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貞子vs伽椰子

暑くなってきたので、最近はもっぱら半袖ですが、
そのまま映画でも観に行こうものなら、劇場の空調が寒過ぎて困ります。
多くの劇場は寒さ対策にブランケットを貸してくれますが、
あれは膝掛けなのでかなり小さく、羽織ることはできないため、
半袖による腕の寒さを和らげることは出来ないのが難点です。
なるべく映画館に行く時は長袖の上着を一枚持って行くようにはしてますが、
空いた時間に飛び込みで観ることも多く、その時は困ります。
一緒に行った人も寒がることが多いし、そしたら上着貸す羽目になるし、
寒いとトイレも近くなるし、常に満席の熱気を想定しているのか、
どこのデブを基準に設定しているのか知らないが、やはり空調下げ過ぎ。
なるべく弱冷にするか、ブランケットを大きくしてほしいです。

ということで、今日は涼を取れる(?)映画の感想です。

貞子vs伽椰子
貞子vs伽椰子

2016年6月18日公開。

バットマンとスーパーマンが戦ったり、サイボーグ007とデビルマンが戦ったり、
近年、映画界は作品の垣根を越えたヒーロー同士のバトルが大ブームです。
そんな中、ついにジャパニーズ・ホラーの二大ヒーロー、
ではなくて二大ヒロインも相見えることになりました。
バットマンとスーパーマンは同じDCコミックの漫画が原作で、
同じワーナー映画なので、クロスオーバーは簡単ですが、
本作で対決する貞子の『リング』シリーズと伽椰子の『呪怨』シリーズは
それぞれ角川とNBCユニバーサルが権利を持っているみたいで、
会社の垣根まで超えた珍しいクロスオーバーとなっています。
もともと『呪怨』サイドが、昨年公開の『呪怨 ザ・ファイナル』の宣伝の一環で、
『リング』サイドに了承を得て、エープリルフールのジョークネタとして
嘘映画『貞子vs伽椰子』のポスターをT-JOY系劇場に貼り出しました。
それがマスコミでも大きく取り上げられてそこそこ話題になり、
そこそこ反響があったのか、本当に製作されることになったようです。
まさに「嘘から出たまこと」だが、6月公開の『呪怨 ザ・ファイナル』で
特報が流されたので、エープリルフールから間が無さすぎるため、
強ち全くのジョークネタだったとは思えませんね。
ジョークネタの体裁で情報を流し、反響があるか確認したのかもしれません。

本作は角川配給なので、主導するのは『リング』サイドのようです。
まぁ貞子と伽椰子では、知名度では圧倒的に貞子に軍配が上がるし、
内容的にも『リング』の世界観に伽椰子がゲスト出演する感じです。
ただ『リング』と『呪怨』ではどちらが面白いかは微妙なところで、
ジャパニーズ・ホラーの草分けである『リング』には一日の長があるが、
ホラーとしての怖さでは『呪怨』が上だと思われ、
「人気の貞子、実力の伽椰子」って感じでしょうか。
ただそれはあくまで各シリーズ一作目の比較であって、
直近となる2012年からの『リング』のリブートである『貞子3D』シリーズと、
2014年からの『呪怨』のリーブトを比べると、圧倒的に後者が面白いです。
というか『貞子3D2』は駄作にもほどがある内容で、
『リング』シリーズは完全にオワコンになっていました。
一見、貞子の人気で伽椰子がフックアップされているように感じるけど、
実際は落ちぶれた貞子を伽椰子との共演で復帰させたようなものです。

『貞子3D』シリーズ失敗の原因は、監督が悪かったことに尽きるでしょう。
青春コメディ映画が得意な英勉にホラー任せたらダメで当然です。
リブート版『呪怨』シリーズはホラー専門の落合正幸監督だったので、
痒いところに手が届くホラー映画に仕上がってましたが、
このジャパニーズ・ホラーというジャンルは、センスがものを言うので、
監督次第で面白さに大きく影響するんですよね。
その点では、本作の白石晃士監督は生粋のホラー監督で信頼できます。
ただし彼は落合監督のような王道のホラー監督ではなく異端児で、
ライフワークの『コワすぎ!』シリーズなどでカルト的人気を得た、
日本のフェイク・ドキュメンタリー・ホラーの第一人者なのです。
しかし本作はフェイク・ドキュメンタリーではない普通のホラー映画。
フェイク・ドキュメンタリーでは活きる彼の外連味溢れる演出が、
普通の映画では単なる現実味のない演出になっている気がします。
白石作品をよく観る人なら「監督らしいな」で済むけど、
初めての人には悪ふざけのように映るかもしれません。
この規模のメジャー作品は彼も初めてなはずなので、
本作が白石作品デビューになる人も多い気がするので心配です。

