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レヴェナント 蘇えりし者

私は食品と衣料品以外はほとんどネットショッピングなのですが、
よく利用していたamazonが今月から送料無料を廃止してしまって、
とても利用しにくくなってしまいました。
まだ2000円以上なら送料無料ですが、そんなに買うことはほとんどないです。
よく利用するヨドバシカメラはまだ全品送料無料のままなので、
そこで買えるものはそこで買うようにするけど、やはり家電量販店なので、
amazonほど品ぞろえが豊富なわけではないですよね。
それにヨドバシもamazonに追従するかもしれないので怖いです。

amazonはプライム会員であれば、これからも全品送料無料です。
利用者をプライム会員に誘導するための送料無料廃止なのでしょうが、
年会費3900円はちょっと払いたくないですね。
それだけあれば映画3本見に行けます。
が、プライム会員になると、映画も豊富なプライムビデオが見邦題に。
劇場最新作は見れないけど、TSUTAYAへの月々のレンタル代を考えると、
年会費払ってプライム会員になっても損じゃないかもしれない気がして、
思い切って入会してしまおうかと考えたのですが、昨日恐ろしいニュースが…。
なんと米amazonがプライム会員特典からプライムビデオを切り離し、
月額制に移行するというではありませんか。
日本でもそう遠くないうちにそうなることは明白です。
まんまと釣られてしまうところでした…。

さて、今日も映画の感想です。

レヴェナント 蘇えりし者
The Revenant

2016年4月22日日本公開。

本作は第73回ゴールデングローブ賞でドラマ部門作品賞、
ドラマ部門主演男優賞、監督賞の主要部門三冠を達成し、
第88回アカデミー賞でも作品賞の大本命と目されていましたが、
監督賞、主演男優賞、撮影賞での受賞に留まり、
残念ながら作品賞オスカーは『スポットライト』に譲りました。
ゴールデングローブ賞では降しているので、大番狂わせですが、
『スポットライト』なんて、たいした作品でもないのに、
何か政治的な意図が働いたとしか考えられない結果です。
例えば、二年連続でアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の作品が
作品賞オスカーなのは如何なものか、的な意図があったのかも。
(まぁ二年連続、監督賞オスカーなんですけどね。)
私は現時点で日本未公開の『ブルックリン』以外の作品賞候補は
全て鑑賞しましたが、本作は二番目に面白かったと思いました。
一番の『オデッセイ』は娯楽的すぎるのでアカデミー賞向きではないので、
本作が最も作品賞オスカーに相応しいと感じています。

まぁ作品賞は逃してしまいましたが、主演男優賞を受賞したことは、
作品賞の受賞以上に話題となり、注目を浴びました。
それこそ『スポットライト』の作品賞が霞むくらいの話題です。
なにしろレオナルド・ディカプリオにとって初のオスカーでしたから。
彼は俳優部門に過去4度もノミネートされたにも関わらず、
悉く受賞を逃しており、足掛け22年、5度目にして念願のオスカーです。
私の印象では、彼はこれまで微妙な作品でノミネートされたんですよね。
『タイタニック』とか『ディパーテッド』でノミネートされていれば、
もっと早くオスカーを手にしていたかもしれないと思います。
でも今回はノミネートされるに相応しい素晴らしい作品で堂々の受賞です。
正直、他の候補者にも恵まれたような印象もありますが、
鬼気迫る迫真の演技で、納得の受賞だったのではないでしょうか。
まぁ彼は人気、実力ともに一流なのは誰もが知るところなので、
今更オスカー俳優になったところで何も変わらないでしょうけどね。
というか、あまり変わってほしくないと願っています。
彼にはもっと娯楽的な作品にも出続けてほしいので…。

本作は実話を元にしていますが、ほとんど創作のようです。
1823年、毛皮貿易時代に毛皮会社の遠征隊に志願した猟師ヒュー・グラスが、
野生のグリズリーに襲われて重傷を負い、仲間に見捨てられるも生還。
見捨てた仲間に復讐する、という大筋は史実のようですが、
それ以外はほぼ原作者の創作だったみたいです。
まぁ史実の部分にしたって、伝説混じりに語られている話なので、
どこまでが本当に史実なのかはわかりませんけどね。
ただ本作は史実だから衝撃的なわけではなく、物語としてちゃんと面白いので、
実話を元にしていることを殊更謳う必要はないと思われます。
面白くなるように脚色されており、サバイバル復讐劇として秀逸です。
以下、ネタバレ注意です。

