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20世紀少年 ぼくらの旗

衆議院議員選挙の日ですよ。もう投票には行きましたか?
どこの党、誰に投票するのも自由ですが、とりあえず投票率さえ上がれば、
『20世紀少年』の友民党のモデルになってるあの党の比例代表での議席数を削れて、
政界の浄化は進むはずです。脱・官僚、脱・宗教!
ということで、日本の宗教による政治支配の末路、
政教分離の大切さ(?)を描いた映画の感想です。

20世紀少年<最終章> ぼくらの旗


2009年8月29日公開。
浦沢直樹の人気コミックの劇場版3部作完結編。

"ともだち歴3年"の2019年、世界は世界大統領として君臨する“ともだち”に支配され、殺人ウイルスがまん延する東京は壁で分断。都民の行動は完全に制限されていた。そんな中、カンナ(平愛梨)は反政府組織として武装蜂起する一方、"血の大みそか"以降、行方がわからなくなっていたケンヂ(唐沢寿明)が突然現われる。(シネマトゥデイより)

当初(第一章の頃)は原作漫画に忠実に描かれることになってたし、
ある意味、それが売りでもあったわけですが、第二章から脱線しはじめ、
本作第三章では逆に「もうひとつの 結末。もうひとりの ともだち。」という
キャッチコピーで、原作と異なるもうひとつの結末であることが売りになってます。
この原作漫画がミステリー要素が強いので、原作ファンは謎の答えも知ってるし、
そんな犯人がわかってるミステリーなんて全然おもしろくないんで、
この独自路線への脱線は正解だったと思います。
映画サイズにするために端折られた部分を補完できない原作未読の人にも、
問題がないようになってますし。

ただこのキャッチコピー自体が原作ファンをミスリードさせようという意図のもので、
実際には第二章で生じたズレを、原作に忠実な方向に戻してきたような印象。
原作と異なるというよりは、原作を改編したというのが正しいと思います。
長い原作を時間内に収めるためにはこうするしかなかったというような感じです。
そういうと苦肉の策みたいで、ネガティブな印象になっちゃいますけど、
実際はこの改編がかなり頑張ってるので、原作ファンも納得できる範囲じゃないかな。
というか、原作の結末自体がすごくわかり難かったというか、
かなりのコアな読者じゃないとポカンとしてしまうようなラストだったので、
その難解さが解消されて、誰でもわかるように易しく説明されてて、
漫画の映画化として、これ以上ない親切さだと思えました。

でも三部作トータルで考えると、やはりちょっと辻褄が合わないところも…。
第一章の反響を受けて、独自路線に展開することにしたんだと思うけど、
少なくとも第一章のときは原作に忠実になるはずだったわけで、
原作どおりの結末になるように伏線も描かれてました。
第三章はギリギリ第一章も踏まえて描かれてるけど、逆に今、
あの結末から逆算して第一章観たら、少し違和感があることに気付くはず。
なにより、原作者が仕掛けた一番の大ネタが、あの結末だと意味を成しません。
そのネタこそが当時の読者が"あぁ、やられた!"と悔しがるところだし、
そのネタに気付いた一部の読者が恍惚感を得ることが出来るところで、
漫画『20世紀少年』が人気漫画になりえた最大の魅力だったと思います。
そこが結末改編により辻褄が合わなくなって、インパクトが弱くなったというか、
超名作漫画が並みの娯楽映画になってしまったという感じです。

ストーリーはテンポで誤魔化されるけど、冷静に考えると荒唐無稽。
まぁSF漫画が原作だし、それも味ですね。
登場人物は新登場キャラが少なく、前作とほぼ同じ面子。
とにかくキャラが多すぎるので仕方ないけど、個々の扱いが素っ気無いです。
メインキャラですら素っ気無いので、演技も心情表現もあったもんじゃないし、
感情移入も感動もできません。
学校生活でのイジメ問題というか、日本的なジョックス層とナード層の関係みたいな、
子供時代に誰もが多かれ少なかれ感じたことのあるようなものがテーマで、
丁寧に描かれれば、ちょっと泣ける話になったかもしれないけど、
やっぱり収録時間の制約が厳しかったですね。

キャストでは山寺宏一演じるコンチの再現度が半端ないです。
前作では小泉響子(木南晴夏)のナチュラルな再現度に感動したけど、
コンチはメイク・演技による再現で、全く山寺宏一を感じさせない完璧な完成度です。
唐沢寿明演じるケンヂも第一章よりかなりそれっぽくなってました。
まぁ見た目によるところが大きいですが。
カンナ(平愛梨)は髪が伸びてかわいくなってますねー。
全体的に演技がわざとらしくなってるけど、バラエティ勢はちょっと酷すぎます。
あと、佐野史郎が一人二役で演じるヤン坊・マー坊が…。
これはCG技術の問題だけど、違和感がありすぎますよ。

CG技術といえば、巨大ロボットとケンヂの戦いも残念な感じ…。
急に舞台が高原になるし、まるで急に採石場で戦うヒーローものみたいな手抜き感。
でもその巨大ロボットのテーマ曲がゴジラのパクリみたいな曲で、
ちょっと気分が盛り上がりました。

T・レックスの「20th Century Boy」のシーンを伏線にしたりだとか、
原作よりもうまく出来てると思う箇所もあったし、
わかりやすく纏まってるのは好印象でしたが、
結局のところ原作を知ってる人にしてみれば何の衝撃もない結末です。
でもまぁ邦画で、漫画の実写映画化作品としてはかなり頑張ってる方です。
期待を超えてはなかったけど、期待通りに楽しめた作品でした。

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