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クリムゾン・ピーク

今年は仕事の都合で西宮神社の「十日戎」で行われる「開門神事」、
通称「福男レース」に参加できず、西宮市民として痛恨の極みです。
福男を生で見れなかった腹癒せ(?)に一昨日、
今宮戎神社の十日戎に福娘を見に行きました。
西宮市民といては戎神社の総本山である西宮神社の十日戎こそが
最強最福だと思っているので、今宮戎には行ったことがなかったけど、
いざ行ってみたら、やっぱり西宮神社の方が格式があるなと思いました。
でも福娘はみんな可愛かったです。
あんな芸能人顔負けの美人をよくあんなに集められるものだと感心します。
そのあとついでに行った通天閣でアイドルグループがイベントしてたけど、
申し訳ないけど福娘に比べて見劣りが凄まじかったもんね。
巫女服補正もあるのかもしれないけど…。

さて、今日は今年初めて観た映画の感想です。

クリムゾン・ピーク
Crimson Peak

2015年1月8日日本公開。

ギレルモ・デル・トロ監督の最新作である本作。
デル・トロ監督といえば、ホラー(ダークファンタジー)映画の印象が強いけど、
最近は『パシフィック・リム』のようなSF映画の監督や、
『ホビット』のような王道ファンタジーの脚本や、
アニメ映画の製作などの活動が多くて、ちょっと物足りなかったけど、
本作で久々に自分の畑に戻って来てくれた感じで嬉しいです。
しかも彼は「これまで手掛けた映画の中で三本の指に入る」、
「そして最も美しい映画だ」と自画自賛しています。
更に、あのスティーブン・キングが本作を大絶賛したことも話題となり、
めちゃめちゃ期待感が煽られました。

…ところが、私のように期待感が煽られた人は少なかったみたいで、
全米ボックスオフィス初登場4位と期待ハズレな成績で…。
グロスも3000万ドル程度で彼の手掛けた映画の中でもかなり低いです。
(日本での週末興収はランク外だったのでわかりません。)
超大作SFの『パシフィック・リム』が大ヒットしすぎて、
デル・トロ監督にホラー映画を望む人は少数派になったのかな?
たしかに映像がけっこう美しいとはいえ、超大作に比べたら地味ですが…。

期待されてない、あまりヒットしなかったとはいえ、出来は悪くないです。
そこまで面白いかといえば、そうでもないかもしれないけど、
私としてはそれなりに楽しめるゴシックホラーでした。
なにより良かったと思ったところは、ゴシックホラーの割に意外と怖いこと。
グロ描写もなかなか激しくて、ちゃんとホラーしていたところです。
なんでも監督曰く「何の制約もなく作れた初めての英語作品」だそうで、
R指定で公開されています。
ただ「ホラーよりロマンス要素が強かった」と不満を持つ人も多いそうで、
ゴリゴリのホラーを期待しても裏切られるのかも…。
ただロマンスを期待してグロ描写にショックを受けるよりはマシかもね。
以下、ネタバレ注意です。

1887年ニューヨーク、実業家の10歳の娘イーディスは母を亡くしますが、
葬式の夜、寝ている娘のところに母の霊が現れます。
死んだ母が娘に最後のお別れを言いに来た的な、
悲しくも温かいエピソードのように思えますが、母の霊の姿は死神のようで、
そんな感動的な再会にはならず、イーディスも怖くて泣き叫ぶだけです。
母の霊も娘に最後の別れでも言うのかと思いきや、
「クリムゾン・ピークに気を付けろ」と謎の言葉を残して消えます。
それ以来、イーディスは幽霊を信じる(見える?)ようになり、
14年後、幽霊ものの小説を執筆し、編集者に持ち込みます。
しかし編集者は「女は恋愛小説でも書いてろ」というような反応で…。
そんな時、粘土採掘機の資金援助を頼むため実業家の父に会いに来た
英国の準男爵トーマス・シャープがたまたま彼女の小説を読み絶賛。
イーディスはそれがよほど嬉しかったのか、彼に好意を持つようになり、
ふたりは付き合うようになります。
するとある夜、再び母の霊が現れ、また同じ警告をされます。
警告されても「クリムゾン・ピーク」が何の事だか全くわからないので、
ただ不気味な霊が現れて怖いだけですね。