ヘンリー隊長率いる毛皮会社の遠征隊に息子ホークと参加したグラス。
アメリカ北部の僻地で動物を狩り、高値で売れる毛皮を持ち帰るのが仕事です。
遠征隊は狩りを終え、そろそろカイオワ砦に帰ろうとしていましたが、
斥候だったグラスがヘラジカを発見して最後に一狩り。
ところがその銃声を先住民アリカラ族に聞きつけられ、襲撃されます。
襲撃により遠征隊33人が殺され、生き残りはミズーリ川から船で脱出。
しかしミズーリ川もアリカラ族の縄張りなので、いつ襲われるかわからず、
グラスの提案で船を捨てて陸路でカイオワ砦を目指すことになります。
陸路を拒み船に残った3人は案の定アリカラ族に見つかり殺され、
生き残りはヘンリー隊長、グラス親子を含む10人だけになります。
アリカラ族にとっても毛皮は貴重な交易品なため、余所者の白人に
勝手に持って行かれるのは不愉快みたいですが、その気持ちはわかりますね。
毛皮貿易時代には白人たちの横暴な狩りによって、
ビーバーが絶滅の危機に瀕したりしたそうだし、そりゃ怒るよ。
でもアリカラ族が遠征隊を執拗に追って来るのは毛皮を奪うためだけではなく、
どうやら酋長の娘ポワカが村から白人に拉致されたためのようです。
遠征隊にそれらしい女性はいないので冤罪のようですが…。
アリカラ族は奪った毛皮をフランス人部隊に売り込み、
馬とライフルに交換してもらい、遠征隊を追跡します。
白人はみんな敵と言うわけでもないみたいです。

グランド川沿いを進む遠征隊ですが、グラスが斥候中に子熊に遭遇。
その直後、背後から親熊に襲われてズタズタにされます。
グリズリーに襲われるシーンが、あまりの迫力で下手なホラーより怖いです。
熊に襲われたら人間なんて為す術もないんだなと痛感します。
グラスは親熊からズタズタにされながらも必死の死んだふり。
というか実際に瀕死状態になってしまうのですが、死んだふりが功を奏したか、
親熊はグラスから離れて子熊の方に向かいます。
その隙にグラスは散弾銃を拾い、再び襲ってきた親熊に発砲。
見事命中しますが親熊は怯むことなく更に激しく彼をズタズタにします。
子熊を守るために親熊も必死なのでしょうが、めちゃめちゃ怖いです。
しかし被弾した親熊は徐々に弱り、その隙にグラスはナイフでメッタ刺しにして、
なんとか仕留めますが、彼も瀕死の重傷でもう動くこともままならず…。
いやいや、あそこまでズタズタにされて生きてるだけでも奇跡ですね。
親熊もその気になれば彼を簡単に殺傷できたと思うんだけど…。

銃声を聞きつけた遠征隊が駆け付け、倒れているグラスを助けます。
ヘンリー隊長は医者らしく、縫合くらいの応急処置なら出来るみたいですが、
さすがに重傷すぎて匙を投げてしまいます。
猟銃で一思いに楽にしてやろうとも考えますが、引き金を引くことが出来ず、
かといって瀕死の彼をひとり置き去りにするのも忍びないので、
一両日中にも死ぬであろう彼を最期まで世話をして埋葬する役目を
ひとり100ドルで3人募ることになります。
息子ホークはもちろん、ホークの親友ブリジャーも100ドル無しでも志願。
彼らの分も合わせて300ドル貰おうと考えたフィッツジェラルドも志願します。
どうせ助からないのわかっているのに、そんな措置をする隊長は奇特です。
というか、そんなこと本当にあり得るのかと思ってしまいますが、
死を見届け埋葬する役を募り、ブリジャーとフィッツジェラルドが志願したのは
史実だったらしいので驚きですね。
では息子ホークはどうかといえば、彼はおそらく創作されたキャラです。
危険な狩りに息子と参加するなんて考えにくいですもんね。

早く遠征隊に追いかけたいフィッツジェラルドは、
ブリジャーが水汲みに行った隙に、グラスを殺そうと口を塞ぎます。
当然息子ホークが止めに入りますが、フィッツジェラルドはホークを刺殺して、
遺体を隠し、戻ったブリジャーには「ホークが消えた」と嘘を付きます。
グラスは息子が殺される一部始終を見ていましたが、体も動かず、
口も利けない状態だったので、どうすることも出来ず…。
そしてフィッツジェラルドは「アリカラ族が迫って来た」と嘘を付き、
グラスを生き埋めにして逃げます。
ブリジャーもグラスと行方不明のホークを見捨てる罪悪感を感じながらも
騙されてフィッツジェラルドに従い、水筒だけを残して一緒に逃げます。
前述のように史実では見捨てられた恨みを晴らすため彼らに復讐しますが、
本作は自分が見捨てられたことよりも息子を殺されたことの恨みでの復讐で、
よりグラスに同情できる脚色がされているのでいいですね。

