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クリード チャンプを継ぐ男

11月6日の更新を最後に休憩していた本ブログですが、
年明けからブログ更新を再開する予定でいます。
長らく執筆してないので、今日から試運転としてプレ再開します。

クリード チャンプを継ぐ男
Creed.jpg

2015年12月23日公開。

本作はシルベスター・スタローンの代表作『ロッキー』シリーズの
続編でありスピンオフとなる新シリーズです。
1987年に公開されたボクシング映画『ロッキー』は大ヒットし、
シリーズ最終作として1990年に5作目『ロッキー5/最後のドラマ』が公開。
しかしその16年後の2006年には本当の完結編として、
シリーズ6作目『ロッキー・ザ・ファイナル』が公開されました。
年老いた主人公ロッキー・バルボアの最後の試合が描かれ、
これで本当に最後だ、…と思いきや、その9年後となる今年、
まさかの『ロッキー』シリーズの続編である本作が…。
二度も終止符を打つと宣言しておいてまだ続けるなんて、
閉店商法も甚だしいですが、それだけドル箱シリーズというのは、
本当に終わらせるのが勿体ないということなのでしょうね。

それに本作では一応、「ロッキー」という看板は下げており、
新たな主人公を迎えた新しいボクシング映画シリーズとなっています。
「ロッキー」の看板でシリーズ続行したくても、
ロッキー演じるスタローンがもう七十路前では体力的に無理だし、
シリーズの主人公を若手にバトンタッチしたいという意図なのかも。
そして本作の新しい主人公ドニーには新鋭マイケル・B・ジョーダンが選ばれ、
1作目に匹敵する高い評価を受け、最高の形でバトンタッチが成功した、
…と言いたいところですが、実際は微妙なバトンタッチだったのかも。
なぜなら本作は看板こそ下げてはいるが、まだロッキーの映画で、
スタローンは渡したバトンをまだ掴んでいるようなものだからです。
本作は『ロッキー7』と言っても過言ではありません。

本作と同じように、シリーズ7作目で新しい主人公でスタートする
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のラストカットで、
旧作の主人公ルーク演じるマーク・ハミルが少し出演していますが、
その程度の出演であればバトンを受け渡したと言える気がしますが、
本作のスタローンは序盤から最後まで出突っ張りで、
全くジョーダンにバトンを明け渡そうとはしていません。
何だったら次回作にもまだ出演してやろうというくらいの大活躍で…。
ハミルくらいのチョイ役で出ろとは言わないが、
今後、シリーズを更に飛躍させるために、自分を踏み台にしてもらい、
新主人公ドニー演じるジョーダンに華を持たせてやろうというくらいの
気概があってもいい気がします。
(まぁ今回はシリーズで初めて、タローン自身が脚本書いてないけど。)
本作の高評価は『ロッキー』シリーズの続編としてであり、
旧主人公ロッキーの活躍によるところが大きいですけど、
新主人公ドニーがひとり立ち出来るようにバトンを渡せたとは言えず、
依然としてスタローンに負んぶに抱っこ状態です。
以下、ネタバレ注意です。

1998年、孤児ドニー・ジョンソンは、少年更生施設に入所していたが、
亡くなった世界王者アポロ・クリードの妻メアリー・アンに引き取られます。
どうやらドニーはアポロの隠し子だったようです。
死んだ夫と愛人の間に生まれた子を引き取るなんて酔狂な話ですが、
メアリー・アンはそれだけ夫アポロを愛していたみたいで、
ドニーのことも実の子同然に愛を注いで育てます。
大学も出て、ロスの一流企業に就職したドニーでしたが、
血は争えないのか、一方でメキシコでボクシングの試合に出場しており、
2015年、プロボクサーになるため昇進を目前に会社を辞めてしまうのです。
父アポロのいたデルフォイ・ジムの門を叩くが、そのジムの世界ランカー、
ダニー・ウィーラーとスパーでボロ負けし、入会を断られてしまいます。
仮にも伝説の世界王者アポロの息子で、才能の片鱗も見せていたのに、
なぜデルフォイ・ジムがドニーを門前払いするのか不思議ですね。
ドニーもなぜ会ったこともない父アポロに執着するのか不思議です。