叩き上げの実業家の父は、貴族のトーマスのことが気に入らず、
資金援助も拒否し、娘との交際も苦々しく思っています。
そこで探偵を雇ってトーマスの身辺調査させ、何か弱みを掴んだようで、
手切れ金に3000ドルの小切手を渡し帰国させます。
その夜、父は髭剃り中に何者かによって殺害されるのです。
この殺害シーンがかなりグロいです。
洗面台にしこたま打ち据えられて顔面が陥没するという…。
犯人の顔は映されなかったので誰だかはわかりませんが、
トーマスは父が死んだのをいいことに、帰国せずイーディスと結婚しており、
彼の仕業じゃないのかなと思ってしまいますね。
父は洗面所で転んで頭を打った事故死として処理されますが、
イーディスの幼馴染の医師アランは、父の遺体をちょっとだけ検死し、
他殺ではないかと疑います。
いやー、転倒事故ならあんな何度も打ち据えられたような顔面陥没しないし、
アランじゃなくても事故死に疑いを持ってよさそうなものですけどね。
トーマスを疑ったアランは例の探偵と接触するのです。

トーマスと結婚したイーディスは、彼の家である英国カンバーランドの屋敷
アラデール・ホールで新婚生活を始めることになります。
彼は準男爵だけど、没落した貴族なので、屋敷も立派だけどボロボロ。
どうやら粘土鉱山の上に建っているみたいで屋敷も沈み始めています。
不気味で完全にお化け屋敷状態ですが、
そこを訪れたイーディスも早々に謎の女性の霊を見るのです。
母親の霊とは違うみたいですが、霊は屋敷の地下にある坑道に
エレベーターで降りて行きます。
イーディスが風呂に入ってる時にも霊が現れますが、
むしろこの屋敷で霊より怖いのは義姉ルシールですね。
トーマスは姉ルシールと姉弟でこの屋敷に住んでいます。
表向きは弟の嫁イーディスを歓迎していますが、
本当は嫌ってることがありありとわかるウザい小姑です。
ルシールのプレッシャーに比べたら幽霊なんて可愛いものです。

ある日、イーディスは夜中に物音を聞き、屋敷を歩き回り、
そこで物音がする部屋でシリンダーレコードを見つけます。
その後、床を這う女の霊に出会い、後を追ってエレベーターで坑道に。
そこにはエノーラと書かれた鍵付きの箱が置かれていました。
翌日、粘土掘削機の試運転中の夫トーマスから、
この場所が質の赤土で雪が赤く染まることから
「クリムゾン・ピーク(深紅の丘)」と呼ばれていることを教えてもらい、
イーディスは母の霊の警告を思い出すのです。
その夜、彼女は何故か吐血します。
その後、浴槽に現れた血塗れの霊に「今すぐ出て行け」と警告され、
彼女は屋敷から逃げ出したいと思うようになります。

一方、ニューヨークのアランは探偵からある記事を見せてもらいます。
それは姉弟の母が殺されたアラデール・ホール殺人事件の記事で、
姉妹が母殺害に関与したのではないかと考えます。
さらにトーマスが既婚者であることが判明するのです。
どうやら姉妹は財産を奪うために結婚を繰り返し嫁を殺しているようで…。
もう少なくとも3人ほど嫁を殺して財産を奪っているみたいですが、
未だにこんなボロ屋敷に住む貧乏貴族なのが不思議ですね。
イーディスのことも遺産の送金が済み次第、殺すつもりのようです。
その危険を母の霊は警告していたわけですが、
夫の実家の通称で警告するなんてナゾナゾみたいなことしないで、
「アラデール・ホールに気を付けろ」って警告したらいいのにね。
あんな警告じゃ気を付けようがないし、気付いた時は後の祭りだよ。

不気味な出来事が続いて怖がるイーディスを気晴らしさせようと、
トーマスは彼女を屋敷から離れた街の郵便局まで連れて行きます。
そこでイーディスは自分宛ての手紙を受け取るのです。
その手紙は彼女とは何の所縁もないミラノから送られていて…。
それは実はトーマスの前妻エノーラ宛ての手紙でしたが、
宛名に「レディ・E・シャープ」と書かれていたので、
Eをエノーラではなくイーディスの頭文字と勘違いしたみたいです。
その日は吹雪で屋敷まで帰れなくなり、郵便局に泊まることに。
そこでイーディスとトーマスは初めてセックスするのです。
ふたりは夫婦だけど、喪に服すため初夜はまだでした。
それも建前で、トーマスは財産目当てで結婚しているので、
別にイーディスのことが好きなわけじゃなかったけど、
セックスしたのは彼女に情が湧き始めていたためみたいです。
逆にちゃんとセックスした方が信用されそうな気もしますけどね。