生き埋めにされたグラスですが、なぜか這って動けるくらいに回復します。
土の中が意外と温くて快適だったのかもしれませんね。
グラスは息子の遺体を見つけますが、こんな這っていける場所に
野晒しに捨てられていたのでは、ブリジャーも見つけられそうなものだが…。
その頃ブリジャーもフィッツジェラルドの嘘に気付くが、もう後の祭りです。
グラスは這って川まで行き、水を飲もうとしますが、
熊の引っ掻き傷が食道まで達しているのか、飲むことが出来ません。
そこで彼は焚火用の火薬で喉の傷口を焼き、塞ぐのです。
かなり痛々しいシーンですが、これは序の口。
ここから瀕死のグラスの壮絶なサバイバルが始まります。
正直、終盤の復讐よりも、このサバイバル展開の方が盛り上がります。

もしも死んだ時のためか、「フィッツジェラルドが息子を殺した」と
河原の岩にメッセージを書き刻んでいると、アリカラ族が現れて襲って来ます。
グラスは川に飛び込んで泳いで逃げますが、お約束の滝が…。
いや、滝と言うほどでもなく、激流下りみたいな感じですね。
そんな濁流に揉みクチャにされて、さぞ体力を消耗したかと思いきや、
川下に流れ着いたグラスは、木の枝を杖にして歩けるまでに回復します。
あの瀕死の重傷から短期間でここまで回復するなんて、えげつない生命力。
ただ足首プラプラなほど骨折してたのに、立てるようになるのは流石に…。
ましてやその河原で追い込み漁まで始めるんだから超人的です。
その頃、フィッツジェラルドとブリジャーはカイオワ砦に到着します。

その河原で休憩していると、オオカミが野牛の群れを狩っているところに遭遇。
さらにそのオオカミをあるひとりの先住民が殺して、
オオカミが殺した野牛の肉を奪っているところを目撃します。
グラスはなぜかその先住民に近づくのです。
アリカラ族じゃなくても、白人嫌いの先住民は多いだろうのに危ないです。
ところがその先住民は親切に肉を分けてくれます。
どうやらポーニー族ですが、実はグラスの妻はポーニー族だったのです。
(つまり息子ホークは白人とポーニー族のハーフです。)
妻は白人に村を襲撃されて殺されてしまったのですが…。
おそらくこの設定は創作でしょうね。
このポーニー族の男は異常なまでに親切で、食事を分け与えてくれ、
傷口を薬草で治療してくれ、吹雪が来たらテントまで作ってくれます。
その献身的な介護により、グラスはメキメキと回復。
喋ることも出来るし、杖なしでも歩けるようになるのです。

しかしある朝、グラスがテントから出ると、男が木に吊るされており…。
どうやらフランス人の部隊に見つかって殺されたようです。
グラスは野営しているフランス人部隊に忍び寄り、馬を盗みます。
そのついでにフランス人にレイプされている先住民の女性を逃がしてやるが、
その女性こそアリカラ族の酋長の娘ポワカだったのです。
ポワカを拉致した白人は取引相手のフランス人部隊だったのですね。
そうともしらずにアリカラ族は彼らと取引してたんですね。
フランス人部隊は馬と毛皮を交換する際に、毛皮より女を要求する奴らなので、
アリカラ族もこいつらが怪しいと思いそうなものですけどね。
グラスは馬で逃げる際にブリジャーの水筒を落としてしまいます。
その後、アリカラ族に見つかり、追い立てられ、馬ごと崖から落下。
グラスは木がクッションになり助かるが、せっかく奪った馬は転落死します。
彼は馬の死骸の腹を裂き、内臓を取り出し始めるのですが、
移動手段は失ったけど勿体ないから食肉として利用するのかと思いきや、
なんと馬の体内に潜り込んで暖を取るのです。
生きてる馬なら温かいだろうけど死んでも冷たくはならないのかな?