ドニーは義母メアリー・アンの反対を無視して家を出て、
フィラデルフィアに引越し、ミッキーのジムの門を叩きます。
御存じロッキーのいたジムですが、父のジムに断られたから、
父のライバルのジムに入会するなんて、これも不思議な気がします。
彼はロッキーにコーチしてほしいと考えていましたが、
レストラン「エイドリアンズ」を経営しているロッキーは、
ボクシングから足を洗っているため、最初はコーチを断りますが、
かつての最大のライバルだったアポロの子なので気になり、
ミッキーのジムまで足を運び、ドニーのトレーナーになるのです。
ドニーもロッキーを「アンクル」と慕いますが、ロッキーの息子ロバートは
ボクシングをやめてカナダで暮らしているみたいなので、
ロッキーもドニーのことを息子のように感じるようになっていたのかも。

ある日、ロッキーの友人でジムのトレーナーであるピートが、
「体重を175ポンドに落とせば試合を組んでやる」とドニーに言います。
ピートは息子で愛弟子のレオとドニーを試合させたいみたいです。
普通は同門対決なんて避けたいものだと思うのですが…。
アポロの息子であることを隠しクリード姓を名乗っていないドニーでしたが、
それに気付いたピートは、ジムの宣伝のために早くデビューさせたいようで。
アポロの息子でロッキーの弟子なんて、話題性は申し分ないですね。
ただそんな逸材に自分の息子をぶつけたいなんて酔狂なことです。
勝てば息子に箔が付くだろうけど、負けたら息子が噛ませ犬になるのに…。
まぁロッキーが「対戦相手と同じジムで練習は出来ない」と、
フロント・ストリート・ジムというところにドニーを連れて行くので、
同門対決にはならないのかな?

そして試合当日、ドニーは2RでレオをK.O.し華々しくデビュー。
短いボクシングでしたが、このシーンはワンカットで撮影されており、
リアルタイムな臨場感のある試合に仕上がっています。
おそらくピートがリークし、「アポロの息子デビュー」と大々的に報じられます。
それを知った世界王者コンラン陣営は、ドニーに世界戦を打診。
ドニーはメキシコで15戦全勝の戦績があるとはいえ、
アメリカではまだ1戦しかしてないルーキーなのに、
世界王者の方から試合を申し込むなんて奇妙な話ですが、
コンランはすでに決まっていた世界防衛線の記者会見で、
対戦相手のデルフォイ・ジムのウィーラーの顎を場外乱闘で破壊し、
試合が流れて次の対戦相手が見つからない状況みたいです。
コンラン陣営の要求はクリード姓で出場してほしいということで、
その上ロッキーがセコンドに付くなら話題性は申し分ないけど、
いくらなんでも2戦目で世界戦は段飛ばしにも程がある気が…。
それにドニーの公式試合をあと2~3戦くらい観たい気がしました。

ドニーの熱意に説得され、コンランとの世界戦を承知したロッキーですが、
試合までの練習時間があまり残されていないため、
普段は他人に任せているドニーのミット打ちを自らすることにします。
ところがその途中で嘔吐して倒れ、病院に運ばれてしまい…。
やっぱり歳なんだから無理しちゃダメだろう、と思ったのですが、
ただ歳だから倒れたのではなく、病院で悪性の非ホジキンリンパ腫、
つまり癌と診断され、どうやら病魔に体を蝕まれていたことが原因で…。
医師から化学療法を勧められたロッキーでしたが、
彼の妻エイドリアンも癌で、化学療法の甲斐もなく亡くなっていたので拒否。
それに自分の治療よりも今はドニーの練習が優先だと考えたようです。

しかし癌なのに自分の練習を優先しようとするロッキーにドニーは激怒。
傷害事件を起こして留置所に一泊するほど荒れますが、
2人は話し合い「一緒に戦おう」と和解し、ロッキーは治療を受けながら、
ドニーの世界戦の練習に付き合います。
院内で走ったりシャドーしたりと、病院にとっては迷惑な練習ですが…。
化学療法の副作用で髪が抜けたり、急に老け込んでいくロッキーの姿は
ちょっと痛々しかったです。