あの白石監督が『リング』と『呪怨』をどう料理するのか期待しましたが、
正直、期待ハズレだったと思います。
なにがダメかといえばジャパニーズ・ホラーとして致命的に怖くないことです。
どちらのシリーズも一作目は日本を震撼させたほどの最恐ホラーなのに
クロスオーバーしたらこんなに怖くなくなるものかと…。
まさかのG指定(全年齢推奨)で、チビッコにも安心な作品として製作され、
端から怖くするつもりなんてないことが窺えます。
それ以前にもはや貞子や伽椰子を怖いと思う人なんていないのかも。
本作のプロモーションでも彼女たちに総選挙(恐)させたり始球式させたり
聖飢魔ⅡのMVで一発屋芸人と躍らせたりと面白キャラ扱いしており…。
貞子のタレント化については、角川のバカ広報曰く、
「じとっとした日本的な怖さからイメージを変えたかった」そうで、
意図的に『リング』当時の貞子像から脱却を図っているそうですが、
じとっとした日本的な怖さこそが世界も認める貞子の魅力なのに、
それを自分たちで壊すなんて頭がおかしいとしか思えません。
『エルム街の悪夢』のフレディや『チャイルド・プレイ』のチャッキー然り、
ホラー映画はシリーズを重ねるとタレント化が起こってしまうものですが、
最終的にはどのホラー映画シリーズも間違いに気付き原点回帰を目指します。
しかし一度タレント化したら最後、原点回帰も成功せず、オワコン化します。
事実、『貞子3D』シリーズが失敗したのと貞子のタレント化は同時期です。

まぁ別に怖くなくても物語が面白ければ構わないのかもしれません。
よく言われることだけど、本当に『フレディVSジェイソン』のような感覚で、
観客も普通のホラー映画のように怖い物語を観にくるわけではなく、
関心は貞子と伽椰子のバトルの行方に向いてます。
いつもなら恐ろしい怨霊ですが、今回は好きな方を応援しちゃったりするかも。
それはそれでバトルものとして楽しめそうな気もしますが、
貞子と伽椰子ではフレディとジェイソンほど個性に差がないですからね。
伽椰子には俊雄がいるから有利かも、いや角川製作だから貞子贔屓だろう、
程度の結果予想しかできないし、どちらが勝とうが意外性もなく…。
そもそも貞子と伽椰子のバトルが少なすぎだし短すぎます。
一進一退の小競り合いを重ね、最終決戦という流れなら盛り上がるけど、
本作は最後の最後に初対面で小競り合いを一度するだけです。
そこまでは少し薄目ないつも通りの『リング』と『呪怨』の物語を、
交互に描いているだけで、2つの物語が繋がるのもかなり終盤です。
もっと関わり合わないとせっかくのクロスオーバーが勿体ないです。
ある意味、最終決戦のみなのは満を持しての戦いとも言えるけど、
それも貞子と伽椰子の直接対決というよりは、単なる獲物の奪い合いで、
別に彼女たちは相手を負かそうとか思ってませんからね。
結局、彼女たちに呪われた人物が2つの呪いから逃げる話になり、
バトルものとしての面白さはあまり感じられません。

以下、物語に沿った感想になりますが、
前述のように終盤まで『リング』パートと『呪怨』パートが別々に進行するだけ。
やはり角川製作の影響なのか『リング』パートの方が扱いが大きいです。
いや、ただ単に貞子の方が呪いの段取りが多いから時間がいるだけか。
本作は『リング』パートと『呪怨』パートが交互に描かれますが、
それでは感想が書きにくいので各パート毎にまとめて書きます。
本作の冒頭は『リング』パートなので、感想も『リング』パートから。