グラスに馬を奪われ、ポワカも逃がされたフランス人部隊は、
その後オオカミに襲われたりと不運が重なり壊滅します。
しかし生き残りのフランス人ひとりがカイオワ砦まで来て、
部隊が謎の白人(グラス)に襲われた経緯をヘンリー隊長に話します。
ブリジャーはフランス人が自分の水筒を持っていることにビックリ。
でもグラスが生きているとは夢にも思わなかったみたいで、
「行方不明のホークが生きていた」と考え、ホーク捜索隊が組まれます。
でもホークを殺したフィッツジェラルドは事態を察したみたいで、
捜索隊が出発した後で、砦を脱走するのです。
脱走ついでに金庫の金まで盗んで行くんだから、どこまでもクズですね。
捜索隊は死んだはずのグラスを見事に発見し、背信罪でブリジャーを拘束。
フィッツジェラルドも捕まえようと砦に戻るも、もう脱走した後で…。
ヘンリー隊長に折檻されているブリジャーをグラスが庇わなかったのは意外。
フィッツジェラルドから完全に生き埋めにされなかったのは
ブリジャーが止めてくれたお蔭で、見捨てはされたものの命の恩人なのにね。
まぁ後から隊長に「ブリジャーは騙されただけだ」とフォローしてますが…。
絞首刑予定だったブリジャーが結局どんな罰を受けたかは描かれませんが、
実際のジム・ブリジャーは後に有名な探検家になっています。

ヘンリー隊長は逃げたフィッツジェラルドを捕らえるために砦を出発。
テキサスへ行くことはわかってるから、そこで捕えればいいと思うけど、
ホーク殺しの下手人として捕えたいのもさることながら、
金庫から盗まれた金を絶対に取り返したかったのでしょうね。
まだ重傷のグラスでしたが頼み込んで隊長に同行します。
というか、たった2人だけで捕らえに行くとは思いませんでした。
ホーク捜索隊みたいに大人数で捜した方がいいし、安全なのにね。
案の定、ヘンリー隊長はグラスと二手に分かれて捜し始めた直後、
フィッツジェラルドの待ち伏せに遭い、射殺されてしまいます。
銃声を聞いたグラスが駆け付けると、すでにフィッツジェラルドは姿を消し…。
もっと大人数で捜索していたらこんなことにはならなかったのにね。

ヘンリー隊長の遺体を馬に乗せて、ひとりでフィッツジェラルドを追うグラスも、
待ち伏せを受け、物陰から狙撃されてしまいます。
ところが、フィッツジェラルドがグラスだと思って撃ったのは隊長の遺体。
グラスは隊長の遺体のふりをして、近づいてきたフィッツジェラルドを撃ちます。
が、銃弾はフィッツジェラルドの肩を掠めただけで…。
もう少し引きつけて撃てば射殺出来ただろうに、意外と詰めが甘いです。
いや、憎き息子の仇を一撃で仕留めるつもりはなかったのかも?

雑木林で銃撃戦をしながら逃げるフィッツジェラルドを追うグラス。
色々あって双方ともに銃を失い、最後は河原で斧とナイフでの殺し合いに。
指が切断されたり、耳を喰い千切られたりと、かなり壮絶な殺し合いですが、
接戦の末、最終的にグラスが優勢となり、トドメをさそうとしますが、
そこになんとアリカラ族が現れるのです。
グラスはアリカラ族にフィッツジェラルドを引き渡し、殺させます。
もちろんグラスもアリカラ族に襲われるのではないかと思いましたが、
フランス人から助けたポワカが温情を掛けてくれて、見逃してもらいます。
どうせなら満身創痍の恩人を手当てするとか送るとかしてやれよと思ったが、
アリカラ族はポーニー族と違いそこまで優しくはないんですね。
温情を掛けたわけじゃなくて、放っておいても死ぬと思ったのかも。
復讐を終えた瀕死のグラスが無事に砦に戻れたかは描かれませんでしたが、
ラストシーンで彼は死んだ妻の幻覚を見ているので、
もしかしたら彼は死んで、妻の霊が迎えに来たのかもしれません。
なお、実際のヒュー・グラスはフィッツジェラルドへの復讐を断念しており、
約10年後くらいにアリカラ族に殺されたらしいです。

なかなか壮絶で面白いサバイバル復讐劇でした。
ただ上映時間2時間半越えはちょっと長すぎるかな。
見逃せない展開の連続でトイレに立つこともできず、
終盤のフィッツジェラルドへの復讐のところは膀胱が痛かったです。
劇場が異様に寒くてトイレが近くなったのもあるけど、
今後2時間越えの映画を観る時は、飲み物持ち込むのはやめよう。
せっかく面白い映画なのに、尿意で楽しめないのは勿体ないしね。

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