世界戦はコンランの地元リバプールで行われるので、ドニーにはアウェー。
記者会見ではコンランから「親とトレーナーの七光りだ」と挑発され、
一触即発でしたが、なんとか乱闘は回避します。
まぁ2戦目で世界戦が出来るのは二世ボクサーだからに他ならないんだから、
実力はともかく、七光りの恩恵を被ってるのは間違いないよね。
フィクションだからいいけど、本当にこんなボクサーがいたら嫌いだろうな。
そして世界戦当日、ドニーは義母メアリー・アンから贈られた
「クリード」と「ジョンソン」と書かれた星条旗のトランクスを穿き、
アウェーの大ブーイングの中、リングインします。
勘当同然で家を出ただけに、この義母からの贈り物はちょっと感動しました。
でもメアリー・アンが愛人の姓まで刺繍するのは不思議というか、
「ジョンソン」はいらないというか、むしろ「クリード」と「バルボア」でいい気が。
その方が2人の伝説のチャンプを継ぐ男って感じだし。

試合は1R目から36戦全勝の王者コンランに文字通り圧倒され、
ダウンを奪われ、ゴングに救われたドニーでしたが、
2R目にはいい右フックがコンランにクリーンヒットし、
そこから五分の打ち合いで、勝利も夢ではない大健闘します。
両者出血しまくりで、リングが血に染まる死闘が続きますが、
11R目にコンランの強烈なフックでドニーは再びダウン。
1R目のダウンは膝を付いただけですが、今回のは失神しリングに沈みます。
しかし走馬灯を見たドニーでしたが、父アポロの雄姿が過ぎって復活。
なんとかコーナーに帰って来ますが、左瞼が腫れ上がり、
セコンドのロッキーもタオルを投げることを考えますが、
インターバルでドニーから父アポロに対する想いを聞き、
「おまえはチャンプを継ぐ男だ」と彼を最終12Rに送り出します。
ここであの名曲「ロッキーのテーマ」が流れるのですが、
やっぱりこの曲を聴くと血が沸き上がるような気がしますね。
もう看板を下げたし、この曲も使われないと思っていただけに意外でした。

「ロッキーのテーマ」が流れる中、満身創痍のドニーは奮起し、
試合終了間際にコンランを初めてコーナーに追い詰め、
ロッキーさながらのフックをアポロさながらの連打でボディに叩き込み、
王者をダウンさせます。
しかしコンランはフラフラになりながらも最後の力で立ち上がり、
試合は判定に持ち込まれ、結局2度ダウンしたドニーが判定負け。
誰の目にもあと10秒あればドニーが逆転していた惜しい試合で、
アウェーだった観客は総立ちでドニーの健闘を称え、
「コンランは試合に勝ち、クリードは闘いに勝った」と称賛されます。
コンランも「次のチャンプはおまえだ」とドニーを称えますが、
頭のおかしい奴かと思ったけど意外にいい奴ですね。
コンランはこれが引退試合なので、再戦することはなさそうです。
ドニーが最後に負けちゃったのは残念な気もしますが、
やっぱり2戦目で世界王者なんて不自然すぎるし、
新シリーズ1発目で頂点に登り詰めるのも都合が悪いので、
続編を考えればこの結末は当然だったかもしれません。

帰国したドニーはロッキーと一緒にフィラデルフィア美術館の
ロッキー・ステップを登り、2人で街を見下ろして本作は幕を閉じます。
趣のあるラストカットでちょっと感動しましたが、
旧シリーズであんなに華麗に駆け上がっていたロッキー・ステップを
休憩しながら何とか登るロッキーの姿には一抹の寂しさを覚えました。
癌を治療しているが完治したとまでは描かれていないので、
続編ではついにロッキーが死ぬんじゃないかと思ってしまいます。
まぁバトンタッチするなら本作で死んだ方がよかっただろうけど、
ドニーではまだひとり立ちするのは厳しそうですね。
ドニーの恋人で進行性難聴の歌手ビアンカの今後も気になります。
早く続編を製作してほしいです。
高齢のスタローンが元気なうちに…。

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