているものは全米ボックスオフィスなので、
全米10位にも入れなかった(最高で53位らしい)本作は通常スルーですが、
お得なキャンペーンに釣られてついうっかり観てしまいました。
そういう時は往々にして失敗するものですが、今回も例に漏れず…。
退屈ってほどでもなかったけど、それほど面白くもなかったです。

キャンペーンに背中を押されたのは間違いないですが、
予告編を観た時もなかなか面白そうな印象があったんですよね。
主演はオスカー女優のシャーリーズ・セロンだし、脇もニコラス・ホルト、
クロエ・グレース・モレッツなどキャストはそこそこ豪華だったし、
予告編に登場した「殺人クラブ」にも惹かれました。
殺人クラブは殺人鬼の集まる殺人を楽しむクラブ、…ではなく、
有名な殺人事件を調べるのが好きな殺人事件愛好家たちが集まり、
殺人現場の再現ごっこしたり、真相を推理したりする会合で、
メンバーには探偵や刑事、弁護士なども揃っています。
てっきり彼らがヒロインが幼い時に巻き込まれた殺人事件を調査し、
真相を究明する物語なのかと思い、期待したのですが、
実際はこの殺人クラブは導入でしか登場せず、ヒロインがひとりで調査…。
まぁ殺人クラブのメンバーひとりが個人的に手伝ってはくれるものの、
やはり「思ってたのと違う!」ってなっちゃいました。
あんな殺人クラブをフィーチャーするような予告編でなければ、
変に期待もせずに、もうちょっと素直に楽しめた気がするけど…。
まぁ羊頭狗肉でも期待させて鑑賞料金をせしめることに成功してるのだから、
実際よりも面白そうに感じさせる、優れた予告編だったのかもしれません。
以下、ネタバレ注意です。

1985年、母パティと長女ミシェル、次女デビーが惨殺される事件が発生。
生き残った7歳の三女リビーの証言で、16歳の長男ベンが逮捕される。
ベンは悪魔崇拝者で、11歳のクリシーに性的なイタズラをした
小児性愛者の容疑もかかっていたため、警察は物的証拠もないのに、
幼いリビーの曖昧な証言だけで逮捕します。
それから約28年後の現在、3週間後に当時の証拠品が処分されることになり、
ベンは冤罪と考えた殺人クラブは、生き残って証言した三女リビーに接触し、
事件を再調査するように依頼するのです。
てっきりリビーから協力を得て、独自に調査するのかと思いきや、
まさか調査を彼女に丸投げするとは、自称「事件解決人」が笑わせます。
無罪のベンを釈放したいという建前は立派だが、実際は何もしないわけだし。
まぁ所詮は殺人事件を面白がる下衆の集まりだから仕方ないか。
ちなみに殺人クラブはベンにイタズラされたとされるクリシーの父親が
真犯人だと考えていますが、当然全くの思い違いです。

自分の証言で逮捕された兄ベンを釈放するための依頼なんて、
当然乗り気にはなれないリビーでしたが、お金に困っており、
殺人クラブから謝礼が出るということで調査を承諾します。
リビーは幼い時に母と2人の姉が兄に殺されるなんて不憫な人ですが、
それ以来約30年あまり、彼女は全く働こうともせずに、
支援者からの寄付や自叙伝の印税で生活しており、とんだ怠け者です。
可哀想だからって被害者に寄付するのは、本人のためにならないのかもね。
事件なんて風化するもので、支援者も年々減り、預金も底を尽いたようで、
背に腹は代えられず依頼を受けるも、彼女は兄が犯人と確信しているので、
はじめはそれほど真剣に調査はしないんですよね。
冤罪なら自分の責任になるリビーに、冤罪を証明させようなんて、
殺人クラブも依頼する相手を間違ってますよね。
依頼料は合計1000ドル程度なので、たいした額でもないし、
調査にかかる時間でバイトでもした方が稼げそうな気もします。

