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ブラック・スキャンダル

昨日『しゃべくり007』見たら、宮藤官九郎とTOKIO長瀬が出演してました。
もちろん映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』の告知での出演ですが、
今週末公開だからこのタイミングでのプロモーションだったわけだけど、
この映画は先月20日に公開延期が決まったんですよね。
きっと番組はそれ以前に収録されて、差し替える間もなかったのでしょう。
(『深イイ話』と合体スペシャルだったから差し替えられなかったのかも?)
公開日未定になったので公開は相当先になりそうで、
これでは今回の出演でのプロモーション効果はかなり薄れそうですね。

そもそもなぜ番組差し替えも無理なほどのドタキャンになったかですが、
映画の内容の一部が、1月15日に発生した軽井沢スキーバス転落事故を
想起させる可能性があると製作サイドが判断したからだそうです。
たしかに15人が亡くなった痛ましい事故ではありましたが、
映画公開延期までしちゃうのはやりすぎな気がします。
事故を想起する客もいなくはないだろうけど、大半はしないと思うし、
そもそも想起させたからと言って何か問題があるのかと思います。
たぶん「タイムリーだな」くらいにしか思いませんよ。
大災害の影響での公開延期ならともかく、この規模の事故で延期にし、
そんな前例が増えると、映画で何も描けなくなる気がします。
どのみち観に行く予定はなかったけど。

今日は実際の事件を基にした映画の感想です。

ブラック・スキャンダル
Black Mass

2016年1月30日日本公開。

本作はFBI最重要指名手配犯に認定された実在の犯罪王
ジェームズ・「ホワイティ」・バルジャーの半生を描いたクライム映画です。
犯罪王の半生というか、FBIの汚職事件を描いた物語ですが、
地味で小難しそうな印象なのに、全米初登場2位の大ヒット。
やっぱり主演ジョニー・デップの人気のお蔭でしょうか。
…いや、『トランセンデンス』や『チャーリー・モルデカイ』など、
近年のジョニデ主演作はイマイチな成績だったので、
ジョニデが演じたホワイティというギャングのボスが人気あるのかな?
私は全く知らない人物でしたが、FBIからウサマ・ビン・ラディンに次ぐ、
史上2位の懸賞金で指名手配された犯罪者らしいので、
アメリカでは誰もが知ってる超大物なのかもしれません。
本作のアメリカでの評価も相当高いですが、私にはイマイチだったので、
やはりホワイティやこの汚職事件について知識がある方が楽しめるかも。
知らないで観ると、単にジョニデが出演してるだけのクライム映画です。

正確に言えばイマイチだったというよりややこしかった感じかな。
「ハイアライ」とか「IRA」とか馴染みのないワードもけっこう出てくるし、
なにより登場人物が多すぎ、台詞に名前が出てきても、
すぐに誰のことだったか思い出せず、混乱してしまいました。
まぁフィクションなら「もう少し登場人物整理しろよ」と言えますが、
実話が基なので事件関係者を減らすわけにもいかないし仕方ないけど。
そういう意味でも、この事件のことはある程度知っていて、
ある程度補完できる人じゃないと難しいかもしれません。

登場人物が多すぎる一方、宣伝ではFBIとギャングと政治家3人による
アメリカ史上最悪の汚職事件を描いた物語という印象だったので、
ギャングのホワイティ、FBIのコノリー捜査官、
そしてウィリアム・バルジャー上院議員の3人が主要キャストで、
その3人の闇の関係がメインで物語が展開するのかと思ったけど、
実はホワイティとコノリー捜査官の癒着がメインで、
バルジャー上院議員の出番は他の脇役より少ないくらい。
それどころかバルジャー上院議員は汚職事件にほとんど関係なく、
拍子抜けしたというか、期待していた物語と違いました。
いや、実際に期待していたのは物語ではないかな。
バルジャー上院議員演じるベネディクト・カンバーバッチが好きなので、
彼の出番が予想外に少なかったのが残念だったし、
カンバーバッチとジョニデの共演を楽しみにしていたのに、
ジョニデとコノリー捜査官演じるジョエル・エドガートンの絡みばかりで、
なんか期待ハズレだったんですよね…。

ただジョニデの演技は久々に素晴らしかったと思います。
ホワイティがどんな人物かは知らないので再現度はわからないけど、
相当狂った人物として演じていて、恐怖を感じるくらいの迫力でした。
彼お得意の変なメイクのイカレたキャラを演じてる時よりも
今回の方がイカレっぷりが表現できてる気がしました。
以下、(あまり理解してないけど)ネタバレ注意です。