翌日屋敷に帰ると、義姉ルシールがふたりのお泊りに激怒。
ますます不信感を覚えたイーディスは彼女の持ち歩いている鍵束から、
エノーラと書かれた鍵をこっそり拝借し、坑道に降り、
例のエノーラと書かれた箱を開けてみるのです。
てっきり箱には殺された前妻エノーラの遺体でも入ってるかと思ったけど、
出てきたのはグラモフォン蓄音機で…。
イーディスは前に見付けたシリンダーレコードを蓄音機で再生。
「お茶に毒が入っていて私は殺される」というエノーラのメッセージが…。
どうやら義姉ルシールの淹れてくれるお茶には微量の毒が入っていて、
イーディスが吐血したのもそれが原因だったみたいです。
微量とはいえ財産送金の前に毒で死んじゃったらどうするんだろ?
イーディスは屋敷から逃げ出そうとするも吹雪で逃げられず…。
仕方ないのでお茶だけは飲まないようにするのです。
でも義姉が用意したお茶以外の食べ物は食べるんですよね。
当然そっちにも毒が入っているのに、なんとも不用心です。
イーディスに情が湧いたトーマスは姉に毒を盛るのを止めるように言うが、
ルシールが承知するはずもなく…。
この嫁を殺して財産を奪う計画は姉が主導しているみたいです。
イーディスの父を殺したのもルシールだったみたいです。
犯人の顔は見えなかったけど男っぽかったのでトーマスかと思ったけど…。

ある時、イーディスは赤ちゃんを抱いたエノーラ(?)の霊に会います。
霊の指さす部屋に行くと、トーマスとルシールがイチャイチャしており…。
どうやらこの姉弟は近親相姦していて、なんと子供まで生まれており、
エノーラの霊が抱く赤ちゃんの霊はルシールの子供らしいです。
ルシールのイーディスに対する嫌味な態度は小姑だからではなく、
恋敵としての嫉妬だったわけですね。
母を殺したのも近親相姦を知られてしまったからのようです。
現場を見られてしまったルシールはイーディスを階段から突き落とします。
これは死んだか、と思ったけど、腐った床がクッションになり、
足を骨折して気絶しただけで済みます。

イーディスが目を覚ますと、幼馴染の医師アランが介抱してくれており…。
アランはイーディスを助けるために単身アラデール・ホールに来たようです。
しかし姉弟の悪事を暴き、イーディスを連れ戻そうとした時に、
ルシールから刺され、トーマスからもトドメの一刺しを受けてしまうのです。
ところがイーディスを姉から逃がしたいと考えていたトーマスは、
わざと大事には至らないところを刺し、アランを坑道に匿います。
そして姉に財産送金の署名を強要されていたイーディスを坑道に向かわせ、
アランと坑道から逃げるように仕向けます。
自分を裏切り、イーディスを逃がしたトーマスに激怒したルシールは
思わず愛する弟を刺し殺してしまい絶望し、イーディスを追って来るのです。

イーディスとルシールは猛吹雪(濃霧だっけ?)の中、
クリムゾン・ピークと呼ぶに相応しい深紅に染まった丘の上で激しく戦います。
ルシールはその前にイーディスから胸を刺されているのに、
なんであんなに平然と動けるのか不思議ですね。
まさに幽霊なんかよりもよほど恐ろしい化物みたいな女ですが、
イーディスも足を骨折しているはずなのに、なぜあんなに動き回れるのか?
どちらも化物ですが、ルシールの方がより化物でイーディスは追いつめられ…。
しかしそこにトーマスの霊が現れるのです。
彼の霊は特に何をするでもなくルシールの背後に立っているだけですが、
ルシールは愛する弟の霊に気を取られ脇見。
その隙にイーディスはエンピでルシールの頭を叩き割って殺害します。
戦いに勝ったイーディスはアランと共に屋敷を脱出し、めでたしめでたしです。
結局本作の霊たちは見た目こそ怖いもののみんなイーディスの味方だったし、
死人の霊よりも生きた人間の執念の方がよほど怖いというホラーですね。
私には本作がロマンスだという印象はあまり受けませんでした。

エンドロールでは、
イーディスがこの体験を基に『クリムゾン・ピーク』という題名の小説を書いて、
望み通り幽霊もの小説でデビューしたということが示唆されますが、
父親が殺されたり、近親相姦している殺人犯が夫だったり、
義姉を撲殺したなんて、普通なら忘れたいような壮絶な経験をネタにして、
自分の夢を叶えてしまう彼女の逞しさが凄いというか怖いです。

本作の興行的失敗で、
デル・トロ監督が再びR指定ホラーを撮るのは暫く難しいかもしれません。
最も期待されていた『パシフィック・リム2』は無期限延期になったけど、
『ホーンテッド・マンション』や『ピノキオ』、『ミクロの決死圏』など、
暫くはファミリー向け娯楽映画ばかり撮るみたいです。
あ、でも今年公開される『リング』の再ハリウッド・リメイクに
製作総指揮で参加しているみたいですね。
それらも楽しみだけど彼にはオリジナル作品で勝負してもらいたいな。

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