女子大生の有里は機械音痴の友達の夏美から、
両親の結婚式を撮ったVHSテープをDVDに焼いてほしいと頼まれ、
中古ショップでボロボロのビデオデッキを600円で購入します。
『リング』当時はまだVHSが主流だったのに、今は見るだけで一苦労ですね。
さっそく2人は有里の部屋でDVD録画を始めようとするが、
買った中古のデッキの中に小汚いVHSテープが入っていて。
お察しの通り、これが貞子の呪いのビデオですね。
有里はそれを再生しますが、直後にLINEに友達からメッセージが来て
返信しているうちに呪いの映像は終わり、夏美だけが見てしまいます。
2人は都市伝説を研究する森繁教授の講義を受けているので、
そのVHSが講義で習った、見た者が2日後に死ぬ呪いのビデオだと考え…。
習った通り、ビデオを見た後に貞子から電話がかかってきます。
更に翌朝、2人が中古ショップに行ってみると、
購入2日前にデッキの動作チェックしたバイトの子が自殺したそうで…。
店主曰く、デッキはもともと自殺した独居老人の遺品だったらしく、
老人の遺体を発見した民生委員も自殺したとか。
そういうイワク付きの遺品は告知義務がほしいよね。

店主の話で呪いのビデオだと確信した2人は森繁教授に相談。
教授は本物の呪いのビデオの発見に大喜びで自らも鑑賞します。
彼は都市伝説は全て作り話だと思っているみたいで、
すべてミーム(文化情報遺伝子)によるものだと考えているようです。
その反面、貞子に会ってみたいとも言っており、
心霊現象の存在を信じているのか信じてないのか…。
彼は鑑賞ついでに呪いのビデオの映像をDVDに焼いていましたが、
たしか『リング』の設定では、ダビングすると助かったはずです。
でも、どうも本作の貞子は『リング』とも『貞子3D』とも設定が違うっぽいので、
ダビングが呪いの対処法ではないみたいです。
対処法として、他人にビデオを見せると助かるという噂がありますが、
森繁に見せたのは有里なので、夏美の呪いは解けません。
森繁は夏美に霊媒師の法柳を紹介してくれます。
霊媒師を頼るなんて、やっぱり森繁は心霊現象を信じてるのかな?

外連味溢れる霊媒師の法柳は、すぐに夏美の悪霊祓いの儀式を始めます。
夏美に水をガバガバ飲ませ、体内の貞子を引きずり出そうとしますが、
急に助手がもうひとりの助手を殺害して自殺、法柳も苦しみ始めます。
見物していた森繁は法柳を助けようとしますが、頭突きをくらって2人とも死亡。
どうやら貞子は呪いを邪魔するものを容赦なく殺してしまうみたいです。
しかしまさか法柳と森繁がお互いの頭突きで絶命するなんて、
白石監督らしい悪ふざけ、…じゃなくて演出ですね。
ダビングが有効なのか気になってたのに、2日を待たずに死ぬなんて残念。
悪霊祓いに失敗した夏美は、呪いのビデオを再生した有里を責めます。
自責の念に駆られた有里は、夏美からビデオを受け取って鑑賞するのです。
こうすれば夏美が他人にビデオを見せたことになり助かると考えたようです。

有里がビデオを見終った頃、法柳が念のために呼んでいた
超実力派霊媒師の経蔵がやって来ます。
彼は盲目の霊感少女タマオを連れているのですが、
これまた外連味溢れる漫画チックなキャラクターですね。
経蔵はビデオを見た有里に「仕事を増やすな」と言いますが、どうも噂と違い、
ビデオを他人に見せても意味なく、夏美の呪いも継続中のようです。
経蔵は「バケモノにはバケモノをぶつけるしかない」と
2人を有里の家に待機させ、タマオとどこかに下見に行きます。
自暴自棄になった夏美は「みんな死んじゃえばいいのに」と、
森繁の焼いたDVDの映像をインターネットにアップし、瞬く間に拡散します。
とんでもないことをする女ですが、これも一種のダビング行為なので、
もしかすると彼女自身は呪いが解けるかもと思いましたが、
彼女は「呪い殺される前に自ら死ぬ」と首吊り自殺を図り、貞子に殺されます。
自殺も呪いを邪魔する行為なので問答無用で殺されるんですね。
まぁどのみち死ぬんだけど。

お察しの通り、経蔵たちが下見に行ったのは呪われた家です。
「バケモノにバケモノをぶつける」とは貞子に伽椰子をぶつけるという意味。
ここからは『呪怨』パートの感想になります。