リビーは兄ベンと面会するために刑務所へ。
事件当時の16歳のベンは黒々とした髪のもやしっ子だったのに、
28年服役した彼は当時の面影は全くない、禿げた厳ついオッサンに…。
長いムショ暮らしでいろいろあったのかもしれないけど、
もうちょっと面影のあるキャスティングは出来なかったものか…。
逮捕された当時は無罪を主張しなかったベンですが、
面会に来たリビーが「犯人よね?」と尋ねると、「いいや」と答えます。
兄の言葉を信じないリビーは、次にイタズラ被害者クリシーに会いに行きます。
無理やりフェラさせられたと言っていたクリシーでしたが、
実は当時ベンと交際しており、一回キスしただけだったそうですが、
友達に自慢したくて話を盛ったら、いつの間にか強姦されたことになったそうな。
彼女は現在ストリップ嬢になっており、嘘つき女に相応しい末路ですね。

次にリビーは事件当時は母と離婚していた父ラナーに会いに行きます。
借金まみれで別れた妻に金を無心していたクソ野郎なので、
ベンが冤罪なら最も真犯人と思われる人物ですが、
今はクソ野郎の末路に相応しく、有毒廃棄物場でゴミ拾いをしています。
彼から事件当時の話を聞くと、本当に何も知らないようで…。
ただベンの17歳の恋人ディオンドラが妊娠していたことを教えてくれます。
ディオンドラは事件当時に行方不明になっており、リビーは彼女を探すため、
彼女とベンの知人で悪魔崇拝者の先住民トレイに会って話を聞きます。
トレイはディオンドラの偽名がポリー・パームだと教えてくれ、現住所を発見、
彼女と彼女の娘(自分の姪)クリスタルに初めて会うのです。
17歳のディオンドラはクロエ・グレース・モレッツが演じていますが、
現在のディオンドラはアンロレア・ロスで、やはり面影がないです。
ディオンドラは事件当時無くなった母のネックレスを持っており、
リビーは彼女が犯人に違いないと考えます。
当時ディンドラは、出産すると悪魔崇拝者トレイに儀式の生贄にされると考え、
クリシー強姦容疑で警察から追われる恋人ベンと駆け落ちしようとしますが、
逃避行資金がないため2人でベンの家に忍び込み金品を物色します。
しかし長女ミシェルに目撃され、ディオンドラは咄嗟に彼女を殺害したのです。

ただ長女を殺したのはディオンドラで間違いないのですが、
母パティと次女デビーを殺したのは別の人物です。
農場を営む母でしたが、経営が苦しく住宅局から家を差し押さえられそうになり、
更に長男ベンの強姦容疑の弁護士費用も捻出しなくてはならず困り果てます。
そこに住宅局のディールが彼女に保険金目的の自殺を提案。
しかし自殺だとバレると保険金は降りないので、他殺される必要がありますが、
なんとディールの正体は「負債者の天使」と呼ばれる連続殺人犯で、
そうやって自殺したい負債者を50人以上他殺にしてあげた人物なのです。
彼が母と犯行を目撃した次女を殺害したようです。
当時のリビーは何も目撃してないのに、なぜか兄ベンが犯人と思ったようで…。
ベンは生まれてくる娘のためにディオンドラがミシェル殺しで逮捕されないよう、
無罪を主張しなかったみたいなのですが、それなら長女殺しの罪は被っても、
ディールのした母と次女殺しの無罪は主張すればいいのにね。
家族が殺した場合でも保険金は降りるんだったかな?

ディオンドラは逮捕され、ベンは釈放されて、めでたしめでたしです。
協力してくれた会計係のライル以外、全く役に立ってない殺人クラブの
思惑通りにベンが釈放されてしまったのはなんだか残念です。
それと序盤で家が差し押さえられるという話が出た時点で、
母の死は保険金目当ての狂言殺人だと読めてしまいました。
まぁ娘と心中したとは考えにくく、長女と次女の死の真相までは不明でしたが。
でも結局ディオンドラも予告編で見たままのサイコ女だったし、
全く意外性のない真相で、ミステリーとしては三流ですね。
この出来では全く話題にならなかったのも頷けます。

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