本作はFBIに逮捕されたホワイティの腹心スティーブン・フレミが、
司法取引で証人になってホワイティの悪事を証言するという、
彼の回顧録的な展開で描かれます。
南ボストンの南地区のギャング、ジミー・「ホワイティ」・バルジャーは、
北地区のイタリアンマフィア「アンジュロ・ファミリー」掃討を目論むFBI捜査官
ジョン・コノリーに協定を申し込まれます。
ジミーの悪さを免責する代わりに闇社会の情報提供を求める感じです。
ジョンはジミーの弟で上院議員のビリー・バルジャーの幼馴染で、
子供の頃からカリスマ性のあったジミーに心酔していたらしく、
単なるアンジュロ・ファミリー壊滅のための協定ではなく、
敬愛するジミーとお近づきになりたかった感じかもしれません。
それにしても身内にギャングがいるのに、よく弟ビリーは当選できましたね。
この時はジミーもまだ大物じゃなかっただろうけど、
アルカトラズに収監されていた前科者なのに…。
そんな兄は厄介者のはずだけど、ビリーも兄を敬ってる感じです。
ジミーはジョンの申し出を受けますが、ジョンに協力するためではなく、
FBIを利用して闇社会を伸し上がるのが目的です。

ジミーは裏切り者や密告者が大嫌いで、少しでも疑わしい仲間は、
躊躇なくぶっ殺し、通称「バルジャー墓地」に遺棄します。
かなり猜疑心が強くてイカレた男ですが、そうなるのも必定で、
なんでもアルカトラズで減刑と引き換えにLSD実験を50回も受けたとか
それではイカレるのも当然で、そんな異常者を釈放するなって感じです。
またジミーは幼い息子をライ症候群で亡くし、更にイカレます。
そして彼の組織「ウインターヒル」はハイアライ賭博に手を出します。
「ハイアライって何?」って思いましたが、どうもスポーツの一種みたいです。
ハイアライ賭博の邪魔になったウィーラーとキャラハンを殺し、
ウィーラー殺しを密告しようとした仲間ハロランも殺しますが、
「ハイアライ」が何かわからなかったことで躓き、
この辺りの展開はよくわからなくなってしまいました…。
その後、母親も失ったジミーは更にイカレて、IRAに入れ込むようになりますが、
「IRA」も何のことだかわからず、また躓いてしまいました。
なんでも「アイルランド共和軍」のことだったみたいです。

一方、FBIのジョンはジミーから提供された情報で、
アンジュロ・ファミリーの壊滅に成功し、英雄扱いされます。
ところが新しくFBIに赴任してきた連邦検事ワイシャックが正義感の強い堅物で、
ジョンがジミーの犯罪を揉み消している公然の秘密に不信感を抱きます。
ワイシャック検事に釘を刺されたジョンは、検事に圧力をかけようと、
上院議員のビリーに相談するのです。
ここでビリーがワイシャック検事に圧力をかけて、汚職に加担するんだな、
…と思いきや、前述のように彼は一切加担せず、ジョンを追い返すのです。
結局、本作中でビリーは何も悪いことをしてないんですよね。
まぁ身内に犯罪者がいるだけでも政治家としては許せませんけどね。

ジミーは密告を疑い、腹心フレミの情婦を殺します。
さらにジョンの同僚で協力者のモリスのことも脅すのです。
これは密告や裏切りは許さないということを見せしめてるのでしょうが、
フレミやモリスにとっては信用されてないと思うのは当たり前で、
ジミーに対して猜疑心と恐怖心を感じるようになります。
そしてモリスはジミーの悪事をマスコミにリークし、ジョンも逮捕されます。
フレミも逮捕され、司法取引で証人になるのです。
ジミーは逃亡し、十数年後に逮捕されますが、
ボストンを去る前に弟に電話をかけたのが明らかになり、ビリーも辞職します。
単なるお別れの挨拶だったんだけどね。
まぁ「兄が犯罪者」と大々的に報じられたら政治家続けられないか。
ジョンはキャラハン殺しに関与したとして刑期40年、
ジミーは少なくとも11件の殺人で終身刑二回言い渡され、今も服役中です。
ジェームズ・「ホワイティ」・バルジャーって存命中なんですね。
こうして映画になったから、故人かと思ってました。
しかしウサマ・ビン・ラディンに次ぐFBI最重要指名手配犯といっても、
911の首謀者ビン・ラディンに比べたら全然小物ですよね。
単なるギャングの縄張り争いとありがちな汚職の話で、
そんなに面白い話でもない気がするのに、なぜ映画化されたのかな?

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