女子高生の鈴花は、両親と共に引越しますが、
新居の隣には無理心中があったと噂される廃屋が…。
もちろんこれが伽椰子や俊雄の呪われた家です。
『呪怨 ザ・ファイナル』の家とは違うので、その続編ではなさそうです。
近所でも「家に入ると呪われる」と噂で、それを知る小学生の悪ガキ3人が、
イジメられっ子を家の中に入らせます。
早速玄関で俊雄に遭遇したイジメられっ子は、悪ガキにも呪いをかけようと、
外にいた3人を挑発して家の中に誘き出し、自分は押し入れに隠れます。
3人はそれぞれ台所、風呂場、押し入れ前で俊雄に浚われます。
これは俊雄がイジメられっ子を助けてあげたのかなとも思いましたが、
押し入れの結局イジメられっ子も伽椰子に浚われるのです。
子供の俊雄は経蔵に石を投げられただけで退散する程度の怨霊なので、
たぶん俊雄より伽椰子に浚われた方が悲惨な目に遭いそうですよね。
「人を呪わば穴ふたつ」ですね。

小学生4人の失踪はすぐに噂になりますが、
鈴花は失踪前の彼らを呪われた家の前で目撃しており、気になります。
その夜、彼女が自室の窓から呪われた家を見ると、二階に人影が…。
私には大人の女(伽椰子)に見えましたが、鈴花は小学生だと思ったのか、
小学生を助けるために呪われた家に入ってしまうのです。
押し入れで小学生を発見しますが、その子は俊雄で鈴花は悲鳴。
悲鳴を聞いた両親がすぐに駆け付けますが、階段で父は俊雄に浚われ、
母は二階から這い降りてくる伽椰子に両足を切断され浚われます。
(こんな切り株シーンがあるのにG指定なんて、映倫仕事しろ。)
鈴花も伽椰子に襲われそうになるが、そこに経蔵がある袋を投げ入れ、
伽椰子を退かせて鈴花を家から引っ張り出すのです。
その袋には夏美が吐き出した貞子の髪の毛が入っていたのですが、
バケモノの髪の毛を武器にしてバケモノに対抗するなんて、
白石監督の『コワすぎ!』シリーズのファンならニヤリとする展開です。
ここで漸く『リング』パートと『呪怨』パートがリンクします。

経蔵は有里の貞子の呪いと鈴花の伽椰子の呪いを解くためには、
明日の夜2人で呪われた家で呪いのビデオを見ろと指示します。
有里にも伽椰子の呪いをかけ、鈴花にも貞子の呪いをかけ、
貞子と伽椰子に彼女たちの奪い合いをさせ、共倒れさせる計画です。
正直、この計画には穴がありすぎますよね。
有里の貞子の呪いは発動時間(明日の夜)があるので問題ないけど、
鈴花の伽椰子の呪いは明日の夜まで待ってくれるとは限らないし…。
まぁ本作の伽椰子の呪いは家の外には及ばないのかもしれないけど、
それなら一度脱出してしまえば何も恐れることはないわけだし。
それに奪い合いをさせるなら、獲物はひとりでも十分です。
というか、ふたりなら仲良く分け合いそうな気もします。
貞子と伽椰子を戦わせたいなら、呪われた家で呪いのビデオを流し続け、
伽椰子に見せれば、貞子も呪われた家に出現せざるを得ないので、
相互に呪いが掛かって直接対決できそうなのに。
まぁ呪いに呪いは掛からないのかもしれないけど。

次の日の夜、経蔵は2人を家に入らせ、中でビデオを見るように指示します。
彼自身は家の裏庭でタマオと待機です。
彼は自分では呪いのビデオも見ないし、呪われた家にも入らないんですよね。
凄腕霊媒師だけど自分が呪われるのは嫌なんでしょうね。
2人が居間でビデオを見始めると、まず俊雄が現れますが、
テレビから貞子の髪の毛が飛び出して来て、俊雄を引き摺りこむのです。
俊雄程度の怨霊では貞子の相手にならないみたいですね。
すると今度は伽椰子が2階から這い降りて来ます。
迎え撃つかのように貞子もテレビから這い出して来て、戦うのかと思ったら、
双方相手は眼中にないみたいで、どちらも獲物2人の方に近づいて来て…。
貞子はそれでもいいけど、伽椰子は俊雄の敵討ちをしてほしいです。

しかし貞子が少しリードしており、獲物を奪われると焦った伽椰子は
貞子をヘッドロックし引き倒します。
二大怨霊のキャットファイトになるか、と思いきや、
貞子の方が圧倒的に強いみたいで、髪の毛で伽椰子の目を刳り貫き、
伽椰子を一時消滅させてしまうのです。
角川の貞子贔屓とはいえ、まさかこれほど力の差があったとは…。
やはり生前普通の主婦だった伽椰子と違い、貞子は霊能力者だったので、
潜在的な霊力にかなり差があるのかもしれませんね。
しかし本作は貞子が生前霊能力者だったという設定はないかもしれません。
なぜなら貞子が井戸に投げ込まれて死んだという設定もないからです。
呪いのビデオの映像内で貞子が現れるのも井戸ではなく廃屋の扉です。
そういえば、貞子タレント化を嬉々として語った角川のバカ広報が
「17歳で井戸の中で死んだ貞子は、永遠のセブンティーン」と言ってましたが、
貞子は二十歳で井戸に落とされ、それから約30年生きていたはず。
広報がそれでは、貞子の設定なんて誰も覚えてないと思ってるのかも。

しかし井戸は『リング』シリーズにとってマストなので、本作でも登場します。
経蔵はもしも呪いの共倒れに失敗した時に、貞子と伽椰子を封じ込めるため、
呪われた家の裏庭にある井戸を使おうと準備してしました。
最終手段として、有里か鈴花のどちらかに貞子と伽椰子を憑りつかせ、
井戸に飛び込ませて蓋をしてしまおうと考えたのです。
呪われた家といっても市街地にある普通の民家なのに、
その庭に井戸があるなんて、ちょっと都合が良すぎますね。
結局、共倒れに失敗し、井戸を使わざるを得なくなるのですが、
井戸に飛び込む役をどちらにするか揉めると思いきや、有里があっさり立候補。
年上としての責任感かもしれないが、絶対に助からない役なのに奇特です。

有里が井戸に飛び込もうとすると、左右から貞子と伽椰子が猛ダッシュで
飛び掛かってきて、二大怨霊は井戸の上で大衝突。
すると触手まで生えたグロテスクな軟体クリーチャーに変貌し、
触手で経蔵を殴り殺して井戸に落下します。
なんだか『コワすぎ!』に出て来そうな異界のバケモノっぽい感じでした。
白石監督は自身の監督作をシェアード・ワールドにするのが好きなので、
本作には貞子と伽椰子も異界のバケモノという裏設定があるのかも。
(だから貞子のこれまでの設定は意図的に無視されたのかも。)
タマオの指示で井戸に蓋をした鈴花でしたが、すぐに蓋は跳ね除けられ、
井戸の中から腕がニュッと出てきて、女が這い出して来ます。
前髪を垂らし、一見貞子かと思いましたが、唸り声は伽椰子のもので、
タマオ曰く「(貞子と伽椰子が)混ざり合ってる」とのことです。
たしかに風貌や動きもちょっと伽椰子っぽい感じもしますが、
7対3で貞子の遺伝子が強い気がします。
そこで本作は終了しますが、おそらくその新怨霊に鈴花も殺されたでしょう。
二大怨霊が合体したら、さぞ強い呪いになっただろうと思いますが、
呪われる人間にしてみれば、呪いが強くなろうが前のままだろうが、
呪われたら死ぬことには変わりないので今までと同じか。
むしろ怨霊が一体減ってよかったかもしれませんね。
まぁ貞子はネットにアップされて増殖したので、数は関係ないけど。

出来としては期待ハズレだったものの、
続編の製作しようがないオチだったのは評価できるかな。
貞子と伽椰子(と俊雄)のタレント化も甚だしいので、
『リング』も『呪怨』もこれ以上シリーズを重ねなくていいです。
ハリウッド版『リング』の新作『Rings』は今年秋に全米公開予定ですが、
ハリウッド版貞子ことサマラはタレント化されてないので、
まだホラーとして楽しめるかもしれません。
ハリウッド版『呪怨(The Grudge)』のリブートも企画されているみたいですが、
そちらも伽椰子は登場しないそうなので楽しめるかも。
やれやれ、貞子も伽椰子も終わったな。
白石監督もメジャー作品に手を出すのではなくて、
『コワすぎ!』をメジャー化させるように努力してほしいです。

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